小学2、3、4年生の作文は、誰でも上手に書けます。
本をよく読んでいる子は、のびのびと自由に作文を書くことができます。
それは、それでいいのです。
しかし、大事なのは、その先の小学5、6年生になってからです。
小学5年生から、作文の課題に抽象的なテーマが入ってきます。
そのときに、その抽象的な課題について、親子で話をする機会があると、子供の思考力と語彙力が伸びます。
更に、その先には中学生の意見文があり、高校生の更に高度な意見文(論説文)があります。
作文の勉強は、そこまで続けることが大事です。
小学校高学年から、中学生、高校生にかけて、子供たちの思考力と表現力は成長していきます。
それは、大学生や社会人になってからも生きてきます。
小学2、3、4年生で作文が上手に書けることが目標ではないのです。
だから、小学2、3、4年生の作文は、褒め続けることが大事です。
書き方を注意したり、直したりすれば、一時的には上手になるように見えます。
しかし、それは、書き方のルールに収まる書き方ができるようになったということだけです。
そういうことは、自然に任せていても、いずれできるようになることなのです。
小学校低学年から作文の勉強を始めた子は、途中、いろいろな紆余曲折があったとしても、作文の勉強を続けていると、それが、毎週の読む習慣や、考える習慣の蓄積になります。
この蓄積が大事なのです。
時どき、昔の生徒で、いったん言葉の森をやめて、今は高校生になっている生徒から、「また、作文の勉強を教えてもらいたい」という連絡が入ることがあります。
いろいろな予備校で、作文や小論文の講座はあるでしょうが、それらの講座よりも、昔教えてもらったやり方で書く練習をしたいということなのです。
言葉の森のこれまでの生徒の合格実績があります。
https://www.mori7.com/beb_category.php?id=19
作文小論文で合格した子供たちは、単に希望の大学に入っただけでなく、その文章力と思考力をその後の社会生活でも、生かしていくはずです。
作文の勉強は、長い展望で続けていくことが大事なのです。
スイトピー
基礎的な学力は、必要です。
将来、社会に出て何をする場合でも、国語、数学、英語、理科、社会などの基本的な学力は要求されるからです。
だから、とりあえず、すべての教科をオール4以上にしておくことです。
どの教科も、8割ができていれば、必要なときにいつでも10割にすることができます。
しかし、大事なのは、基礎的な学力ではありません。
もっと必要なのは、個性的な学力です。
個性的な学力には、答えはありません。
自分の好きな分野があり、その分野で自分の読書や研究や思索を深めていくのです。
今はまだ、こういう個性的な学力の必要性を実感している人は少ないと思います。
意識は、いつも時代に遅れてやってきます。
ミネルバのフクロウは夕暮れを待って飛び立つのです。
だから、未来を見られる人は、勉強を個性の方向に切り替えておく必要があります。
個性の学力とは、作文、創造発表、プログラミングなどです。
特に、創造発表のような曖昧な概念の勉強が大事です。
社会の変化を先取りして、本当の勉強に取り組んでいきましょう。