国語の勉強などで、文章の要約をするというのは一つの勉強の仕方です。
作文を書いたり感想文を書いたりするのも、一つの勉強の仕方です。
また、国語の問題集を解くいう勉強の仕方もあります。
これらの勉強の違いは、答えや枠組みが与えられた勉強か、あるいは自分から問題の枠組みを作り答えも作り出す勉強かの違いです。
問題集を解くのは答えのある勉強、要約を書くのは答えの枠組みがある勉強、作文や感想文を書くのは枠組みがないか少ない勉強です。
答えや枠組が与えられた勉強は、誰でも一定のところまではやらなければならないので、その勉強をさせる方も安心して見ていられます。
枠組みのない勉強は、本人の取り組む姿勢によって優れた勉強になることもあれば手を抜いた勉強になることもあります。
だから、ほとんどの場合、答えや枠組みがある勉強が家庭学習の中心になります。
答えや枠組みのある勉強法の弱点は、問題が与えられなければ勉強が始まらないことです。
世間で良い問題集と言われているものもありますが、他人の作ってくれた問題と答えのセットがなければ勉強が開始できないという共通の弱点を持っています。
しかし、作文や感想文の勉強の場合は、今世の中で行われている作文感想文指導は、逆に全く枠組みがなくしたがって明確な評価もないものがほとんどなので、言葉の森では独自の構成と表現項目の枠組みを作って指導をしています。
その枠組みの中身を自分の体験や知識や思考や表現で個性的に埋めていくのが、言葉の森の作文の勉強法です。
この作文の勉強と並行して、今言葉の森が寺子屋オンラインで行っている発表学習も、作文と同じように枠組みのない勉強です。
参加する生徒が、自由に自分でテーマを決めて調査をしたり実験をしたりしてきたことを発表するのです。
こういう勉強が何の役に立つかというと、将来その子がいろいろなものを独学で学んでいく際の勉強に対する姿勢となるのです。
野口悠紀雄さんが、「『超』独学法」という本を出しています。
これからの世の中は、科学技術の進歩がさらに速くなります。
学校で学んだことはすぐに使えなくなり、必要な知識や技術は、学校を出て社会人になってから必要に応じて学ぶようになります。
この本には、こういう社会の動きと、独学の必要性、そして、独学の効果と方法などが書かれています。
もちろん、義務教育の初期の勉強は基礎的な勉強ですから使えなくなることはありませんが、中学高校と学年が上がるにつれて勉強の中身が古くなる度合いは早くなります。
そのときに役立つのが、勉強は人に教わるものではなく自分から進んで学ぶものだという勉強観、学問観です。
勉強は、自分から学ぶものだという考えを持つ生徒と、勉強は人に教わるものだと考える生徒とでは、すでに高校生のころから勉強の能率が大きく変わってくるのです。
ところで、答えや枠組みがない創造的な勉強は、個性的で優れた勉強になる可能性もある反面、手を抜いた形だけの勉強になる可能性もあります。
ほかのものをコピーして丸写ししたものを自分の勉強とするようなやり方もできなくはないのです。
枠組みのない勉強を個性的創造的な方向に振り向ける力は、親しい友達との交流の中にあります。
先生に見せて評価だけもらえればよいという勉強では、コピー・ペーストで済ませてしまう生徒も出てきます。
しかし、親しい友達との間では、できるだけ自分らしい発表をして、その友達のグループに貢献したいという気持ちが湧いてくるのです。
言葉の森が今進めている寺子屋オンラインという少人数の発表クラスと作文クラスは、勉強の中身とともに、独学力を育てるこれからの時代を先取りする新しい勉強なのです。
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小学校時代の勉強で大切なのは、今の成績をよくすることではなく、その子が中学生や高校生になったときに勉強がよくできるようになる土台を作っておくことです。
その土台の最も大きなものが、自分から自主的、創造的に取り組む勉強の姿勢です。
自主的な勉強は、初期のころは能率が悪いことがほとんどです。
創造的な勉強は、時間ばかりかかり勉強だか遊びだかわからないものになることがしばしばあります。
しかし、その勉強姿勢は、あとになるほど生きてくるのです。
勉強の目標は、東大に入れるような子を育てることではなく、ノーベル賞を取れるような子を育てることです。
しかし、ノーベル賞は限られているので、とりあえずの目標は、勉強を楽しめるような子を育てることです。
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●小1はその後の学校生活の土台となる時期
小学1年生は、勉強のスタイルが決まる重要な時期です。
そのときに、大事なことは、
1.自主的に勉強する習慣を作る
