小学123年生の基礎学力クラスは、国語、算数、暗唱、創造発表と、毎週それぞれ別の授業があります。
小学456年生の総合学力クラスは、国語、算数、英語、創造発表という授業です。
中学123年生の全科学力クラスは、国語、数学、英語、理科社会という授業です。
この授業の中で勉強すると考えるのではなく、授業は毎日の家庭学習のきっかけと考えることが大事です。
子供たちは、学校の宿題があると、その宿題をやることが家庭での勉強と思ってしまうことがあります。
宿題は勉強ではありません。
毎日、自分で決めた勉強をすることが本当の勉強です。
家庭学習の流れは、最初からすべてをやることはできませんが、少しずつ軌道に乗せていくことが大事です。
そのために、自習室を毎日の時間を決めて利用するといいのです。
自習室は、24時間ほぼいつでも開いていますから、朝早くから夜遅くまで使うことができます。
優先順位を考えると、第一は読書です。
しかし、読書は、勉強の最初にやるものではなく、勉強の最後にやるものです。
勉強の最初に読書をすると、そのまま読書だけで終わってしまうことが多いからです。
読書のページ数の目安は、学年の10倍で、小5以上は毎日50ページ以上読むことが基本です。
優先順位の第二は、小学123年生の場合は、暗唱です。
暗唱は10分程度の短い勉強なので、家庭学習の中にしっかり位置づけておかないと忘れてしまうことが多くなります。
暗唱は、毎日すれば、身につきやすいのですが、1日おきなどにやると、なかなかできるようになりません。
暗唱力は、記憶力、読解力、思考力、表現力のもとになります。
つまり、暗唱で頭がよくなるのです。
江戸時代、貝原益軒の勧めた勉強が、「四書五経の百字を百回、空に読み空に書く」ことでした。
これが、日本の子供たちの学力を、世界一の水準にしました。
しかし、戦後、アメリカの方針によって暗唱教育は否定されました。
だから、今の親の世代は、暗唱の勉強をしたことがありません。
暗唱の勉強をしたことがあるのは、曽祖父ぐらいまでです。
戦前に小学校時代を過ごした人たちは、暗唱によって基礎学力をつけていったのです。
現在の学校や塾では、暗唱の勉強はまずしませんから、家庭学習として独自に取り組んでいくことが必要です。
暗唱の勉強は、小学2年生までは順調に進みます。
それは、単純に音読を繰り返す勉強ができるからです。
しかし、小学3年生になるころから、子供に、「覚えよう」という意識が出てきます。
すると、「音読を繰り返す」勉強から、「覚えようとする」勉強になり、かえって暗唱ができなくなるのです。
だから、小学校低学年のうちに暗唱のコツを身につけておくことが大事です。
もちろん、学年が上がっても、繰り返し音読をするという勉強法を守れば、暗唱は何歳になってもできます。
大人でも、繰り返しの音読という方法で、暗唱はできます。
だから、本当は、親子で暗唱の勉強をしていくのがいいのです。
家庭学習の優先順位の第三は、算数数学です。
算数数学は、わからない単元があると、そこから苦手になることがあるからです。
いったん苦手意識を持つと、苦手は累積していきます。
算数数学の勉強法は簡単です。
1冊の問題集を、解けない問題がなくなるまで完璧に仕上げることです。
そして、難しい問題は、考えるのではなく、すぐに答えを見ることです。
算数数学は、考える勉強ではなく、答えを見て解法を理解する勉強です。
受験の算数数学は、答えのある勉強ですから、答え方が理解できればいいのです。
学問としての算数数学は、考える勉強ですが、それは大学生になって数学を専門に勉強する人がやる勉強です。
受験の算数数学は、考える勉強ではなく、答えを理解する勉強と考えておくことが大事です。
家庭学習の優先順位の第四は、国語の問題集読書です。
なぜ国語の問題集読書が大事かというと、普通の読書では簡単な語彙力しか身につかないからです。
この問題集読書も、暗唱の勉強と同じように、形が残らない勉強です。
算数数学の勉強は、答えを書くという形が残るのでやりがいがありますが、問題集読書と暗唱は、目に見えるものが残らないので、後回しになってしまうことが多いのです。
家庭学習の優先順位の第五は、英語の暗唱です。
英語は、ChatGPTなどAIテクノロジーの利用によって、勉強法が大きく変わっています。
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「英語学習に近道はない」と言われてきましたが、いまや「ChatGPTを活用することが一番の近道」です!
