グミ
6月の学年別の森リン大賞を紹介しています。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php
今回は、中2の6月の課題です。
中2の森リン点の高得点1位はヨーヨ君の「フィクションの功罪」でしたが、思考語彙の点数がかなり高く、硬すぎる文章になっていたため、代表作品になりませんでした。
しかし、とてもよく考えて書いていることがわかりました。
あえてりさんの文章は、説明と実例がバランスよく書けているので、難しい内容でありながら読みやすい文章になっています。
総合化の主題は、直感と論理の二つの選択を超えた熱意という点でよくまとめています。
総合化の主題は、折衷案になりやすいものですが、複数の意見の比較を超えた新しい意見として提案しているところがよく考えられています。
名言は、「という名言があるように」と書くよりも、文章中にそのまま地の文と同じ流れで入れていっていいですよ。
6月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部161人中)
直感か、論理的な思考か
あえてり
社会には直感で動いてしまう人間と何事にもしっかり考える人間がいる。人が答えを導き出すまでの過程を大きく二つに分けた時、それは直感的思考と論理的思考に分けられる。直感は、感覚的なもので、考えずにピンとくる、なんだかこんな気がするというような説明がつかないひらめきのことを指す。論理的思考は、物事を筋道立てて整理し、矛盾や飛躍のないように考えることを指す。考えるものと、考えていないもの。一見まるで真反対なようにも見えるが、細かく見ていくと直感と論理的な思考は案外紙一重なのかもしれない。
理屈に縛られない直感は良い。世の中の偉大な発明や発見は主にひらめきから生まれたということを忘れてはいけない。詩を書くときは論理的に考えるより、閃いた感情をありのまま書いた方が深みのある詩になり、人々に影響を与えられるだろう。スポーツでも、どのルートを通ってシュートするのかを周りにいる敵も計算に入れながら順に求めるのではなく、直感で誰が一番入りそうかなどといった明確な根拠に欠ける自信で出た答えを使った方が結果が出ることがある。直感は時にとても役立つ。例えば私は前クラスでクイズ大会をしていた時に究極の二択からの選択を迫られた。そこで答えなんか知る由もなかったので、当てずっぽうで当てたら会っていた時があった。それに、理科の勉強をしていた時も、天気図を見てどこから風が吹いているか当てないといけなかったのだが、分からなかったのでそれっぽいのを選んでみたらなんと合っていた。世間ではよく直感で考えるのは良くないと言われているが私たちは案外日常生活で知らないうちに活用しているのかもしれない。
一方、論理的な思考も大切である。当たり前のことだが、直感だけに頼っていたらいつか大きな失敗をしたり事故に巻き込まれるだろう。物事を論理的に考え、本能ではなく現実的に考えるのが賢く生きる基本だ。数学でも、答えだけあっていても意味がない。その答えをどう導き出したのかを証明できないと本当に合っているとは言えない。論理的に考えた方が物事を正確にできるだろう。例えば私は最近本の分析の論文を書いているのだが、もし作中に窓が使われていたらなぜ筆者はドアではなく窓を使ったのか。窓は出入りはできず、もどかしく見ていることしかできないからここで筆者は主人公の不自由さを表したかったのではないか。といった感じに論理的に考えないと先生から高い評価をもらえない。それに加え、論理的に説明した方が相手によりよく伝わる。例えば私が三年生だった時、「なぜなら」を使いましょうと授業で教わった。せっかくなので、家に帰ってお母さんにスマホを買って欲しい理由をなぜならの理由付きで説明したらなんと待望のスマホを買ってもらえた。このように、利益を得るには根拠を示して論理的に説明することが効果的である。
確かに、直感にも論理的思考にもどちらにも良さがある。片方が一方的に悪いというわけではなく、用途によって相応なものとそうでないものがあるだけだ。だから、『知識がはしごを作ったのではなく、二階にあがりたいという熱意がはしごを作ったのだ。』という名言があるように、良い作品を作る上で重要なのは辿り着くまでに用いた思考法ではなく、物事を達成したいという熱意である。熱い気持ちがあってこそ、直感や論理などの思考を駆使して行動ができるのである。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●フィクションの功罪 | ヨーヨ | 90 | 1673 | 79 | 75 | 82 | 87 |
