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おじいさんに拝まれた話 as/4710.html
ゆめ 2023/04/21 21:04 


 土曜日の昼下がり、いつものように散歩をしていると、向こうからおじいさんがやってきました。

 おじいさんは、杖をつきながらゆっくりゆっくり、やっとこさ歩いています。そして、歩き疲れたのか、植え込みのところに腰をかけました。

 そのおじいさんの前を通りかかったとき、おじいさんは、ふと私に手をさしのべたのです。私とママは足を止めました。

 おじいさんは、とてもうれしそうに私のことをなでてくれました。

 ママは、「もうすぐ13歳のおばあさん犬なんですよ。」などと、聞かれてもいないのに私の年を明かしてしまいました。私は、心の中で「全く!!」と憤慨しましたが、おじいさんもかなり年を取っているようだったので、お互い様だから、まあいいかと思い直しました。

 おじいさんは、ニコニコしながら「いい子だねぇ。」と言ってくれました。

 ママがおじいさんにお礼を言って、おじいさんのもとを離れようとしたとき、おじいさんは、突然私に向かって両手を合わせ、心の奥底からしぼりだしたような声で「ありがとうね。」と言いました。

 私より年上(たぶん)のおじいさんに手を合わされるとは、本当に恐れ多いことです。私の方こそ、おじいさんに前足を合わせたいくらいだと思いました。

 しばらく歩いてから振り返ると、おじいさんは、またやっとこさ腰を上げ、私たちとは反対の方向にゆっくりゆっくり歩いていきました。

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息抜き(19) 

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沈んでいく船の中でいい席を取ろうとするよりも、新しい船を作る as/4709.html
森川林 2023/04/21 07:13 


●動画:https://youtu.be/dwJVTaZ1nTw

 日本の現状は、沈んでいく豪華客船です。
 しかし、大きい船なので、乗客の多くはその危機に気がついていません。

 船は徐々に沈みかけています。
 ゆっくり沈みつつある船の中で、よりよい席を探してひとつでも上に行くことが多くの乗客の関心事です。

 沈みつつあるのは、日本の船だけではありません。
 世界中の船が、速い遅いの違いはあれ沈んでいます。
 アメリカの船、中国の船、EUの船、ロシアの船のいずれも、内部で浸水が始まっています。

 これまでの社会の進歩は、無知と貧困を発展のエネルギーとしていました。
 真実がわからないからマスコミの情報に流され、自分たちが貧しいと思っているから物質的な豊かさを追い求めてきました。

 しかし、その情報社会と物質社会の前提が静かになくなりつつあります。
 真実は、インターネットを介して口コミで広まるようになりました。
 豊かさは、外側の物質から、内側の生き方に変わってきています。

 無数の大衆の海が変化しているために、世界中の船が沈みかけているのです。

 このときに大事なことは、新しい海にふさわしい新しい船を作ることです。
 そこで必要になるのが、個性と創造の学力です。

 古い時代に必要だった学力は、成績の学力でした。
 これからは、成績のための学力ではなく、個性と創造のための学力を育てていく必要があります。
 それが、自分の船を作ることにつながります。

 古い船から、今すぐ飛び降りる必要はありません。
 沈み切るには、まだ時間がかかります。
 しかし、目先の波の動きを見るだけでなく、遠くの水平線の先も見ることが必要になっているのです。


 と、たとえ話のようなことを書きましたが、これからの教育は、答えのある知識を吸収し、それをテストのときに再現するようなものではなくなります。

 今はまだ、人間の能力が、社会のよりよい枠の中に入ることに結びついていますが、その枠組み自体が沈みかけていることを自覚する必要があります。

 だから、今は既存の枠の中に入るとしても、やがては自分の枠を新しく作ることを考えておくことです。

 そのための勉強をする場が、言葉の森のオンライン少人数クラスです。

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