試みに、国語が得意だという子に、「どんな問題集を使っているのか」と聞いてみてください。
ほとんどすべての子が、「国語の問題集などやっていない」と言うはずです。
国語の問題を解いて国語力がつくわけではないのです。
だから、もちろん国語の授業で国語力がつくわけではありません。
学習塾にも国語の授業がありますが、多くの人は、その授業で国語力がつくとは思っていません。
なぜ国語力がつかないかというと、国語の問題を解く形で勉強しているからです。
国語の問題がどういう形になっているかというと、国語のテストとほとんどか、それをもう少し噛み砕いた形です。
算数のテストは、問われている問題はテストの表面だけにしか出てきません。だから、解き方がわかれば答えられます。
理科や社会のテストも、問われている問題はその知識を知っているかどうかですから、やはりテストの表面だけの問題です。
だから、テスト形式の問題を解けば、解く力がつくのです。
しかし、国語の読解問題や記述問題は、出されたテストの背後に、読む力や書く力という膨大な背景が広がっています。
その背景を持っていない子は、いくら問題を解いても国語力はつかないのです。
市販の国語の問題集の中には、確かによく工夫して作られているものもあります。
一見すると、そういう問題集をやっていれば国語力がつくかのように思えます。
しかし、国語力のある子は、それらの問題集と同じレベルかそれ以上の文章を、日常の読書と会話の中で自然に行っています。
国語の問題集を解く勉強をすると言っても、毎日1時間もやる子はいません。
しかし、読書の好きな子は、その問題集と同じかそれ以上のレベルの文章を、勉強としてではなく趣味として毎日1時間ぐらい平気で読んでいます。
そして、読書以外に、親子でやはりその問題集と同じかそれ以上のレベルの対話を、これも勉強としてではなく日常の会話として行っているのです。
だから、国語の勉強の第一は、読書や対話によって読む力や理解する力をつけることです。
勉強として問題をやる1時間は苦痛ですが、趣味として行う読書や対話は何時間でもできます。
量の面でも、質の面でも、問題を解くよりもずっと優れた国語力をつける方法が読書と対話です。
ただし、読書だけではその子の読む力を超える文章を読む機会が不足することもあります。
国語の問題集は、読書の面での質を補うために使います。
国語の問題を解いて読む力がつくのは、解く部分ではなく、解くために読む部分ですから、問題集は読書がわりに読むようにするのです。
しかし、読書と違って、細切れの文章を読むことを長時間続けることはできません。
だから、問題集読書は、音読や暗唱と同じように勉強の一部としてやっていく必要があります。
国語力をつける勉強法は、第一に読書と対話で、第二に読書の質を補う意味での音読と暗唱と問題集読書です。
しかし、これで読む力の基礎はできますが、入試問題は読む力だけでは対応できません。
それは、解く方法が必要になるからです。
国語力をつける勉強法の第三は、解く方法を身につけることです。
しかし、この方法を解説しているところは、私の知る限りどこにもありませんでした。
だから、学力もあり、読書力もある子が、受験前になって国語の成績が伸びないと言ってきたとき、解く方法を教えるとすぐに国語の点数が上がったのです。しかも、ほとんど全員が驚くほど上がりました。
私が、「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」を書いたのは、この解く方法を解説するためです。
この本には、そのほかに、記述問題の書き方と受験作文の書き方も載せていますが、読解力の付け方に関しては解き方の解説を中心にしています。
国語力の基礎は、読書と対話によって自然につけることがいちばんです。
それを補うものが音読と暗唱と問題集読書です。
そして、読む力の基礎の上に、解く方法を身につけるために読むのがこの本です。
したがって、この本の使い方は、問題を解くことではありません。
だから、この本は問題集のように子供にやらせるものではありません。
これは、読むための本ですから、読みやすくするために、問題と答えを別冊ではなく同じページに載せています。
問題文の文章を読み、問題を読み、答えを読み、解説を読んで理解することが、解く方法を身につけることです。
そして、これは子供だけに読ませるものではなく、むしろ親の方が読むものです。
子供が国語のテストを持ってきたときに、その答え合わせをする際に、この本の解く方法を使うのです。