2位 | ●直感か、論理的な思考か | あえてり | 87 | 1396 | 69 | 72 | 84 | 81 |
3位 | ●偶然と必然 | あうては | 85 | 1275 | 53 | 91 | 91 | 92 |
4位 | ●清書★「ガッツがある」とか | ななちき | 85 | 1173 | 53 | 82 | 83 | 84 |
5位 | ●ノンフィクションの書き手は改 | あかたか | 81 | 1212 | 48 | 78 | 87 | 86 |
6位 | ●論理と直感 | 瑞風 | 81 | 1020 | 48 | 79 | 77 | 87 |
7位 | ●直感と論理 | あえたき | 81 | 1060 | 54 | 69 | 69 | 80 |
8位 | ●見て知りそ知りてな見そ | あきいの | 77 | 901 | 52 | 59 | 63 | 89 |
9位 | ●古い物or新しい物 | あおのと | 65 | 422 | 42 | 54 | 57 | 79 |
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ホオノキ
6月の学年別の森リン大賞を紹介しています。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php
今回は、中1の6月の課題です。
蜩(ひぐらし・かなかな)さんは、ニックネームからもわかるように、動物や植物が好きなのでしょうね。
ベニテングダケについての体験実例が個性的なので、ここで表現語彙の点数が高くなっています。
構成は、複数の理由をしっかり書き、そのあとに具体的な実例を書いています。
中学生の作文は、理由を書かずにすぐに実例を書いてしまう人が多いので、この構成の仕方をよく覚えておきましょう。
結びの「……という名言がある」という表現は、「……という言葉がある」と書くほうが一般的です。
無知であることのよい面というのは、面白い見方ですね。
6月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部253人中)
捉われない発想(清書)
蜩
ひとつの美術作品にむかいあうときに、知識が頭の中にたくさんあればあるほど、一点の美術品をすなおに、自分の心のおもむくままに、見ることが困難になってくる。では、われわれは知る必要がないのか、勉強する必要もなく、知識をうる必要もないのか、というふうに問われそうだが、これもまたちがう。そのへんが非常に微妙なのだが、柳宗悦が戒めているのは、知識にがんじがらめにされ、自由で柔軟な感覚を失うな、ということだろう。私は余計な知識があると先入観を持ってしまい、自分の素直な気持ちで、ものを捉えられなくなると思う。
第一の理由に知識のせいで先入観を持ってしまうかもしれないからだ。 私は自然が好きだ。自然であれば、ほとんどのものが好きである。したがって、自然についてはそれなりに知識がついているつもりだ。しかし、その知識が覆ってしまう時もよくある。例えばキノコだ。キノコも、もちろん好きだ。しかし、毒キノコを絶対に生きものは食べないという先入観があった。ある日、テレビでキノコ特集の番組を見ていたときだ。そこにベニテングタケというキノコが出てきた。ベニテングタケはカサが赤色で白い点々があり、いかにも毒キノコというキノコだ。昔からハエトリタケとして利用されてきた猛毒キノコでもある。もちろんどんな動物も食べられない。それが私の先入観だった。しかし、ベニテングタケを食べる動物がいたのである。その動物は鹿だ。私はこれを知ったときは天と地がひっくり返った気分だった。この時、先入観に捉われているのだということを実感した。このように先入観で物事を見ていると、思わぬ事が起きた時に頭が混乱してしまうことがあるのだと思う。
