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毎週作文を書くのが大変というのは、根性なさすぎ。本多静六は、毎日原稿用紙3枚の文章を書いていた as/5097.html
森川林 2024/06/11 06:20 

モジズリ



 たまにですが、「毎週作文を書くのが大変」と言う人がいます。

 もちろん、作文を書くというのは大変です。
 だから、学校で作文の宿題があった日に、もうひとつ新しい作文を書くというのは、子供にとってかなり負担です。

 しかし、1日に1つの作文を書くというのは、がんばれば誰でもできることです。
 まして、週に1回の作文を書くのが大変というのは、根性がなさすぎです。


 1200字の作文を書くのは、早い人で60分、普通は90分はかかります。
 書くことに慣れないうちは、3時間ぐらいかかります。

 その時間は、ずっと考えを集中させて文章を埋めていかなければなりません。
 しかし、だから、考える力がつくのです。


 本多静六は、人に読ませられる文章を、毎日、原稿用紙に3枚書くことを自分に課していました。
 毎日ですから、風邪などで休んだときは、次の日に、その休んだ分を取り戻すために何日分も書きました。

 ただし、これは、やりすぎだと思います(笑)。
 休んだ分は、休んだことにしておしまいにしておけばいいのです。
 過去はふりかえらずに、今日から先のことをがんばることです。


 しかし、毎日、文章を書くというのは、やろうと思えば誰でもできます。
 週に1回の作文も、当然、やろうと思えば誰でもできます。


 私も、学生時代、マスコミの入社試験を受けるときは、1年間、毎日1200字の文章を書くことを日課にしていました。
 近所の喫茶店に入り、1200字書き終わるまでその店を出ないということにしていたのです。店にとってはいい迷惑です。

 その結果、作文だけは上達しましたが、試験には面接で軽く落とされました(笑)。
 理由は、学生運動をがんばってやっていたからです。
 しかし、今は、落とされてよかったのだろうと思っています。


 「毎週、作文を書くのが大変」などというのは、根性がないだけです。
 普通の大人は、「毎日、仕事をするのが大変」などと言いません。
 みんな、大変だと思っても続けています。


 ところが、最近の保護者は、子供に甘いところがあり、子供に我慢させるということをあまりしません。
 これは、戦後の教育のマイナス面のひとつだと思います。

 親が必要と思ったことは、子供が嫌がってもさせることです。
 ただし、そのときの「必要」の基準が大事です。

 受験に合格するために必要というような外面の基準ではなく、人間として生きるために何が必要かという内面の基準としてその基準を考えることです。

 内面の基準に基づいた強制は、たとえそのとき子供嫌がったとしても、それがその子を成長させることになるのです。

この記事に関するコメント
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森川林 20240611  
作文の勉強というのは、負担の大きい勉強です。
だからこそ、それを続けることが大事なのです。

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読書を阻むものは、肉体労働、スポーツ、くたびれる日々の生活。読書の習慣は、1日でも途絶えるとそのままなくなることが多い。何しろ毎日読むことを目標に。そのための方法として役立つタイマーと付箋読書 as/5096.html
森川林 2024/06/10 06:30 

ガクアジサイ



 子供たちの勉強の様子を見ていると、スポーツの好きな子は、あまり読書をしない傾向があるように思いました。
 もちろん、例外はたくさんあります。
 スポーツも読書もという人は多いです。

 しかし、そのとき思ったのは、肉体労働が続くと、本を読みたくなくなるという自分の体験でした。
 学生時代、アルバイトで、マンションの4階まで重い荷物をいくつも運ぶという仕事を何日もしていたとき、仕事が終わって下宿に戻っても、本を読む気が起きませんでした。
 時間はたっぷりあるのに、読書をしようという気にならないのです。

 「重力と恩寵」を書いたシモーヌ・ヴェイユも、工場労働の経験のあとに、確かそのようなことを書いていました。
 激しい肉体労働は、人間から、読むことや考える時間を奪うのです。


 もちろん、スポーツは、いいものだと思います。
 努力や向上心や目標など、人間の成長に役立つ面を持っています。

 しかし、今人気のスポーツは、競争で勝つことを目的にしているので、かえって人間の成長にとって歪んだ面を持っています。
 スポーツは、楽しくやればいいのであって、競争に勝つためにやるものではありません。


 そのスポーツに少し似ているのが受験勉強です。
 小学生時代に、よく本を読んでいていい作文を書いていた子が、受験勉強をしている間に本を読む時間がなくなり、その後、受験に合格したあとも本を読む習慣がなくなったということがありました。

 読書は、生活習慣のようなものですから、読まない日が何日か続くと、その習慣が途絶えることがあるのです。

 そして、本を読まないということは、考える時間がなくなるということです。

 次のような記事がありました。
====
週5フルタイムで働き、疲れ、本を読みたくてもSNSやYouTubeをぼーっと眺めてしまう、そんな生活おかしくないか?
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/81348?page=3
(この記事は、面白いのですが、ログインを強制されるので読まなくていいです。私はここに登録したことがありますが、そのメールとパスワードが認証されませんでした(笑)。)

 正直、本を読む時間はあったのです。
 電車に乗っている時間や、夜寝る前の自由時間、私はSNSやYouTubeをぼうっと眺めていました。あるいは友達と飲み会で喋ったり、休日の朝に寝だめしたりする時間を、読書に充てたらいいのです。
 だけど、それができなかった。本を開いても、目が自然と閉じてしまう。なんとなく手がスマホのSNSアプリを開いてしまう。夜はいつまでもYouTubeを眺めてしまう。
 あんなに、本を読むことが好きだったのに。
====

 仕事に追われる人、勉強に追われる人、ほかの何かに追われる人は、本を読む時間がなくなります。
 そして、その空白な時間を、YouTubeを見たり、SNSでやりとりをしたりするようになるのです。

 YouTubeは、役に立つ情報も多いので、いいメディアだと思います。
 しかし、昔のテレビに似ています。
 テレビは、特に見たいものがないときでも、漠然とつける家庭が多かったのです。


 では、どうしたらいいかというと、具体的には2つの方法があります。

 第一は、タイマーをセットして、
「ちょっとYouTubeでも見て息抜きをしたいから、10分だけ見てみよう」
という時間制限をすることです。
 もちろん、面白い番組であれば、もう一度10分のタイマーをセットし直せばいいのです。
 大事なのは、タイマーをセットすることによって、本来の自分を取り戻すきっかけがつかめるということです。

 第二は、読書は、付箋読書で読むことです。
 説明文の難しい本は、読むきっかけがつかめないと、読みかけで終わってしまいます。
 しかし、読んだところまでに付箋をつけておくと、すぐに読み続けることができます。
 そして、ある程度読んだあとに、また付箋をつけておけばいいのです。


 人間は、身体を持っているので、手に触れる世界(タンジブルな世界)で生きています。
 例えば、時間というものは、本来はあるかないかわからないものですが、人類はその時間を触れることのできる時間とするために時計を発明しました。

 現在は、情報のメディアが次々に押し寄せてくるので、そのままでいると、情報に流されてしまいます。
 情報に流されないためのひとつの方法が読書で、もうひとつの方法が文章を書くことで、第三の方法が発明や発見という自分なりの創造です。

この記事に関するコメント
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森川林 20240610  
暇なときは読書をすればいいのですが、今は、スマホで情報に流される時間を過ごす人が多いです。
大事なことは、自分で何かを作り出すことです。
勉強も、仕事も、他から与えられた時間です。
勉強や仕事のあとに、YouTubeを見たり、ゲームをしたりしていれば、一日中流される生活をしていることになるのです。

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