「子供のころに正式な作文指導を受けたことがないので、文章を書くことに自信がない。」
「ちょっとしたメールや手紙、社内向けの文章を書くのも苦労する。」
言葉の森では、そんな社会人の方向けの講座を開設し、すでに100名近くの方に受講していただいています。
子供のうちから、作文を書くことによって、思考力、表現力をつけていくことは大切です。これまで、言葉の森で学んだ生徒の多くは、卒業後、さまざまな分野で活躍しています。
思考力、表現力をつけるのは、大人になってからでは遅いなどということはありません。さまざまな経験を積み、広い視野で物事を考えられる大人だからこそ、文章を書くことで改めて見えてくるものがあるはずです。
しかし、そのためには、ただ自由に思いを綴ればよいというわけではなく、文章を論理的に組み立てていく必要があります。
「社会人のための文章講座」で身につく力は、まずは構成力です。この講座では、三つのパターンを習得します。この三つのパターンを覚えておくと、社内のプレゼンなどにも活用できます。
毎回の課題は多岐にわたり、さまざまな分野の物事について考えるきっかけが与えられます。それぞれのテーマを抽象的に捉えるとともに、具体的な例を見つける作業によって、幅広い思考力が身につきます。
さらに、伝えたいことをわかりやすく、効果的に書き表すためには表現力を磨くことも欠かせません。この講座では、表現力を高めるための提案もさせていただきます。
もちろん、基本的な表記や、意外と知られていない書き方の決まりなどについての講義もあります。
「社会人のための文章講座」は、文章を書くことに自信がある方も、ない方も、自分のペースで勉強を進められますし、それぞれのレベルに合わせた指導があるという点で、安心して受講していただける講座内容になっています。
文章を書くことが苦にならなくなることはもちろん、考えの幅を広げ、発想力を高められるようになることがこの講座の目的です。
■受講者の声
考える力、書く力は、一生涯役に立つ貴重な能力です。この講座で、社会人としてのみならず一人の人間として輝くための力を身につけてください。
毎月1回、6ヶ月に及ぶ講座でしたが、社員の出席率も高く、とにかく楽しく受講できました。
この講座では、作文の課題だけではなく、段落ごとの書き方が指定されます。型を説明してもらうことで、書きたい内容に集中でき、決められた流れにそって書くことで、知らず知らずのうちに、読む人が「おっ!」と目を止めるような、ライバルを差別化できる文章が書けるようになります。
我が社では、プレゼン教育にも力を入れていますが、導入部分で聞き手をぐっと引き込むコツや、シメを印象的にするテクニックなど、プレゼンにも応用可能だと思いました。
また、読点の打ち方や同音異義語の使い分けなど、日本語の基本を改めて確認できた点もよかったです。なかなかこのような話を聞くチャンスはないので、今回聞かなかったら、一生曖昧なまま、いい加減な言葉を使っていた気がします。
返却された作文には、赤ペンでコメントや花丸が書かれていてモチベーションがアップしました。何歳になっても褒められるのは嬉しいものです。この講座を受けた社員も文章を書くことに自信をつけてくれたようです。
充実した内容の講座をありがとうございました。
(A社 S様)
在宅で仕事をしているスタッフが多いため、個別の電話指導という形で受講させていただきました。子育て中のスタッフも受講しやすかったようです。
毎回の課題には、懇切丁寧な解説がついており、さらに、電話でくわしい説明を聞くことができるため、普段文章を書き慣れていない人にとっても取り組みやすい講座だと思います。添削も、受講者の文章を尊重した、良いところを認める内容なので、受講したスタッフから、この講座を受けることによって、書くことが苦にならなくなった、書くことに自信がついたという声が多く聞かれました。
社会人として必要な考える力、表現する力は、単なるビジネス文書の書き方講座では身につきません。さまざまなテーマについてじっくり考え、構成を意識しながら書く練習ができるこの講座は、それらの力を鍛えるとても良い機会になると思います。
(O社 G様)
貿易業の基本的な連絡手段は「文書」。紙、電子メール、オンラインチャットなど手段はさまざまですが、「会話」ではなく「ライティング」が重要。でも理系の私はこれが大の苦手。本で勉強したりもしましたが、自分で「何かしまりがない、パンチに欠ける」と思うことが多く、この「ビジネスマン向けの文章講座」を受講して文章力を向上させることにしました。
