これから、しばらくの間、小学4・5・6年生の勉強と読書と生活に関する記事を書いていきます。
ただ、私(森川林)が接してきたのは、自分の子供(男の子)2人と、言葉の森で作文の勉強を見てきた子供たちだけですから、ある意味で接してきた範囲が偏っていると言えないこともありません。
そこで、小学4・5・6年生の子育てを経験されたか、あるいは今している方々の意見を参考にしながら、この「小学4・5・6年生の勉強と読書と生活」というテーマを考えていきたいと思います。
そのために、オープン教育のページに、閲覧書き込み限定の掲示板「小学4・5・6年生の勉強と読書と生活」を作り、
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=1
それを、facebookグループの「オープン長文」にも連携させ、
https://www.facebook.com/groups/okaot/
クローズドな環境で、ときに脱線しながら、交流と研究を進めていきたいと思います。
また、小学4・5・6年生の読書についても、子育ての経験のある方から、おすすめの本などの情報を聞きながら研究を進めていくために、オープン教育の掲示板「小学4・5・6年生の読書紹介」と、
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=3
facebookグループの「読書の好きな子になる庭」グループで、
https://www.facebook.com/groups/dokusho/
自由に意見交換をしていきたいと思っています。
オープン教育の掲示板の方には、これから、ほぼ毎日約4000字の記事を載せますが、言葉の森のホームページには、その一部を掲載していきます。
このテーマに関心のある方は、上記の掲示板やfacebookグループにご参加ください。
今日の記事は、「小学4・5・6年生の特徴」です。
この記事について、賛成のエピソードや、反対のエピソードや、別の視点からの感想などのある方は、掲示板又はfacebookグループでご意見をお寄せください。
(ご意見は、ホームページの記事のコメント欄に書いていただいても結構です。)
====
……
例外を作らないのが小学校の最初の3年間だとすると、小学校の最後の3年間は子供に例外を許容する力がついてくる時期です。この時期は、親の言うことよりも友達の方に関心が向きはじめる時期です。3年生まではまだ親の言うことを素直に聞きますが、4年生からは、時々、特に大きな理由もなく親の言うことに反発するようになります。それは子供が自立心を育てる練習をしている時期だからです。親の言うことが気に入らないからという理由だけではなく、自分の意見を言う力がついたことを試してみたいという気持ちから親の考えに反対を述べることがあるのです。この3年生から4年生に変わる時期が、同じギャングエイジとはいっても微妙に違う時期なのです。
小学4年生の子供は、作文に書く題材も小学1年生の頃とは変化していきます。1年生の頃は、そのときにあった出来事を淡々と事実のままに書いていくだけです。ですから、字数も自然に長くなる傾向があります。長く書けたことがうれしいというのが小学1、2、3年生の作文の勉強の特徴です。もちろん、まだ指の力が弱い低学年の時期は、誰もがそれほど長く書けるわけではありません。しかし、小学1、2年生の子供たちは、ほとんどの子ができれば長く書きたいと思っているのです。
ところが、小学生4年生になると、長く書くことには次第に興味がなくなります。では、どこに興味が出てくるかというと、面白いことを書くというところに出てくるのです。そして、お父さんやお母さんや先生の失敗談など、権威のある大人の弱点を取り上げることが面白いというような感覚を持つようになります。そのため、小学4年生のころの作文には、お父さんやお母さんを笑うような話が出てくることがよくあります。これも子供が自立した世界観を持つようになった一つの表れです。
小学5、6年生になると、自分の考えがはっきりしてくると同時に抽象的なものの見方ができるようになります。例えば、「私の友達」という題名で作文を書く場合、小学4年生までは友達との出来事をただありのままに書くだけですが、5、6年生になると、そこに、「友達とは」「友情とは」というような抽象的な要素が入ってきます。これが5、6年生の特徴です。