2.親子の対話の時間を作る
3.読書を最も大事な勉強とする
4.子供の幸福を常に考える
5.創造的なことを評価する
6.何事も楽しくやるようにする
7.友達と交流する機会を作る
です。
●近所の同学年の子供が気になる
ところが、この時期は、お父さんお母さんも初めての子育てで勝手がわからないことが多いので、周囲の影響を受けることが多いのです。
特に、成果が表面に見える勉強は、親の心を動かします。
例えば近所で、もう英語を喋れる子がいるとか、もう算数の勉強で先の学年までやっている子がいるとか、あの子もこの子も塾に行っているとかいう話を聞くと、内心穏やかではいられません。
他人は他人、自分は自分と言えるのは、自分の過ごしてきた子供時代に満足している人だけで、ほとんどの保護者は、自分が子供時代にもっと何かをしていたらよかったはずだという気持ちを心のどこかで抱いています。
そこで、成果の見える勉強に子供を取り組ませると、やはりすぐに成果が出るので、そこで安心してその勉強の方向に力を入れすぎてしまうことが多いのです。
ところが、成果がすぐに見える勉強というのは、基本的に知識や技能を覚える勉強ですから根の浅いものが多く、先にやっても後からやっても結局は誰でも同じところに行き着く勉強なのです。
●本当に大事なのは日本語の読む力と考える力
小学校低学年のころは、知っていると知らないとでは大きな差があるので、その差を埋められないように感じることがありますが、学年が上がり、小学校高学年になると(中学生、高校生になるまで待たなくとも)、結局みんな同じようなことができるようになったということがほとんどです。
しかし、小学校高学年あたりから逆にどんどん伸びてくる子がいます。それは、知識や技能の勉強を先取りした子ではなく、勉強の土台となる考える力をつけてきた子と、それを自主的に楽しみながらやってきた子です。
その勉強の土台となる考える力、つまり思考力とは、日本語を自由に駆使できる力で、その勉強法が読書と対話なのです。
ところが、読書と対話は誰でもそれなりにやっていて、そこに差があるようには見えません。見る人が見ればその差ははっきりとあるのですが、日常生活では気づきにくいものです。
また、今はほとんどの家庭が共働きで保護者が多忙なので、読書や対話のように結果の見えないことに時間をさくよりも、とりあえずは結果の見える勉強的なことだけをしておけばいいと考えてしまうのです。
●やらされる勉強では形だけの勉強になる
ところが、小学1年生のころは勉強のスタイルができる時期なので、このとりあえずの勉強が、その子のその後の勉強の仕方を決めてしまうことが多いのです。
それがどういう形で表れてくるかというと、まず勉強を楽しいものとしてではなく苦しいものとして見る姿勢ができることです。
次に、できたかできないかという結果だけに関心を持つようになり、自分なりに工夫しようとか別のやり方を考えてみようとかいう過程がおろそかになることです。
よく中学生ぐらいになると、答えを書き写してできたことにしてしまうという生徒が増えてきますが、その土台は小学1年生のころからの勉強の取り組み方にあるのです。
そして次に、人から言われたことしかしない、それも言われた最小限のことまでしかしないという省エネ型の勉強スタイルになってしまうことです。勉強は、自分からやるのではなく、人に言われてやらされるものだと思ってしまうのです。
●作文を軸にして読書と対話の力をつける
では、どうしたらよいかというと、基本は勉強の時間を取りすぎないことです。
しかし、勉強をしないというのではありません。短い時間でいいので、自分で毎日勉強する習慣をつけることです。
そして、何よりも優先するのは、読書と対話で、日本語を豊かにする生活をいつも考えていくことが大切なのです。
その点で、私(森川林)が考えている最もいい方法が、言葉の森のオンラインの親子作文に取り組むことです。
これは、寺子屋オンラインの作文クラスというもので、スマホやタブレットやパソコンを使って、家庭からウェブ会議で5、6人の少人数クラスに参加し、作文を書く勉強をするものです。
子供がひとりでも参加することができますが、低学年の場合は勉強する子供の近くに大人がいることが必要になります。低学年の子は近くに家族の誰かがいるだけで安心するからです。また、スマホの操作などでとまどったときに、近くにいる人に手助けしてもらうことがあるかもしれないからです。
●小1から始めるオンライン作文
この寺子屋オンラインの作文クラスのよいところは、たくさんあります。
(1)低学年のうちから、毎週作文を書く習慣ができます。
(本人が書けない間は、親子の対話をもとに親が作文を書きます。親の書いた自分の作文を読むことが子供の作文の勉強になります)