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たぶん、将来はAIによって、英語の勉強そのものが必要なくなると思いますが、今はまだ受験で英語は重視されています。
英語は、勉強習慣と比例しているので、真面目に勉強している人は英語が得意です。
だから、大学入試でも、英語力をその人の勉強力と相関が高いものと見て重視しているのです。
この英語の勉強法の基本は暗唱です。
それも短文を次々に暗唱するのではなく、ひとまとまりの長い英語の文章を暗唱できるようにすることです。
英語の暗唱教材は、これまでは限られていました。
言葉の森で暗唱教材として勧めているのは、「
英語好きな子に育つ たのしいお話365」と「
英会話・ぜったい・音読 【入門編】」でした。
本当は、学校の教科書の英文を暗唱すれば、学校の勉強としても使えるのでいいのですが、最近の学校の英語の教科書は、説明的な文章よりも会話的な文章の方が多くなる傾向があって、あまり使えないような感じでした。
しかし、ChatGPTを利用すれば、子供が自分で選んだ日本語の文章を英語の文章に変換して暗唱できるようになります。
例えば、宮沢賢治の詩を英語にしてみるように頼むと、
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次の文章を英語に直して。
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだを持ち
欲は無く
決して瞋からず
何時も静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆる事を自分を勘定に入れずに
良く見聞きし判り
そして忘れず
野原の松の林の影の
小さな萱葺きの小屋に居て
東に病気の子供あれば 行って看病してやり
西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を背負い
南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくても良いと言い
北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろと言い
日照りのときは涙を流し
寒さの夏はオロオロ歩き
皆にデクノボーと呼ばれ
誉められもせず苦にもされず
そういう者に
私はなりたい
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ChatGPTは次のような英文を作りました。
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Here is the translation of the provided Japanese text into English:
Unbeaten by the rain
Unbeaten by the wind
Unbowed by the snow and the summer heat
With a strong body
Free from desire
Never losing temper
Always smiling quietly
Eating four bowls of brown rice a day
With miso and some vegetables
Not considering oneself
In everything one does
Observing, understanding, and forgetting
Living in a small thatched-roof hut
In the shade of a pine grove in the field
If there is a sick child to the east
Going and nursing over them
If there is a tired mother to the west
Going and carrying her sheaf of rice
If there is someone near death to the south
Going and saying there's no need to be afraid
If there are quarrels and lawsuits to the north
Telling them it's pointless and to stop
Crying in the drought
Wandering in the cold summer
Everyone calls me a blockhead
No praise, nor suffering
Such a person
I want to be
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ちょっとむずかしいので、「中学1年生の英語力のレベルで書いてみて」と頼みました。
その結果。
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Sure, here's a simpler English version suitable for a middle school first-year student:
Not beaten by rain,
Not beaten by wind,
Not beaten by snow or summer heat.
Having a strong body,
Not wanting a lot,
Never getting very angry,
Always smiling quietly.
Eating brown rice, miso,
And some vegetables every day.
Not just thinking about myself,
Seeing and hearing a lot,
And not forgetting.
Living in a small house,
With a roof of grass,
In the shade of pine trees.
If there's a sick child in the east,
Going to help them.
If there's a tired mom in the west,
Helping with her rice.
If someone in the south is dying,
Going to say, "Don't be scared."
If there's fighting in the north,
Telling them to stop because it's silly.
Crying when it's dry,
Worried in the cold summer.
Everyone calls me "simple,"
But I'm not praised or troubled.
I want to be that kind of person.
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まだちょっとむずかしいので、「小学5年生のレベルで書いて」と頼みました。
その結果。
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Of course! Here's a version that's more suitable for a fifth-grade elementary school student:
Not losing to rain,
Not losing to wind,
Not losing to snow or hot summer.
Strong body,
Not wanting too much,
Never really angry,
Always smiling quietly.
Eating brown rice, miso,
And a little bit of veggies every day.
Thinking not just about me,
Watching and listening well,
And remembering.
Living in a small house,
With a grass roof,
In the pine tree shadows.
If there's a sick kid to the east,
Going to take care of them.
If a mom in the west is tired,
Helping her with rice.
If someone in the south might die,
Going to say, "It's okay, don't be scared."
If people in the north are fighting,
Telling them to stop because it's silly.
