ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4945番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
作文の勉強は、中学生、高校生まで続けてこそ意義がある。小学校低中学年で終わる作文指導では、本当の作文力はつかない。低学年から作文の勉強を始める意義は、低学年から始めるほど作文を書く習慣が定着するから as/4945.html
森川林 2024/01/24 04:47 


しだれ梅


●動画:https://www.youtube.com/watch?v=iU3EiokSr-s

 作文通信教育講座のブンブンどりむが、今日も、朝日小学生新聞に広告を載せていました。週2回のペースですから、よくやっていると思います。


 こういう広告を見て、作文の通信教育を始める人もいると思いますが、この通信教育は小学生までです。しかも、たぶん小学校低中学年までです。

 その理由は、ブンブンどりむの監修者である齋藤孝さんが書いた「こども文章力」に載っている作文の見本が、小学3年生を想定しているからです。

 私は、他人を批判するのは好きではありませんから、これまでこういうことは書きませんでしたが、この広告を見て、勘違いの作文の勉強を始めてしまう人もいるかと思い、あえて書くことにしました。


 齋藤孝さんは、いろいろなものを引用するのは得意ですが、自分のオリジナルなものはほとんどありません。
 作文指導についても、従来の低レベルの作文教育をまとめただけのもので、基本は穴埋め作文という形式です。

 この穴埋め作文で作文指導ができるのは、小学校低中学年までですから、文章力のある生徒を高学年まで指導することは、まずできません。

 しかし、作文指導に意義があるのは、小学5、6年生の考える作文に入ってからです。
 そして、中学生、高校生の作文に進むことで、更に考える力がついていくのです。


 齋藤孝さんの「こども文章力」という本は、最近出版された本ですから、斉藤さんの作文指導に対するひとつの到達点だと思います。

 そこに唯一載っている、作文の見本は、小学3年生を想定したもので、次のような例文になっています。



 私は、小学3年生の子供が、こういう作文を書いてきたら、まず褒めます。
 作文教育の基本は、いいところを褒めることで、悪いところを直すことではないからです。

 褒めることのひとつは、字数です。
 小3の字数の平均は300から600字ですから、この作文のように800字も書いてきたら、それは本人がよくがんばったことだからです。
 もうひとつは、表記のミスがなく、ていねいに書いているからです。見本だから、あたりまえですが。

 しかし、子供には直接言いませんが、心の中では、この作文には限界があると考えています。
 以前も書きましたが、それはこういうことです。

 第一に、題材に個性も感動もありません。
 第二に、「朝起きてから寝るまで」の作文のように構成が平板です。
 第三に、結びの感想が「うれしかったです」のような浅い感想で終わっています。
 第四に、たとえを使うというような表現の工夫がどこにもありません。

 つまり、構成、題材、表現、主題の4つの分野で、それぞれに不十分なのです。
 字数を埋めるために、出来事を順番に書いているだけの作文になっています。

 つまり、この作文を書いているとき、子供は楽しそうに書いていたのではなく、真面目な義務感で書いていたような印象を受ける作文なのです。

 「こども文章力」の見本の作文はこの小3の作品のひとつだけで、ほかには、小学校高学年の作文の見本も、もちろん、中学生の作文の見本もありません。

 それは、齋藤孝さんには、たぶん、高学年の作文や中学生の作文の見本を書く力がないからです。
 その理由は、作文教育に関する理論がないからです。

 ちょっと厳しいことを書きましたが、これはたぶん本当のことです。


 大事なのは、高校生まで作文の勉強を続ける展望で、小学校低学年の作文の勉強を始めることです。

 小学3年生で、「こども文章力」の見本のような作文を書くことが、作文の勉強の目標なのではありません。

 しかし、なぜ低学年から作文の勉強を始めるのがいいかというと、低学年のうちに毎週作文を書くことを習慣にすれば、高学年や中学生になって課題が難しくなったときも、習慣の力で作文の勉強を続けることができるからなのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) ブンブンどりむ(0) 

記事 4944番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/29
自習室の利用者、少しずつ増える。これからの家庭学習は、自習室の利用で。オンラインなので、音読や暗唱の自習もできる。言葉の森の生徒の兄弟の方も利用できる as/4944.html
森川林 2024/01/23 04:50 

