ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4484番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
作文が書けない子にどう書かせるか as/4484.html
森川林 2022/06/18 08:36 


●動画:https://youtu.be/5qAZbFStm48

 作文が書けない子がいます。
 ひとつ、低学年で書けない子です。

 これは、学校の作文指導に問題があります。
 学校では、たぶん、みんなに一斉に作文を書かせて、書けたか書けないかを見るだけです。
 書けない子にどう指導するかということはありません。

 作文が書けない最も大きな原因は、本を読んでいないことです。
 だから、その子には、作文を書かせるよりも、まず本を読ませることなのです。

 しかし、そういう子でも、とりあえず作文を書かせる方法はあります。
 それは、お母さんでも、先生でもいいのですが、途中までその子が書く文章を言ってあげることです。
 これを本格的にやるとすれば、親子作文です。
 この方法で、誰でもすぐに作文を書けるようになるし、作文を書くことが楽しくなります。

 もうひとつは、高学年でうまく書けない子です。
 高学年で要求される作文は、生活作文ではなく、説明文や意見文です。
 高学年で書けなくなる原因は、説明文や意見文の本を読んでいないことです。

 小学4年生のころまで出来事中心の作文を上手に書いていた子が、中学生の意見文になると、途端に書けなくなるということがあります。
 それは、その子が、中学生が読むのにふさわしい本を読んでいないからです。

 逆に、小学生まであまり上手に作文を書けなかった子が、中学生以降にどんどん上手に書けるようになることもあります。
 それは、その子が、説明文や意見文の本を読んでいたからです。

 誰でも、作文を書くという表面的なところに目を向けがちですが、大事なのは、作文を書く土台に目を向けることです。
 作文は、表面に出た結果にすぎません。大事なのは、その内側にある原因の方なのです。

 表面に出た結果だけ見て直そうとすれば、作文が苦手になります。
 しかし、作文指導のほとんどは、結果を直す作文です。それが赤ペン指導です。
 だから、直せば直すほど、作文が苦手になっていくのです。

 高学年で作文を上達させるには、まず難しい説明文の本を読みこなせるようにすることです。
 それが、国語読解クラスの問題集読書です。

 しかし、低学年の場合は、国語読解クラスの問題集読書よりも、まず日常生活の読書の量を増やすことです。
 子供が読書をいやがるときは、親の読み聞かせです。

 幼児のときの読み聞かせというのは、誰でもやっています。
 大事なのは、小学生になっても、その子に応じた読み聞かせを続けていくことです。
 この読み聞かせをせずに、子供が自分で読める程度の絵の多い本ばかり読ませていても、読書力、作文力はつきません。

 気の長い話ですが、目安は半年です。
 半年、毎日読み聞かせを続けていれば、必ず読書も作文も変わってきます。

 親は、忙しいことを理由にすべきではありません。小学校低学年の時代は、通り過ぎればほんのわずかです。
 この時期にがんばることが、あとになって生きてくるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20220618  
 作文を書けない子が増えています。
 しかし、それは作文が書けないのではなく、実は読書をしていないということなのです。
 もし、読書をしているのに作文を書けないという子がいたら、それは教え方によって1日で書けるようになります。
 作文を書く力は、表面に出た結果です。
 本当の問題は、内側にあります。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

記事 4483番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
難読で頭がよくなる――物語文の本よりも説明文の本に重点を置いて読む as/4483.html
森川林 2022/06/17 07:40 


●動画:https://youtu.be/ju8wqQ7Nya4

 読書力は、学力の基礎です。
 読書時間が短い人は、勉強時間を長くしても成績がなかなか上がりません。
 それに対して、読書時間が長い人は、勉強時間を少し長くすると成績がすぐに上がります。

 これは、読書力によって、勉強を吸収する力が増しているからです。

 しかし、読書なら何でもいいのではありません。
 小学1年生のころは、漫画でも絵本でも読書力に結びつきます。
 しかし、小学校中学年になると、いくら漫画や絵本をたくさん読んでも読書力はつきません。

 小学校中学年のころは、物語文でも読書力はつきます。
 しかし、高学年になると、説明文を読まなければ読書力は伸びません。

 中学生や高校生になると、同じ説明文であっても、難しい説明文でなければ、読書力は伸びなくなります。
 目安になる本は、岩波ジュニア新書、ちくまプリマーブックス、更に、岩波新書、中公新書、講談社現代新書などです。

 更に、大学生になると、岩波文庫の青帯、白帯などの古典の本で、歴史の教科書に出てくるような難しい本を読むことによって読書力は伸びるのです。

 この「難読が考える力を育てる」ということに、多くの人は気づいていません。
 10冊の易しい本を読むよりも、1冊の難しい本をよむ方が考える力がつくのです。

 ただし、小学生のころは、親が無理に難しい本を読ませようとすると、かえって全体の読書量が減ってしまいます。
 子供の好きな面白くて楽に読める本で読書量を増やしながら、その一方で難しい本も並行して読んでいくといいのです。
 そして、子供自身、読書力がついてくると、次第に説明文の難しい本の方が面白いと思うようになります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20220617  
 「何にも読まないよりも、漫画でも読んでいた方がよい」という考えがありますが、易しい本を読み続けると、逆に読解力は低下します。
 「毎日やるのは難しいから、せめて週に2、3回でも問題集読書をやってくれればいい」という考えがありますが、それでは、読解力は現状を維持する程度です。10分でいいので、毎日読むのが原則です。
 「読み聞かせをすると自分で読まなくなるから、なるべく自分で読ませるようにする」という考えがありますが、読み聞かせは自分で読むための読書力の基盤です。小学生になっても、読み聞かせは続ける方がいいのです。
 「子供に名作を読ませる」という考えがありますが、子供の読む力が育っていなうちに名作を読ませると、読んだという形だけで、中身は何も残りません。有名な本ではなく、子供が楽しく読める本が第一です。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語力読解力(155) 読書(95) 
コメント201~210件
……前のコメント
日本の教育を根 森川林
 書き忘れましたが、オンライン4人クラスの受講料は、週1回4 11/30
記事 4582番
世の中で活躍す 森川林
 母親が子育てでできる最も大事なことは、対話と愛情です。 11/29
記事 4581番
意味ある競争は 森川林
 意味ある競争は、相手の失敗を喜ぶ競争ではなく、相手の成功を 11/28
記事 4580番
STEM教育か 森川林
 STEM教育より進んだ日本版創造発表クラスの教育。  こ 11/27
記事 4579番
水をやらなけれ 森川林
 子育ては、「忙しいからあとでまとめて」というわけにはいきま 11/27
記事 4578番
オンラインクラ 森川林
この記事を読むと、言葉の森の現在のオンラインクラスの状況と今 11/23
記事 4576番
文章が「書けな 森川林
 しばらく前に、子供たちの読解力が低下していることが話題にな 11/23
記事 4574番
暗唱の意義―― 森川林
 私の知っている限りの話ですが、優れた創造的な仕事をした多く 11/21
記事 4575番
未来の国際対話 森川林
 これからの英語教育は、英語を学ぶ教育ではなく、英語圏の人と 11/18
記事 4573番
実力をつけるた ガチャピ
中根先生、ありがとうございました。 単に勉強方法の話で 11/17
記事 4571番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習