1月29・30日と、作文検定を実施しました。
時間制限内に、与えられた題名で、必要な字数の作文を書くという機会は、普段はほとんどありません。
普段の作文の授業では、時間の制約がないので、高学年や中高生の生徒はだいたい1時間半ぐらいかけて作文を仕上げる人が多いようです。
しかし、これでは受験作文に対応することはできません。
課題によっては、どうしても書くことが思いつかなくて、時間内にほとんど書けないということも出てきます。
しかし、そういう経験を作文検定などで普段からしておくと、書けないときはどうするかという対処の仕方も自然にわかるようになるのです。
作文試験という形の入試は、これから増えてきます。
なぜかというと、作文小論文が、本人の実力が最もよくわかる試験だからです。
先日、大学入試のカンニング事件がありましたが、日本だけでなく、他の国でもスマホやインターネットを利用したカンニングは、かなり行われています。
なぜカンニングがあるかというと、それは答えのある 試験だからです。
カンニングを防ぐという発想を続けるだけでは、いたちごっこはなくなりません。
辞書持ち込み可、スマホ持ち込み可、ネット接続可の試験で、本人の実力がわかるようにしなければならないのです。
そういう試験が、作文試験や面接試験です。
今の作文試験は、人間が読んで採点する形なので、採点に時間がかかります。だから、普及が遅れています。
機械が自動採点し、その成績上位の作文について、人間が補助的に採点する形にすれば、時間はかからなくなります。これが、今後の作文試験の方向です。
言葉の森の、森リン大賞の選定は、機械だけで行っていますが、これまでの賞のほとんどは、人間が見ても納得できるものでした。
人間が見て修正する場合は、例えば、問題文の要約が長く書かれているので、その部分で点数が高くなるというようなケースでした。
作文試験は、これから、中学入試でも、高校入試でも、大学入試でも、更には会社の採用試験でも増えてきます。
作文検定で、今後の作文試験に対応する力をつけていってください。
次回の作文検定は、3月26日(土)27日(日)9:00の予定です。
1月29・30・31日と、森の発表会があります。
初日の29日の発表では、参加した生徒がみんなしっかり発表をしてくれました。
質問と感想は、発表会の参加者全員が言う形にしていますが、どの子も、ほかの人の発表について自分らしい質問や感想を言ってくれました。
全員が発表でき、それを聞いている全員が質問や感想を言うというのが、この発表会の特徴です。
学校などの30人以上のクラスでは、この「全員が言える」ということが時間的にできません。
1時間程度で全員が発表・質問・感想を言えるためには、人数が6名ぐらいまでが限界だからです。
自分の作品を発表し、ほかの人の作品について質問や感想を述べるという発表会では、子供たちの頭脳はフル回転します。人の話を受け身で聞いているときの頭脳の働きとは全く違う働き方をするのです。
そういう授業参加の仕方が身につくと、ふだんの学校での勉強でも、主体的に聞き取ろうとする力が育ちます。
そのせいか、創造発表クラスで、毎週発表している生徒は、不思議と成績がよくなるのです。
主体的に勉強に取り組むという姿勢ができてくるためだと思います。
※参加賞の発送は、全日程が終わってからになりますので、しばらくお待ちください。