最初に気づいたのは不適切な漢字づかいや文章構成に問題があること。漢字の癖は最初の数回で矯正されたけれど、読んでわかり易い文章にするには適度な段落構成が必要だとわかりました。中級では、この構成を毎回指定されます。四苦八苦し、最初は数時間かけて書き上げるも、「完結しないな」と感じられる文章しか書けず、先生の添削がたっぷり入ることに……。何度か繰り返すと正しくないところがわかるようになり、最終回(第6回)は上手くまとまったとの講評をいただきました。
業務から離れた内容で文章を書くことは必要ですが、条件設定や添削指導も的確でなければ短期間での向上は得られません。その点、今回の講座は「文章講座」と言いながら実務を行うスキル向上にも直結すると言えるでしょう。唯一の欠点は、受講後他人の文章のチョットしたアラが見えてしまうことでしょうか? 是非一度ご体験ください。今まで見えなかったものが見えるかもしれません。
(T社 T様)
■お問い合わせは
お問い合わせ、お申込みは、こちらのページからお願いします。
▼
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=sya201911
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文章を書く勉強は、学校ではほとんど教えてくれません。
それは、その勉強が必要ないからではなく、教える時間が取れないからです。
しかし、社会人になると、仕事の中で文章を書く機会は次々と出てきます。
そのときに、書き方の基本を知っておくと大いに役立ちます。
言葉の森の作文指導は、構成を重視した書き方なので、社会人の文章練習に最適なのです。
言葉の森の前身は、大学生のための文章教室でした。
だから、もともと社会人が書くような構成のしっかりした文章を教えていました。
それを噛み砕いて、小学生のための表現を重視した作文教室を開いたのです。
だから、低学年のうちは題材と表現を重視し、学年が上がるにつれて構成と主題を重視する指導になるのです。
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池上彰さんと佐藤優さんが語っていた教育改革についての話です。
====
池上 「文科省がアクティブ・ラーニングを「主体的・対話的で深い学び」というふうに「改題」したこともすでに述べましたが、そこに今回の改革が想定する三つの視点が集約されています。
「主体的な学び」とは、学ぶことに興味、関心を持ち、見通しを持って粘り強く取り組み、学習活動を振り返りつつ次につなげていくこと。
「対話的な学び」は、教師が一方的に教えるだけではなく、生徒が先生や他の生徒、あるいは地域の人たちなどとの対話や協働などを通じて理解を深め、思考力を高めていくこと。
そして「深い学び」は、習得・活用・発見という学びの過程の中で、問題を見出して解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりする力を養うこと──。
大まかに言うと、そのように説明されています。
佐藤 そうした新しい学び方を本格的に採用しようという考えの根底にあるのは、特に高校の授業が知識伝達型にとどまっていることに対する危機感です。
卒業後の大学での勉強や社会に出てからの生活に役立つものになっていないではないか、と。
『教育激変 2020年、大学入試と学習指導要領大改革のゆくえ (中公新書ラクレ)』
(改行を一部変えています。)
====
これを見ると教育改革の中にある問題意識は、言葉の森がオンラインクラスで行ってきたものとほとんど同じです。
ところが、このアクティブラーニングという考え方が総論では理解されていても、自分の子供の教育となるとなかなかその具体的な必要性がわからないという問題があります。
そのため、文部科学省は大学入試という受験勉強の最後の出口のところを改革することによって、小中高の授業内容を変えていこうと考えているのです。
ところが、アクティブラーニングのような学力は、小論文や面接という形では評価できるものの、学校教育の定期的なテストという形で評価できる性格のものではありません。
そこで、子供も保護者も、どうしてもすぐに点数の出るような、したがって自分と他の人との差がはっきりするようなものに目が向けられてしまうのです。
しかし、それにもかかわらず、創造発表クラスで毎回創造的な発表をする生徒がいます。
その発表のために長い時間をかけて準備していると思いますが、その準備が具体的にどういうところで成績に表れるかと言えば当面はどこにも表れません。
