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国語の「勉強ができない人」の勉強法は、辞書で調べたり段落をまとめたりすること――自習室の活用で毎日の読む勉強を中心に as/4599.html
森川林 2022/12/14 09:16 


●動画:https://youtu.be/KSk1yaqYv9A

 勉強ができる人とできない人の勉強法の差というものがあります。
 結論を言うと、勉強ができる人は、大雑把にやって何度も繰り返す勉強の仕方をしています。

 これは、プログラミングの勉強でも同じです。
 先に進める人は、曖昧なところはとりあえず飛ばして先に進むことができる人です。
 先に進んでいると、前のことがわかるということが多いのです。

 反対に、勉強ができない人の勉強法は、最初から完全に理解しようとすることです。
 あるところでつまずいたら、そこを必ず解決して、その解決のあとに先に進もうと考えることです。

 この方法は、一見、正しいように見えます。
 しかし、それは、勉強ができない人の陥りがちな方法です。
 この方法のいちばんの欠点は、つまずいたところを解決しようとして、そこにとどまっているうちに、次第に嫌になって勉強全体を諦めてしまうことです。

 国語の読解力をつける勉強法でも、同じように、よい勉強法と悪い勉強法があります。

 先に、悪い勉強法を説明します。

 悪い勉強法は、理屈の上では、もっともらしく見えると思います。
 その方法は、第一に、文章全体を読む前に、その文章の中の個々の段落を理解し、段落全体を読む前にその段落の中の個々のわからない単語を調べるという方法です。

 このように細分化していく勉強法は、一見理屈にかなっているように思えます。
 だから、多くの人がこういう勉強法を取ります。
 しかし、この勉強法のいちばんの弱点は、時間がかかることと、つまらない勉強の仕方なので飽きてしまうことです。
 勉強するのがロボットであれば、こういう勉強法は有効かもしれません。
 しかし、勉強は、人間がしているのですから、飽きてやめてしまえば結果は生まれません。

 では、読解力をつけるよい勉強法は何かというと、それは繰り返し読むことなのです。
 ただし、読解力には二つの面があり、ひとつは読む力をつけること、もうひとつは解く力をつけることです。
 解く力をつける勉強法は理詰めの勉強法です。
 これは、理詰めに解く方法を身につければ、誰でも成績が上がります。
 しかし、子供たちの多くは、理詰めに解く勉強をする前に、読む力が不足していること多いのです。

 読む力をつける勉強は、まず全体を読むことです。
 そして、自分がわかるところだけを理解していきます。
 そのようにして、1冊の問題集を読み終えたら、そのあと、また最初のページからその問題集を読みます。
 こうして、1冊の問題集を5回以上繰り返し読みます。
 読むときに、自分のよく理解できたところに傍線を引いておくと、繰り返し読むときに参考になります。

 どうしてもわからないところは、先生に聞いてもいいかもしれませんが、そういうことはあまりありません。
 読む力がないうちは、わからないというところ自体がよくわからないからです。
 しかし、何度も繰り返し読んでいるうちに、わかるところが次第に増えてきます。

 わかるところが増えてくると、わからないところもはっきりしてきます。
 そのわからないところは、辞書を引いて調べたり、先生に聞いたりすればいいのです。

 読む力のある人は、みんな、そのような勉強の仕方をしています。
 先生に教えてもらうのではなく、自分で何度も読んでいるうちに、わかるところが次第に増えてくるという読み方をしているのです。

 世の中のほとんどの勉強は、同じような仕組みになっています。
 教えてもらって理解するという方法も確かにあります。
 しかし、それ以前に、まずその勉強を繰り返すことが大事なのです。

 言葉の森の国語読解の勉強法は、第一は問題集読書です。第二は読解検定の解説です。
 成績がなかなか上がらない人は、この二つのうちの問題集読書が不足していることが多いのです。

 問題集読書は、家で毎日やることが大事です。
 授業のある日だけ読んでも力はつきません。

 そこで、今考えているのは自習室の活用です。
 自習室に先生が待機していて、生徒が入室し勉強し退室するところまでを記録します。
 また、何の教材を何ページから何ページまでやったかを記録します。
 その記録を毎回保護者にメールで連絡します。
 この自習室は、もちろん無料です。

 本当は、保護者が毎日、子供の勉強をチェックできればいいのですが、今は保護者も忙しいので、毎日のチェックはなかなかできません。
 だから、その勉強の経過だけをチェックしてくれるところがあればいいと思いました。