(2)自分の作文を発表するので、人前で発表する力や人の話を聞く力が育ちます。
(発表がまだできない場合は、先生がかわりに読んで発表します)
(3)読んでいる本を紹介するので、毎日本を読む習慣ができ、ほかの人の読んでいる本を参考にすることができるます。
(本の紹介は、口頭で言いにくい場合は、読んでいる本を見せるだけでかまいません)
(4)保護者懇談会がいつでも行えるので、子育てに関する質問や相談にもすぐに対応できます。
(個人的な個別の相談も受け付けます)
(5)作文を書く材料として季節の行事や遊び、理科実験や工作の企画に取り組めるので親子で知的な交流ができます。
(金額や手間のかからない面白い企画がたくさんあります)
(6)小学校低学年のうちから作文や読書で交流したクラスのメンバーは、生涯続く学習の友達になる可能性があります。
(7)これから必要になる学力としての考える力や書く力が育ち、考えることや書くことが好きになります。
(8)子供が、お父さんやお母さんと日常的に知的な対話を楽しむような文化的な家庭生活になります。
(9)子供が用事などで欠席した場合も、授業の動画を記録できるので、親子で後で見ることができます。
(10)オンラインなので、どこかに出かけている場合も、家庭以外のところから授業に参加することができます。
(ときどき、親の運転する車の中から参加する子がいます)
(11)夏休みなどの長期間の休みに、読書作文キャンプなどでオンラインのクラスの友達と交流ができます。
(那須合宿所、横浜港南台教室などで)
(12)希望する人は、作文以外の発表学習(主に理科実験的な発表が多いが内容は自由)や、自主学習(国語や算数の家庭学習を先生がチェックする仕組みで学習内容は自由)にも参加することができます。
(発表学習、自主学習は別料金です)
(13)言葉の森の作文の勉強は、高校3年生まで続けることができるので、今後増える推薦入試、AO入試の小論文対策になります。
(言葉の森の作文指導は小中高一貫のカリキュラムです)
(14)勉強力の重要な基礎となる暗唱の練習が、友達との交流の中で、家庭で無理なく取り組めるようになります。
(暗唱検定もあるので、勉強の目標にすることができます)
(15)小学1、2年生で作文の勉強に関心のある家庭は教育全体への関心も高く、子供も知的で個性的な子が多いので友達からのよい影響を受けやすくなります。
●オンラインの無料体験学習 参加者募集中
この小1からの寺子屋オンラインの親子作文クラスは、2月から次の時間帯に無料体験学習ができるようになりました。
それぞれのクラスの定員は5、6名です。
体験学習を希望される方は、体験学習のページからお申し込みください。
https://www.mori7.com/ftaikenn.php
※体験学習は、寺子屋オンライン作文と個別電話指導作文のどちらでもできますので、寺子屋オンライン作文の体験を希望される方はその旨を「ひとこと」欄にお書きください。
体験学習は、寺子屋オンライン作文でも、個別の電話指導作文のどちらでもできますが、小学1、2年生の方は特に寺子屋オンライン作文で友達と一緒に学習する形をおすすめします。
なお、寺子屋オンライン作文の時間の都合がつかない場合は、個別電話指導で受講しておき、寺子屋オンライン作文の受け入れクラスが増えたときに移動することもできます。
新小1、新小2対象の寺子屋オンラインの親子作文クラス(2019年2月現在)
月 16:00~16:45
火 16:00~16:45
水 16:00~16:45
木 16:00~16:45
金 16:00~16:45
日 9:00~10:00、10:00~11:00
(寺子屋オンラインのクラスは、休んだ場合も授業の様子を動画で記録しておき後で見ることができます。また、休んだ場合の授業の振替は、個別電話指導でいつでもできます。)
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作文の勉強は、小1ではまだ早いと考えている方が多いと思います。
一応の文章が書ける小3ぐらいになってからと思う方が多いのですが、そのころにはもう勉強のスタイルが決まっています。
本当は、まだ勉強の形が作られる前の小1、小2のころから始めるのがいいのです。
言葉の森の親子作文は、作文がまだ書けない子でも作文の勉強ができます。
それに加えて、読書の習慣がつき、暗唱の練習や、人前での発表や、親子の対話など、その後の学年からでは難しいことも多いいろいろなことが無理なくできるようになるのです。
小学1、2年生のころの勉強は、誰が教えても大体うまく行くので、お母さんが力を入れればどの子もよくできるようになります。
しかしそこで、今の勉強だけでなく、将来の学力も考えていく必要があります。
