●動画:
https://youtu.be/sGOb09YFnU8
■オンライン4人クラスは反転学習
これからの学習は、反転学習が中心になります。
従来の学習は、生徒が学校や塾に行き、そこで教えてもらい、家に帰って宿題をする形の学習スタイルでした。
これは、能率の悪いやり方で、特に学力の高い子にとっては無駄な時間の多い勉強の仕方でした。
つまり、聞く必要のない講義を聴く時間があるとともに、家に帰ってわからないことがあっても質問する機会がないという二重の非能率があったということです。
反転学習では、生徒が自宅で勉強を進め、授業の中では先生がその勉強をチェックするとともに、生徒の質問を聞き、クラスによっては生徒が自分のしてきたことを発表する時間があります。
これは、能率のよい勉強法で、高学年の生徒や学力の高い生徒ほど、反転学習の勉強の仕方を好みます。
この反転学習を進めるためには、第一は、講師が生徒の学習状況を毎回チェックする必要があります。
第二は、生徒又は保護者が、毎回学習記録をつける必要があります。
12月から学習記録に、ページ数だけでなく繰り返しの回数を入れられるようにしました。
学習記録で1冊の問題集を繰り返し勉強している生徒は、確実に学力がついています。
その反対に、問題集の繰り返しの少ない生徒や、授業のあるときだけしか勉強していない生徒は学力がなかなかつきません。
今後、教室から生徒の学習状況を連絡するようにしますので、保護者の方は、ときどき生徒の勉強の進み具合を確認してください。
■できるだけパソコンで参加を
オンラインクラスは、生徒の参加と生徒どうしの対話を中心にした授業を行っています。
スマホやタブレットでは、画面が小さかったり、文字入力の操作がしにくかったりするという問題があります。
今後、生徒がプログラミングの勉強などをすることを考え、できるだけパソコンで参加するようにしてください。
慣れてきたら、生徒専用のパソコンを買ってあげるといいと思います。
これからの学習には、パソコンは、ノートや教科書と同じ必需品になります。
■新年度の改訂版の教材が注文できます
新年度から、国語、算数数学、英語で教材を大幅に入れ替えました。
理由は、難しい問題もある問題集にすることと、確認テストができるようにすることの2つです。
小6の国語・算数と高2の国語の改訂版は、12月27日ごろから発送できますので、教材注文フォームから注文してください。
上巻と下巻の両方がある場合は、当面上巻だけを注文しておくといいです。
■新年度の教材は、各学年1教科1種類に統一する予定
新年度の教材の入れ替えに伴い、旧年度の教材と、改定前の教材と、改定後の教材がしばらく混在するようになります。
これは、
2月を目処に、新年度の改定後の教材に統一したいと思います。
旧年度の教材や改定前の教材は、内容的には充実しているので、そのまま自宅での学習に使っていただくといいのですが、授業の中では新年度の改定後の教材で授業を進めていきます。
一時的に教材が2種類になる方もいると思いますが、授業の能率を上げるためということでご了解くださるようお願いします。
■自習室を活用できるようにします(計画中)
オンラインクラスには、自習室がありますが、この自習室をもっと活用できるようにします。
具体的には、自習室の生徒の入退室を管理し、生徒がどういう勉強をしたかを記録し、保護者に連絡するようにします。
「何時に入室し、何の勉強を行い、何時に退室した」という記録です。
勉強の内容に関する質問は取り扱いません。
参加できるのは、言葉の森の生徒だけです。
管理できる時間帯は、夕方15時ごろから20時ごろまでと考えていますが、管理時間外でも自習室は自由に利用できます。
ただし、安全のために、パスコードを設定する予定です。
実施できるようになりましたら、改めてご連絡します。
■低学年の読書紹介は、保護者も協力して準備を
読書紹介は、子供たちの読書習慣を定着させ、読書の幅を広げるのに役立っています。
読書紹介は1人2分以内としているので、本のあらすじを紹介するのではなく、自分がいちばん印象に残ったところを紹介してもらうようにしています。
低学年の生徒の場合は、本のあらすじを説明してしまいがちになるので、保護者が紹介の仕方をアドバイスし、必要なところに付箋を貼っておくなどの準備をしておいてください。
■冬期講習
今回の冬期講習は、講座数が少ないため、満員になってしまうところが多くなりました。
希望した講座に入れなかった方には、申し訳ありませんでした。
次回の春期講習は、講座数を増やすようにしていきます。
■休講時の分散振替
講師の急な休講があった場合、代講の講師が代わりに入れないことがあります。
その場合、同じ時間帯の同じ講座のクラスに分散して振替で参加していただくことがあります。
そういうケースは、ほとんどないと思いますが、やむを得ない場合は分散振替になることがあるとご了解ください。
もとの講師の会場には、事務局が待機していて、生徒に会場の変更先を連絡するようにします。
■小学生の作文を上達させるポイントは親子の対話
小学生で作文が上達する子は、保護者への取材を毎回よく行っています。
子供に似た話を聞かれた場合、お父さん、お母さんは、自分の子供時代を思い出して、面白い話をたっぷりしてあげてください。
できれば、子供の課題を見て、事前に似た話の準備をしておくといいと思います。
また、小学生は、上手に書けた作文があったら、新聞社などに投稿してください。
その際、言葉の森の作文用紙は使わないこと、お父さんの会社の封筒などは使わないこと、複数の媒体に同じものを送らないことなどに注意してください。
■中学生、高校生は、パソコンで作文を書き、字数と森リン点を基準に
小学校高学年、中学生、高校生は、パソコンで作文を書くようにしてください。
