新小1~小2向けの保護者懇談会の資料を説明する動画をアップロードしました。
https://youtu.be/moJsYzjpgGY
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学力には、実力をつけるための学力と、勝負に勝つ力をつけるための学力とがあります。
国語力に関して、実力をつけるための学力が読む力で、勝負に勝つための学力が解く力になります。
読む力をつける方法は、難しい文章を読むことです。
具体的には長文の音読です。
解く力をつけるための方法は、問題を解くことです。
そして間違えたところの理由を明確にすることです。
しかし、問題を解く勉強を中心にすると、実力がなかなかつかないばかりか、勝負に勝つ力もあまりつきません。
確かに、問題を解いている間は、勉強をしている気がします。
そして、○がつくと嬉しく、×がつくとがっかりするので、それなりに勉強をし終えた感じがします。
ところが、○がついたということはやらなくてもよかった問題をやったということなので、本当は時間の無駄なのです。
例えば、小学1年生がカタカナをしっかり書けたので○をもらったというのであれば、できたことが分かってよかったとも言えますが、小学6年生がカタカナを全部正しく書けて○がついたと言っても、それが何か意味あることにはなりません。
○がついたということ自体は、できたことが分かったというだけで何の力にもなっていないのです。
しかし、×がついた問題についても、それがなぜ×でどうしたら○になったのかという理由まで理解できなければ、その×には意味がありません。
算数数学の場合は、×を理解することによって次回からは○にするということができますが、国語の場合は×の理由を考えて、次回から○にするという勉強の仕方をする人はほとんどいません。
それは、国語の問題の×を○にするための方法論がどこでも教えられていないからです。
この方法論が、「
小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」に書いてある方法です。
しかし、国語の問題を解く方法は、いったん理解できれば、成績を上げることはかなり早くできるようになります。
問題を解く方法は、受験直前でもすぐに効果が出ます。
しかし、問題を読む力は、もっと長い時間がかかります。
だから、ほとんどの人にとって大事なことは、問題を解く力をつけることよりも、問題を読む力をつける方なのです。
その読む力をつける方法が長文音読です。
文章というものは、繰り返し読むことによって理解が深まります。
1回だけ深く読んで、内容が頭に入ったかどうかテストするという方法ではなく、軽く何度も繰り返して読むことによって自然に深く読めるようになるというのが文章を理解する方法です。
この繰り返し読むというやり方は、高校生ぐらいになり勉強の自覚ができた生徒では黙読でも続けることができますが、普通は黙読で繰り返し文章を読むようにすると、途中で斜め読みになったり難しい文章を読んでいる場合は眠くなったりしてしまいます。
ですから、問題集読書のような難しい文章を繰り返し読む練習は、音読にすることが条件になるのです。
しかし、音読は、慣れないうちは退屈で張り合いのない勉強ですから、次のような読み方も許容していくことが大切です。
それは、小声で読むこと、早口で読むこと、棒読みで読むこと、ふざけて読むことなどです。
どのような読み方をしてもよいので、何しろ音読で文章を読むことを繰り返すことが大事なのです。
ただし、小声や早口で読んでいいとは言っても、近くで聞いている人が内容を理解できる程度の小声や早口であることが条件です。
日本の戦後の教育は、アメリカからの教育論の影響で、理解を偏重する教え方や学び方が広がりました。
そのため、今でもほとんどのお父さんやお母さんは、理解を優先した教育を考えがちです。
これに対して日本の伝統的な教育は、理解する教育ではなくただひたすら反復するという教育でした。
それが今でも、掛け算の九九や、剣道や柔道など武道の型を繰り返す練習に表れています。
英語教育の國弘正雄氏は、英語の学習法として只管朗読(しかんろうどく」ということを述べました。
これは、仏教の只管打坐(しかんたざ)をもじった言葉ですが、こういうひたすら繰り返すという教育法が日本の伝統的な教育だったのです。
理解する教育では、理解の早い子と遅い差が生まれ、その差は次第に埋められないものになってきます。
しかし、繰り返す勉強については、時間の早い遅いの違いはあっても誰でも同じようにできるので、誰もが同じように実力をつけることができます。
例えば、欧米での掛け算の教育のように、書いて覚えるような理屈を先行したやり方では、できる子とできない子の差が生まれます。
しかし、日本の九九のように繰り返し音読して覚えるという方法であれば、できない子はほとんどひとりも生まれません。
国語の実力をつける方法は、問題集読書で音読を繰り返すということが一番で、これが最も短期間で国語の実力をつける方法なのです。
もちろん、短期間と言っても効果が出るのは半年後ぐらいですから、気長に続けていくことが大切です。