ですから、5、6年生の子は、時に、きわめて純粋に物事を考えることがあります。従って、親が子供に何かを指示する場合でも、単に強制的に、または、褒美などで釣って指示するようなやり方ではなく、正しい建前を中心にしていく必要があります。その建前も人間の生き方のような大きな原則をもとにしたものを述べていくと、子供はそれを素直に理解するところがあります。小学5、6年生は、親子が対等に話す準備ができてくる時期になるのです。
……
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子供が、小学4年生あたりから、急にお母さんの言うことを素直に聞かなくなります。
しかし、それは、本人の成長の表れです。
その反発が強く表れる子は、低学年のときには、特によく言うことを聞いていた子です。
反発が全然表れない子は、もとからあまり言うことを聞いていなかった子です。
子供は、自分なりのバランスをとって大きくなっていくのです。
掲示板連動記事という初の試みです。
これから毎日4000字の文章を書いていきますから、読まれた方で何か思いつかれた方は自由にコメントを書いていってください。
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フリーミアム教育に参加のお申し込みをいただいた皆様、ありがとうございました。
大変遅くなってしまいましたが、「フリーミアム教育案内」のパンフレットを本日(9月3日)にお送りします。
案内は、ウェブでもごらんいただくことができます。
https://www.mori7.com/teraon/free.php
フリーミアム教育の開始に伴い、作文クラス、発表学習クラス、自主学習クラスの授業の流れも一部変更しました。
これは、時間内に全員が発表や質問感想や読書紹介ができるようにするためです。
■作文クラス
授業内容 | 1人あたりの時間 | 全体の時間 | フリーミアム参加 |
---|
予習の発表(書いた作文の発表は4週目に行います) | 1人2分 | 15分 | △ |
実習(予習の発表が長引いた場合、実習は授業時間のあとになることがあります。フリーミアムの生徒は実習で作文を書いても結構ですが提出はしません) | | 15分 | △ |
個別指導(全体の実習と並行して個別指導を行います) | 1人2分 | | △ |
読書紹介又は暗唱発表(いずれか一方を選択) | 1人2分 | 15分 | ◎ |
1-3週は質問感想、4週目は保護者会 | 質問感想は1人1分。長引く場合は生徒が司会をする形で延長することがあります。 | 10~15分 | ◎ |
■発表学習クラス
授業内容 | 1人あたりの時間 | 全体の時間 | フリーミアム参加 |
---|
作品の発表(フリーミアムの生徒はみんなの発表を見学していてください) | 1人5分 | 30分 | △ |
読書紹介又は暗唱発表(いずれか一方を選択) | 1人2分 | 15分 | ◎ |
1-3週は質問感想、4週目は保護者会 | 質問感想は1人1分。長引く場合は生徒が司会をする形で延長することがあります。 | 10~15分 | ◎ |
■自主学習クラス
授業内容 | 1人あたりの時間 | 全体の時間 | フリーミアム参加 |
---|
自主学習の予定の発表 | 1人1分弱 | 5分 | △ |
実習(フリーミアムの生徒は自主学習をしても結構ですが提出はしません) | | 25分 | △ |
自習チェック(全体の実習と並行して個別に自習チェックを行います) | 1人4分程度 | | △ |
読書紹介又は暗唱発表(いずれか一方を選択) | 1人2分 | 15分 | ◎ |
1-3週は経過発表、4週目は保護者会 | 経過発表は1人1分。 | 10~15分 | ◎ |
なお、寺子屋オンラインの各クラスは、今後、新しいコースを増やしていく予定です。
作文クラスは、小学5年生から受験作文を先取りをする「プレ受験作文コース」を開始します。
発表学習クラスは、幼長、小1、小2の方も参加できる「生活文化コース」を開始します。
自主学習クラスは、小5、小6を対象とした「公立中高一貫対策コース」を充実させていきます。
詳細は、ホームページなどで追ってお知らせしますのでお待ちください。
▽フリーミアム教育の参加フォームはこちらです。
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg201909
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全員参加型の授業は、どの子も意欲的に取り組めるのが特徴です。
そのかわり、準備に時間がかかります。