フキノトウ

●動画:https://youtu.be/cj_mHXnHWqw

 少し前の記事で、自習室の利用に関するコメントを掲載しました。
 その一部を再掲すると、こういう内容です。
====
 私はよく自習室を利用していますが、利用することで緊張感が高まり、はかどります。とても嬉しいです。
 ですが、利用者があまりにすくないので、私ひとりということがあり、もったいないです。せっかくなので、他の人がいたほうが頑張ろうと思えます。
 とってもわがままですが、上級生に、わからないことを質問などをしたいです。ぐぐるよりもいいと思います。
====

 そこで、自習室の利用を進めることにしました。
https://www.mori7.com/teraon/js.php


 音読や暗唱の自習などは、5分か10分の短時間でできるので、かえって家庭では毎日続けにくいものです。
 しかし、自習室に入って音読や暗唱を行うと決めれば、勉強のきっかけがつかめます。

 また、自習室での10分以内の息抜きは、リフレッシュタイムとして必要です。
 知っている友達がいれば、チャットで連絡を取って、ブレークアウトルームに移り、時間を決めてお喋りをすることもできます。

 知っている人がいなければ、ZOOMのチャットで、
「私は小6の女子です。今からブレークアウトルーム1番で10分間休憩します。誰か一緒に話をする人がいれば、来てください」
などと呼びかけることもできます。

 メインルームは勉強の部屋、ブレークアウトルームは息抜きの部屋と区別しておけば、ほかの人の勉強の迷惑にはなりません。
 ただし、ブレークアウトルームの息抜きは、10分以内と決めておいてください。

 先生に聞きたい質問が出てきたときは、それぞれの教科の掲示板に書いておいてください。
国語読解掲示板
算数数学掲示板
英語掲示板
 これらの掲示板には、言葉の森のホームページの「生徒関係リンク」から行くことができます。

 自習記録のページに、自習グラフへのリンクがあります。
https://www.mori7.com/teraon/js_graph.php


 ここを見ると、自分がその月にどのくらい自習室で勉強したかがわかります。

 自習室は、言葉の森の生徒の兄弟の方も利用できます。

 勉強には、面白いものもありますが、退屈なものもあります。
 勉強のきっかけをつかむために、勉強の環境を変えることが役立ちます。

 自習室は、ほとんど24時間開いています。
 いつでも、入って結構です。

 自習室では、カメラオン、マイクオフで勉強をしてください。
 カメラは、外付けカメラを利用して、机の上に向けておくといいと思います。

https://www.mori7.com/teraon/js.php

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
自習室(0) () 
コメント321~330件
……前のコメント
xgjffew 森川林
 実は、うちの子二人も、言葉の森を始めたのは、小学1年生の1 9/18
記事 4339番
オンライン五人 森川林
オンライン五人クラスという教育プラットフォームは、運営の仕方 9/10
記事 4335番
明日9月10日 nane
 今回の主なテーマは、国語読解の話になると思います。  国 9/10
記事 4334番
明日9月10日 森川林
 オンラインサロンは、現在の時事的な教育上のテーマについて話 9/10
記事 4334番
作文の書き方— 森川林
 まず、書き出しをどうするかということは考えず、いちばん書き 9/9
記事 532番
作文の書き方— 夢のアン
6年生で友達をテーマでかこうと思っています。書き出しがどうし 9/9
記事 532番
国語読解クラス 森川林
 オンラインクラスの見学が、それぞれの授業のZOOM会場でで 9/8
記事 4333番
国語力、読解力 nane
 算数数学の勉強は、積み重ねの勉強です。  わからないとこ 9/3
記事 4331番
国語力、読解力 森川林
 作文は勉強の中で、最も続けるのが難しい勉強です。  その 9/3
記事 4331番
国語の成績がク nane
 言葉の森が、なぜ国語教室ということでやらなかったかというと 9/2
記事 4329番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
標準新演習算数 あかそよ
3の1はできました。 2は、答えを見るとなんとか理解できま 11/23
算数数学掲示板
2024年11 森川林
●サーバー移転に伴うトラブル  本当に、いろいろご 11/22
森の掲示板
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習