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記事 377番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
中学生は意見を深める時期 as/377.html
森川林 2009/02/01 10:46 
 中学生は、意見をさらに深める時期にあたります。中学生以上の課題は、意見文と意見中心の感想文です。
 しかし、中学生の時期は、書くのが苦手になる時期でもあります。その理由は第一に、作文の勉強というものが学校で行われなくなるからです。ただし最近は、高校入試の推薦で作文の試験が課せられるところも増えています。
 第二に、中学生のころは、作文のような内面に関わることは身近な人に読まれたくないという時期だからです。いわゆる反抗期ないし自立期という時期です。
 第三に、いちばん大きい理由は、意見文を書くのにふさわしい語彙がまだ備わっていないということです。中学生の時期は、読む力があるほどには書く力がないという時期なので、文章を書いていて、自分の文章がうまくないと漠然と分かってしまうのです。
 このため、中学生は大部分の生徒が小学校5、6年生のときよりも作文が下手になるというような印象を受けます。ただし、それはジャンルが違うからだという面もあります。例えば小学校5、6年生のときは、「私のあだな」という題名で実例を中心に作文を書いています。中学生になって、「あだなはよいか悪いか」という題名でその理由を書くという書き方をすると、文章力が育っていない時期はどうしても内容が味気ないものになってしまうのです。
 しかし、中学生のころに上手に書ける子ももちろんいます。その子たちの共通点は、読書量があるということです。この読書は、必ずしも難しい本の読書とは限りません。自分の好きな本をたくさん読んでいる子は、作文力がついてきます。ですから、中学生の時期は、読書と長文暗唱の二つの勉強進めていくことが作文や国語の勉強として大切になります。
 さらに、中学生のころは、全体に作文を書くことは苦手であるにもかかわらず、時に非常にすぐれた文章を書くこともあります。このころは、物の見方が誠実で鋭いので、ほかの時期では書けないようなすぐれた内容の文章を書くこともあるのです。中学生の時期に自分なりに考えた文章を書くことは、ものの感じ方や考え方を豊かにすることにつながっています。
 意見文、小論文を書く力が安定してくるのが中学3年生のころです。このころはちょうど反抗期の終わりにあたります。親に依存している時期から抜け出て、だんだんと自分の自立に自信を持っていく時期です。孔子は「吾(われ)十有五(じゅうゆうご)にして学に志す」と言いました。中学3年生15歳の時期は、自分というものの自覚が始まり、本格的な小論文を書けるようになる時期です。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)

マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。

(急いで書いたのでうまくありません)

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12月以降に受講された方に「学習の手引」の追加訂正を送ります as/376.html
森川林 2009/01/31 11:20 
 言葉の森では、昨年12月から、自習の仕方とウェブ添削の仕方で大きな変更がありました。
 12月以降に受講を開始された方には、これらの変更が正しく伝わっていない面がありましたので、来週早々に「学習の手引」の追加訂正をお送りします。
 主な変更は、以下のとおりです。
1、自習が、長文音読から10分間暗唱に変わりました。
https://www.mori7.com/mori/gate.php#323
2、ウェブからの作文送信で、JPG画像のアップロードができるようになりました。
https://www.mori7.com/mori/gate.php#307

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記事 375番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
小学5、6年生は考える力のつく時期 as/375.html
森川林 2009/01/31 09:21 
 小学校5、6年生は、考える力が育ってくる時期にあたります。それは、このころから物事を構成的に考える力がついてくるからです。従って、文章の要約などができるようになるのも、この小学校5、6年生のころからです。物事を構造的にとらえる力がついてくるので、作文の構造も、立体的なものになります。立体的な作文とは、単に時間の順序に書いていくのではなく、過去にさかのぼったり似た話と結びついたりしながら展開していく作文です。
 小学校5、6年生のころは、作文以外の算数、理科、社会などでも、考える要素が出て難しくなる時期です。従って、小学生の勉強は、小学校5、6年生からが本当の勉強らしいものになります。
 逆にいうと、小学校3、4年生までは、成績と学力はあまり一致しません。真面目であれば誰でもできるのが小学校3、4年生までの勉強です。ですから、小学校中学年のころまでに、表面的に真面目にやりすぎないということが大切です。わかりやすく言えば、テストの点数で90点を100点に上げようとするよりも、その10点アップさせるための時間を読書に充てるというような考え方です。これが本当の学力につながっていきます
 小学校5、6年生で伸びる子は、小学校3、4年生のころに力を蓄えた子です。例えば、小学校3、4年生までの時期に本をたくさん読んだ子は、速読力がついてきます。これが小学校5、6年生の国語力の基礎になっていきます。
 小学校5、6年生の作文の課題は、身近な説明文と感想文が中心になります。
 感想文のもとになる文章は、中学入試レベルのかなり難しい長文です。ここで家族の似た話などを取材すると、長文の内容がより具体的に理解できるようになります。また、課題の長文を繰り返し読むことで難しい文章を理解する力が備わってきます。
 このほかに国語の力を上げるためには、難しい文章を繰り返し読むことが必要です(難読の復読)。具体的な勉強法としては、中学入試の国語の問題集の問題文を読書がわり読むという方法が挙げられます。
 また、実力はあるのに点数が良くないという子は、解答のテクニックを知らないから、というケースがよくあります。国語の問題を解くテクニックは、1、2時間もじっくり説明すれば、すぐに理解できます。
 国語力を上げるもう一つのポイントは、速読力です。小学5、6年生で、ゆっくりやればできる問題なのに、後半になると×が多くなるという場合は、速読力がついてないために時間切れになっていることが原因です。速読力をつけるためには、中学年のころまでに本をたくさん読んでおくことが必要です。
 国語の勉強に対する家庭での取り組みは、模擬試験のチェックです。模擬試験が戻ってきたときに、×のところをもう一度家族でチェックします。ここで大事なことは、点数に目を奪われないということです。点数よりも大事なことは、できなかったところの原因を探ることです。できない原因は三つあります。一つは難読力の不足です。もう一つはテクニックの不足です。三つ目は速読力の不足です。国語の試験の中には、大人でも間違えてしまうあいまいな答えのものもあります。親ができない問題は、子供もできていなくてよいと割り切って考えておきましょう。
 作文試験のある生徒は、時間内に必要な字数ぎりぎりまで書くという練習をしていく必要があります。作文の書き方は、構成の仕方を優先させて全体の構造をあらかじめ考えてから書くようにします。構成の仕方は、言葉の森のホームページの「項目の苗」などを参考にしてください。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)

マインドマップ風構成図
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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
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●高校受験作文の解説集
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●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
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