字数と森リン点を基準にして勉強に取り組むと毎回の学習の目標ができます。
今後、大学入試でも、就職試験でも、文章力が問われることがますます多くなります。
学校では作文の勉強はほとんどないので、言葉の森の勉強で独自に作文力をつけていってください。
●動画:
https://youtu.be/9Zp0ujArVck
総合学力クラスでは、毎月第3週に暗唱の時間を取っています。
総合学力クラスは、学年が小1~小3の生徒が多いので、年齢的に暗唱がいちばん得意になる時期です。
暗唱が得意になる時期は、幼長から小2までです。
この時期は、模倣の時期なので、あらゆるものをすべてそのまま自分のものにすることができます。
だから、この時期のお父さん、お母さんの接し方はとても大事です。
子供は、お父さんやお母さんの生き方を模倣して成長していくからです。
お父さん、お母さんが毎日楽しそうに本を読んでいる姿を見せると、子供は自然に本好きになります。
この模倣の時期は小3まで続きますが、小4になると、今度は模倣から離れて自立の時期に入ります。
小3までは、親の言うことをよく聞いて言われたとおりに勉強していた子が、小4になると、親の指示に従わないときが出てきます。
実は、これが子供の正しい成長の姿です。
子供が反発するようになったら、それは子供がたくましく成長しているという証拠です。
逆に、子供がいくつになっても素直に親の言うことに従っていたら、その子は、大きくなっても頼りになりません。
親が将来話し相手になれるような一人前の子は、親に反発できる子なのです。
と、話が脱線しましたが、この小2か小3までの模倣の時期に最もやっておきたい勉強が暗唱です。
暗唱ができるようになると、読解力、表現力、思考力、語彙力、記憶力が育ちます。
こういう多くの効果がある勉強法は、ほかにはありません。
しかし、暗唱の勉強というのは、親自身が子供時代に暗唱をした経験がないので、子供にさせにくい面があります。
掛け算の九九などは、親がしたことがあるので、子供にさせることも無理なくできますが、暗唱は、プログラミングと同じように親がさせにくい勉強なのです。
ところが、総合学力クラスで、みんなが暗唱の発表をする機会があると、ほとんどの子が自分から進んで暗唱の練習をするようになります。
子供は、友達と一緒に暗唱したところを発表し合うのが楽しいのです。
総合学力クラスでは、毎月1週から4週まで、国語、算数、暗唱、発表という順序で週ごとに勉強をしていきますが、国語と算数は、勉強習慣をつけるというような意味なので、他の塾での勉強と内容的に大差はありません。
しかし、暗唱と発表は、ほかではまずやる機会のない勉強です。
国語と算数の週は、自由になにをしてもいいので、この週のときも暗唱を選ぶ子もよくいます。
このあたりは、自由選択になっています。
小2の終わりまでに暗唱の力をつけ、暗唱のコツを身につけておくと、それは高学年になっても、中学生になっても、高校生になっても、更には社会人になっても役に立ちます。
今、オンラインの英語クラスでは、英文の暗唱を勉強の中に取り入れていますが、日本語の暗唱のコツをつかんでいる子は、この英文の暗唱もすぐにできるようになります。
この英文の暗唱が、英語の学力の土台として最も役に立ちます。
野口悠紀雄さんの「
図解超英語法」の本に、英語と暗唱の話がわかりやすく載っています。
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2022/7201500140.jpg
「教科書を全部覚えていれば、試験はほぼ完全にできる。単語の意味がそれが含まれる文章を思い出せば、前後関係からわかる。穴埋め問題もすぐにわかる。英作文は、覚えている文章を基本にして単語を適宜入れ替えるだけだから、簡単だ。あまりに簡単なので、まるでルール違反をしているような後ろめたささえ覚えた。」
野口さんは、大学生になると、ケネディ大統領の就任演説を全文暗唱したそうです。
卒業して役所に入り、アメリカに留学する機会がありましたが、英語で苦労した思い出はなかったということです。
先日聞いた話ですが、言葉の森の高校生で、「英語好きな子に育つたのしいお話365」の「桃太郎」「かぐや姫」「赤ずきん」「ガリバー」「ヘンゼルとグレーテル」「ジャックと豆の木」の文章を暗唱した生徒が、英語が超得意になったいうことでした。
https://www.amazon.co.jp/dp/4416716311/
「暗唱って何の役に立つのですか」と聞かれる方がよくいますが、やってみなければわからないというのが正直なところです。
だから、小学2年生までのうちに、何しろ日本語の暗唱に慣れておくといいのです。
英語の暗唱は、今後AI翻訳の実用化によって、暗唱学習の意義は薄れるかもしれませんが、日本語は日本人にとっては、伝達の手段であるとともに思考の手段です。
日本語の暗唱力をつけておくことは、子供たちの将来の学力の土台になります。
私がこれまで子供たちの暗唱を見ていて思うのは、暗唱力と頭のよさは関係が深いということです。
中学生や高校生でも、成績のいい子は、暗唱がすぐにできます。
逆に、暗唱のできる子は、成績もよくなります。
林学博士の本多静六氏は、大学生時代、赤点を取った数学を暗唱の勉強で一気に学年一番の成績にまで引き上げ、卒業時には恩賜の銀時計を賜るまでになりました。
何を暗唱したかというと、数学の問題集の例題をすべて暗唱できるようにしたということです。
この勉強法は、「
数学は暗記科目である」を書いた渡部由輝さんや、「
数学は暗記だ!」を書いた和田秀樹さんと、本質的には同じ勉強法です。
暗唱をするから頭がよくなるのか、頭がいいから暗唱が得意になるのかと言えば、どちらもあると思います。