だから、この本は、子供さんのいる家庭では、冗談ではなく一家に一冊用意しておくとよいと思います。
子供が低学年のうちでも、将来のために親が読んでおき、問題の解き方を理解しておくといいのです。
ところで、先日、近所の書店に行くと、この本が平積みで並べられていました。
お礼を言って、思わず何冊か買ってしまいました(笑)。
今後、この本の解き方をもとにした読解検定を定期的に行っていく予定です。
1回目は、3月21日(木祝)の9時、13時、19時で、これはもう締め切りましたが、今後の予定はホームページでお知らせします。
問題の文章は、昨日発送しましたが、ウェブでも見ることができます。
https://www.mori7.net/dokken/
試験会場は、Zoomの会場で、問題は、当日ウェブで見られるようになります。(Zoomの接続テストはいつでもできますので、接続テストを希望される方はご連絡ください)
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国語の問題集を解いている子を見ると、勉強しているように見えます。
のんびり読書をしている子を見ると、のんきに遊んでいるように見えます。
しかし、国語力はのんびりした読書の方で確実についています。
ただし、それには読書の質の向上も必要です。
その質を補うものが問題集読書です。(そして、音読と暗唱です。)
そのようにして身につけた読む力の上に、解く方法を身につけるのが国語の最強の勉強法なのです。
「読解・作文力が身につく本」の本の感想の中に、問題と解答が別冊になっていれば問題をやらせやすいというものがありました。
しかし、これはわざわざ問題と答えを同じページに載せるように作ったのです。
それは、この本が、問題を解くためではなく、解き方を読むための本だからです。
ただし、内容はかなり難しいので、子供だけではなく、保護者の方がまず読んでいただくといいと思います。
しかし、読むのは、子供の国語の成績がよくないと思ったときでいいのですから、それまではツンドクでもかまいません。
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昨日3/14の保護者懇談会の資料の説明動画です。
質問と回答の部分は載せていませんが、途中で紹介した参考になる勉強法本の話は最後に載せています。
英語の勉強についていくつか質問がありましたが、英語については、
1.教科書を毎日1ページ20回よんで暗唱する、
2.文法的な知識がわかる参考書1冊を5回読む(最後まで読んだらまた最初に戻る形で)
3.英語の本を読書の一環として読む(初級者向けの薄い本が売られています)
というやり方がよいと思います。
学校の勉強のための英語と考えるよりも、将来役立つ語学力ということで考えていくことが大事です。
あとは、後半にも話しましたが、大事なのは勉強法です。
ただがんばればよいというのではなく、がんばる方法考えながら勉強すると、その勉強法は大学入試のときにも応用できるようになります。
なお、中学生になってからの英語の暗唱がスムーズにできるように、小学生のうちに暗唱の仕方をマスターしておくことが大事です。
中学生になると、暗唱を覚えることと思ってしまうので、かえって暗唱ができなくなります。
小学校低学年のうちに、暗唱は覚えることではなく繰り返すことだということを感覚的につかんでおくことと英語の暗唱もすぐにできるようになります。
▽中123年生保護者懇談会の資料説明
https://youtu.be/_vUsl6UeT-E
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昨日の懇談会では、いじめや不登校の話はあまりしませんでしたが、そういう問題はよく起きます。
しかし、それは本当は問題でも何でもありません。
嫌だったら学校に行かなくても勉強は十分にできるし、他の人との交流も十分にできます。
学校に行ってみんなと一緒に同じ勉強するという必要はありません。
親はみんなと同じ方が安心できると思いがちですが、本当はみんなと違う方が将来の可能性が広がります。
学校という枠を離れて、その子が将来どういう仕事をしていくかということで考えていくことです。
いじめや不登校をリープフロッグのきっかけと考えていくのです。
※リープフロッグ
