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言葉の森が目指す未来の教育 as/3682.html
森川林 2019/04/15 20:35 

 言葉の森は、これまでの作文指導を中心とした教育を行ってきました。
 今後は、作文以外の国語、算数数学、英語、理科、社会などの各教科も独自のやり方で指導する総合的な教室に生まれ変わります。

 見方によっては、言葉の森は、学習塾のような教室になりますが、目指すのは学習塾ではなく学校です。
 学習塾は、学校に合格するための教育を行う場です。
 学校は、それ自体の独自の目的を持つ教育の場です。

 言葉の森の目指す学校は、大きくは、人間の幸福、向上、創造、貢献を目的とし、教育的な面においては、真の学力をつけ、家庭を基盤とし、文化を重視し、創造を目標とする教育を目的とします。

 なお、言葉の森での教育の結果として、上位の学校への進学率が高くなるということはありますが、それは直接的な目的ではなく教育の結果です。

 言葉の森の教育の目的は、単に成績を上げることではなく、作文指導のこれまでの目的であった個性、知性、感性を育てることと同じく、総合的な人間力を育てることにあります。

■言葉の森で教える教科

 言葉の森では、作文、国語、算数数学、英語、理科、社会などの教科の学習を次のような形で進めます。

▼作文の教科

 日本語力の集大成となり今後の学力評価の中心となる作文感想文の学習を行います。
 これは、現在の作文の電話通信、通学教室、寺子屋オンラインクラスの学習と同じものです。
 作文の小1から高3までのカリキュラムは、言葉の森独自のものです。

▼理科・社会の教科

 個性を生かした創造的な学習を発表し交流する「発表学習クラス」で、理科と社会の学習をします。
 理科と社会のカリキュラムは、学習指導要領に沿った形で進めます。

▼国語・算数数学・英語の教科

 学校で必要とされる勉強を自学自習で能率よく進める「自主学習クラス」で、国語と算数数学と英語の学習をします。
 国語と算数数学と英語のカリキュラムは、学習指導要領に沿った形で進めます。

▼その他の教科

 言葉の森では、今後社会の変化に対応する新しい教科も新設していきます。
 例えば、コンピューター関係、工学教育関係などです。

 言葉の森で作文、理社の発表学習、国数英の自主学習などに取り組めば、学校での勉強の補強のために学習塾に行く必要はなくなります。
 更に、これからの社会に必要となる創造性と自主性を育て、全教科のバランスの取れた学習ができるようになります。

■教育の目的と方向

 言葉の森の教育の目的は、人間の幸福、向上、創造、貢献を目指すことです。
 そのための教育の大きな方針は、次の四点です。

1.受験のための教育から実力のための教育へ
2.学校中心の教育から家庭中心の教育へ
3.点数を基準とした教育から文化を基準とした教育へ
4.競争を目標とした教育から創造を目標とした教育へ

 言葉の森で勉強をすれば、詰め込みの勉強や、無駄の多い宿題などをせず、個性を伸ばしながら余裕のある生活で創造的な学力をつけられるようになります。

 勉強の場は、寺子屋オンラインというZoomを使ったオンライン教育が中心になります。
 寺子屋オンラインは、少人数の全員対話型の教育なので、これからの時代に必要な表現力とコミュニケーション力が育ちます。

 土日や夏休みの読書作文キャンプでは、自然の中での友達との交流を行います。
 この読書作文キャンプが、一般の通信教育におけるスクーリングにあたります。

 このように、全員対話型のオンラインクラスと、自然の中での読書作文キャンプを組み合わせることによって、総合的な人間教育を行える場を作ります。
 言葉の森の目指す教育は、従来の画一的な外側からの強制による学校教育ではなく、子供たちの内面の成長を生かす新しい学校教育です。

 なお、これらの教育を担う先生は、言葉の森の講師、及び森林プロジェクトの講師から募集します。

■寺子屋オンラインの仕組み

 言葉の森での授業は、これから、寺子屋オンラインというウェブ会議を利用した全員対話型の少人数のクラスを中心に行っていきます。
 これまでの電話通信指導や通学教室は継続していきますが、保護者懇談会や、発表交流会など、ウェブ会議を利用した企画は今後増えていきますので、言葉の森で勉強する方は、オンラインの仕組みにも慣れておいてくださるようお願いします。

 オンラインの仕組みで重要なものは、Zoomとgoogleフォトの利用です。
 googleハングアウトとskypeは、機能の面で不安定なところがあるので今後は利用しない方向です。
(つづく)

