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記事 4535番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/22
桃太郎があるき出したから、犬と猿と雉が来た as/4535.html
森川林 2022/09/18 08:18 


https://youtu.be/Xl-HVA32AEk

 桃太郎の話を、昔、私は、いろいろな個性のある仲間がその個性を生かして協力することで敵に勝つという話だと思っていました。

 しかし、その後、考えが変わりました。
 犬と猿と雉(きじ)が仲間になるのは、物語の前半の重要な箇所ですが、なぜかれらが仲間になったのかというところの考えが変わってきたのです。

 それは、桃太郎がたまたまキビダンゴを持っていて、犬と猿と雉がおなかがすいていたから仲間になったという単純な話ではありません。
 大事なことは、桃太郎が、まずひとりで出かけたということなのです。

 出発する時点で、桃太郎には、道の先に、犬と猿と雉が待っているという情報はありませんでした。
 たったひとりで出かける覚悟で出発したあとに、たまたま犬と猿と雉がやってきたのです。

 あとから振り返ると、まるで桃太郎が、みんなの協力を計画的に考えて行動を始めたように見えますが、本当はひとりの行動が最初にあり、その行動に引き寄せられて、偶然犬と猿と雉がやってきたのだというのが真相です。

 大事なのは、行動の一歩を踏み出したことであって、入念に計画を作ったことではないのです。

 だから、若い人で、これから何かを始めようとするときは、詳しい計画や協力できる仲間を最初に考えるのではなく、まず自分ひとりで出発することです。

 もし、桃太郎の目的地が鬼ヶ島ではなく、その先にあるもっと遠い困難なところであったら、どうなったでしょう。
 犬と猿と雉のあとに、今度は馬がやってきたのです。たぶん。

 そして、更にもっと遠い困難なところが目的地であったら、どうなったでしょう。
 馬のあとに、今度は龍がやってくるのです。

 このように、「桃太郎」は、ひとりの行動が次々に新しい展開を生み出す物語として読むことができます。
 大事なことは、まず桃太郎がひとりで歩き出したということなのです。

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総合学力クラスの勉強(2)――国語の勉強法 as/4534.html
森川林 2022/09/15 07:12 


https://youtu.be/iItWEmMi-08

 オンライン4人クラスの授業を、どう家庭学習に生かしていくかということについて説明します。

 家庭学習を主に親がコントロールできるのは、小学1年生から3年生ぐらいまでです。
 だから、この時期に、家庭学習の習慣をしっかりつけておくことが大事です。

 総合学力クラスの国語の家庭学習は、問題集読書の音読です。
 毎日2ページから5ページぐらいを目安に、問題集の問題文を音読します。
 ページの途中で文章が切れて、次のページに行っている場合は、その切れているところで止めてかまいません。
 人間の頭は、途中までしか読んでいない文章の続きを翌日読むことになっても、頭の中で前の文章と後の文章をつなげることができるからです。

 もちろん、最後まで読みたいという場合は、次のページまで読んでもかまいません。
 しかし、自習で大事なのは、やることがはっきり決まっていることですから、その日の文章の長さによってやることがまちまちになるよりも、決めたページ数まで読むとしておいた方がいいのです。

 音読については、近くで保護者がその音読を聞くことがあった場合、決して注意しないことが大事です。
 子供の音読を聞いていると、ほぼ百パーセント、親は何かひとこと言いたくなります。
 しかし、注意をすると、音読は上手になりません。

 ときどき、「読み間違いがあっても注意しないのですか」と聞かれますが、私は、いつも、「そうです」と答えています。
 注意するかしないかということよりも、親が注意しようとする姿勢で聞いていることに問題があるからです。

 親は、いつも笑顔で子供の音読を聞いていて、子供が読み終えたら、それがどんなに下手な読み方であっても、「読むのが上手になってきたね」とか、「難しいのよく読んでいるね」とか言って褒めていればいいのです。
 褒めていると、子供の音読は必ず上手になります。

 オンラインクラスの国語の授業では、先生は、その子がそれまでに読んだ範囲の文章について、どんなことが書いてあったか質問します。
 問題集読書で同じ文章を何度も読んでいる子は、もとの文章を見ないでも、どういうことが書いてあったかを言えます。
 文章を見て、先生に聞かれたことを探さないと答えられない子は、文章を読んでいません。
 問題集読書は、1冊を5回以上繰り返して読み、どの文章のことを聞かれても大体の内容を言えるようになることが目標です。

 このような問題集読書の復読という勉強法を家庭だけで独自にやることはまずできません。子供が飽きるからです。
 だから、ほとんどの子の国語の勉強法は、国語の問題集を解くことになるのです。

 国語の問題集を解くのは、一種の作業ですから、子供に任せておけば勉強をしているように見えます。
 しかし、問題集を解くだけでは国語の力はつきません。問題文を繰り返し読むことだけが読む力をつける方法です。

 家庭では、「来週の国語の授業のときに、先生にちゃんと答えられるように、問題集は毎日音読していこうね」という声掛けをして、子供の音読を続けさせ、音読が終わったら、「難しいのをよく読んでいてえらいね」と毎回褒めてあげるようにします。

 これが、国語の家庭学習の方法です。

総合学力クラスの勉強(1)――家庭学習のきっかけとして授業に出る
総合学力クラスの勉強(2)――国語の勉強法

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森川林 20220915  
 国語の勉強法でもあり、頭をよくする方法でもある「難読の復読」は、超簡単な勉強法でありながら、家庭で続けることが最も難しい勉強です。
 なぜ続けることが難しいかというと、第一は退屈な勉強だからであり、第二は成果がすぐには見えない勉強だからです。
 昔、読解マラソンという方法で、この「難読の復読」をやるようにしましたが、それでも長続きする子はいませんでした。
 しかし、今度は、オンラインクラスで問題集読書のチェックができるようになったので、子供たちの難読力は日に日に高まっています。
 もし国語の力がなかなかつかない子がいるとしたら、それは家庭学習での問題集読書が不足しているからです。


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