既存の社会インフラが整備されていない新興国において、新しいサービス等が先進国が歩んできた技術進展を飛び越えて一気に広まること。一例として、多くの新興国において固定電話の普及を待たずに携帯電話およびスマートフォンが急速に普及したことが挙げられる。(wikipediaより)
中学生の勉強と言っても義務教育の範囲の話ですから、内容は誰でも理解できるものです。
入試用の難問の場合も、解法を見ればわかるので、その解法を丸ごと覚えてしまえばいいのです。
最近は、入試に小論文を出す学校も増えてきましたが、その小論文にしてもまともに書けば誰でも合格圏内に入る文章は書けるようになります。
だから、親は、中学生だからと言って遠慮せずに、子供と勉強法を共有していくといいのです。
ただし、中学生は親の干渉を嫌いますから、子供の自主性を尊重しながら、しかし肝心なところは親子で方針を一致させていくといいのです。
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昨日3/13(水)の保護者懇談会で出された質問のうち、追加の説明が必要だったものを掲載します。
まず、英語の暗唱についてですが、大事なことは、日本語の暗唱が基本で、英語はその余録のようなものとして位置づけておくことです。
英語の暗唱で、英語力は確かにつきますが(野口悠紀雄さんも「『超』英語法」の中でそのことを強調しています)、しかし、あらゆる学力の基礎となるのは日本語ですから、日本語の暗唱を確実にやっておくことです。
ですから、言葉の森の暗唱検定も、英語の暗唱は、日本語の暗唱検定5級が合格したことが条件になります。
本当は、日本語の暗唱検定初段の合格を目指してからがいいと思います。
英語の暗唱を始める時期は、小学4年生からです。そのころは、知識的な理解以前に言葉として丸ごと英語を吸収できるからです。
しかし、小3以下で英語をやるのは、日本語力の発達が阻害されるので、小3までは、あくまでも日本語力の充実を中心にしておく必要があります。
英語の暗唱のリンクは、「暗唱検定文集」の中にあります。
▽暗唱検定文集
https://www.mori7.net/mine/as2.php
なお、暗唱に関して、齋藤孝さんの「日本語速音読」の本についての質問がありました。
一見、暗唱よりも簡単そうに見えますが、そういう中途半端なものをやるよりも、暗唱という形で実力をしっかりつけることが大事です。
斎藤さんは、いろいろなものを引用して次々に本を出していますが、その中には実績のないものもかなりあります。
言葉の森の暗唱検定のように、確実にやっている人がいて成果が出ているものを中心にやっていくことが大事です。
もうひとつの質問は、学習塾でも作文の授業があるようになって、選択しないことができないので、言葉の森の作文と両方やることになったという話がありました。
子供さんにとっては大変だと思いますが、言葉の森の作文を基本にしてがんばってやっていってください。
その学習塾で意見文の宿題があったが、どう書くかという質問がありました。
言葉の森では、意見文は中1から始めることにしていますが、小学校高学年の生徒でももちろん書けます。
ただし、小学生のころは、意見よりも実例を充実させる時期なので、意見文の前の説明文を中心に勉強をしています。
意見文の書き方の基本は、次のようになります。
1.第一段落は、状況実例と意見。(意見だけにする場合もあります。)
2.第二段落は、その理由又は方法と、その理由や方法の裏付けとなる体験実例。
3.第三段落は、第二の理由又は方法と、その裏付けとなる社会実例。(調べた話ではデータが入るとよい)
4.第四段落は、第一段落の意見への反対利権に対する理解を書きながら、再度自分の意見を書く。
作文の結びの5行に、自作名言を入れる。
4つの段落は、同じぐらいの長さで書いていけるといいです。
森リン大賞のページに、小5から高3(社会人)まで毎月の代表作品が載っていますから、それらを参考にして中高生がどういう文章を書いているか見ておくと意見文を書くときの参考になると思います。
▽森リン大賞の記録「森リンの丘」
https://www.mori7.net/oka/moririn_seisyo.php
なお、森リン大賞の代表作品を載せるのは小5以上にしています。
小1から小4の生徒の作文も優れたものがありますが、その時期の作文を載せると、保護者の方が自分の子供の作文と比較して、子供を煽ることが多く、それがもとで作文が苦手になるケースが多かったからです。
