ミニトマト
次のような記事がありました。
「大学進学者の8人に1人が辞めている衝撃の事実。指定校入学者8割、一般入試10割という中退例も…大学側が伏せる不都合な真実とは」
https://news.yahoo.co.jp/articles/27c40b20b97317e8b978a155acc74cd98d6edf57?page=1
私がこの記事を見て思ったのは、そもそも「大学に入ることがゴール」になっていることが問題なのではないかということです。
今の保護者と保護者の両親、つまり子供にとっての父母と祖父母は、過酷な受験競争を経てきた世代です。
父母と祖父母の若いころは、多くの人にとって大学に入ることが勉強のゴールでした。
大学の先は、どこか適当なところに就職すればいいので、何しろいい学校に入っておきさえすれば、あとは何とかなるという考えでよかったのです。
だから、今の子供たちの教育の目標も、多くは、「いい大学に入ること」になっています。
そのために、いい高校に入ること、いい中学に入ること、いい成績を上げることが勉強の目的なのです。
そして、受験勉強のノウハウは、学習塾や予備校によって、現在はかなり完成度が高くなっています。
だから、塾や予備校で先生の教えたとおりのやり方でやれば、成績が上がるという仕組みになっています。
しかし、そのノウハウの基本は、よく出る問題の解法の詰め込みです。
大人の敷いた完成度の高いレールに沿って、ただひたすら時間をかけて詰め込めば、その詰め込み度に応じて成績が上がります。
だから、今の受験勉強は、かつての中国の科挙に似てきています。
科挙に合格した人は、中国全土の最も優秀と言われた人たちです。
合格すれば、本人だけでなく、一族も一生安泰でした。
しかし、その最も優秀な科挙の合格者によって支えられた清朝政府は、西欧の侵略に為すすべもなく屈服しました。
おおまかに言えば、科挙の合格をゴールにした人たちに、国を支える力はなかったのです。
今の受験勉強の勝者も似ています。
小学生のころから、ひたすら受験を目標にした勉強生活を続け、中学、高校と勉強中心の生活を続け、念願の大学にゴールインしたあと、大学から先の目標がなくなってしまう人が多いのです。
それは、実は、大学はゴールではなかったからです。
社会に出て、自分らしい仕事をすることこそが、永続するゴールです。
社会に出て、仕事をし、リーダーになり、自分が理想とする社会を目指して日々努力することがゴールなのです。
その大きいゴールから考えれば、途中の過程は、多少省略してもいいものです。
小学生のときに遊んでばかりいて勉強しなかったなどというのは、将来のゴールにとっては何のマイナスにもなりません。
苦手な科目があるとか、勉強があまり得意でないとか、自分の好きなことばかりしているとかいうのも、何のマイナスでもありません。
大事なことは、マイナスをなくすことではなく、プラスを伸ばすことです。
小学校、中学校、高校と、自分の好きなことをして(勉強も、もちろんしていいのですが)、大学に入った人は、大学では更に自分の好きなことに磨きをかけ、そのまま社会に出ていきます。
社会に出てから活躍することが、本当の目標なのです。
今の子供たちの両親と祖父母の世代は、子供の教育に対する考え方を軌道修正する必要があります。
現在の多くの人の教育観のもとになっているものは、一部は高度経済成長時代の価値観で、もう一部は停滞した安定社会を前提とした価値観です。
しかし、これからは、そういう時代ではありません。
新しい時代は、すべての人に創造性が求められる時代です。
新しい時代の教育の目標は、簡単に言えば、ゴールが大学に入ることではなく、社会に出て社長になることと思えばいいのです
大学の中退者が多いという問題の対策も、中退者を減らすことではなく、大学の先のゴールを作ることこそが本当の対策です。
ところで、自分の好きなことをして社会に出て活躍するというのは、ユーチューバーになったり、タレントになったり、スポーツ選手になったりすることではありません。
それは、今の社会の既成の枠に乗って勝者を目指すだけの生き方です。
他人につけられる順位は、一時的にしか自分の生きる目標になりません。
社会に出てさまざまな生活をしたり仕事をしたりする中で、その経験を通して感じた矛盾を自分らしく解決することが創造性のある新しい仕事の出発点です。
だから、学生時代は、さまざまな本を読み、さまざまな経験をし、自分を高めていくことが目標で、そのさまざまな経験の中に勉強することも入っているということです。
勉強は、いい学校に入るための手段ではなく、自分を向上させるための手段なのです。
私は、言葉の森で勉強する子供たちを、将来どんな大学に入るかということで見ていません。
子供たちがそれぞれ、将来、どんな社長になるかということで見ています。
今、成績がいい子も、成績が悪い子も、それぞれ個性を生かして、自分の得意分野で社会のリーダーになっていけばいいのです。
ただ、環境を選ぶことは学友や学校生活の質、という意味もありますし、そもそも仕事ができる人って一様に相当タフなので、フォームの決まった受験勉強くらいはこなせているのがボトムラインという気もします。
ブルーサルビア?
