読解力は、読む力と解く力が組み合わさったものです。
だから、読解力がないという場合、どちらの比重が高いかによって対策も異なってきます。
読めていない読解力とは、設問の周辺だけを見て答えてしまうような読み方をするレベルの読解力です。
長い問題文の中で、「AはBですか」という設問があったとき、AとBの話が書いてある1、2行あとのところだけを見て答えてしまうような読み方です。
ところが、読解検定のような難問の場合、その設問が問われている箇所からかなり離れたところに、もっと重要なAとBの話が出ていることがあります。
そして更に、内容的にはAとBのことであっても、表現の上でAやBという言葉が使われていない場合もあるのです。
こういう問題文を読む力をつけるには、かなり時間がかかります。
しかし、方法は簡単です。その方法とは、難しい文章を読む練習を続けることです。
そのもっともやりやすい方法が、問題集読書です。
しかし、問題集読書は続けにくいので、自主学習クラスなどでやっていく必要があります。
なぜ家庭では続けにくいかというと、問題を解いて○×をつける勉強ではなく、ただ繰り返し読む勉強なので、親子だけで続けるには張り合いがなさすぎるからです。
高校生ぐらいになれば、勉強に対する自覚があるので、問題集読書という勉強も続けられますが、小中学生が自分の意志だけで問題集読書を続けるのは難しいと思います。
さて、もう一つの「解く読解力」は、「読む読解力」とは異なります。
読む力のある子なのに、正しく解けていないという場合が、解く読解力がないということです。
正しく解けない理由は、設問の答えを問題文の中だけに限定せず、自分の考えや世間の常識の範囲で考えてしまうからです。
この場合の対策は、比較的簡単です。
(1)一般論として考えるのではなくその問題文に書かれている範囲で、(2)必ずしもそうとは言えないところがあるとすれば、(3)その選択肢は○ではない、という三重否定を頭の中で考えて選択するのです。
解く力をつけるためには、考える力がなければなりません。
しかし、逆に言えば、こういう二重否定、三重否定の論理の筋道をたどっていける思考力があれば、国語の読解問題は誰でも100点近い点数が取れるようになるのです。
例を挙げてみます。
「浦島太郎」の話をもとにした問題文があるとします。
その問題文で、「浦島太郎は亀を助けました」とだけ書いてあったとしたら、設問の選択肢に、「太郎は、亀がかわいそうなので助けました」とあった場合、この選択肢は○ではないのです。
自分の感覚や、浦島太郎一般の話の範囲では、正しいように見えても、問題文の範囲に限ってみれば、「必ずしも正しいとは言えない」から「○ではない」ということです。
読解検定をやっていて国語の成績が上がる生徒は、自分の選択がなぜ間違っていたのかという質問をよくする生徒です。
先日、「国語の得意な丘」や「保護者掲示板」に、何人かの生徒から質問が入っていました。
こういう質問をする生徒は、必ず国語の成績が上がります。
だから、今度、質問専用の掲示板を作り、できるだけ検定試験のあとに質問を入れてもらうようにし、生徒どうしが互いの質問を見られるようにしようと思っています。
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国語の問題の見直しをする場合、正しい答えがなぜ正しいかわかるだけでは力はつきません。
正しくない答えがなぜ正しくないかを説明できて初めて力がつきます。
だから、今度、読解検定の質問コーナーをもっと充実させていこうと思っています。
これまでの読解試験で印象に残っている生徒は、毎月の試験のたびに、「なぜこの答えが違うのですか」としつこく質問をしてきた数人の生徒です。
その生徒たちは、全員が毎回ほぼ百点を取れるようになり、みんな難関校に進学しました。
しかし、そういう質問をするのは、中学生や高校生の生徒でした。
小学生の場合は、まだ質問をするところまで行かないことが多いので、家庭でお母さんが一緒に読解検定の見直しをしてあげるといいと思います。
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自由学園女子部中等科 K.N.さん
<担当講師より>
志望理由書400字詰3枚をしっかり書き上げ提出していました。小学2年生から言葉の森で学んで力を付けたおかげと喜んでおられます。
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武蔵中学校・筑波大附属中学校 Y.W.さん
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先ほど、WY君のお母さんから、武蔵中と筑波大附属中に合格した旨のご連絡を受けました。おめでとう!