しかし、子供たちの発表を見てみると、そういう自由で創造的な発表する子供たちの将来は単に勉強ができること以上に確実なもののように思えるのです。
自分から主体的に学び発表し自分らしい感想を言えるような子は、社会のどの分野に行っても自分らしい創造を行い、社会に貢献する仕事ができると思います。
それが点数としては評価されないだけで、見る人が見ればその可能性は自ずから分かるものです。
将来の入試は、今後ペーパーテストのようなものから小論文・面接のようなものに変わっていくと思います。
そのような試験では、一夜漬けのようなものは効きません。
その子の本当の実力が、人間どうしの対話の中で自然に出てきます。
そういう学力を育てることが、これから最も必要になるのです。
そこで、今考えているのは、創造発表クラスに理科実験や自由研究やものづくりのテキストを指定して、自分で自由研究を見つけるのが難しい場合はそのテキストから研究テーマを選ぶというような形にし、より参加しやすい形にすることです。
この創造発表クラスの勉強は、勉強とは言っても、本気で取り組めば遊び以上に楽しいものになると思います。
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アクティブラーニングで求められているものは、主体性、対話、創造ですが、従来の教育観で考える人は、これも○×のつく点数として評価しようとします。
そして、点数がうまくつかないから、それはとりあえず後回しにして、点数が出るものに力を入れようということになってしまうのです。
アクティブラーニングが目指しているものは、言葉の森が今創造発表クラスで行っているものとほぼ同じで、創造発表クラスの授業の方が一歩先に進んでいます。
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11.3週の授業の資料を資料室に入れました。
11.3週は、自主学習クラスの人は実力テストを行います。
テスト範囲は、「実力テスト単元11月」のページを参考にしてください。
https://www.mori7.com/teraon/tanngenn_test.php
また、自主学習クラスの人は、11.3週の授業の後半で保護者懇談会を行う予定です。
時間の都合のつかない場合は、他のクラスの保護者懇談会に参加していただいても結構です。
保護者懇談会の予定は、鳥の村のカレンダーに入っています。
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多くの人は、国語のテストが返却されてもそれを見直すようなことはあまりせず、当たったとか外れたとかいう感覚でとらえています。
これが、数学や英語のテストであれば、間違えたとかできなかったとかいう受け止め方になりますが、国語の場合は単に外れたというような受け止め方になるのです。
ところで、読書をよくしている子は、誰でも普通に国語ができるようになるので、国語の勉強の必要性というものをあまり感じていません。
逆に、学習塾に行っても、国語だけはできるようにはなりません。
塾でも、学校でも、国語の成績を上げる方法は教えていないのです。
これは、国語を教える先生が、理詰めに解く国語というものを重視していないからです。
言葉の森の読解問題は、解いたあとが重要です。
間違えたところは、その理由を考え、どうすれば正しい答えを導けるのかを考えるのです。
理詰めに厳密に考えることによって、読む力とともに解く力がついてきます。
そして、読解力がつきます。
国語の勉強法は、問題集を解いたりドリルで練習したりするものではありません。
ただ、難しい文章をしっかり読むことです。
その勉強法として読解検定の百点を目指すということがあります。
だから、点数が悪かったら、それは国語の成績がこれから上がるチャンスがあるということなのです。
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普通、テストというと点数がいいことがよいことですが、この読解検定は点数が悪いことがいいことなのです。
それは、間違えたところの間違えた理由を考えることによって厳密に読む訓練ができるからです。
テストを受けたあと、間違えたところの見直しは必ずお母さんがやってください。
一般的な解説を読んで理解できるのは、その問題がほとんどできていた子だけです。
子供がどう考えてその答えを選んだのかを聞き、それがなぜ×だったのかを説明するにはかなり時間がかかります。