●動画:https://youtu.be/cg-ppNTnJRI
7.4週は、オンラインクラスで保護者懇談会を行います。
作文個別で受講されている方は、クラス懇談会はありませんが、懇談会への参加を希望される方は、中根が担当しているクラスにご参加ください。
時間は、17:00、18:00、19:00のそれぞれのクラスの30分か45分ごろから行う予定です。
会場には、早めに入っていただいてもかまいません。
●作文講座、9月より9,900円に値上げ
すでにお知らせしましたが、作文講座の受講料を9月から9,900円に値上げさせていただきます。
言葉の森の今後の運営上どうしても必要な値上げになりますので、誠に申し訳ありませんが、ご理解いたただきたくお願い申し上げます。
この値上げに対応して、今後、講師からの連絡や言葉の森事務局からのこまめの連絡に更に力を入れていきます。
そして、すべての生徒が高校生まで作文の勉強を続け、立派な小論文を書く力をつけていかれるようにしていきたいと思います。
【重要】作文講座の受講料値上げと自習室活用のお知らせ(2023年9月より)
https://www.mori7.com/as/4789.html
●自習室の活用を
自習室は、言葉の森の生徒であれば、どなたでも利用できます。
自習記録に、その日に勉強する予定の時間と内容を入れ送信し、そのあとZoom会場にお入りください。
https://www.mori7.com/teraon/js.php
夏休みに入り、朝から、何人かの生徒が自習室で自習を行っています。
カメラはオンにして、机上に向けて取り組むようにしてください。 みんなの勉強の雰囲気がわかると、やる気が出ると思います。
自習室に先生がいる時間は、朝8時から夜8時までですが、それ以外の時間も自由に入っていただいて結構です。
●4週目は発表室の利用も
作文、創造発表、プログラミングは、これまではそのクラスの中での発表しかありませんでした。
今後は、みんなが見られるようなオープンな発表の週にしていきたいと思います。
プレゼン発表室には、試験運用中の発表作品がいくつか入っています。
https://www.mori7.com/pre/
特に、作文のパソコン入力をしている生徒は、発表作品はすぐに作れますから、4週目は、できるだけ発表室にも作品を入れておいてください。
創造発表クラスの作品は、夏休みの自由研究コンテストなどに出品する目標を持って発表していくといいと思います。
プログラミングクラスの作品は、まだそこまでのレベルに行っている人は少ないかもしれませんが、実力をつけてコンテストに出品するという目標を持って勉強をしていってください。
●読書記録が1500件以上に
読書記録が、すでに1500件以上になっています。
https://www.mori7.com/teraon/ds.php
同じ学年の人の読んでいる本を見ると、自分の読書を発展させるきっかけになります。
特に、同じ学年の生徒が読んでいる説明文の本を参考に、本選びをしていくといいと思います。
読書力は、学力の最も確実な土台です。
読書によって理解力が進み、表現力が豊かになります。
読書は、勉強と同じかそれ以上のものとして、家庭で毎日取り組んでいきましょう。
●確認テストで実力が客観的にわかる
6月から、国語読解クラス、算数数学クラス、英語クラスで、それぞれの教科の確認テストを行うようにしました。
確認テストは、今後毎月行います。
一部に、送信しても入力できないという問題があるようでしたが、コード・パスワードが入っていないのが原因というケースもありました。
もし、送信しても答えが入力できないようでしたら、事務局にお電話ください。
一緒に画面を見ながら原因を考えていきます。
この確認テストによって、生徒の実力が客観的にわかるようになりました。
特に、算数数学と英語は、問題集に対応した確認テストですので、真面目に勉強していれば必ずできるようになる問題です。
答えは2回送信できるので、2回目までに100点になるようにがんばっていきましょう。
確認テストで、現在の実力がわかるようになったので、これまで育伸社で行っていた学力テストは、今後行わないことにしました。
しかし、小6、中3、高3の受験生は、全国模試を受ける必要がありますから、8月以降は、それぞれの家庭で全国模試を探して毎月受検していってくださるようお願いします。
●作文ノートの利用と字数の数え方
7月から作文用紙を廃止しました。
作文ノートは、作文用紙のように散逸することはないので、保存しやすくなります。
作文ノートには、200字詰め(20マス10行)、120字詰め(15マス8行)、150字詰め(15マス10行)などさまざまな規格があります。
中には、162字詰め(18マス9行)など、意味不明のものもあります(笑)。
