ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3754番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/4
教わらないが、いつでも質問のできる勉強が最も効率がよい as/3754.html
森川林 2019/06/14 17:51 

 自主学習クラスは、基本的に自分で学ぶ勉強です。
 先生が、何かを教えるわけではありません。

 これまでの勉強に慣れた人は、それを物足りないと思うかもしれません。
 しかし、人に教わる勉強ではなく、自ら学ぶ勉強が最も効率がよいのです。

 私のうちの子が中学3年生だったとき、数学の力がまだ不十分だと思ったので、夏休みに教室で一緒に勉強することにしました。
 中1から中3までの3冊の市販の問題集(A5サイズで各300ぺーじほど)を用意して、それを順番に解いていく勉強です。
 本人がただ解くだけですから、教えるようなことは何もありません。

 問題を解いて答え合わせをして、間違っていれば解法を理解して×印をつけておき、1冊が最後まで終わったら、あとでまた繰り返すという勉強です。
 本人がただ黙々と勉強しているだけなので、こちらは何もしません。
 そして、1日のうちに1回か2回、解法を見ても理解できないことがあるというので質問が来ます。
 その質問に、やはりこちらも解法を見ながら考えます。
 時間はせいぜい10分か15分ほどです。

 中には、解法を見ても大人でもよくわからないものがたまにあります。
 その問題は できなくてもいい問題だと見なします。

 このようにして1日に5、6時間数学を中心にした勉強をやっていました。
 3冊の問題集を4回か5回繰り返すころには、できない問題が1問もないという状態にまでなりました。
 その結果、夏休みが終わるころには数学はほぼ完璧にできるようになったのです。
 そして、その副産物として、質問に答えていた私自身も、高校入試の私立の難しい図形の問題がほとんど解けるようになりました。

 これがもし、数学の先生がその問題集の中身を順番に教えるような形の勉強であったとしたら、夏休み1か月かけてその3冊の問題集をひととおり終えるのがやっとだったでしょう。
 そして、その場合は、実力はたいしてつきはしなかったはずなのです。

 自分でやる勉強であれば、間違えたところだけを繰り返して解き直すことができるので、誰かに1回教わる時間で自分5回以上繰り返すことができます。
 そして、そのように繰り返すことによって、その問題集が完璧に自分のものになるのです。

 こういう経験をした人は、実は意外に多いのではないかと思います。

 ある個人塾で、数学の成績を上げることで有名な教室があったそうです。
 そこに通った人の話を聞くと、生徒はただひとりで問題を解くだけで、解法を見てもわからないところだけ質問するという教え方 だったそうです。

 自分でやる勉強は能率がよいのですが、もし質問できる人がいなければ、解法を見てもわからない問題は何時間もかけて自分で理解しなければなりません。
 それは、逆の意味で、やはり非常に無駄の多い勉強です。

 人に教わらずに自分で問題を解き、自分で分からないところだけ質問するという勉強の仕方が最も効率がよい勉強です。
 それを、自主学習クラスの中でも生かしていく予定です。


この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

nane 20190614  
 昔、自分が高校生のころ、数学の問題でわからないものがあると、夜の街を1時間も2時間も歩いて考えていたことがありました。
 昔の子は、みんな、勉強はそういうものだと思っていたのです。
 それはそれでいい思い出ですが、受験勉強に関しては、これは最も能率の悪い方法でした。
 わからないときは、詳しい解法を見て理解するか、人に聞くというのが正解です。
 しかし、今も、算数に関してはなぜか、わからない問題をいつまでも考えてしまう子が多いのです。


森川林 20190614  
 先生でも、お母さんでも、子供にすぐに教える人が多いと思います。
 しかし、なるべく教えない方がいいのです。
 教えると、つい「わかった?」と聞いてしまいます。
 すると、ほとんどの子は、「うん」とか「はい」とか答えます。
 そして、本当はよくわかっていないので、熱心に教えた人ほど、子供を叱りたくなるのです(笑)。
 では、どうしたらいいかというと、子供に自分で考えさせて、最後までわからないときだけ質問させます。
 そして、教えるときは、大人が自分の考えで教えるのではなく、あくまでも問題集の解法に沿って教えるようにするのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
算数・数学(22) 自主学習クラス(0) 勉強の仕方(119) 

記事 3753番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/12/4
今の作文の勉強の仕方で本当に上達しますか――作文が苦手になる前に早めの対策を as/3753.html
森川林 2019/06/13 06:45 

 言葉の森の作文指導は、小学1年生から始めて高校3年生までのカリキュラムがあります。

 高校3年生まで指導の教材があるのは、言葉の森が発足した時からのものです。
 したがって、当然、大学入試の小論文対策までが最初からできるようになっていたのです。

 高校入試の作文試験の場合も、中学入試の作文試験の場合も、大学入試と同じような視点で指導することができます。
 だから、言葉の森の教え方に沿って書いていけば、受験用の作文力も必ずついてきます