それは、今の勉強と将来の学力が結びつかないことがしばしばあるからです。
そういうアドバイスがいつでもできるのが、オンライン作文の長所のひとつです。
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寺子屋オンラインの発表学習クラスで、子供たちがいろいろな発表をしています。
小学3年生までは、親のアドバイスが必要ですが、小4からだんだんと自分で工夫して研究発表を行っていくようになります。
この子供たちの発表を見ているほかの子供たちの心理は、「面白そうだから、自分もやってみようか」ということになると思います。
これがもし、先生に教わることだったら、自分とは関係のない面白い話で終わってしまうでしょう。
同じ学年の友達がやっているから、自分にもできそうだと思うのです。
これからの勉強は、自主的で創造的な面が必要になります。
それは、社会がそういう人材を求めるようになっているからです。
寺子屋オンラインの作文クラスや発表クラスの子供たちは、そういう新しい勉強に取り組んでいます。
こういう発表に取り組む子供たちと、それを支える保護者の方は、いろいろ大変だと思いますが、これからもあまり無理のないようにがんばってください。
▽さかさまにしたペットボトルとピンポン玉の研究(0116su1800)
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こういう面白い研究発表を毎週やっているのですが、それを、参加している少人数クラスの4、5人しか見ていないのがややもったいない感じです(笑)。
高学年になると、先生がついていけない発表をする子供たちがいます。
生徒どうしも、いい意味で張り合って、より創造的な発表をしようと思うようになるようです。
点数の競争もいいのですが、こういう創造の競争というのは更に面白いと思います。
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子供たちは、自分から進んで話したり実行したりすることが好きです。
黙って、人の話を聞いているだけというのは、あまり好きではありません。
だから、難しい勉強も、自分から進んで発表する形なら楽しく取り組めるのです。
人の話を聞いて覚えるというのは、一見能率がよいように見えます。
しかし、聞いたことはすぐ忘れてしまいます。
自分が調べたり考えたり発表したりすることは時間がかかります。
しかし、その分確実に自分の中に残るものがあります。
これからの教育は、みんなが主人公です。
先生や一部の生徒だけが主人公になるのではなく、全員が主人公になるのが未来の教育です。
その教育を支えるのが、教育の哲学とテクノロジーなのです。
▽ある日のオンライン発表学習クラスの授業の様子(0116su1800)
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こういう堂々とした発表を見ると、子供たちが1、2年のうちに急速に成長していることがわかります。
自然の成長ももちろんありますが、みんなと交流することが、成長の助けになっているのだと思います。
自分の研究を発表したあと、みんなに問題を出すところがまた面白いと思います。
双方向のコミュニケーションができるのは、やはり少人数のクラスだからです。
少人数というのは、個別でも一斉でもない独自の意義を持っているのです。
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海城中学校・聖光学院中学校 E.Mさん
海城中学は日本語作文で、聖光学院は英語作文で受験。
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山形大学附属小学校 Y.Iさん K.Iさん
▽担当の講師から
男の子と女の子のふたごの兄弟です。
当日は、出題傾向が変わりドキドキしたと話していました。
グループで話し合い、みんなの意見と自分の意見を比較して作文を書くような問題だったということですが、二人とも作文は簡単に書けたので自信があったということでした。
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プロとアマの違いは、調子のよいときには出てこないと言われます。
調子の悪いとき、アマチュアは大きく崩れることがあります。
プロは調子の悪いときでも崩れることを最小限にとどめ、自分のペースを保つことができるというのです。
なぜこのような違いが出てくるのかというと、それは自分に対する自信に差があるからです。
プロになるまでに猛練習をしたことがある人は、ピンチになったときも、「自分はこれまでこれほどやってきたのだからこんなことを克服できないわけがない」という自分に対する確信が根底にあります。