第二の理由に、余計な知識を持たずに先入観を持たないほうが、新しい発想や発見があるからだ。なぜなら、昔は太陽は地球の周りを回っていると思われていた。しかしその常識にとらわれずに研究をした結果、地球が太陽の周りを回っていることが分かったのだ。最近では、高校生の自由研究でセミは大人になって数ヶ月生きているなど、世の中の常識がいつでも覆されているのである。先入観がなければ新しい発想が生まれてくる。私が小さい頃、仲間を線でつなごうというゲームをやっていた時だ。その中で魚とカニを結ばなかったらしい。なぜなら、魚は水の中にいるけれど、カニは陸にもいるからだったそうだ。このように先入観がなければ、さまざまな発想が生まれるのだと思う。
たしかに危険なことや、テストや授業の内容を理解してから取り組んだり、絵や作品などを作者の表現したかったことを予め知っておいてから先入観を持って見るのも、楽しいかもしれない。しかし「行動するためには、多くのことに無知でならなければならない。」という名言があるように、新しい発想を得たかったり、自分の思ったことで感じたい時には一度裸の心で向き合ってみるべきである。したがって余計な知識をつけずにものと向き合うことが大切である。先入観のない柔軟な人間になりたいものである。
知識語彙
69点
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●捉われない発想(清書) | 蜩 | 88 | 1250 | 68 | 69 | 79 | 89 |
2位 | ●知識にとらわれず | あおはす | 87 | 1286 | 64 | 72 | 78 | 84 |
3位 | ●比喩の使い道 | あうさの | 85 | 1136 | 57 | 64 | 78 | 84 |
4位 | ●面~見テ 知リソ 知リテ ナ見ソ~ | あおふね | 85 | 1100 | 51 | 76 | 73 | 89 |
5位 | ●学習の仕方 | りんたろう | 84 | 1186 | 56 | 68 | 67 | 87 |
6位 | ●比喩の大切さ | かののん | 83 | 1016 | 52 | 67 | 75 | 90 |
7位 | ●とらわれないで! | あおさみ | 83 | 1461 | 52 | 58 | 71 | 83 |
8位 | ●比喩を使って表現する | あかさと | 82 | 1047 | 61 | 59 | 72 | 90 |
9位 | ●比喩って面白い? | あうるか | 79 | 915 | 44 | 66 | 65 | 96 |
10位 | ●先生という存在について | らーゆ | 78 | 1430 | 42 | 69 | 77 | 90 |
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ハギ
2016年に発行された「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」が第9刷になりました。
また、2020年に発行された「小学校最後の3年間で本当に教えたいこと、させておきたいこと」が第6刷になりました。
みなさん、ありがとうございました。
いずれの本も、今見ても内容的に古いところはありません。
子育ての基本は、昔から変わっていません。
さかのぼれば、貝原益軒の「和俗童子訓」のころから、子育ての基本は共通しています。
「
中学生になる前に、勉強に取り組む姿勢を作る」
(2015/11/04の記事)より引用
====
貝原益軒が81歳のときに著した教育論「和俗童子訓」では、「予(あらかじ)め」という考え方が中心になっています。問題が生まれてから対策を考えるのではなく、問題が生まれる前に対策を立てて実行しておくという考えです。
これは、中学生の勉強にもあてはまります。
中学生になる前、つまり小学生のまだ親の言うことをよく聞く時期に、親が指図して勉強をさせることだけに力を入れるのではなく、子供の自覚を促す勉強の仕方に力を入れるのです。
小中学生の勉強は、難しいと言ってもたかが知れています。特に小4までの勉強は、やれば誰でもできるようになる簡単な勉強です。この時期の勉強でよい点を取るようなことはどうでもいいことです。
だから、よい点を取ることに力を入れるのではなく、何のために勉強するのかという勉強に取り組む姿勢を伝えることに力を入れていくのです。
そのためには,例えばテストなどでも、点数を見るのではなく、その点数の中身を見ることです。
ひとつの例として言えば、次のようなことです。
子供がテストを見せて、「このテストの最後の方は、時間がないから適当に選んだら○になって百点になった」などと言ったとき(まれな例ですが)、親は、「それは、よかったね」などと言うのではなく、穏やかに次のように言うのです。