一斉授業の中でその説明をしても、わかった気がするだけなので、基本は個別指導になるからです。
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■締め切りと団体受検
読解検定の締切は11月15日です。
本日、これまでに申し込みのあった方に、問題を発送します。
今回の
読解検定は、団体受検もできるようにしました。
問題は郵送で送りますので、ネットにつながるパソコンはその団体で1台だけあれば十分です。
理詰めに解く読解問題というのを経験する機会はあまりないと思うので、学習塾などを経営されている方は、ぜひ今回の団体受検を利用してみてください。
また、個人受検をされる方が、通っている近所の学習塾などに団体受検を紹介していただいても結構です。
11月は無料キャンペーン中ですから、読解問題の練習をするいい機会になると思います。
■質問と回答
前回、小3の読解問題について質問がありました。
ほとんどの子が間違えていた問題でしたので、引用させていただきます。
====
【質問】
B:ラマルクは、よく使うところは発達すると述べた→〇
本文には、”生物の種が変化するという説を述べました”と書いてありますが、Bの文は書かれていません。”例えば、キリンは、高いところに生えている葉を食べるために、首を長く伸ばしているうちに、今のようなキリンになったと言うのです。”と書かれているだけです。この文からBが〇というのは無理があるかなと思い、×と考えました。
【回答】
確かに、これは最も間違いやすい問題の例です。
違う言葉で書かれているが、内容的に間違っていないので○という選択肢なのです。
1.ラマルクは……生物の種が変化するという説を述べた。
2.例えば、キリンは首を伸ばしているうちに今のようになった。
↓
○よく使うところは発達する。(とは言っていないが、間違いとは言えないので○)
ということです。
しかし、小3では、ちょっと難しすぎたかもしれません。
====
■理詰めの読解力をつける
普通の国語読解問題は、合っているものに○をつけるという問題です。
日本語を日常的に使う人であれば、言葉の意味を誤解することはあまりありませんから、合っているものに○をつけるという試験では大体の人が正解します。
しかし、入試問題に出てくるような難しい読解問題はそうではありません。
合っているものに○をつけるのではなく、間違っていないものに×をつけないという考え方で進めていくのです。
子供たちがよく間違える問題は共通しています。
第一は、同じ言葉は使ってあるが必ずしもそういうことは言っていないという×の選択肢です。
第二は、違う言葉を使ってあるが内容的には同じことを言っているので×ではないという選択肢です。
第三は、子供がよく理解できない難しい言葉が使われているという×の選択肢です。子供は、自分のよく知らない言葉が使われているとその選択肢を選んでしまうのです。
多くの子は、この3種類の問題で間違えます。
読解検定は、解き方のコツを身につける勉強ですが、それは同時に文章を深く読むことにつながっています。
だから、読解検定で100点を取ろうと思い深く読むことによって深く読む力がついてきます。
これまで、読解検定を受けたあとに、自分の間違えた問題が納得できずに先生によく質問してくる子がいました。
そういう子たちは、例外なく国語の成績が上がりました。
80点だからいいとか、90点だからいいとかいうのでは力はつきません。
100点が取れて当然で、取れなかった理由はなぜかと考えることによって初めて高度な読解力がつくのです。
※前回の読解検定で、ご家族で受検された場合、コード・パスワードがブラウザに残っていたために、ご家族の間で評価が二重になってしまったところがありました。
次回は、ここは改良しておきます。
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11月の読解検定の締切は15日です。
締切を過ぎてもウェブから問題をプリントすればできますが、問題の郵送があった方が便利だと思います。
今回は団体受検も受け付けていますので、森林プロジェクトの教室や学習塾などでもぜひご参加ください。
普通の試験は結果が出たらそれで終わりですが、この読解検定は結果が出たあとに本当の勉強が始まります。
×になったところの理由を自分で考えて、初めて読解力がつくのです。
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2020年の教育改革での新しく求められる学力として、考える力、書く力などが挙げられています。