この作文ノートを使うときに、最初の1ページ目から書くと、最初のページは、片面になってしまいます。
次のページからは見開きになりますが、最初だけ片面だと、写真を撮るときに体裁が悪くなります。
【5ページの作文を書いた場合】
┏━━━━┓
┃ ┃1ページ目
┃ ┃(文字が横になることが多い)
┗━━━━┛
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┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃2、3ページ目
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃
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┏━━┳━━┓
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃4、5ページ目
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃
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これを最初からこのようにすると、体裁がよくなります。
┏━━┳━━┓
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃1、2ページ目
┃ ┃ ┃(前のページは空のこともある)
┃ ┃ ┃
┗━━┻━━┛
┏━━┳━━┓
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃3、4ページ目
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃
┗━━┻━━┛
┏━━┳━━┓
┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃5ページ目
┃ ┃ ┃(6ページ目は空になることもある)
┃ ┃ ┃(空ページには絵などをかいてもいい)
┗━━┻━━┛
撮影は、ぜひこのように工夫してみてください。
●作文ノートの字数の数え方
作文ノートの使い方と字数の数え方は、次のようにします。
ただし、これは一応の基準ですから、全員がそうしなければいけないというものではありません。
標準の書き方として参考にしてください。
1行目に、3マス空けて題名を書きます。
2行目に、下から1マス空けて名前を書きます。
名前は、できるだけニックネーム(ペンネーム)にしてください。 3行目から、本文を書き出します。
★
字数は、1行目の題名、2行目の名前も、それぞれ1行分の字数として数えます。
全体の字数を数えやすいことを優先します。
★
200字詰め(20×10行)の作文ノートを使っている人以外、つまり、小学校低学年の人は、できれば、作文の末尾に、カッコ書きで字数を書いておいてください。
いろいろな字数と行数のノートを見ると、先生が字数を数えるときに苦労するからです。
申し訳ありませんが、できるだけ末尾に字数記録ということをお願いします。
●個人面談は、いつでも受け付けます
個人面談を希望される方は、そのつど講師にご連絡ください。
授業のあと10分程度の時間を取って面談に対応します。
●総合学力クラスの暗唱ミニ検定
総合学力クラスは、3週目に暗唱ミニ検定を行います。
これは、5級の途中までも、できたところまでをミニ検定として評価するものです。
小学校低学年のうちに暗唱力をつけておくと、あとで大いに役立ちますから、総合学力クラスの生徒は、暗唱ミニ検定を目標に毎日暗唱の家庭学習に取り組んでください。
https://www.mori7.com/askt/
●プログラミングクラスは、HTMLにも取り組みます
プログラミングクラスは、昨年は、Scratch→Micro:bit→JavaScript→Pythonで取り組んでいました。
今年は、Scratch→JavaScript→Pythonとしていますが、今度、ScratchのあとにHTMLも取り組むことにしました。
Scratchが終わった小学校高学年、中学生、高校生の方は、次のHTMLの本を用意して、取り組んでいってください。
HTMLは、ウェブページの基本で、自己紹介のページなどを楽しく作れるので、やりがいがあると思います。
今やっているものがあれば、それが終わってからで結構です。
改訂版高校生からはじめるプログラミング(KADOKAWA)
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