 ただし、ここで注意していただきたいのは、時間を基準にして勉強をさせないことです。
 小学生のころのように、まだ勉強の自覚がない年齢のときに、時間を基準にして勉強させると、子供は終わる時間を気にしてだらだら勉強をするようになります。
 勉強は、ページ数を基準にしてさせていくことが大事です。

 ただし、ページ数を基準にする場合は、子供が無理なくできるページにすることと、もし決めたページ数が早く終わったとしても決して追加をさせないことです。
 早く終わったから追加をするという勉強のさせ方をしていると、この場合もすぐにだらだら勉強するようになります。
 親の勉強のさせ方が大事なのです。

 もうひとつは、確認テストの活用です。
 これから使う新年度の問題集には、確認テストが付いています。
 その確認テストを定期的に行い、生徒の定着度を見ていくようにします。

 これまでも、担当の先生は、生徒の学習記録をもとに問題チェックをしていましたから、生徒の定着度はわかっていますが、それを保護者にも共有できるように数値化していくということです。


 勉強ができない人の共通点ということで、ひろゆきさんが、同じような内容の記事を書いていました。

「勉強ができない人」のたった1つの特徴
https://news.yahoo.co.jp/articles/f4c5898af6a21b75d25ea7f0b254545428684647

この記事に関するコメント
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森川林 20221214  
 勉強法で間違えやすいのは、子供をロボットかブロイラーのように考えて勉強させることです。
 人間の本質は自主性ですから、やる気が出るのは、自主性を生かせるときなのです。


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ゴールは大学入試ではなく、35歳までに見つけるもの――正攻法の子育てとは何か as/4598.html
森川林 2022/12/13 07:27 


●動画:https://youtu.be/AI5WQCb3Vg4

 ひろゆきさんが、「35歳までに見つけないと手遅れになる」という記事を書いていました。
 それは、何かというと、一日中そのことを考えているような仕事を見つけるということです。
 仕事のことを考えるのは仕事の時間だけにして、あとは自分の好きなことを自由に考えたりしたりしているというのではありません。


 人間の成長や幸福ということを考えると、このひろゆきさんの話は、多くの人が納得できると思います。
 一日中考えているのは、別に仕事でなくてもいいのです。
 子供の教育であっても、趣味であっても、研究であっても何でもいいのですが、35歳までにというのはひとつの目安になる年齢だろうと思います。

 私は、子育てというのも、このように子供が35歳になったときに一日中考えているような仕事を見つけられるようになることを目標にするといいと思います。
 もちろん、そのころになると、子供はもうすっかり親の手から離れていますから、直接の子育てというでのはありません。
 その土台作りを、小学生のときから考えていくということです。


 こう思ったのは、子供の教育に関して、近い目標だけをゴールにしている人が多いように感じることがあったからです。

 子供が小学生のときは、当面のゴールは中学受験になる人も多いと思います。
 中学生になってからのゴールは、中間テストや期末テストになり、やがて人によっては高校入試がゴールになります。
 そして、高校生になると、大学入試がゴールになり、このゴールが最も本格的なゴールになります。

 そして、無事に大学入試が終わると、ゴールを達成したので、あとは学生生活を楽しむということになる人という人が多いと思います。
 親も、子供が大学まで行けば、もう心配はないという感じになりますが、本当のゴールは、そのあとにまだ続いています。

 その本当のゴールとは、35歳になったときに見つける自分の人生の方向性です。


 ときどき、テストで時間切れになったら、何でもいいから選択肢に○をつけてくるとか、テスト前の一夜漬けで出そうなところを教えてもらい山を張るとかいうことを言う人がいます。
 しかし、その後の長い人生で役立つのは、こういう目先の損得とは正反対の生き方です。
 そういう正攻法の生き方を教えるのが、子育てのいちばんの基本になると思います。


「ひろゆきが「35歳までに見つけないと手遅れ」と語る、残酷な事実」
https://diamond.jp/articles/-/314025

この記事に関するコメント
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森川林 20221213  
 糸川英夫氏が、大学の進学先を音楽にするか理科にするか悩み、母親に相談したとき、お母さんは一瞬顔色を変えたものの、即座に、
「自分のやりたいものを選びなさい。ただし入試の難易によって決めないように」
と返答したそうです。
https://www.mori7.com/as/2774.html
 どちらか有利な方にというのではなく、自分の本当にやりたいことを選ぶというのはひとつの見識だと思います。

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