今はまだ問題集を解くような方法でいろいろな教材が出ていますが、どんなに優れていると言われる教材でも、問題を解くようなスタイルの勉強では時間がかかる割に実力はつきません。
一方、最近少しずつ出てきた音読を繰り返すような教材は、最初の何回かはできたとしても、それだけでは家庭で続けることはまずできません。
言葉の森の自主学習クラスで、問題集読書の長文音読を続けていくのがいちばん能率のよい国語の学習法なのです。
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子供が長文音読を長い間していると、途中から飽きてふざけて読むようになります。
それが正常な読み方です(笑)。
人間は創造力があるから、同じことを繰り返す勉強は退屈するのです。
だから、読み方はどういう読み方でもいいのです。
大事なことは、それを続けることなのです。
勉強で大事なのは、よい教材、よい先生の前に、よい方法です。
そのよい方法とは、同じことを同じやり方で繰り返して身につけることです。
現代は、手っ取り早く理屈で理解して身につけようとする人が多いのですが、そういう理解は表面的なものであることが多いのです。
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新しい本が3月6日に出ます。
「
小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」(中根克明著 すばる舎)です。
この本の中の、おすすめする本の紹介にご協力いただいたみなさんありがとうございました。
小学4年生になると、それまで素直にお父さんお母さんの言うことを聞いていた子供たちが、急に自分の主張も言うようになり、親の言うこと何でもそのまま素直に受け入れるということが少なくなります。
学校の勉強も、小学5年生から急に考える要素が増え、国語も算数も難しいものになってきます。
将来の進路の選択を考えるのもこの時期です。
また、子供どうしの関係も、次第に複雑になり、さまざまなトラブルが生まれてくることもあります。
これらは、すべて子供の成長過程で表れてくることなので、今の状態を見るだけでなく、先の見通しの中で考えていくことが大事です。
小学4・5・6年生の子供たちの勉強や生活について、中根がこれまで多くの子供たちと接してきた経験の中で考えたことを、この時期の子供たちへの対応の仕方として、この本の中でわかりやすく説明しています。
現在、この本「
小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」(すばる舎)の予約を受付中です。
3月までに、本の予約又は注文をされた方には、「小冊子『暗唱の効果と方法』」「暗唱検定用の暗唱文集(初段)」などをお送りさせていただきます。
(海外の方には、それらに相当するものをメールで送お送りさせていただきます。)
(「読書の好きな子になる庭」のFBや掲示板などで、図書の紹介にご協力いただいた方には、併せて別途お礼をお送りさせていただきます。)
予約又は注文された方は、ホームページのフォームからご連絡ください。
https://www.mori7.net/jform_pre.php?f=spp202003
また、本書を読まれたあと、自由にレビューをを書いていただけるとありがたいです。
▼関連書籍
「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」
「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」
「小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」
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小学4・5・6年生向けの本を出版しました。
この時期の子供たちの勉強、生活、読書、作文、受験、友達関係などを多岐にわたって述べています。
この本の出版にあたり、図書の紹介などでご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。
予約注文は、ホームページで受け付けています。
前回の本の書名が「小学校最初の3年間」で、今回が「最後の3年間」です。
子供たちの成長は早いです(笑)。
この最後の3年間が、親子で深い関わりの持てる文字どおり最後の3年間になります。
この時期の子供たちの成長の本質をふまえて、よりよい3年間にしていただけるといいと思います。
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自修館中等教育学校、日大三中 H.N.さん
<担当講師より>
一年生の頃から続けてくれているH.N.さんが神奈川県私立自修館中等教育学校、日大三中に合格されたそうです!
学校の雰囲気と入学後に学力を伸ばしてもらえる自修館に進学を決めたそうです。
弟妹3人も言葉の森の生徒さんで、みんないつもきっちり予習をしてくれています。お母さまがとても一生懸命に向き合って下さっています。
コツコツと真面目に取り組む姿勢が、実ったと思います。おめでとうございます!!