作文については、上手な子の作文と比較するようなことはせず、自分の子供の作文のいいところだけを見ていくようにしてください。それが実力を伸ばすいちばんの方法です。
昨日の新小5・小6の保護者懇談会の資料の説明の動画です。(質問と応答の部分は入れてありません)
▽新小5・小6の保護者懇談会の資料の説明
https://youtu.be/IRO58pkgdjg
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昨日は、夜8:15~9:00までの保護者懇談会でした。
昨日参加していだいた方の小学5、6年生の子供さんは、受験する子が大半だと思います。
受験が迫ると、のんびりしたことはやっていられないという気持ちになりますが、大きく見ると、みんな実力のとおりの社会人になっていきます。
途中の受験や合否の結果は、どっちの道で進んだかの違いぐらいです。
受験の合否で人生の明暗が分かれるようなことは、今の世の中ではありません。(昔は多少そういうことがありましたが)
だから、子供の本当の実力を育てることを第一に考えて子育てをしていくといいと思います。
3年前、小6の生徒の保護者から相談がありました。
学校の先生との面談で、勉強がよくできるから中学受験をしないともったいないとかなり真剣に言われたとというのです。
私は、実力があれば、どちらに行っても同じと言いました。
結局その子は中学受験はせず、公立中で楽しく過ごし、今年の高校入試で合格しましたが、行った先はやはり同じようなところでした。(同じよりもよかったかもしれません)
この子が、大学生になり、社会人になるころには、途中で受験をしたかどうかとか、合格したかどうかということは、結局どちらでも同じだったと、更に思うようになると思います。
実力さえつけておけば、途中のことは一応真剣に取り組むとはしても、それほど運命の分かれ道のように大きく考える必要はありません。
お父さんやお母さんは、受験の合否が自分の人生に大きく影響したと思いがちですが、それは昔の社会がインターネットというツールも、グローバルなマーケットもなく、少数のマスメディアが支配する国内だけの狭いヒエラルキーのシステムに閉ざされていたからです。
これからは、そういう過去の価値観が通用しなくなるのだということを前提に、子供の教育も大きく考えていく必要があります。
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横浜サイエンスフロンティア高校 T.I.さん
(担当講師より)
作文もメキメキと上達していましたが、勉強もコツコツとがんばっていたのだと思います。
特色検査(自己表現検査)では、言葉の森で勉強したことがとても役に立ち、合格したのは言葉の森のおかげと、お母様よりうれしい言葉をいただきました。
合格、おめでとう!
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小学生時代の学力の基本は読書です。
特に小学4年生までは、勉強面で難しいことはないので、読書さえしていれば学力の面での心配は要りません。
逆に言うと、小学4年生でいくら学校の成績がよくても、読書量が少ない生徒は学年が上がると成績が頭打ちになります。
それぐらい、子供の勉強生活で読書の役割は重要なのです。
よく、どういう本がよいかと聞かれることがありますが、よい本を選ぶこと以上に大事なのが、毎日読む習慣をつけることです。
読書好きになるから本を読むようになるのではなく、毎日読む習慣を続けるから読書好きになります。
本を読まない子は、いい本がないから読まないのではなく、読む習慣がないから読まないのです。
しかし、もちろんよい本というものはあります。
例えば、教室でよくすすめる「宇宙人のいる教室」(さとうまきこ著)は、どの子も貸すと一日で読んできます。内容は、大人が読んでも面白いものです。しかし、何の賞も取っていません。
昔は、よい本の選び方を聞かれると、日本の読書環境は充実しているので、小学4年生までは、書店に行って並んでいる本がいい本と考えてよいと言っていました。(小学5年生以降はやや違いますが)
しかし、今はそれはあまり当てはまりません。なぜなら、子供におもねるような売れ行きよい本ばかりが積んであるので、子供は自然にそれらを選んでしまうからです。
いちばんいいのは、やはり図書館を利用することで、日曜日は家族全員で図書館に行って本を借りてくるという生活を家庭の文化にすることです。