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森川林 20190416  
 言葉の森は、これから学校教育を含めた子供たちの教育全般を守備範囲にします。
 当面は、小学生から中学生までが、国語、数学、英語、理科、社会の勉強を言葉の森で学べるようにします。
 教科書は、市販の教科書準拠の参考書を中心に、言葉の森の独自教材と塾専用教材を使います。
 Zoomを使ったオンライン教育で、全国どこからでも学べます。
 先生が教える形を中心にした退屈な勉強ではなく、子供たちが自学自習で学び、互いの発表の中で刺激を受け合うような面白い勉強にします。
 勉強の進度を把握するためにテストを行いますが、差をつけるためのテストではなく、全員が百点を取ることを目標にしたテストです。
 先生は、全国の志のある人たちです。
 既に大枠の体制はできているので、これから方向を決めて進めていきたいと思います。


nane 20190416  
 今の教育の問題は、行事が多すぎることと、宿題が多すぎることにあります。
 そして、テストで子供たちを追い立てるのです。
 基準になっているのは、教える大人の側の都合の方で、子供たち一人ひとりではありません。
 子供一人ひとりを見ることができるのは家庭です。
 だから、これからの教育は、家庭と連携して進めていく必要があるのです。


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作文教育から学校教育へ as/3681.html
森川林 2019/04/15 01:05 

 言葉の森を作文の塾と呼んでいる人もいますが、言葉の森は学習塾ではありません。
 作文の教育自体を目的とした作文教室です。

 入試で作文試験が課されるようになる時代のずっと前から、作文教育を目的とした教室を開いてきました。
 ここが、齋藤孝さんなどがやっている受験のための作文講座とは違うところです。

 しかし、生徒の中には、受験で作文を使う生徒も当然いるので、20年ほど前から受験作文小論文の指導も行ってきました。
 言葉の森の受験作文指導は、わかりやすいと言われることが多く、例年、中学入試から大学入試まで受験作文コースに多くの生徒が参加しています。

 公立中高一貫校入試では、作文以外の教科の試験もあるので、合否は作文だけで決まるわけではありませんが、言葉の森の受験作文コースで作文の勉強をした人は、ほかのどこで勉強するよりも作文の実力をつけているはずです。

 言葉の森が学習塾でないのは、「(作文以外の)教科の勉強は自分でやる方がよい」という考えを持っていたからです。
 人に教わるよりも、自分で勉強をした方が、ずっと能率よくしかも楽に勉強できるからです。

 その考えはこれからも変わりませんから、言葉の森は、学習塾のような勉強をする場にはなりません。
 しかし、今の学校教育を見ると、学校の教育自体が時代遅れになり、多くの子供たちが、無意味に近い詰め込み教育で勉強に対する意欲をなくしているように見えます。

 そこで、言葉の森は、これまでの作文教育を発展させ、子供たちの教育全般をカバーするより広い教育を目指すことにしました。
 作文以外に、国語、算数数学、英語、理科、社会などの教科の学習も選択できるようにするので、学習塾のような形態になりますが、本質は学習塾ではなく学校の教育です。

 言葉の森が作文教室を始めたとき、作文教育に関する本を約200冊読みました。
 そのころから、将来は教育全般をカバーする教室を作ろうと考えていたので、これまでに教育に関する本は数多く集めています。
 その中には、天外伺朗さんの教育論のような根本的な内容のものから、和田秀樹さんの具体的な教育法のものまで幅広くあります。
 それらをすべて統合して、具体的な教育として組み立てていきたいと思っています。

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森川林 20190415  
 日本では教育は進学実績との関連で語られることが多いので、どの塾も実績を上げるために工夫をしています。
 そのいちばん手軽な方法は、大量の宿題を出すことです。
 受験で点数を上げるためには、詰め込みが最も効果があるからです。
 それと同じことが、学校教育でも行われています。
 ある時期に集中して詰め込み勉強をすることは決して悪いことではありません。
 しかし、教育の方法がそれしかないのは問題です。
 近年増えている不登校は、そういう量で強制する学校教育にも一因があると思います。


nane 20190415  
 今の中学生が通う塾は、学校の定期テストの過去問対策までやってくれます。
 それで実力がつくかというと、そういうことはもちろんありません。
 成績はよくなるが、実力は低下するのです。
 そういう現象が、日本の教育のいたるところにあります。
 日本は、これから子供たちの教育を根本から変える必要があるのです。


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小学生の作文力 as/3680.html
森川林 2019/04/13 06:49 

 小学生の作文は、学年ごとに重点が異なります。

 学年による違いを理解しないまま作文を教えると、上達しないばかりか、作文を書くことが苦手になることがあります。

 また、そのときはよいように見えても、あとになるとそのよいことがかえってマイナスになることもあります。
 例えば、小学3、4年生でよい書き方だと言われていたものが、小学5、6年生の受験作文ではかえってよくない書き方になることもあるのです。