「勉強は、自分自身を向上させるためにやるのだから、時間がなかったりわからなかったりしたら、答えを適当に書かずに、ちゃんと×にしてもらうんだよ。悪い点数を取った方が自分のためになるんだからね」
こういう一言が、子供が中学生になったときに生きてくるのです。
====
今、言葉の森は、オンライン小人数クラスという新しい教育に取り組んでいます。
これが、言葉の森の「予め」の教育です。
オンライン小人数クラスの教育の中身は、作文、創造発表、プログラミングという、従来の教育では見落とされていた主体的・創造的な学力を伸ばす学習が中心です。
国語読解、算数数学、英語の教育は、自主学習の力を伸ばす教育です。
最近、探究学習という言葉が盛んになりましたが、言葉の森が昔から作文教育や創造発表教育で行っていたことは、その探究学習の先取りだったと言ってもいいと思います。
しかし、言葉の森の教育は、単なる探究学習ではありません。
オンライン少人数クラスの教育は、対面式の集団指導教育とも、単なる個別指導教育とも、動画配信の教育とも違います。
これからの教育で大事なことは、少人数の友達や先生とのコミュニティの中で学ぶということです。
だから、オンラインクラスでは、発表と対話の時間を授業の中に取り入れています。
こういう教育は、5人以内の少人数のクラスでなければできません。
単に知識を能率よく詰め込む教育ではなく、また、単に思考力と創造力を伸ばすだけの教育ではなく、そこにもうひとつ共感力を育てる教育ということが大事になってきます。
それは、なぜかというと、人間の生きる目的は、幸福、向上、創造、貢献だからです。
教育も、大きくは、その人間の生きる目的に沿ったものとして考えていく必要があるのです。
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花の輪
6月の学年別の森リン大賞を紹介しています。
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今回は、小6の6月の課題です。
あかるらさんの作文は、体験談が具体的に書かれています。
また、友達の話や、お母さんに取材した話など、題材に広がりがあります。
森リン点が高得点になったのは、結びの感想が長くしっかり書けていたからです。
感想を長く書くためには、考える力とそのための語彙が必要です。
これからも、いろいろな本を読んで、語彙力を伸ばしていってください。
6月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部246人中)
適度な余暇とプレッシャー 清書
あかるら
余裕とは、心のゆとりと未来へのエネルギーである。
私は休憩、つまり余裕が必要だと思った経験がある。それは平日の朝、学校へ行く前にする朝勉強でのことだ。私の場合、毎日の家庭学習の内容が決まっている。ある日、少しでも夕方の負担を少なくしたいと思い、朝学習で休憩を取らず一心不乱に進めていた。そして学校へ行く直前。私はいつもよりも課題が進められたことに満足はしていたものの、とにかくヘトヘトで疲れていた。もう学校に行く気さえせず、軽く指でつつかれただけで、まるでドミノのように倒れてしまいそうだった。この経験を通して、休憩を取らずに学習を続けたとき、一般的に少なくとも2つのデメリットがあると私は思う。まず1つ目は直ぐに限界がきてしまい、持続的でないということ。2つ目はとにかく危険だということだ。人間は体を動かさないと血液がめぐらなくなり病気になってしまう生物である。また「もう限界だ」という思考も危ない。つまり、肉体的にも感情の面においても危険である。集中力も無くなり、気が付けば同じ文章を繰り返し読んでいたこともあった。だからこそ、人間には休憩と余裕が必要なのだ。
私の友達には、遊びが勉強に繋がったという人がたくさんいる。例えば、ある女の子はダンスが大好きなことから、独学で有名なアイドルのダンスを習得した。別の女の子はゲーム好きで、そのキャラクターの名前を全て暗記していた。また、地図が好きで暗記し、自由帳に書いていた男の子もいる。もしかしたらどれも一見勉強とは関係ないようにみえるかもしれないが、それぞれはとても深く関わり合っている。例えば、ダンスが大好きな女の子は柔軟運動や体育が得意であり、ゲーム好きの女の子も、暗記力を活かせば勉強の単語も覚えられるかもしれない。地図好きの男の子も今では社会や地理がとても得意だ。私はこのことから、学習を続けることでできるようになることや学びが多いことは確かだが、遊びや余裕から得られるものも大いに将来に役立つと思った。