図書館の子供向けの本は、物語文の本と説明文の本に分かれていることが多いと思いますが、説明文の本(ノンフィクションコーナー)には、書店ではなかなか手に入らない良書があります。
子供の興味や関心に応じて、説明文の本を読めるようにすると、読書の幅が広がります。
書店で本を購入する場合、参考になるのは本の奥付で、何度も印刷されている本はそれだけ多くの人に評価されている本なので、本を選ぶ際の基準になります。
また、これまでに人気のあった本をシリーズ化した、青い鳥文庫、フォア文庫などのコーナーがあれば、そのコーナーの中から選ぶようにすれば安心です。
しかし、子供は表紙と題名だけで本を選ぶので、必ず一緒に行ったお母さんが中身を見てみることです。
インターネットを利用して本を購入する場合、全国学校図書館協議会の課題図書が参考になります。
全国学校図書館協議会のウェブサイトにも、これまでの読書感想文の課題図書の一覧表があります。
http://www.j-sla.or.jp/contest/youngr/pastbook/612015.html
これらの本の中で古いものは、1円で買えるものがあるので(送料が250円かかりますが)、良書を選ぶ参考になると思います。
インターネット端末で読める本には、まだ子供向けの本が少ないようですが、いずれもっと普及するようになるはずです。
1冊の本を6台の端末(PCも含む)で共有できるので、家族全員で同じ本を読むことができます。
読む習慣をつけることとよい本を選ぶことが読書生活の両輪ですが、それらを実現する方法として、作文クラスと発表学習クラスで毎週行っている読書紹介があります。
毎週の読書紹介で本を読む習慣ができたとか、他の人の紹介してくれた本を参考に読書の質が変わったとか、みんなに紹介する手前よい本を読むようになったとかいう声が出ていました。
やはり、子供は親や先生に言われてやるよりも、友達がやっているのを見てそれをやるほうが自然にできるのだと思います。
昨日の、保護者懇談会の質問時間には、読書に関する話がかなりありました。
(ただし、下記の動画は資料の説明だけで、質問時間での話は載せていません。)
▽新小3・小4保護者懇談会資料の説明(2109.3.12)
https://youtu.be/oroKVPOqDvs
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子供の知的生活の基本は読書です。
特に小学4年生までは、家庭では勉強よりも読書が優先です。
宿題が多くて読書をする時間がなかったら、お母さんが宿題をやってあげるぐらいです。
読書さえできれいれば、勉強はできてもできなくても関係がありません。
読書力のある子は、勉強をやればすぐにできるようになるからです。
親は子供にいい本をすすめる必要があります。
今の社会では、子供におもねる本が増えています。
怖い本とか、気持ちの悪い本とか、「おしり」とか「うんこ」とかばかり書いてある本です。
子供は、もっと美しい感動のある本の面白さを味わうべきなのです。
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下に掲載したのは、昨日の新小1、小2の保護者懇談会の冒頭の説明資料です。(約10分)
保護者の方から、質問を受け付けました。
その中で、子供が作文をいやがる、音読がわずか数行なのにいやがる、どうしたらよいかという質問がありました。
小学校低学年のころは、幸福な子供時代を過ごすことが第一ですから、いやがるようなことはしない方がいいのです。
しかし、それでは何もしないことになってしまうので、いやがらずに楽しくやれるような工夫をすることです。
そのためには、子供に「勉強させる」という考え方ではなく、「子供と一緒に知的で創造的な生活を楽しむ」という考え方で考えていくといいのです。
作文の場合であれば、親子で作文の題材を探しに行く、親子で作文の構想図を書く、親子で作文を書く、又は、寺オン作文クラスで同じ学年の友達と一緒に勉強する、というようなやり方です。
何もしないでぼんやり過ごすよりも、そういう積極的な生き方で暮らした方が楽しいからです。
音読の場合であれば、親子で一緒に読む、親子で暗唱の練習をする、又は、先ほどと同じですが、寺オン作文クラスで暗唱の発表をするというようなやり方です。
そして、どの場合も、そのあとは大いに褒めるのです。その褒め方も、かなりオーバーに喜んで褒めるのです。
