ブラックベリー
6月4週の創造発表クラスの授業の様子です。
それぞれ自分の好きな分野を研究して発表しています。
個人別の発表なので、分野はまちまちです。(まちまち過ぎ(笑))
発表のあとの質問と感想の時間では、それぞれの生徒がお互いに自分なりの考えを発表していました。
みんな、ほかの人のジャンルの違う発表をよく聞いていました。
この創造発表の授業が、これからの勉強の中心になります。
今はまだ、高校で探求学習の授業がある程度ですが、今後、大学の総合選抜型入試が広がるにつれて、個性と思考力と発表力が重視されるようになります。
言葉の森の生徒は、作文を書くことには慣れているので、小論文は大丈夫です。
自分らしい勉強をすることが、これからの子供の学習で大事なことです。
創造発表は、答えのない勉強なので、従来の考え方では不安を感じる人もいるかもしれませんが、未来の勉強と考えてやっていくことが大事です。
創造的な勉強の励みになるのは、一緒に勉強する友達の存在です。
創造発表クラスは、5人以内のクラスなので、全員に発言の時間があります。
学校の探究学習では、グループ単位の学習で、ひとりの発表時間もわずかです。また、質問や感想の時間も限られています。
5人以内の少人数で、発表と交流のある授業が重要なのです。
【みんなの発表】
あかかのくん 小6
「太平洋戦争のミッドウェイ海戦」
あおひたくん 中2
「小笠原諸島と小笠原丸」
まむあんさん 中1
「ロシア・ウクライナ戦争」
あうえあさん 中2
「波動について」
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単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもできます。
大事なのは、自分なりの問題意識と、自分だったらどうするかという当事者意識です。
今月の創造発表クラスでは、そういうことを事前に少し言っただけなのに、みんな、結論を「自分だったら」と考えていました。
こういう子供たちが、日本の未来を支えていくのです(少し大げさですが、本当です)。
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国語力をつける
読む力さえつけておけば、解くコツはあとからすぐに身につきます。読む力は、毎日の読む練習でつきます。基本は問題集を毎日読むことです。
算数力をつける
算数は、新しいプリントの問題を次々とやるよりも、1冊の問題集を完璧に仕上げることが基本です。勉強法は1冊の問題集を繰り返すことです。
暗唱力をつける
暗唱力がつくのは、小学123年生の時期です。暗唱力を育てれば、勉強が苦にならなくなり、その後の勉強が楽にできるようになります。
読書力、発表力をつける
小学123年生対象の基礎学力クラスは、5人以内の少人数のクラスです。そこで、毎週、全員の読書紹介と全員の自由な発表の機会があります。
受講料:月額7,700円
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ヒメヒオウギズイセン
子供たちの読書記録を見ていて、少し気になるのは、「5分後にどうなった」のような短編が集まった本を好む子が多いことです。
もちろん、短編でもいいのです。
芥川龍之介の短編集は、読んだあとも印象に残ります。
https://www.amazon.co.jp/dp/4061471619/
ただ、そういう短編の文章だけ読んでいるのでは、ものたりないと思うのが普通です。
椎名誠さんは、活字中毒で、小さい活字でびっしり書いてある文章を見るとうれしくなったそうです。
私も、昔読んでいた新聞で、1面だけでなく2面も、場合によっては3面も活字だけが書いてある記事を見ると、「わあ、得した」と思ったものでした。
しかし、今はそういう人はまずいません。
短い文章でわかりやすく書かれていたり、途中で挿絵が入ったりしていないと、読む気が起きない人が多いのです。
本は、もともとの原典を1冊読み切ることが大事です。
「○分間で読める○○」のような本をいくら読んでも、身につくのは雑学的な知識だけです。
難しい本であっても、1冊を最後まで読み切ると、その本で自分が何を得たかがわかります。
それは、その本がわかるということよりも、そこから自分が何を得たかということがわかるということです。
そういう自分なりにわかったことが、その人の蓄積になります。
それは、雑学の知識の蓄積とは違うものです。
だから、中学生や高校生の人は、いい本を読む時間を作ってください。
そして、大学生になったら、原典をしっかり読んでください。
そういう本を読めるのは、20代で、たぶん20代の前半までです。
読書が大事だということを言う人はあまりいません。
お父さんも、お母さんも、学校の先生も、成績がどうしたということしか、たぶん言いません。
しかし、あとに残るのは、今やっている勉強ではありません。
残るのは、自分の読んだ本と、自分のした体験だけです。
だから、あえて、読書が大事だということを書きました。
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ヤマモモ
●これからの勉強の方向
保護者の世代は、いい大学に入ることがそのまま社会的な成功に結びついていました。
そのために、受験時には、知識を詰め込む勉強をしました。
今は、その前提が大きく変わりつつあります。
ひとつは、一般入試よりも総合選抜入試が主流になっていることです。
もうひとつは、優秀な学生ほど、就職よりも起業を目指していることです。
このような変化を考えると、子供の教育の重点は次のようになります。
・まず、自分らしい個性を伸ばすことです。
・次に、読書力、特に難読力を身につけることです。
・更に、作文力を育てることです。
・そのための土台となる国語数学英語理科社会などの教科の勉強は、家庭学習を中心に8割できればいいと考えることです。
個性を伸ばす勉強は、創造発表とプログラミングです。
読書力、難読力をつける勉強は、国語読解です。
作文力を育てる勉強は、もちろん作文です。
教科の勉強は、基礎学力、総合学力、全科学力、国語読解、算数数学、英語です。