 作文を教える先生は、その学年による違いを理解して指導することが大切です。

■小学1、2年生は、暗唱と親子の対話のある作文で、その後の学力のもとになる日本語力を育てる

 小学校低学年の時期は、上手な作文を書かせるのではなく、親子の対話を楽しみながら文章を書くことを自然な習慣にする時期です。

 そのことによって、その後の学力の最も重要な土台になる日本語力を育てるのです。

 小学1、2年生に上手な作文を書かせるようとすると、大人の考えた表現を教えることが多くなります。
 子供は、そのときは素直に従いますが、達成感がないので本当の自信はつきません。
 また、学年が上がると、そういう外からの押しつけにかえって反発するようになり、作文を書かなくなることがあります。

 低学年のころは表記ミスが多いのが普通ですが、正しい表記に直すことを重点にすると、書いた作文を直すことが勉強の中心になってしまいます。
 作文は楽しく勉強することが大事ですから、この時期は、よい文章を読ませることと、書いた作文のいいところをいつも褒めるようにしていくことが大切です。

■小学3、4年生は、作文検定で定期的に自分の作文力を把握し、目標を持って作文を書く

 小学校中学年の時期は、ただ書くだけでなく、表現の工夫をしながら書くことによって作文力を上達させる時期です。

 自分の経験したことをただそのとおりに書くだけでなく、書く前の準備として、似た例を探したり表現の工夫を考えたりすることが大切です。

 特に、小学3年生からは、感想文を書く力もある程度ついてくるので、文章を読み取って内容を理解し、そこから自分の似た例や感想を書く方法を身につけていく必要があります。

 一方、感想文でない事実中心の作文の場合は、小学3、4年生が最も作文力が伸びる時期にあたります。
 表現の項目などで、作文を書く目標をはっきりさせて書くことで力がついていきます。

■小学5、6年生は、受験作文に対応した作文力に切り換え、読解検定で国語力を伸ばす

 小学5、6年生の時期は、受験を視野に入れた作文を書く時期で、出来事を中心とした文章から主題を中心にした文章に切り替える時期です。

 そのためには、抽象的な語彙を使う力をつけることが大切で、国語力、読解力を伸ばしながら作文力も伸ばしていく必要があります。

 国語力、読解力を伸ばす方法は、説明や意見の書かれている難しい文章を読み取る練習をすることに尽きます。
 そういう文章を読み、自分なりに短い感想を書くことによって、説明文、意見文を書く語彙力がついてきます。

 また、それまで題材中心に書いていた作文を、主題中心に切り替えるためには、構成を意識して書くことが大切です。
 この構成を意識して書く練習が、その後の中学生、高校生の作文の書き方にもつながっていきます。

■暗唱検定、読解検定、作文検定を活用し、長期的な見通しを持って日本語力を育てる

 学年による発達段階の違いを理解して作文を教えてくれる先生が身近にいない場合は、どうしたらいいでしょうか。

 言葉の森では、そのような人のために、小学1年生から高校3年生まで定期的に受けることのできる読解検定、作文検定を公開しています。

 読解検定、作文検定を定期的に受けることによって、自分の読解力、作文力を把握しながら正しい方向で勉強を進めていくことができます。

 また、暗唱検定は、幼児から社会人まで随時受けることができます。
 暗唱検定のもとになる暗唱文集は、ウェブから自由にプリントアウトできます。
 暗唱検定は、一つの級を合格するために約3か月かかりますから、長期間の家庭学習をひとりでは続けにくいという人は、毎週の暗唱を発表をする場としてオンラインの発表学習クラスを利用することができます。

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森川林 20190413  
 小学生の作文力の発達について、ここに書いたほど(簡潔ですが)系統的に書かれたものはないと思います。
 作文教育を専門にしているという人でも、自分の教えているある狭い範囲の学年や、狭い範囲のレベルの生徒を対象にした指導しかしていないからです。

nane 20190413  
 1、2年前、小学校の感想文指導の方法が話題になったことがあります。
 その方法というのは、実は言葉の森が昔開発していたものでした。
 それまでは、学校に、感想文の指導法というのはなかったのです。
 また、昔、作文の通信講座の宣伝文句を見て、なかなかいいことを書いているなあと思ったあと、これまで自分が書いていたことと同じだと気がつきました(笑)。
 よいものが真似されるのは、別にかまいません。
 しかし、本質を抜きにした表面的なことだけの真似では困るので、それで森林プロジェクトを立ち上げたのです。


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