子供は褒められるのがうれしいというよりも、お母さんが喜ぶ姿を見るのがうれしいからです。
子供がつまらなそうな顔をしていたら、どうしたらおもしろくできるかを考えて、その場でいろいろ工夫してみるのがお母さんの役割です。
その工夫というのも、それほど時間をとるものにする必要はありません。
いちばん簡単にできるのは、親子で楽しくお喋りをすることです。
何しろ、子供が笑顔で過ごせる時間をできるだけ長くすることが、小学校低学年の生活の基本です。
いやいや勉強させるよりも、笑って過ごす方が、子供はずっとよく成長するからです。
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昔の子供は、勉強は学校でするもので、家に帰ったら遊んでばかりいました。
そして、遊びが終わると、ほかにすることがないから、親子で話をしたり本を読んだりしていました。
それが子供の知的生活だったのです。
今は、学校から帰って、ドリルを解くような勉強をしぶしぶやったら、あとは、テレビを見たりゲームをしたりという受け身の生活で時間を過ごす子が多いと思います。
知的生活のトータルで考えると、昔の子供の生活の方がずっと知的だったと考えることもできます。
大事なのは、勉強らしい外見ではなく、子供が積極的に何かに取り組んで生きているということなのです。
低学年のころの勉強は、問題集を解かせるよりも、親子で知的な生活を楽しむようなものにしていくといいのです。
今だったら、子供に、「今度の日曜日、お父さんと一緒にオタマジャクシとりに行こうか。どういうところにいるか調べといて」というようなことが、知的な生活です。
そういう楽しい生活の方が、子供の頭はずっと活性化するのです。
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作文の学習で大事なことは、書いたあとの添削ではなく、書く前の準備です。
書く前の準備がしっかり行われていれば、作文は自然に充実したものになります。
そして、充実した作文を書くことが実力になります。
これがもし、あまり準備をして来ずに適当に作文を書いたとしたら、そのあといくらていねいな添削をしても、作文力は上達しません。
いい作文を書こうとするから、作文力がつくのです。
いい作文を書こうとする意欲は、友達との交流の中で生まれます。
先生の評価ももちろん大切ですが、学年が上がるほど、子供たちは先生よりも友達の目を意識するようになります。
寺オン作文クラスでは、生徒一人ひとりがその週に書く作文の準備を発表します。
そして、その発表に対して、やはり生徒一人ひとりが質問や感想を言います。
この発表と感想は楽しいものですが、ここであまり時間をとると、肝心の作文の実習時間が少なくなってしまいます。
そこで、発表の時間も感想の時間も、できるだけ設定した枠内で行うようにしてもらいます。
寺オン作文クラスの運営は、まだ始めたばかりですが、参加する生徒はどの子も生き生きと発表し感想を述べ、作文も毎回力作を書いています。
これからの作文教育は、この少人数クラスの形で発展していくと思います。
以下は、かなり長い、音声だけの動画ですが、子供たちが楽しく発表し感想を述べている様子がわかると思います。
▽寺子屋オンライン作文の授業の中での発表と感想(土900-0309)
https://studio.youtube.com/video/JH1yb3y8pIM/edit
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寺オン作文クラスの授業の様子です。(音声のみ)
オンラインなので、直接会ったこともない子供たちが、昔からの友達と話すように楽しげに話している様子がわかると思います。
最初は話すのが苦手だったような子も、慣れてくればすぐにみんなと同じように話をします。
しかも、作文の準備や読書紹介という話す内容があるので、誰でも話をしやすいのです。
この日は、次の週からクラスを分けてしまうという、全体で話すのは最後の週なので、発表と感想の時間をゆっくり取りすぎてしまいました。
しかも、この授業のあと、子供たちどうしで読書紹介もやってもらったので、そのあと作文を書くと、昼近くまでかかった子もいるのではないかと思います。
次回はもっと手短にできると思います。
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