朝の舞岡公園
●動画:https://youtu.be/12mnAM19K8s
角田忠信さんの「
日本語人の脳」などですでに明らかになっていることですが、虫の声を左脳で聞くのは、日本人だけだそうです。(ポリネシア人もそうだということですが。)
それは、身体的にそうなっているようで、聞いた音が左脳に行くのか右脳に行くのかという神経の関門があり、そこで日本人は、自然の音を左脳で処理するようになっているのです。
だから、日本人以外、例えば欧米人は、秋の虫たちが草原で鳴いていても、それを不要な雑音として処理しているので、聴こえないということです。
角田さんが実際に海外の学者たちの研究会で経験したことですが、秋の草原の虫たちの声が、他の人たちにいくら説明しても聴こえないので、わざわざ録音して、室内で聴かせたら、やっと聴こえたということです。
自然の音を左脳で聞くのは、日本語の持つ母音中心の言語という特性から来ることで、その母音言語脳が育つのは、小学1年生から3年生にかけてだそうです。
だから、日本人以外の子供でも、小学1年生から3年生にかけて日本で暮らすと、日本語脳になるということです。
自然の音を左脳で処理するので、日本人は、勉強しているときに、風の音や波の音や虫の声や鳥の声が聞こえると、集中が妨げられます。
日本人は、静かなところでないと、集中して勉強ができないのです。
自然の音を左脳で処理する特性から、擬声語、擬態語が発達しました。
「雨がしとしとふっている」「風がビュービュー吹いている」「スズメがチュンチュン鳴いている」「オーシンツクツク」「ミンミンゼミ」「テッペンカケタカ、ホトトギス」などです。
だから、日本人は、自然界を人間界と同じように見なして暮らしています。
日本人にとっては、自然が人間のように語りかけてくるので、人間もまた自然に語りかけることができるように思うのです。
無農薬のリンゴを作った木村秋則さんの話ですが、何年も無農薬栽培がうまく行かず、次々に元気がなくなっていくリンゴの木に1本ずつ語りかけたそうです。
しかし、リンゴの木への語りかけを他人に聞かれると恥ずかしいので、隣の農園との境界あたりにあるリンゴには語りかけなかったそうです。
のちに、その境界近くにある語りかけることのできなかったリンゴだけは全部枯れてしまったということです。
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【ゆっくり解説】「奇跡のリンゴ」木村秋則さんが語る不思議体験がヤバすぎるんだが…
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日本には、言霊(ことだま)という文化があります。
言葉は、単なる音の振動ですから、実体はありません。
しかし、その単なる言葉が、現実の実体に働きかける力があるという考えです。
人間は、自分の感情や意識を直接コントロールすることはできません。
元気のないときに、元気を出そうと思っても、なかなか元気は出てきません。
しかし、そのときでも、言葉を出すことはできます。
外に出した言葉を媒介にして、自分の意識や世界の現実に働きかけることができます。
母音言語の日本語には、特にその力が強いのです。
例えば、元気のないときでも、「ありがとう。うれしい。」という言葉を何度も口に出して言っているとどうなるでしょうか。
最初は、ありがたくもうれしくもないので、言うこと自体に抵抗があります(笑)。言っていることが嘘だからです。
しかし、それを何度も言っているうちに、次第に、本当にありがたくてうれしいような気持ちに少しずつなってきます。
これは、日本語の特性を利用した自分自身をコントロールする方法です。
そして、自分をコントロールするとともに、やがて現実の実体もコントロールできるようになるのです。
それが、塩谷信男さんの大断言という考え方です。
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正伝 塩谷式正心調息法
https://www.youtube.com/watch?v=B1pvuHSNvlw
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子供たちは、今、勉強に苦労していると思います。
つまらない勉強と、煽られる競争の中で、ストレスを感じている子供たちは多いと思います。
そのときに、この言葉によるコントロールを生かすといいのです。
メジロたち
●動画:https://www.youtube.com/watch?v=ShY4IRxs3wo
国語読解力をつける方法は、実は単純です。
まず、小学校低中学年の場合は、読書を毎日することです。
目安は、学年の10倍ページで、小学5年生以上は毎日50ページ以上としておくといいと思います。
しかし、本を読む習慣のない子の場合は、10ページ以上でもいいです。
大事なことは、毎日読むことです。
小学1、2年生で、つっかえながら読む子には、保護者の読み聞かせを復活させることが大事です。
言葉は、目から入れるよりも、耳から入れる方が入りやすいからです。
そして、耳から入る文章語が増えてくると、目で読む力もついてきます。
「読み聞かせを続けていると自分で読まなくなる」という考えは逆です。
読み聞かせを続けることによって、自分で読む力がついてきます。
今は、読み上げ機能のあるソフトが使えるので、それを利用する方法もあります。
ただ、大事なことは、機械に任せっぱなしにするのではなく、親子で一緒にその読み上げ機能を使って本を読むというような使い方をすることです。
ちょうど、親子で一緒にテレビを見ているような感覚で使えば、人間的な触れ合いのある読み聞かせ機能の活用になります。
毎日本を読むという基礎力ができたら、次は、小学校高学年からは、問題集読書をすることです。
中学生、高校生の生徒も含めて、難しい文章を読めない人がかなりいます。
軽い物語文の本は、趣味の娯楽として読むのはもちろんいいのですが、それでは読む力はつきません。
説明文、意見文の難しい本を読む力をつけることが必要です。
「
ちくまプリマー新書」や「
岩波ジュニア新書」のリストを見て、自分の興味のある分野の本を読んでいくのです。
しかし、そこまでできない人でも、手軽に難しい文章を読む方法があります。それが、問題集読書です。
更に、その上の国語の勉強の仕方が、読解問題の理詰めの解説です。
この理詰めの解説ができるようになると、国語読解の成績は急に上がります。
しかし、子供本人による理詰めの解説だけでは、不十分なことがあります。
中学生でも、高校生でも、甘い解説で済ませてしまう人がかなり多いのです。
そこで、お母さんやお父さんに手伝ってもらいたいことがあります。
模擬試験のようなしっかりしたテストで、国語の読解問題のできなかったところを、親子で理詰めに分析するのです。
その分析の仕方の参考になるのが、「
小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」です。
この本は、「小学生のための」と書いてありますが、小学生が読むものではなく、保護者が読んで子供に教えるための本です。
中学生、高校生の生徒にも、もちろん使えます。
学校の国語読解のテストは、適当なところがあるので、理詰めの分析までする必要はありません。
言葉の森の読解検定の問題は、理詰めに解くように作られているので、読解検定の問題の間違えたところを分析するのに適しています。
この生徒ごとの理詰めの読解問題分析は、先生が行うには時間がかかりすぎるのでできません。
高校生の大学入試共通テストの分析では、生徒の1人について、1時間から2時間かかります。
一斉指導でやるような性格の分析ではなく、それぞれの生徒の読みの浅さを分析する必要があるので、時間がかかるのです。
出口さんの論理エンジンは、たぶん同じような方法で、読解問題の分析をしているのだと思います。
しかし、私が思うのは、読解問題の理詰めの分析以前の、読む力がまだ不十分な生徒が多いということです。
勉強の順序としては、(読み聞かせ)→毎日の読書→問題集読書→説明文・意見文の読書(難読)→読解問題の理詰めの分析となるのです。