これは既に多くの人が気が付いていることですが、学校の成績がよく受験勉強の知識は持っていても本当の意味での学力のない人が増えてきたからです。
昔の東大生と今の東大生は質が違うと言われています。(「教育激変」池上彰・佐藤優より)
今いい学校に進む人は、学力のある人というよりも、受験のための知識と方法を詰め込んだだけという人が多くなっているのです。
そのような反省から、東大や京大でも推薦入試や特色入試を行うようになりました。
ペーパーテストの成績だけで見ていると、入ってくる学生は、受験校や受検塾で受験勉強をした人だけという結果になってしまうからです。
しかし、いま考えられている新しい教育改革のもとでの新しい教育は、評価のしようがないということが言われています。
それが、今回の英語民間試験の延期や、記述試験の評価の混乱に見られています・。
また、例えば、アクティブラーニングで、みんなと協力する力があるとか、考える力があるとか、あるいは道徳教育で道徳観が身についているかどうかということは、○×をつけて点数を付けるような性格のものではありません。
しかし、ここで考えなければならないこと、そもそもそういう点数化されるような評価が教育にとって本質的なものかどうかということです。
知識や技術のように評価が客観的に数値化できるものであれば、それは点数として評価することが合理的です。
それが本人の励みにはなり目標にもなるからです。
しかし、江戸時代の寺子屋に学ぶ子供たちは、点数による評価で勉強していたわけではありません。
みんなと勉強することが楽しいとか、または自分のした勉強が他の人に認められるとか、そういう人間のつながりの中で勉強に対する意欲を持っていたのです。
点数で評価するという分野は、教育の中に確かにありますが、点数で評価しない分野もまたそれ以上に多くあるのです。
言葉の森の創造発表クラスの子供たちは、毎回自分なりに個性的に研究した内容を発表しています。
それは、評価されたり、点数をつけられたり、競争させられたりするからではなく、自分の好きなことを研究して発表することが楽しいから行なっていることなのです。
本来の教育とは、このように楽しいから行うというものであるはずです。
しかし、その楽しさが、小中学生時代には友達との交流の楽しさという面を持たなければ長続きはしません。
たったひとりで自分の好きな勉強に打ち込むというのは、もう少し年齢が大きくなってからです。
友達との交流の中で勉強を楽しむということが、これからの勉強の新しいスタイルになっていきます。
言葉の森の作文読解クラス、創造発表クラス、自主学習クラスもこのような観点で行なっています。
このときに大事になるのは、教材や先生よりも、生徒の主体性です。
その生徒の主体性を支えるのは、保護者の協力です。
そのために、生徒と保護者との保護者懇談会が毎月定期的に行うようにしました。
ところで、現在世の中で広がっているオンライン教育とのほとんどは、ビデオオンライン教育か、マンツーマンオンライン教育です。
それらのオンラインは、ただ教える人と教わる人のラインがつながっているだけのオンラインです。
言葉の森の目指すオンライン教育は、つながっている生徒どうしがまた相互つながるという、フラーレン状というか網目状のオンライン教育です。
このフラーレン・オンライン教育が可能なのは、学習する勉強の内容そのものが、答えのある勉強よりも、答えのない創造的な勉強になっているからです。
特に、作文読解クラスと、創造発表クラスはそうです。
自主学習クラスは、自分で勉強するクラスですから、もともと交流は副次的なもので、交流として行うのは読書紹介か暗唱発表です。
今、アクティブラーニングがさまざまなところで行われていますが、そのアクティブラーニングの問題点は、第一に人数が多すぎることで、第二に答えのある学習が想定されていることです。
答えのある学習ということは、できる子とできない子がいるということで、しかもそれが大人数で行われるのであれば、できる子もできない子も退屈し、お喋りするだけの勉強になってしまう可能性があります。
言葉の森のオンライン教育は、まだ生徒数がのべ150人ぐらいで、言葉の森の全生徒のごく一部です。
だから、まだ十分に稼働しているとは言えません。
十分に稼働するとは、同学年同レベルの生徒が切磋琢磨するようなクラスになることです。
しかし、未来の教育は、このフラーレン型のオンライン教育の中でしか実現できないと思います。
そして、言葉の森がイメージしているのは、オンライン教育がオンラインでとどまるのではなく、季節ごとの自然合宿教育で、自然や友達と触れ合う機会と組み合わさることです。
