ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3686番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
身近な人の温かい眼差しが子供を育てる as/3686.html
森川林 2019/04/18 06:47 

 植物に人間の気持ちが伝わるという実験があります。
 塩谷信男さんが、切り取った葉っぱに、何もしない葉っぱ、声かけをする葉っぱ、気持ちを伝える葉っぱなどというような区別をして何日か置いてみたところ、何もしない葉っぱはすぐに枯れてしまったのに、気持ちを伝えた葉っぱは長い期間青々ととしていたというのです。

 植木でも、人間が話しかけたり触れたりして、関心を持たれるような育て方をすると、虫がつきにくいということがあるようです。

 植物でもそういうことがあるのですから、人間でも同じようなことがあるはずです。
 特に、心が素直な子供たちは、そういう影響を最も受けやすい存在です。

 だから、子供を成長させるものは、食べ物とか習い事とか、お金をかけて外側から与えるものではなく、子供にとって最も身近な存在であるお母さんが、その子を見つめて、話をして、聞いてあげ、なでてあげて、その存在をそのまま肯定して認めてあげることなのです。

 今の世の中では、子供は常に社会の側から評価される圧力の中で暮らしています。
 勉強ができるとか、何かの役に立つとか、社会からの評価がよければ認められるが、評価がよくなければ認められないという環境の中で暮らしています。

 何かができたから褒められるということは、もしそれができなかったら自分は褒められる価値がないのだというメッセージを子供に送っていることと同じです。

 だから、母親は、子供がよくできたときも、よくできないときも褒めてあげることが大事なのです。

 出来の悪い子がいた場合、お母さんはそこで悩むべきではありません。
 せっかくのこの人生を、出来が悪いという形で登場してきているならば、その役割を楽しんで生きるというふうに発想を切り替えるのです。

 出来の悪いことも含めて、それはその子の価値ある個性だというふうに発想を転換する必要があります。
 なぜなら、出来のよいい子が普通にまともな人生を送ったとしても誰も何とも思いません。
 しかし、もし出来の悪かった子が、将来社会人になって、こんなに楽しく暮らしているのだということを示すことができれば、それは出来のよいい子が普通にまともに暮らしているよりも、何倍も個性的で、また多くの人に希望や与えることになるからです。

 子供には、できる子、できない子、いい子、だめな子というふうに分類する圧力が、社会の側からは常に送られてきます。
 小さい子供には、まだすぐにその圧力をはねかえす力はありません。

 だから、お母さんが、その出来の悪いことも含めて、あなたがいちばんいい子なんだよというメッセージを常に送ってあげる必要があるのです。

 人間の成長の最も大きな要因は、身近な人からの愛情のこもった眼差しであって、それさえあれば子供は正しく幸福に成長していけるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20190418  
 言葉の森の教室に来る子で、ときどき、「ただいまあ」と言って入ってくる子がいます。
 そのあと、「あ、まちがえた」と言いますが。
 また、先生を呼ぶときに、ときどき「お母さん」と呼ぶ子がいます。
 そのあと、「あ、まちがえた」と言いますが。
 教室の居心地がいいのは、先生が、いつも、よくできたところを褒めているからです。
 できなかったところを注意して、ほかの生徒と競争をさせてがんばらせるというようなことをしていないからです。
 そして、そういうのどかな勉強の仕方で、みんな上達していくのです。


nane 20190418  
 親の役割は、子供にあれこれ習わせて、よくできる子に育てるというようなことではなく、「あなたはそのままでいい子なんだよ」という単純なメッセージを、どんなときにでも子供に伝えていくことです。
「勉強ができない? いいんだよ、そんなこと(笑)」
「失敗しちゃった? いいんだよ、そんなこと(笑)」
「あなたが楽しく暮らすことがいちばん大事なんだから、いろいろ困ったことがあっても、その困ったことを楽しみながら暮らしていけばいいいんだよ」
ということを子供に伝えていくことなのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生き方(41) 子育て(117) 

記事 3685番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
今後予想される経済危機に対して前向きに取り組むための森林プロジェクト as/3685.html
森川林 2019/04/17 03:48 

 私が尊敬している人の一人、増田俊男さんは、2020年11月の米大統領選のあとに、株価の大暴落が始まり、ハイパーインフレになると言っています。
 なぜ増田さんを尊敬しているかと言えば、日本のことを真剣に考えているからです。

 私が尊敬するもう一人の人、副島隆彦さんは、2024年の新札はデノミの布石だと言っています。
 原田武夫さんや、原田さんを紹介している金の玉造さんも同じように言っています。
 割合はどうなるかはわかりませんが、わかりやすい形では、今の福沢諭吉の1万円札が、新千円札の北里柴三郎になるということでしょう。