自動車のハンドルに「遊び」があることを知り、車には他にどんな遊びがあるのか母に聞いてみた。母はハンドル以外に2つの遊びを教えてくれた。まずは、車の電源がoffになった後にユラユラと揺れることだ。これは母の車種だけかもしれないが、母が疑問に思いディーラーに尋ねると、これもハンドルと同じく遊びの1つだと判明した。また、車のブレーキの場合、踏むと同時に突然止まってしまうと、後ろを走っている車が対応しきれず事故を起こしてしまう可能性があるのでとても納得できる。
人間にとって余裕とは、人間の役目であり、勉強を超えた勉強である。人間の役目とは、余裕が想像や創造に繋がること、そしてその創造は人間にしかできないからである。勉強を超えた勉強とは、学習から得られない力や特技を得られるということだ。そのためには適度な余暇と適度なプレッシャーを持つ必要がある。また余裕の大切さを知っている人は、社会に出たときにも、行き詰まってしまう前にそれを回避することができるだろう。今考えると、朝勉強での私の失敗も、とても貴重で大切な経験をしたととらえることができる。私はこれからも、適度なプレッシャーを持ちつつ、その上で将来に役立つような余暇の使い方を身に付けていきたい。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●適度な余暇とプレッシャー 清書 | あかるら | 88 | 1362 | 54 | 80 | 78 | 92 |
2位 | ●生態系のつながり | あえさし | 87 | 1660 | 52 | 77 | 75 | 86 |
3位 | ●国際青少年音楽祭 | わーーーーーーーーーーー | 86 | 1294 | 57 | 97 | 94 | 87 |
4位 | ●家族(清) | けんモル | 83 | 1135 | 53 | 73 | 80 | 80 |
5位 | ●大切な遊び | あかとは | 82 | 1282 | 47 | 68 | 78 | 83 |
6位 | ●余裕の大切さ | あかれせ | 82 | 1080 | 53 | 58 | 72 | 83 |
7位 | ●余裕と必死さ | ういんず | 82 | 1326 | 49 | 67 | 67 | 79 |
8位 | ●余裕の在り方 | あえさみ | 81 | 1079 | 59 | 57 | 68 | 83 |
9位 | ●絶滅危惧種になぜなったか? | あうほか | 80 | 1120 | 54 | 118 | 116 | 87 |
10位 | ●自然保護と自然破壊(清書) | あおらえ | 80 | 1165 | 52 | 112 | 111 | 87 |
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エゴノキ
6月の学年別の森リン大賞を紹介します。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php
今回は、小5の6月の課題です。
さきさんの作文は、自分の体験実例と、お母さんに聞いた話が具体的です。
先入観という抽象的な言葉を、このように具体的に書けるというのは、発想力があるからです。
結びの段落の感想は、もっと長く考えていくと、思考語彙の点数が上がります。
6月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部212人中)
ものの見え方の違い
さき
ヨーロッパ人の耳にはあの美しいコオロギの鳴き声も雑音にしか聞こえない。見え方や感じ方は知識や習慣で変わってくる。
