ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4696番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
創造と発表と対話と交流の学校――ChatGPT時代の教育はどう変わるか as/4696.html
森川林 2023/03/31 17:22 


●動画:https://youtu.be/txkv0qX8PWw

 私(森川林)が、40年ほど前に、作文教室を始めたときに思ったのは、「国語の勉強を教えるような教室にはしない」ということでした。
 そういうことは、誰でもやれることだと思ったからです。

 しかし、あとで、そうではないことがわかりました。
 国語を教える教室というのは、ほとんどなかったし今もないからです。

 国語教室以上に、作文教室というのは、当時どこにもありませんでした。
 だから、言葉の森が日本で初めての作文教室でした。

 始めたばかりの作文教室の生徒は、どの子も優秀な子ばかりでした。
 勉強には余裕があるから、新しい面白いことをしてみたいという子供たちが多かったからです。

 言葉の森は、作文の勉強を教える教室ではなく、作文を通して創造力や思考力を育てる教室としてスタートしたのです。


 今、そういう当初の理念に戻って考えると、これからの教育は、教える教育ではなく創造する教育でなければならないと、改めて思い直しました。

 これまでは、言葉の森も、勉強を上手に教えることに目を向けていましたが、上手に教えることは、今後ChatGPTによってカバーされるようになります。
 国語も、算数数学も、英語も、ChatGPTが、それぞれの生徒に応じた的確なアドバイスをしてくれるようになるのです。

 個人指導という言葉は、集団指導に対する新しい概念として広がっていましたが、その個人指導も、今後は時代遅れになります。

 ところで、ChatGPTには、すぐに後続の大規模言語モデルの仕組みが次々に出てくるはずですから、以下、ChatGPTではなくより広範なAIという言葉で呼びます。

 AIの発達によってなくなる職業には、今後、教師の仕事も入ります。
 答えのあることを教えるというのは、しかも、その子の理解度に応じて気長に教えるというのは、AIの最も得意とすることだからです。

 未来の子供たちは、自宅で、AIに教えてもらいながら、小中高の学年に必要な基礎学力を学ぶようになります。
 これまでの学校で残るものは、友達との交流、先生との対話になります。
 勉強の中身は、人間が教えるよりもずっと的確にAIが教えてくれるようになるからです。

 そのときの学習の形態は、オンラインの少人数クラスになるというのが、私の予測です。
 30人の集団指導でもなく、マンツーマンの個人指導でもなく、4~5人の同レベルの少人数のクラスで発表と対話と交流を行うことが学校の役割になるのです。

 では、そのときの学校での教育の中身は何になるかというと、それは吸収と再現の対極にある学習、つまり創造と発表です。

 これからのオンライン少人数クラスの学習の中心は、作文、プログラミング、創造発表など、少人数の創造と発表と対話と交流のあるものになっていきます。

 そして、国語、算数数学、英語などの教科の学習も、やはり発表と対話が中心になっていくのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
ChatGPT(0) 

記事 4695番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/30
日本も独自にChatGPTの開発を as/4695.html
森川林 2023/03/29 17:06 


●動画:https://youtu.be/84kq0RtwPGw

 日本ディープラーニング協会の講演で、東大大学院の松尾豊教授が、「大規模言語モデルを自ら開発するには、数百億円もあれば同じようなものが作れる」と述べていました。
 同じものを作るだけなら、もっと安くつくれるそうです。

 中国では、すでに独自にChatGPTと同じようなシステムを開発しています。
 それは、中国の国内だけの情報に限定したデータベースにするためです。

 ChatGPTのデータベースのほとんどは、英語圏の情報だと言われています。
 日本が、日本独自のデータベースを加味して、日本人が使える日本版ChatGPTを開発する必要があります。


 アメリカでは、ニューヨーク教育局が学校におけるChatGPTを禁止しました。
 日本でも、教育に携わる人の多くは、同じことを考えると思います。
 夏休みの宿題の読書感想文などは、ChatGPTでいくらでも作ってもらえるからです。

 しかし、問題は、ChatGPTにあるのではなく、ChatGPTで代替できるような教育をこれまで行ってきたことにあります。
 これからの教育は、ChatGPTの利用を制限する教育ではなく、ChatGPTを活用する教育になる必要があります。


 国語、算数数学、英語などの教科の勉強は、ChatGPTが個人の家庭教師がわりになります。
 先生が教える教育は、いずれ姿を消します。

 作文、プログラミング、創造発表の学習は、ChatGPTが生かせる分野です。
 創造的な学習を支えるツールとして、ChatGPTが活用できるからです。


 春期講習の創造発表クラスで、今年はディスカッションの講座を設けました。
 参加した中学生たちは、難しいテーマにも関わらず、それぞれ独自の意見を述べていました。
 ChatGPTは、こういうディスカッションの司会役としても、又は、もうひとりの参加者としても使えるようになります。

 人間が行うのは、知っている知識を披露することではなく、問題を発見し、新しい創造を生み出すことです。


 こういう将来の展望を考え、日本も早急にChatGPTと同じシステムを独自に開発する必要があると思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
ChatGPT(0) 未来の教育(31) 
コメント271~280件
……前のコメント
作文と国語読解 森川林
 作文が苦手なら、まず国語読解、それから作文です。  作文 6/19
記事 4485番
作文が書けない 森川林
 作文を書けない子が増えています。  しかし、それは作文が 6/18
記事 4484番
難読で頭がよく 森川林
 「何にも読まないよりも、漫画でも読んでいた方がよい」という 6/17
記事 4483番
子供たちに必要 森川林
 子供たちの多くは、学校や塾の勉強に退屈しています。  そ 6/16
記事 4482番
プログラミング 森川林
 プログラミング学習のような新しい学習は、「面白そうだからや 6/15
記事 4481番
作文力のない子 森川林
 作文については、大きな誤解があります。  それは、作文は 6/14
記事 4480番
小学校低学年の 森川林
 学力の本質は、日本語を読む力です。  漢字とか計算とか英 6/13
記事 4479番
言葉の森の那須 森川林
 那須のサマーキャンプは、オンライン4人クラスの勉強で知り合 6/12
記事 4478番
秘密は蜜の味 ゆめ
白うささん、お菓子を部屋に隠すってすごいね。 わたしも自分 6/12
記事 4369番
秘密は蜜の味 白うさ
私の秘密は母がいない間にこっそりお菓子を食べることです。お菓 6/11
記事 4369番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習