 小学3、4年生のころは、受験のための作文とはあまり関係なく、誰でも楽しく書けるような作文指導が可能です。
 そこで今、学習塾などで、小学生の作文講座を開くところが増えているのです。

 ところが、小学3、4年生でいくら楽しく書いていても、それが小学5、6年生の受験の作文に結びつくのでなければ、その作文の時間は無駄になります
 またそれどころか、作文指導に慣れない先生によって欠点を直されることを中心とした作文指導が行われると、上達しないばかりか作文の勉強が苦手になってしまうこともあるのです。

 これは、学習塾に限らず、通信教育でも、学校でも、似たような事情があります。
 上手に書ける子は、多少の欠点を指摘された方が勉強した気がするという面もあるかもしれません。
 しかし、ほとんどの生徒にとっては、欠点を直されるよりも、どう書いたらよいかという事前のアドバイスを受けることが必要なのです。

 今の作文指導でなかなか上達しないとか、作文を書くことが苦手になってきているという人は、言葉の森の作文の無料体験学習を検討してください。

 ところで、作文が苦手という生徒にも2種類あり、本をよく読んでいるのに苦手だという生徒と、本をあまり読まないで苦手だという生徒では、苦手の性格が異なます。

 本をよく読んでいて苦手な生徒は、教え方を変えるだけですぐに上達します。

 本をあまり読まずに苦手な生徒は、上達はしますが、進み具合はやはり遅くなります。
 そういう生徒は、まず問題集読書や長文の音読から始めていく必要があります。

 言葉の森では、自主学習のノウハウもありますから、家庭で問題集読書や音読や暗唱を続けるのが難しい場合は、自主学習クラスに参加して勉強に取り組んでいくことができます

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20190613  
 作文は国語力全体の集大成のようなものですから、教えてすぐに上手に書けるようになるわけではありません。
 それを知っている先生は、作文そのものを直すよりも、音読や読書や両親への似た話の取材などに力を入れていきます。
 しかし、作文指導を始めたばかりの先生は、子供の作文を一生懸命直したり、上手な子の模範作文を見せたりして、すぐに上達させようとするのです。
 受験直前に上手に書かせるようにするテクニックはありますが、普段の作文の勉強は事前指導中心にゆっくりとやっていく必要があります。
 最近ときどき聞くのは、塾で作文を教えられて、直されてばかりで、書くことが嫌いになってきたという話です。
 それで、この記事を書きました。
 作文は、もっと褒めることを中心に教えていく必要があるのです。


nane 20190613  
 昔、鈴木メソードの鈴木鎮一氏が、「子供を音痴にするのは簡単だ」ということを言っていました。
 変な音を聞かせ続ければいいだけだからだそうです。

 同じように、子供を作文嫌いにすることは簡単です。
 それは、欠点を直し続ければいいだけだからです。

 そして、欠点が何もなくなった作文が、上手な作文になっているかというと、全然そんなことはありません。
 欠点を直すという方法は、あくまでも補助的な方法であって、主要な方法ではありません。

 しかし、作文指導をしている先生の中には、添削で作文を直すことを中心にしている人がかなりいます。
 大事はことは、書いたあとに直すことではなく、書く前にどう書いたらいいかを教えることなのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) 作文の書き方(108) 
コメント21~30件
……前のコメント
読書を阻むもの 森川林
暇なときは読書をすればいいのですが、今は、スマホで情報に流さ 6/10
記事 5096番
国語の読解検定 森川林
国語読解の問題は、適当に解いて「当たった」「外れた」と言って 6/9
記事 5095番
デジタル教科書 森川林
デジタル教科書という考えがありますが、教科書とか自分の好きな 6/8
記事 5093番
国語読解クラス 森川林
 国語力は、知識として身につけるのではなく、国語力を育てる生 6/7
記事 5092番
国語力はテクニ 森川林
「国語力をつけるために、特に読書をする必要はない」という耳あ 6/6
記事 5091番
リアルな通学教 森川林
 未来の教育は、対話型の少人数オンラインクラスの教育になりま 6/5
記事 5090番
クリティカル・ 森川林
西洋には、批判を通して新しい考えが生まれるという弁証的な発想 6/4
記事 5089番
優しい母が減っ yori
私の母は、もう中学2年生なのに、スマホをもたせてくれません。 6/3
記事 979番
日本を復活させ 森川林
 日本を復活させる道筋は、創造教育文化国家を目指すこと。 6/1
記事 5081番
4月の森リン大 森川林
 大学生や社会人になった元生徒の子供たちが、自分が中学生だっ 5/31
記事 5085番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習