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■高校生の勉強の仕方
高校生は、学校の勉強で理系か文系かの選択があります。
現代の受験体制のもとでは、自分の持っている実力を生かして合格しやすい大学に入ることが目標になりがちです。そのため、数学が苦手な人は文系を選択する傾向がありますが、数学は、時間はかかるものの、勉強の仕方さえ正しければだれでも成績を上げることのできる教科です。
理系と文系の将来性を比べた場合、理系の方が広い可能性を持っています。数学が得意であれば、文系の大学に数学を生かして入ることもできます。文系を選ぶとそこから理系に移ることはかなり難しくなります。受験という短期間のことだけでなく、自分の将来の実力を幅広くつけていくためにも理系を選択するとよいと思います。
文系を選んだ人は、高校時代の間に数学から更に縁遠くなってしまうと思います。数学はやればだれでもできるようになるものです。苦手だという意識を持たないようにするためには、大学生になってから、中学生の数学の勉強を教える機会を持つといいと思います。人間は、15歳のころにわからなかったことが、18歳になると驚くほどわかるようになります。言葉の森の生徒で、中学、高校と数学があまり得意ではなく文系に進んだ人が、大学生のときにアルバイトで中学生に数学を教えている間に数学が好きになり、そのまま数学の先生になってしまったということがありました。数学は理屈の世界の勉強なので、わかり始めると面白くなるのです。
高校生になると、読書をする人としない人が更にはっきり分かれてしまいます。
読書は、社会人になってからも勉強の最も重要な手段になります。高校生のときにある程度難しい本を読む力をつけていないと、社会人になってから説明文の本を読めなくなってしまいます。高校生のときに難しい説明文の本を読むと、国語の成績も当然上がってきます。読書を、毎日の生活の中に必ず取り入れるようにしていきましょう。
高校2年生の終わりの春休みには、受験勉強の準備を始めましょう。準備の仕方は、大学入試の勉強の仕方の本を読むこと、志望校を決めること、志望校の過去問を答えを書き込みながら解いてみること、志望校に合格するための参考書や問題集を選ぶこと、1年間の勉強の計画を立てることなどです。計画は最初はおおまかなものでかまいません。やっていくうちに軌道修正していきます。
大学入試に向けての準備の中で、いちばん大事なのは、大学入試の勉強の仕方の本を読むことです。大学入試は、ほとんどの人にとって初めて経験する本格的な入試です。それまで入試の経験もある人でも、中学入試や高校入試の場合は、ある程度他人任せでやってこられました。塾の先生や学校の先生が指示してくれた路線で、本人は指示のとおりに勉強するだけですからある意味で気楽な受験でした。
大学入試は、自分で計画を立てて、自分の判断で勉強をしていかなければなりません。
予備校などではその勉強計画を肩代わりしてくれるメニューを持っていますが、そういう他人が用意してくれたメニューで勉強すると、無駄な勉強が多くなります。自分の考えで勉強の計画を立てると、最初は能率が悪いように見えますが、試行錯誤の中で次第に自分に合った勉強の仕方をしていけるようになります。また、そのようにして自分の力で取り組んだ経験は、将来の大きな財産になります。自分の力で取り組むために、受験勉強の仕方に関する本を何冊か読んで知識を増やしていく必要があるのです。
自分で計画を立てて勉強していく場合、いちばんの頼りになるのが志望校の過去問と模擬試験です。勉強を進めていると本筋からはずれたところに時間をとられてしまうことが出てきます。ときどき過去問に戻って、自分の勉強の仕方の軌道修正をし、模擬試験で自分の位置を確認しながら勉強を進めていきます。ところで、模擬試験はあくまでも模擬試験です。模擬試験で出る合格可能性よりもあてになるのが、過去問がどのくらいの割合でできているかということです。過去問は、その年に出ている本の場合、過去7年間分ぐらいの問題しか載っていません。余裕があれば、中古のものも買っておくとよいでしょう。大学入試は、過去問を軸にして勉強していきます。そのためには、高2の春休みの段階で、解ける問題がまだほとんどない状態でも、全教科の答えを書き込みながら1年間分解いてみて、今後の勉強の方向をつかんでおくことが大切です。
大学入試で小論文がある場合の書き方は、普段言葉の森で勉強している書き方と同じです。パソコンで書いている人は、試験の3ヶ月ぐらい前から手書きに戻して、手書きで書く感覚に慣れておきましょう。志望校の過去の問題に合わせた形で10編ぐらいの作文を書いておけば、そこで使った実例、表現、意見などを生かして入試の作文に対応することができます。
■高校生は、どういう作文の勉強をするか
・高校生の作文の字数は、600-1200字です。
・1200字の作文(小論文)を60分で書くスピードを目標にしていきましょう。
・感想文課題のもとになる文章は、大学入試の現代文や小論文の課題と同じ難しさです。解説を見る前に、自分なりに書く方向を考えてみましょう。
・構成の仕方は、原因や対策を考えるかたちが中心になります。原因や対策の考え方には、その人なりのパターンができてくるので、自分の得意な発想法を見つけていくようにしましょう。
・パソコンで書ける人はできるだけパソコンで書き、自動採点ソフト森リンの点数を上げることを目標にしていきましょう。
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南多摩中等教育学校 Y.K.さん
<担当講師より>
年長さんのときから続けてくれているY.K.さん、第一希望の都立南多摩中に合格されたそうです。毎回必ずしっかり準備をし、わからないところは質問をして一生懸命取り組み続けてくれました。
受験コースに入ってからは、今までのようにのびのびと書けないことに戸惑いもあったと思いますが、絶対に投げ出すことなく毎回必ずよく準備して書き上げてくれていました。また、ご家族のあたたかいサポートを得ながら、何度も推敲を重ねてがんばりました。たくさん書く中でいくつかよいものを書きやすい題材が固まっていたのですが、その中でも1、2を争うほど得意な題材で書けたようで本当によかったです。
暗唱検定1級にも合格しているがんばりやさんです。
思考発表クラブにも熱心に参加してくれていて、そのときの題材が受験作文を書くときにも大活躍でした。
合格おめでとうございます!
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