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小5の読解検定2月の質問について as/4667.html
森川林 2023/03/02 12:58 
 小5の2月の読解検定は難しかったようです。
 質問がありましたので、ホームページでお答えします。
 答えに納得できず質問をする生徒は、よく考えている生徒です。
 これからもがんばってください。

問1のB
○ B 母は、変身前の「わたし」を好ましく思っている。

 お母さんは、私わたしの表面的変化にため息をつき続けていて、「まさかこの子が……」と絶句し、「こんな子じゃなかったのに」と嘆いているます。
 変身以前は、その反対だったのですから、「好ましく思っていた」ということです。

問5のA
× 僕は、昔から新聞配達の仕事というものを尊敬していた。

 僕は、彼の話を聞くまでは、新聞配達の仕事などは知りませんでした。
 この選択肢が×なのは、「昔から」というところです。

問5のB
○ 父は、子供が新聞配達をしていると、自分の家が貧乏なので働かせていると思われると考えた。

 問題文には、僕の推測として書かれていますが、その前にある父の怒鳴った言葉「俺はお前にそんな苦労をかけさせているのか。貧しい思いをさせているのか。」というところから、父が実際にそう思っていただろうことがわかるということです。

問7のA
○ 「飽和化」されていない市場とは、新たにその商品を買おうとする人がたくさんいる市場である。

 問題文の冒頭の「飽和化市場の特徴は、いままでもっていた製品から新しいものに買いかえていく需要は多いが、市場全体が成長していく力はもう限界のところまできている、という点だ」という文と、言い方は反対ですが、内容的には同じことを言っているので○ということです。

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勉強はやる気になればいつでもできる――それよりも大事なのは出会いと挑戦 as/4666.html
森川林 2023/03/02 07:10 


 今、熱心に受験勉強に取り組んでいる方の感覚とは少しずれると思いますが、私(森川林)の勉強に対する基本的な考え方です。

 言葉の森で作文教室を始めたとき、ごく自然に、「国語の勉強を教える学習塾のような教室にはしない」と思っていました。

 できない子をできるようにするというのは、誰でも思いつきます。
 そして、そういう教室はいくらでもあると思っていたのです。

 作文は、できない子をできるようにする教室ではなく、できる子をそれ以上の創造的な子にする教室にしたいと考えていたからです。

 しかし、実際に作文教室を運営していると、国語の苦手な子が多いわりに、国語を教える教室というものはないことがわかりました。

 作文を教える教室も、もちろん当時はひとつもありません。
 だから、始めたばかりの作文教室で、生徒はほとんど集まりませんでした。

 しかし、当時作文教室に来る少数の生徒は、みんな優秀な子ばかりでした。
 この傾向は、今も続いていて、低学年で作文の勉強を始める子は、どの子もかなり優秀です。


 ところで、作文の勉強に比べると、国語の勉強は実は簡単です。
 難しい本をばりばり読むことが基本で、あとは、問題の解き方のコツを理解するだけです。
 問題の解き方のコツは、1、2時間じっくり説明すればだれでもわかり、それから成績が急上昇します。
 こういうことを教えられる先生が学校にいないだけです。

 数学の勉強は、1冊の問題集を完璧に仕上げることと、解法を理解することです。
 時間をかければ、誰でもできます。

 英語の勉強は、1冊の問題集を完璧に、ということは5回以上繰り返して仕上げ、英文を丸ごと暗唱することです。


 こういう勉強的なことは、本人がやる気になればすぐできることで、わざわざ他人が教えるようなことではないと思います。
 答えのある勉強は、やり方がわかれば誰でもできるのですから、わざわざ人に教えてもらう必要はありません。

 では、何が大事かというと、それは、出会いと挑戦です。
 自分が知らなかったことや考えていなかったことを、知っていたり考えていたりする人に出会うことが自分を成長させます。
 また、自分がやったことのないことを勇気を持って挑戦するときに、人間は成長します。

 答えのある勉強をできるようにすることは、やれば誰でもできることなので、人生の主要なテーマではありません。
 やる気になったときに時間をかけてやればいいだけです。

 大事なことは出会いと挑戦で、特に挑戦です。
 しかし、真に価値ある挑戦をするためには、学力の土台が必要になるということです。

 言葉の森のオンラインクラスには、勉強の時間以外に、読書紹介や一人一言の時間があります。
 これらの時間は、一見雑談の時間のように見えますが、子供たちの中に残るのは、そこで勉強した中身よりも、こういう交流と発表の時間の方です。

 人間は、受け身で参加する授業によって成長するのではなく、自分から進んで発表したり行動したりする授業によって成長します。

 こういう創造発表型の教育の主なものが、作文と創造発表とプログラミングです。
 しかし、今後、国語読解、算数数学、英語の授業も、創造と発表の面を生かせるようにしていきたいと思っています。

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