私がものの見え方が人によって違うと感じた体験がいくつかある。学校の図工の時間の時、具体的な絵と抽象的な絵を見て感じたことを作品にすることになった。まず先生が絵を見せてくれた。最初に出てきた絵は、男の子が暗いところで何かを持ちぼんやりとしているものだった。悪魔の男の子・悪いことをしてしまった男の子・おやつを食べている男の子などの男の子が共通した意見だった。次に出てきた絵は抽象的なものだった。パット見て具体的に説明できない。私はグチャグチャした絵だなあと思っていた。するとある男の子がパックマンが走っていると言ったとたん、私はパックマンにしか見えなくなった。他には、顔が食べ物を探している・未確認生物の集団が肝試しをしている・丸が家に帰る道を探しているなどの意見を出した。聞いていたら具体的な絵よりも抽象的な絵の方は意見にあまり共通性がなく、見え方は千差万別だ。最近だまし絵を見た。最初見たものが頭から消えなくて、もうひとつ見えるものを見つけられずにいた。自分の思い込みがはげしいとだまし絵の二つの絵を探すのは困難だと分かった。また、思い込み過ぎると他が見えないのだなあと危険に感じた。
母に物の見え方が違うことについて聞いてみた。母は犬の見方が変わったそうだ。犬を飼うまではワンワンとしか言わないものだと思っていたらしい。私もそう思っていた。何より犬がこんなにも訴えることがあるとは思わなかった。ワンの言い方が、微妙に違うことを知ったという。お腹が空いた、遊べ、つまんない、こわい、外に出せ、欲しい、うれしいなど、声のトーンを変えて言葉を表している。こんな種類の訴えがあるなんて私も驚きだった。他には、母は昔犬が服を着ているのは飼い主の自己満足なのだろうと思っていたらしい。私の犬は、寒がりで服を着せている。小さな犬は寒がりなのだ。だから飼い主の自己満足だけではないことを知った。母はごめんなさいと謝っていた。好意的な目で見たり知識があってみると見え方や考え方が変わるのだなあ。
この話を読んで先入観だけで生き物や物事を見ると、分かったつもりになって過ごしてしまうことが分かった。ちょっと待てよといろいろな方向から決めつけないで考えて行くことが大切だと思う。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●ものの見え方の違い | さき | 80 | 991 | 41 | 67 | 72 | 90 |
2位 | ●日本が足りないところとは? | はやた | 80 | 1176 | 48 | 54 | 70 | 96 |
3位 | ●役に立たない虫からでも自分の立場が変わる | クワガタ | 79 | 1062 | 47 | 86 | 94 | 84 |
4位 | ●楽しい先生 | まゆたん | 78 | 869 | 43 | 74 | 78 | 95 |
5位 | ●コオロギはリーリーと 感想文 | こうた | 78 | 1203 | 44 | 58 | 65 | 84 |
6位 | ●ぼくのお父さん | あかるほ | 75 | 1374 | 42 | 60 | 66 | 93 |
7位 | ●清書 すもう大会(水や土で遊んだこと) | あえけな | 73 | 907 | 42 | 53 | 74 | 80 |
8位 | ●私の母はサッカードハマリ中 | あかせり | 72 | 648 | 42 | 77 | 70 | 79 |
9位 | ●感想文「怪我の功名」 | すりりんご | 72 | 673 | 39 | 62 | 66 | 90 |
10位 | ●川掃除で川遊び | みお | 71 | 623 | 43 | 58 | 70 | 83 |
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豆の花
暗唱検定®は、言葉の森で2015年から始めました。
https://www.mori7.com/askt/
初段の5級は、約3000字を7分間で暗唱します。
これには、大体3か月かかります。
5級を合格した生徒は、すでに100名を超えました。
3級の百人一首がかなり難しく、ここで進めなくなる生徒が多いです。
なぜ難しいかというと、百人一首をただ覚えるだけでなく、順番どおりに暗唱しなければならないからです。
【動画】暗唱検定3級に合格した生徒の暗唱例(小4生)
しかし、暗唱のコツがわかると、その先の暗唱課題も進めていけるようになります。
現在、暗唱検定文集は、二段までしか作っていませんが、すでに二段を合格した人もいます。
総合学力クラスでは、3週目に暗唱の授業があります。
この暗唱の授業を、ただの練習で終わらせないように、総合学力クラスでは、暗唱ミニ検定に取り組むことにしました。
これは、5級の3000字全部の暗唱ではなく、5級の1頁の1番の約100字だけの暗唱ができても、それをミニ検定として合格を認めるという仕組みです。
小学2年生までは、暗唱力が最も伸びる時期です。
ぜひ、この暗唱検定を活用していってください。