先の長い話ですが、この新しいフラーレン・オンライン教育をこれからも広げていきたいと思っています。
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新しい教育は、作文にしてもプログラミングにしても、本来答えのない教育です。
作文やプログラミングに答えがあるとしたら、それは初歩の基礎的な勉強のところだけです。
この答えのない創造的な教育が十分にできるのは、少人数のオンライン教育だけです。
昔は、オンライン教育と通常のリアル教育は、かなり違うものと考えられていました。
しかし、これからその垣根は次第になくなります。
現に、Zoomを使った教育は、運営を工夫すれば、リアルな教育よりもずっと親近感を感じる度合いが高いのです。
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11月の無料読解検定について、森林プロジェクトで作文教室を開いている先生から、
「生徒が自宅から受検するのは難しいから、通学の教室でまとめて受検できるといい」
という提案がありました。
そこで、団体受検の仕組みを、次のようにします。
団体は、学校でも、塾でも、個人の家庭が友達を集めてという形でもいずれでも結構です。
住所、電話、氏名などの情報は、その団体を代表する方のものでお願いします。
送信フォームの中のひとこと欄に、受検する生徒の
1.姓
2.名
3.姓ふりがな
4.名ふりがな
5.性別
6.学年
を、下記のようなテキスト形式にして入れてください。
(区切りは、読点かコンマのいずれかでお願いします。)
====
姓、名、姓ふりがな、名ふりがな、性別、学年
森野、一郎、もりの、いちろう、男、小3
川上、花子、かわかみ、はなこ、女、小5
……
====
11月15日が締め切りで、問題用紙などは団体のご住所あてにお送りします。
なお、人数が多くなる場合は、15日以前でも締め切らせていただくことがありますのでご了承ください。
11月読解検定のお申込みは、下記のフォームからお願いします。
▽
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=dks201911
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読解検定を団体でも受検できるようにしてほしいとの要望がありましたの、11月の無料読解検定から、団体受検ができるようにしました。
自宅でパソコンやタブレットを使うのが難しいという人でも、所属する団体の会場で一緒に受検できます。
団体には、学校や塾以外に個人の家庭も含まれますので、ぜひご利用ください。
11月の無料読解検定から、団体受検ができるようにしました。
11/22から11/28の範囲で、それぞれの団体の都合のよい時間と場所で検定試験が受けられます。
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作文というものには、三つのステージがあります。
一つは読む力、もう一つは考える力、そして、最後に書く力です。
作文の勉強というと、多くの人はこの書くところだけで考えます。
だから、作文の指導というのは、書いた結果である作文を添削することに重点が置かれてしまいます。
添削で直るのは、書く力の中でも表記を正しく書くという書き方の部分ですから、添削によって大罪が増えたり主題が深まったりすることは期待できません。
だから、作文の勉強は、書く力をつけるという勉強の前に、読む力、考える力をつける必要があるのです。
書く力が直接現れるのは、誤字のない、正しい表記を、必要な字数で、ある時間内に書くという場合です。
これは練習を重ねることによって誰でも身についていきます。
この書く力以上に大事なのが読む力です。
読む力というのは感想文に限らず、題名課題の作文の場合でも当てはまります。
例えば、「私の友達」という題名が出されたときに、その人が持っている友達の経験、読んだ友達についての文章、他の人に聞いた友達に関する話などが、これまでの読む力になっています。
読む力という材料がなければ、よい作文は書けません。
逆に、友達というものに関する材料が豊富にあれば、それだけでその作文は半ば書けたことになるのです。
この読む力と書く力は違うという例はわかりやすいと思いますが、もう一つ大事なことは、考える力と書く力も違うということです。
作文というものは、その性質上、一次元的な方向で書かれていきます。
