ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4454番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
目立つのは英語と算数。目立たないが大事なのは国語、というよりも読む力 as/4454.html
森川林 2022/04/08 07:25 


●動画:https://youtu.be/eZTHPWjTuAY

 幼児や小学校低学年のうちは、できるとできないの差がはっきりしているものがあります。その代表的なものが、英語と算数です。

 自分と同じ低学年の友達が英語をぺらぺら喋っているのを聞くと、大きな差があるように感じてしまいます。
 また、自分の知らない計算の仕方を、同じ低学年の友達ができるのを聞くと、ここでも大きな差があるように感じてしまいます。
 しかし、英語や算数で見られる差は、表面的な差です。やれば誰でもできるが、やらなければ誰もできないという、ただそれだけの差です。

 よく小さいころから英語の勉強をしている子が、中学1年生のころは確かに英語がよくできていても、中1の夏ごろからは、ほかの子と差がなくなっていくという話を聞きます。それは幼児期や低学年で身につける英語力や算数力は、中学生や高校生になってから身につける学習量に比べて圧倒的に少ないからです。
 中学生や高校生で英語や数学がよくできるようになるためには、その中学や高校で英語や数学をしっかり勉強するしかないのです。

 この反対に、学力の差がわかりにくいものがあります。それが読む力です。
 オンラインクラスの読書紹介で、自分の読んでいる本として紹介する本にはかなり差があります。
 絵本のような本、学習漫画のような本、事典のような本、○分間で読める名作というような本を読んでいる子は、まだ読書の楽しさというものを経験していないと思います。

 言葉の森の読書の定義は、「字のスペースが絵のスペースよりも大きい本」です。
 「かいけつゾロリ」は、読書の定義にあてはまります。しかも、文章には説明文的なところがあるのでいい本です。下ネタ的なギャグがあるので、お母さん方にはあまり評判はよくありませんが(笑)。
 学習マンガや図鑑は、読書の定義にあてはまりません。楽しんで読む本ですが、読書として読むのは、また別の本です。

 普通の読書的な本であっても、物語文の本と説明文の本では、読む力にかなり差が出ます。
 まず語彙の質と量が違います。物語文の本は、ストーリーの面白さで読ませるものなので、人気のある本でも語彙がかなり限られているものがあります。
 説明文の本は、事実に基づかなければならないので、必然的に難しい語彙や難しい考え方が出てきます。そういう本を読んでいると、読む力とともに考える力も身につくのです。

 もちろん、読書のいちばんの目的は、楽しむことですから、絵本でも図鑑でもマンガでも学習マンガでもいいのです。好きなものは、たっぷり読むことです。
 しかし、そういう絵を見て概略が理解できる本とは別に、文字を読んで内容を理解する本を毎日読んでいく必要があります。

 ときどき、読書などしなくても勉強ができればいいと考える人がいますがそうではありません。読書は人間のものの見方や考え方を成長させるものです。
 現代は、次々に新しい思想や新しい技術が生まれている時代です。読書は受験に合格するためにするものではなく、よりよい人生を送るためにするものなのです。


 個人的な話になりますが、私がこれまでよく読んでいた著者は、次のような人です。読むたびに、新しい知識や新しい考え方が身につきました。(故人もいますし、最近は本ではなく主にYouTubeやFacebookで発信している人もいますが。)
 中でも、いちばん影響を受けたのが、中村天風と船井幸雄でした。
====
あ秋山佳胤 こ甲田光雄 こ小林正観 さ斎藤一人 そ副島隆彦 と苫米地英人 な中村天風 は長谷川慶太郎 ははせくらみゆき ふ船井幸雄 ま増田悦佐 ま増田俊男 も森田健 や保江邦夫 や矢作直樹 わ渡部昇一
====
 この読書傾向を、「偏っている」と言う人もいるような気がしますが(笑)。

 ついでに、もっと古い外国の本で影響を受けたのは、ルソーとサルトルとヘーゲルとマルクスとケインズでした。ルソーは「告白録」、サルトルは「存在と無」、ヘーゲルは「精神現象学」、マルクスは「ドイツ・イデオロギー」、ケインズは「雇用・利子および貨幣の一般理論」。
 物語文では、ヘルマン・ヘッセとドストエフスキーが好きでした。昔の彼女が読んでいたサリンジャーも全部読んで面白いと思いました。
 ずっと小さいころに影響を受けたのは、「世界ふしぎめぐり小1・小2・小3」でした。(もう絶版)

 追加:2022/4/9
====
し塩谷信男 の野口悠紀雄 みミヒャエル・エンデ み宮崎貞行 
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 小学校低学年(79) 

記事 4453番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
【合格速報】北海道大学水産学部 as/4453.html
言葉の森 事務局 2022/04/07 17:24 
北海道大学水産学部   Y.Y.さん

 言葉の森が、7年前、オンラインの自主学習クラスと思考発表クラスを始めたころの生徒さんです。作文と数学がよくできる子で、毎週、自分のペースでしっかり勉強していました。
 合格、おめでとう。これからは自分の好きな勉強をたっぷりして、それを将来の仕事に生かしていってください。(森川林)

追伸:お母さんからの電話に、ちょうど中根が出られたので、いろいろ話ができてよかったです。
 子育てが一段落したら、いつか言葉の森のオンライン講師をやってください(笑)。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
合格情報(27) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習