勉強でもスポーツでも音楽でも、ある一つの分野で本当の力をつけようと思えば、限界まで無理をするぐらいに取り組む必要があるのです。
ときどき、「少し忙しいからしばらく休みたい」と言ってくる人がいます。
これは、何の習い事でもあることであり、無理をせずに休むということは、それはそれでもちろん大事なことです。
しかし、もし自分がその分野で本当の実力をつけたいと思うのであれば、無理をしても続けるということも必要なときがあるのです。
それは、その無理がその後の自信につながるからです。
作文試験のように、文章を限られた時間で書きそれを評価されるという場面は人生の中でいくつか出てきます。
知識中心の試験であれば、調子の良いときと悪いときで大きな差は出ません。
しかし、作文のようなすべてゼロから作り出すものは、調子の良いときと悪いときの差が大きく出るのです。
そして、たまたまうまく書けないときは、ほとんどペンが進まないようなことも出てきます。
そのとき、ピンチを逆転する力は、「これまで長い間やってきたのだから」、「忙しいときも休まず続けてきたのだから」という自分に対する確信のようなものなのです。
だから、子供が忙しくなり作文が書きにくい状況になったとき、保護者の方はその状況を短期的に判断せず、長期的に見て、何とか工夫して時間を捻出し、少しでも書き続けるようにするという勉強の進め方をしていくといいと思います。
そういうふうになんとかして続けようという姿勢で親が取り組んでいると、子供の勉強に対する姿勢も違ってきます。
生活全体については、無理をしないことが基本ですが、これと決めたことについては、それが勉強であっても音楽であってもスポーツであってもまた何かの趣味の分野であっても、ある程度無理をして頑張ることが大切なのです。
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無理をするかしないかということは、一律に言うことはできません。
小学生時代は、基本的には幸福に暮らすことがいちばんですから、その意味では無理をしない方がいいのです。
しかし、「無理を言う親がいてこそ子は育つ」という言葉もあります。
ある場面では、無理を言うことも必要で、それはそれぞれの家庭の価値観によるものですが、その子の生き方に関するものについては、無理をすることが必要なこともあるのです。
勉強の無理としつけの無理は違います。
勉強では無理をさせず、しつけでは無理をさせることが大事です。
例えば、算数の退屈な計算問題を何ページもさせるというのは勉強の無理です。
遅刻しないとか、物事を続けるとか、挨拶をするとか、きちんと返事をするとかいうのはしつけの無理です。
勉強で無理をさせないのは、小学生はまだ自覚して勉強する時期ではないからです。
しつけで無理をさせるのは、小学生はしつけがまだ自覚できない時期だからです。
似ていますが、微妙に違うのです。
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中学入試の問題レベルの文章で、主に小学5年生、6年生を対象にした読解検定を行う予定です。
検定試験の問題を多数作る必要があるので、読解検定委員会という形で解答の解説を書く人を募集します。
また、ひとりで解説を書くと不十分なところが出てくる可能性があるので、同時に解説の検収を行う人も募集します。
当面は、小学5、6年生が対象の読解検定ですが、将来は、小学1年生から高校3年生まで受検できるものにしていきます。
この読解検定を受けていると、合格するために解説を読むようになるので、読解の点数は必ず上がります。
高校3年生の場合は、今のセンター試験で満点が取れるあたりが目標になります。
進度は、現在行っている暗唱検定と同じような流れにします。
作文検定、暗唱検定、読解検定がそろったあとは、記述検定も作成していきたいと思います。
詳細は、森林プロジェクトの掲示板などでお知らせする予定です。
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読解検定の短期的な目標はもちろん国語の成績を上げることですが、長期的な目標は読む力をつけることです。
ですから、短期的な目安はセンター試験で満点が取れるようになることですが、長期的には難しい本をばりばり読む力をつけることです。
そして、将来は、この読解検定の延長で、高校生大学生を主な対象にした読書検定を行っていきたいと思っています。6
読解検定委員会はどなたでも参加できる形にします。
保護者の方も大歓迎。
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