ところが、考えることは、ある考えから別の考えに飛躍したり、また他のことを突然考えたりというような二次元的な広がりで進んでいきます。
この一次元的な書くことと、二次元的な考えることの違いがあるにもかかわらず、ほとんどの人が考える過程を書く過程と一緒に行います。
そのために、書くことによる一次元的な制約が、考えの二次元的な広がりを妨げる場合があるのです。
考える力をつける二次元的な広がりをもつ勉強は、構造図を書くことです。
構想図を書くことに慣れない人のために、言葉の森では、題名課題に入る小3から6まで、 予習シートというものを渡しています。
この構想図又は予習シート書く中で考えを深めるところが、作文の勉強で一番重要なところなのです。
では、考えるとはどういうことかというと、それはその人が持っているさまざまな材料を構成する力です。
材料の幅が広いほど、構成する力が必要になってきます。
例えば、異なる意見AとBあり、両方を材料として使うとすれば、その両方をつなぐ考えを創造しなければなりません。
これが考える力のもとなのです。
考える力を伸ばすためには、異なる材料を仕入れておくことが大切です。
それは、読む力として身につけていく面もありますが、作文の場合はすでに一つのテーマが決まっていてそれに対して読む力をつけるということですから、対話とか他の人の発表を聞くとかそういう勉強が役に立ちます。
この考える力を作文指導の中に生かすのが、友達どうしの発表と交流です。
作文を書く前に自分が予習してきたことを発表するという機会があれば、発表するために事前に自分なりに考えたり家族に取材をしたりする必要が出てきます。
すると、その分材料が豊富になり、考える力が必要になってきます。
また、予習の発表で同学年の生徒が同じテーマについて予習してきたことを発表すれば、それは他の人の異なる材料や意見を知るという機会になりますから、ここでもまた自分の考えがふくらんできます。
この予習の発表を作文の勉強の中心にしていくために、少人数のオンラインクラスがあります。
先生と生徒の個別の作文指導では、先生との対話の中で話が広がりますが、少人数クラスの中ではそれに加えて友達どうしの対話の中で考えが深まります。
この少人数のオンラインクラスの作文という勉強が、これからの作文学習の中心になっていきます。
個別指導で事後的な添削が中心になりがちな従来の作文の勉強ではなく、事前の予習を互いに発表しあうことで考えを深めるという新しい作文の教育がこれから広がっていくのです。
オンライン作文のプレ受験作コースの体験学習を募集しています。
プレ受験コースは、小学4、5年生の受検作文を目指す人がが中心で、月曜から金曜の17時から1時45分のクラスで行います。
また、このほかに、小中学生のオンライン作文クラスも募集しています。
プレ受験コースの作文体験学習を希望される方は、下記のフォームからお申し込みください。
▽
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg2019tp
プレ受験コース以外の作文読解クラスの体験学習は、下記のフォームからお申し込みください。
▽
https://www.mori7.com/jform_pre.php?f=tkg2019ts
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作文の勉強の特徴は、自分で自分の作文の評価ができないことです。
だから、独学や家庭学習が難しいのです。
教室に体験学習に来る子に、ときどき、「作文は得意、苦手、普通のどれくらい?」と聞くことがあります。
「得意」という子は、よく書けない子です。
「苦手」という子は、普通によく書ける子です。
「普通」という子は、かなりよく書ける子です。
自己評価と客観的な評価がほとんど違うのが作文の勉強の特徴です。
だから、オンラインの少人数クラスで勉強すると、自分の作文の客観的な位置がわかると同時に、どうしたらもっとよく書けるようになるかが、ほかの子の予習を聞いてわかるようになるのです。
作文は、長く続ければ誰でも上達します。
早く上手に書かせたいと思って注意を増やすと、上手にならないばかりか続けられなくなるので結局上達しません。
しかし、早く上達させる方法もあります。
それは、いつも褒めること、長文音読をすること、予習をすることです。
この予習のための方法がオンラインクラスの予習の発表です。
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