通常の授業は、準備なしに、ただ先生の話を聞いて、やれと言われたことをやるだけですから、あまり意欲がわきません。
そこで、競争をさせたり、褒美を出したりという仕組みが必要になるのです。
本当は、勉強は、そういうものなしに楽しくできるものなのです。
寺子屋オンラインクラスのような全員参加型の少人数の自主的な学習の試みは全国でも例がありません。
そのため、いろいろな仕組みを一から作り上げていかなければなりません。
それで、対応がちょっと遅れることがあるのです。
ときどき、だいぶ遅れることもあるので、その点はご容赦ください。
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小学4・5・6年生の勉強と読書と生活(受験も含む)に関心のある方の参加をお待ちしています。
参加された方には特典があります。義務は一切ありません。
どなたでも参加できます。
みんなで意見交換をしながらやっていきたいと思います。
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言葉の森では、この秋から、「フリーミアム教育」という名称で、無料で期間の制限なく受講できるオンラインの授業の参加者を募集します。
これは、現在おこなっているオンラインの「作文クラス」「発表学習クラス」「自主学習クラス」のいずれも無料で期間の制限なく授業の見学ができるとともに、その授業の中で自分の読んでいる本の紹介と自分が練習している暗唱の発表を、他の生徒と一緒に行えるというものです。
読書や暗唱は、家庭でもひとりでできるものですが、一緒にやっている友達の様子を見ることが勉強の励みになります。
現に、これまでのオンラインクラスでは、読書紹介によって、参加する生徒がどの子も本をよく読むようになり、また他の人の読書紹介の提供を受けてこれまで読まなかったジャンルの本も読むようになるという結果が出ています。
また、暗唱についても、みんなと一緒に発表することによって家庭での暗唱練習の励みになるという結果が出ています。
オンラインクラスでの勉強は、作品をアップロードしたり、そのアップロードした作品を説明したりするので、初めての人は自分ができるかどうか不安な面があると思います。
そういう人のために、普段の授業は、勉強面での直接参加はせずに見学だけ行い、読書紹介と暗唱発表は希望に応じていつでも参加できるという形の受講形態にしました。
このフリーミアム教育は、無料でいつまでも続けられますから、みんなの授業を聞いて自分の勉強の参考にし、読書紹介と暗唱発表には参加するという、無理のない形の参加ができます。
もし、みんなの授業を見学しているうちに自分も同じようにやってみたいと思えば、そこから勉強の方も参加を開始することもできます。
このように、フリーミアム教育は受講を開始するにあたっての不安や負担がないという点で、多くの人におすすめできるものです。
ただし、一クラスの参加人数が限られていますので、希望の曜日時間は調整させていただくことがあります。
9月から始まるフリーミアム教育に関心をお持ちの方は、下記の参加フォームから参加希望のクラス・曜日・時間をお選びください。
詳しい案内をお送りします。
▽フリーミアム教育参加フォーム
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg201909
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フリーミアムとはフリーとプレミアムの二つの言葉を組み合わせた言葉です。
基本的なサービスは無料で受けられ、更に高度な機能については料金を支払ってサービスを受けるという形のビジネスモデルです。
Zoomがちょうどこのフリーミアムの例になっています。
言葉の森のフリーミアム教育は、無料であっても、みんなの授業が見学でき、更に自分も読書紹介や暗唱発表をできるという形のメリットだけあって負担のない形の参加ができます。
秋から始まるフリーミアム教育に関心のある方は、ぜひウェブフォームから希望のクラスへの参加をお申し込みください。
フリーというのは、自分がいちばん好きな言葉のひとつです。
ほかには、オープンとシェアも好きな言葉です。
本当は、カタカナ言葉ではなく、日本語で自由とか公開とか共有とかいう方がいいのですが、それだと今ではかえってわかりにくくなるので、今回は、フリーミアムという外来語をそのまま使いました。
日本語では、永年無料サービスという名称にしていきたいと思っています。