Y君は、暗唱がよくできる生徒で、暗唱検定の1級(初段)を合格したのは、確かいちばん早かったと思います。(1級は1万2千字の文章を30分で暗唱します)
Y君たちは、以前、発表学習クラスや作文クラスでみんなと個性的な発表をし合っていたので、そのころのグループの新中学生がまたオンラインでレベルの高い交流できたら面白いと思っています。
当面、3月末に1泊2日の学年別合宿を横浜で行うので、みんながそこに参加できるといいと思います。
(参加フォームは現在作成中)
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千葉大附属中学校・市立稲毛高附属中学校 M.I.さん
<担当講師より>
おめでとうございます。
オンラインの作文クラスで楽しく作文してきましたが、受験の対策はじっくりと自分の考えと向き合いました。
また、オンラインクラスで交流のある作文を続けていくそうです。
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IMさんのお母さんから、千葉大附属中、市立稲毛高附属中合格のご連絡をいただきました。
千葉大附属中は過去問がなかったので、準備をしていなかったそうですが、「自由について」というような題名の作文で、反対意見への理解もしっかり入れて書いてきたようです。
稲毛高附属中は、プラスチックごみの話だったそうで、10行から14行の記述的な問題をそれぞれそつなくこなしてきたようです。
12月に購入していただいた最後の仕上げの教材「ファイナル」が、資料中心の問題が多くとても役に立ったということでした。
真面目な子なので、全部きちんとやったようです。
お母さんの協力も、かなり助けになったと思います。
さて、中学生の作文は、4月から意見文になります。
小6のときに学校で書いた意見文がとてもうまいと褒められたそうなので、これからの中学生の課題も書きごたえがあると思います。
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日曜日9時の作文読解クラスでは、小学1年生から4年生までの子供たちが、毎回作文の準備をし楽しく発表しています。
低学年の自由な題名課題が多いせいもあり、一週間の間に行った出来事を写真や動画で発表する人が結構います。
あるとき、YouTubeの動画で作文の準備をアップロードした子がいて、それを見た他の子供たちも、作文の予習をYouTubeでアップロードしたがるようになりました。
毎回そういうことを続けるのは大変なときもあると思うので、たまに構想図だけの発表や、場合によっては口頭だけの発表になってもいいと思います。
しかし、この毎回の子供たちとお母さんの作文の準備の発表は、あとになると必ずいい思い出になります。
私(森川林)も、子供が保育園に通っていたころ、連絡ノートに毎日、子供に関する笑い話のようなことを書くようにしていました。
朝の忙しいときですから結構大変でしたが、今になってそのノートを読み返してみると、当時の忙しかった中でも面白かった子供との交流が思い出されてきます。
現在、小学校低中学年の子のお母さんは、子供の作文の予習の準備や創造発表クラスの発表の準備などで苦労しているだろうと想像できますが、それは何年かたつと、必ず懐かしい思い出になっていると思います。
親子でそのような関わりが持てる時期は、小学校時代のほんのわずか数年で、子供が大きくなるともうそのような交流はできなくなります。
だから、しばらくの間の辛抱だと思って、子供と楽しく作文や発表の準備をしていってくださるといいと思います。
この苦労がどういうところでプラスになるかというと、それはただいい思い出になるというだけではありません。
子供は、お母さんやお父さんの後ろ姿を見て育ちます。
お母さんが、毎週と作文や発表の準備で、いろいろな実験や経験を工夫して苦労しながらも楽しんでいる様子を見せると、子供は勉強というものは本来楽しいものだという感覚を持つようになります。
これが最も重要なことなのです。
今の子供たちの多くは、勉強は辛くて苦しいもので、面倒だが我慢してやるものだという感覚を持っています。
そういう子供たちが大きくなり、大学生になり、社会人になると、受験が終わったからもう勉強はしなくて済むというふうな考え方になります。
勉強は、本当は自分が自由な時間を持てるようになってから、自分から進んで楽しいものとしてやっていくものです。
この勉強の面白さというものを感じることができるのが、お母さんやお父さんが楽しそうに勉強的なことをしていた後ろ姿なのです。
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子供は、お父さんやお母さんの後ろ姿と見て育ちます。
お母さんが、勉強は楽しいものだという気持ちで取り組んでいれば、子供も自然にそういう気持ちになります。
お母さんが、苦しいけれど我慢してやるものだと思っていれば、子供も自然にそう思うようになります。
勉強を一生続けていくためには、この楽しいという感覚が大事なのです。
作文の予習の準備をyoutubeにアップロードしている人がいて、なるほどと思いました。
創造発表クラスの発表などは、youtubeにアップロードしておくと、田舎のおじいちゃんおばあちゃんも一緒に楽しめると思います。
勉強の面白さは、いい点を取る面白さももちろんありますが、それよりも本質的なのは発表と交流の面白さなのです。
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武蔵中学校 M.S.さん
<担当講師より>
読書の量がすばらしく、それに裏付けられた文章力もあります。また、科学的な好奇心も深くこれからの中学生活が楽しみですね。
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