※これまでの暗唱検定結果で、データが漏れている方がありましたら、ご連絡ください。
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ヒメジョオン
確認テストを始めた当初は、採点が少し遅れることがありましたが、現在は、かなり早く採点されています。
また、当初は、1年間の確認テストを6か月か9か月で終えるようなスピードで計画していたので、学校で習っていない単元をやることになった場合もありました。
現在は、11か月で終える計画にしているので無理はありません。
しかし、このスピードがものたりない人は、先の学年の問題に取り組んでください。
確認テストによって、生徒の実力が毎月正確に把握されるようになりました。
毎週の学習チェックだけでは、先生による判断はできますが、生徒自身や保護者にとって客観的な判断の指標がありません。
この確認テストによって、今後どこに力を入れるといいかがわかると思います。
現在、作文は、授業のあるその日のうちに書き上げ、その日のうちにアップロードしてもらうようにしています。
同じように、確認テストも、取り組んだその日のうちに仕上げ、その日のうちに入力送信するようにしてください。
送信は、画像でもアップロードできるようにしています。
確認テストは、4週目ではなく、その月の最初の週に行うようにしています。
すると、間違えたところは、次の週に再送信ができるからです。
1回目で100点を取れる人は、ほとんどいませんが、2回目では多くの人が、100点か100点に近い成績になっています。
自分の勉強の状況を把握するために、毎月必ず確認テストに取り組み、取り組んだその日のうちに送信するようにしましょう。
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ハグロトンボ
夏休みは、夏期講習に行く人も多いと思います。
夏期講習は、勉強のきっかけを作ることには役立ちます。
言葉の森の夏期講習にも、今年は、作文、国語、算数数学、プログラミングなどの講座があります。
しかし、夏期講習で1日のほとんどの勉強をするというのは、いいやり方ではありません。
人に教わることが中心になる勉強は、自分が本当にしたい勉強とは違っているからです。
夏休みの勉強の仕方でいちばんいいのは、自分で予定を立てて勉強することです。
しかし、これは、勉強の自覚ができた高校生のころなら何とかできますが、小中学生の間に、自宅でひとりで勉強するというのはなかなかできません。
もちろん、宿題があったり、両親が見守っていたりする中で、学年×15分ぐらいの勉強をすることは、大して難しくありません。
また、小学生のころは、勉強に時間をかけるよりも、もっと新しい経験や読書に時間をかけていことが大事なので、長時間の勉強は必要ありません。
しかし、中学生や、受験を考えている小学校高学年の生徒は、ある程度の時間をかけて勉強する必要があります。
それは、今の受験が、まだ知識中心の試験になっているからです。
そこで、難しくなるのは、夏休みなどの長期休暇のときに、学校で勉強するのと同じ感覚で、ある程度の勉強時間を確保することです。
多くの生徒は、そこで夏期講習などに行くことになるのだと思いますが、最初に書いたように、塾や予備校の夏期講習は、本人の勉強にとっては無駄もまた多いのです。
言葉の森では、現在、オンラインの自習室を開いています(無料です)。
https://www.mori7.com/teraon/js.php
まだ始めたばかりなので、参加する生徒は毎日5人ぐらいですが、これから次第に増えていくと思います。
カメラはオンにして机上に向けて参加するようにしたので、みんなの勉強の雰囲気がわかります。
夏休み中は、毎日の勉強の予定を立て、中学生、高校生や、受験を目指す小学生は、午前2時間、午後2時間、夕方2時間などと時間を決めて参加していくといいと思います。
30分程度で区切り、休憩を入れながら勉強していってください。
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不登校で学校に行っていない子も、自習室を利用するといいと思います。
参加者が増えれば、みんなと一緒に勉強できるので退屈しません。
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