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今年のサマーキャンプの成果は、三つありました。
第一に、どの子も1日わずか10分程度の練習で暗唱がよくできるようになったことです。
これは、カウンターを使ったことも一因ですが、それ以上に長期間の合宿で暗唱のコツをつかんだことが大きかったと思います。
ほとんどの子は、初日は暗唱がなかなかできませんでした。
それが2日目からは少しできるようになり、3日目には更に少しできるようになり、4日、5日、6日と続くと、最初はできなかった子が見違えるほど上手に長い文章の暗唱ができるようになりました。
暗唱自体に慣れることで、途中から加速度的に上達するという面があることがわかりました。
(サマーキャンプに参加する前に自宅で全文暗唱できるようにしてきた子も何人かいました。)
第二は、読書感想文1200字を、3日間でほとんどの子が完成させたことです。
特に、言葉の森の指定した図書3冊の中から本を選び、事前に予習シートを書いてきた子は、かなり上手な感想文を書いていました。
今後、指定図書の枠を広げ、感想文を仕上げることを一つの目標として取り組んでいこうと思っています。
ただし、小学1、2年生で感想文の宿題がある学校については、その宿題自体に問題があるので、家庭では無理に取り組まない方がいいと思います。
感想文は、何とか書けるのが小3以上、書くことに意義が出てくるのが小5以上です。
第三は、Zoomを使った保護者会ができることがわかったことです。
サマーキャンプに参加している子供たちと、家庭で待つお父さんお母さんとZoomの画面で話す機会があると、子供たちはとても喜んでいました。
ブレークアウトセッションの機能を使えば、それぞれの子が個別の会議室でお父さんやお母さんとその日の勉強や遊びのことを話すことができます。
特に低学年の生徒は、こういう機会があると安心できると思いました。
このほかに、自由に川遊びのできる場所を確保できたこと、夕食を手作りで調理できるようになったこと(後半のグループ)、雨の日でもウェットスーツで遊べるようになったこと(後半のグループ)、なども成果でした。
https://youtu.be/loKtJHq7AKU
今後改善していきたい点は、
・勉強と遊び以外の自由時間に子供どうしが協力して取り組めるような企画をすること(そういうものがないと退屈してしまう子がいたので)、
・荷物の整理がしやすくなるように片付け方や掃除の仕方を教えること(特に男の子は片付けができなかったので)、
・家庭で事前の準備として基本的な生活の仕方を練習してきてもらうこと(例えば何か言われたら返事をすることなど)、
・暗唱・感想文以外の勉強の目標をある程度決めてくること(無理な目標だったり、やれるところまでやるという目標のない状態だったりする子が多かったので)、などです。
サマーキャンプのいちばんの魅力でもあり、また問題の起きやすいところでもあるのは、夜遅くまでみんなで一緒に遊べることです。
この自由時間の遊びで、どの子も親しくなりますが、その一方で仲の悪くなってしまう子もいます。
仲が悪くなっても、更に長い間一緒にいれば、お互いに折り合いをつけていくようになりますが、サマーキャンプは期間の限定があるので、その仲の悪い状態で解散となる場合もあります。
しかし、これは、その後のZoomの会合などで、更に交流を深めていくことでよりより関係を築けるようにしていきたいと思っています。
▼8月27日(火)20:15より、サマーキャンプ報告会を行います。
サマーキャンプ参加者でお時間の都合のつく方は、ぜひご参加ください。
会場は、Zoom会場の「■中庭」です。
https://zoom.us/j/156334327
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サマーキャンプは、普段できない勉強と普段できない遊びをする機会です。
しかし、子供にとってはもちろん遊びが重点になるので、夜遅くまで起きていて、朝はなかなか起きてこないという日が続きます。
それでも、ほとんどの子が、暗唱と感想文と自分で決めた勉強にしっかり取り組んでいました。
合宿をすると、通常の勉強では見えない面が出てきます。
その代表的なものは、集団の中でどう過ごすかというその子なりの過ごし方です。
今は、家庭で親子だけで接する時間が長く、友達と自由に遊ぶ時間が少ない子が多いので、こういう集団行動の機会は子供たちにとっていい経験になると思いました。
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