Crying when it's too dry,
Walking around worried when it's a cold summer.
Everyone calls me "simple-minded,"
But not praised or bothered by it.
I want to be like that.
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これなら、まあ読める(笑)。
この英語の文章を音声化して、mp3ファイルとしてダウンロードし、シャドウイングで英文の暗唱をすれば、自分だけの英語暗唱教材ができあがります。
こういう工夫は、国語でも、算数数学でも、理科、社会でもできます。
ChatGPTは、言わば、いつでも何でも教えてくれる仲のいい友達のようなものです。
ChatGPTのようなAIテクノロジーを利用して、人間は、人間にしかできない思考力と、創造力と、共感力を伸ばす勉強をしていくのです。
そして、そのために使えるツールのひとつが、自習室の利用です。
ChatGPTのようなデジタルなツールの利用をするときこそ、人間にはアナログ的な環境が必要になるのです。
私は、ブンブンどりむのようなレベルの低いものは誰もやらないだろうと思っていましたが、毎週大きな広告を出しているので、勘違いして始めてしまう人もいるかもしれないと思い、こういう誰かを批判することは好きでないのですが、あえて書くことにしました。
キヅタ
いまだに、読書では国語力はつかないと言っている人がいます。
そういう人は、難しい本を読んだことがない人です(笑)。
難しい本というのは、岩波文庫の
青帯や
白帯の本ですが、今はもっといい本もたくさんあります。
読書には、いろいろな幅があります。
ライトノベルのような本をたくさん読んでいれば、ライトノベルのような作文は書けます。
ライトノベルのような読解問題は、解けるようになります。
読むことは、書くことと問題を解くことの土台になっています。
入試問題は、ライトノベルのレベルよりも上の文章が出てきます。
問題文は、大きく名作の物語文と、説明文に分かれますが、大事なのは、説明文をしっかり読む力をつけておくことです。
しかし、小学校低中学年で、入門的な説明文の本を読むことには多少問題があります。
説明文の本は、熱中して読むということがないからです。
薬を飲むように、義務感で読むような読み方をする子も多いのです。
同様に、「○年生で読む名作」のような本も、子供の読む力はつけません。
短編を断片に読むのではなく、1冊の本を熱中して読むことが大事です。
読書好きな人は、子供のころ、読むのが止まらなくなって、寝る時間も惜しんで読んだという経験があると思います。
読書は、熱中して読むことが大事なのです。
アマゾンで、「
子供 科学 話」などと検索すると、小学生が読める説明文の本がいろいろ出てきます。
こういう本で大事なことは、知識が羅列されているような文章ではなく、原因や方法という理屈が書かれている本を選ぶことです。
ただ、それは読んでみるまでは、わからないですから、子供がその本を読んでいる様子を見ることです。
熱中できる本、繰り返して読む本が、その子供にとってよい本です。
小学校低学年の子にとって、「
かいけつゾロリ」のような本はよい本です。
品の悪い話も多いですが(笑)、文章が説明的なので読む力がつきます。
小学校中学年の子にとって、「
宇宙人のいる教室」もいい本です。
ほとんどの子が一日で読み終えます。
小学校高学年の読書好きな子にとって、「
モモ」や「
はてしない物語」は、いい本です。
自分のことのように没頭して読む子もいると思います。
私は、高校生のころは、三一新書という今はもうない新書判の本を読んでいました。
今の高校生は、
ちくまプリマー新書や
岩波ジュニア新書のようないい本があるので、それらを読んでいくといいと思います。
大学生にとっては、個人的には
ヘーゲルがいい本ですが、これは難しいです。
私は、「
ヘーゲル精神現象学の生成と構造」を読むまで、よく理解できませんでした。
もし子供がそれらの本を熱中して読まないとしたら、その子の読書力がまだそこまで達していないということです。
大事なことは、子供に話しかけても聞こえないぐらい熱中できる本を、子供時代にたくさん読ませることです。
この読書力が、国語力や作文力だけでなく、学力全体の土台になります。
学力というのは、母語である日本語を自分の手足のように自由に使える力だからです。
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最新脳科学でついに出た結論 「本の読み方」で学力は決まる
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小中学生4万人の脳解析データが実証した衝撃の「科学的事実」とは!
◎読書習慣がないと、毎日勉強しても成績は平均以下
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小学生は特に、勉強している暇があったら、本を読んでいる方がいいのです。