 では、そのように予測される未来に対して、私たちはどう対処したらいいのでしょうか。

 経済や金融の専門家は、「金(きん)を買え」と言います。
 それは一理ありますが、金を食べて暮らすわけにはいきません。

 金を買うほど余裕のない人は、食糧生産を自分で始めるとか、あるいは食料を備蓄するとかいうことを考えます。
 それも一理ありますが、それは、未来を志向した対策ではなく後ろ向きの対策です。

 金を買うよりも、もっと流通性のある仮想通貨を買うべきだという人もいます。
 ペイパルの創業者であるピーター・ティールさんは、仮想通貨をデジタルゴールドを呼んでいます。
 アマゾンなどのネットショップの商品も、今後仮想通貨で購入できるようになるだろうことを考えると、仮想通貨は金よりも使い勝手がよさそうです。
 しかし、それももちろん後ろ向きの発想です。
 なぜ後ろ向きかというと、自分だけ助かればよいという考えだからです。

 では、前向きの発想とは何でしょうか。

 前向きの発想とは、これまでの、古い、バブルで吹き飛ぶような、人間の真の幸福に結びつかない、GDPを引き上げるだけの、旧来の仕事にしがみつくのではなく、それらの古い価値観から脱却した新しい仕事を始めることです。

 その新しい仕事の基準は、ひとことで言えば、ほかの人に喜ばれることをするということです。
 喜ばれるというのは、その仕事の対象となる人の幸福、向上、創造、貢献に資することです。

 しかし、これまで特に何の準備もしてこなかった人が、仕事としてできることは限られていると言う人が多いと思います。
 そうではありません。
 最も直接的にできることは、明日の日本の創造の担い手となる子供たちを育てることです。

 子供たちの教育に、知識や技能は必要ありません。
 知識や技能は、既にさまざまなところで提供されています。
 そして、人間が本気になれば、必要とされる教育の知識や技能はすぐに身につくものだからです。

 大事なことは、知識や技能ではなく、子供たちを一人の例外もなくその子の最もよい状態になるように育てようという志です。

 そういう考えで、森林プロジェクトの寺オン講師育成講座を始めました。

 展開が当初の予定よりも遅れていますが、今後、言葉の森が全教科の学習をカバーするようになることに対応して、同じような考えを持つ人と幅広く協力していきたいと思っています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20190417  
 私の中には、新しい未来の社会のイメージがあります。
 だから、これから大きく見れば、世の中はよくなります。
 しかも、驚くほどよい世の中になると思っています。
 と思いつつも、足もとを見ると、ぬかるみの道が延々と続いているようです(笑)。
 しかし、何度か道を曲がると、突然ぬかるみが終わり、新しい明るい道が山頂まで続いているようなところに出るのです。


nane 20190417  
 これからの教育の主人公は、子供自身です。
 先生は、脇役です(笑)。
 主人公の立場で行動する人が、最も成長するからです。
 子供全員が主人公になるためには、人数は少なすぎず、多すぎず、全員が対話に参加できる規模でなければなりません。
 そういうクラスを寺子屋オンラインで作っていきたいと思います。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
政治経済社会(63) 森林プロジェクト(50) 
コメント211~220件
……前のコメント
幼長や小1から 森川林
 小1のころに大事なのは、勉強の中身よりも、読書や発表や友達 11/15
記事 4570番
勉強する意欲は 森川林
 子供たちの家庭学習でいちばん大事なのは、読書です。  中 11/14
記事 4569番
発表力を伸ばす 森川林
 発表力というのは、まだ成績の評価のような形になっていません 11/8
記事 4563番
偏差値を超える 森川林
 人に言われたことを言われたとおりにやっているだけなら、勉強 11/6
記事 4561番
田舎でこそでき 森川林
 資本主義の先にある新しい社会の中心となる理念は創造です。 11/6
記事 4560番
田舎でこそでき 森川林
 大きな歴史的枠組みで見ると、現代は、物の生産を中心とした資 11/6
記事 4560番
言葉の森が考え 森川林
 今の教育の諸問題のほとんどは、オンライン4人クラスで解決し 11/4
記事 4559番
暗唱の練習は、 森川林
 言葉の森の暗唱の方法が、いちばんやりやすいと思います。 11/3
記事 4558番
新しい講座、土 森川林
  私も、小学校時代は、いつも退屈で、毎日窓の外を見ては、「 11/3
記事 4557番
新しい講座、土 森川林
 勉強ということはあまり考えずに、読書と対話ということで参加 11/1
記事 4557番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習