●読書力、国語読解力をつける
子供たちの読書力が低下しています。
挿絵の多い絵本のような本や、短編集のような短い文章を読む子が増えています。
読書は娯楽ですから、それはそれでいいのです。
しかし、中学生からは、説明文、意見文のしっかりした読書をする必要があります。
そのために、小学生時代は、毎日の読書習慣をつけておくことが大事です。
読書記録を見て、同学年の生徒がどういう本を読んでいるか時々確かめてみるといいと思います。
▽読書記録
https://www.mori7.com/teraon/ds.php (現在15,508件)
●作文力は必須
公立中高一貫校では、作文試験があるところがほとんどですが、私立中学では、作文試験はあまりありません。
それは、採点のための時間が取れないためです。
高校入試でも、作文試験が増えていますが、数百字の記述試験でお茶を濁しているところもかなりあります。
ただし、トップ校は、記述の量が多い試験や、本格的な作文試験があるところが多いです。
大学入試では、特に総合選抜型の入試では、作文はほぼ必須です。(作文と小論文は同じ意味で使っています)
これらの事情を考えると、作文試験は、評価が大変だから、できるところとできないところがあるとわかります。
また、大学入試では、教科の成績で足切りをして、ある点数以上になった人だけ作文を評価するといところもあると思います。
ただし、今後はAIテクノロジーによって、機械で採点された作文のうち、ある点数以上になったものだけを人間が採点するというふうになります。(森リン採点と同じ仕組みです)
すると、今後は、作文試験が、入試の中心になると思います。
作文力のわかりやすいひとつの基準は字数です。
小学6年生以上は、毎回1200字以上書く力をつけることが目標です。
ただし、作文力は、短期間でつくものではないので、少しずつその目標に近づくように勉強していってください。
学習グラフを見て、作文の字数がどのように推移しているかを確認するといいです。
▽学習グラフ
https://www.mori7.com/gs/
●国語読解と算数数学と英語は自主学習が基本
教科の勉強は、教科書と参考書と問題集を使えば、ひとりでできます。
答えを見てもわからないところだけを、先生に質問すればいいのです。
大事なことは、毎日の家庭学習として、国語読解、算数数学、英語の勉強をしていくことです。
1冊の問題集を5回繰り返すことを目標に、その問題集を完璧に自分のものにする勉強をしていってください。
●未来の学習、創造発表
総合選抜型入試の時代には、個性と思考力と発表力が重要になります。
教科の点数は8割取れていればいいので、あとは自分らしいものを表現する力が基準になります。
創造発表クラスは、個性を生かし、自分なりに考えたことをみんなの前で発表するクラスです。
今は、予備校でも、総合選抜型の入試に対応した授業を行っているところが出てきています。
小中学生の時代から、創造性と思考力と発表力を育てることが、未来の勉強になります。
●能率のよい基礎学力、総合学力、全科学力
国数英理社の勉強は、いい教材があれば、家庭でひとりで進められます。
しかし、ひとりで勉強するためには、勉強の進捗状況をチェックしてくれるところと、質問に答えてくれるところが必要です。
基礎学力は小123が対象、総合学力は小456が対象、全科学力は中123が対象です。
週1回の授業で能率よく勉強し、余裕のある時間は、読書や創造発表に力を入れていくといいのです。
●プログラミングは、発展する教材で
プログラミングの教室は、ロボット作りやゲーム作りなど、特定の分野に絞ったものが多いと思います。
すると、プログラミングの技術を発展させるということができなくなります。
難しいのは、Scratchなどのビジュアルプログラミングから、HTMLやJavaScriptやPythonなどのコードプログラミングに移行するときです。
言葉の森では、常に新しい教材で、プログラミング学習が先に進めるようにしています。
●再び読書について
学校の勉強は、普通によくできているように見える子でも、読書力には大きな差があります。
読書と言っても、小学校低学年で絵本のようなものばかり読む子や、高学年や中学生で物語文の本ばかり読む子がいます。
もちろん、読書は娯楽なので、何を読んでもいいのですが、思考力のある子は、説明文や意見文の本を自然に読むようになります。
この読書力の差が、将来、高校生、大学生、社会人になったときの学力の差になります。
家庭では、少なくとも毎日読書の時間を設けるようにしてください。
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ブラックベリー
今は、小学生のよくできる子は、中学受験をするのが一般的です。
しかし、中にはそうでない子もいます。
学力は十分にあり、勉強もよくできるが、特に中学受験をしないので、時間的に余裕のある子供たちです。
そういう子供たちはみんな、読書をしっかりしています。
だから、話すことも上手だし、話すときの語彙も豊富です。
学力の上では、十分に実力があるのです。
ところが、同じ学校の友達の多くが中学受験をするのに、自分は受験をしないとなると、ふとおいていかれたような気になることがあります。
小中学生は、まだ自分に対する自信がないので、不安になることがあるのです。
実は、そんなことは全然ありません。
中学受験をした子も、受験をせずにのんびり過ごしていた子も、本当の勉強が始まるのは高校生になってからです。
高校生になってからの勉強次第で、小学生、中学生のころの勉強はすぐに逆転してしまうのです。
だから、大事なことは、高校生になってからの勉強を進めるための本当の学力をつけておくことです。
本当の学力のひとつが読書、もうひとつが作文です。
ただし、算数数学や英語は、積み重ねの必要がある勉強なので、いったん苦手意識を持つと、そのまま本当の苦手になってしまうことがあります。
だから、小学456年生は、一応、算数数学と英語だけは、コンスタントに勉強しておく必要があります。
そのために作ったのが、総合学力クラスです。
週1回の授業で、国語、算数、英語、発表の勉強を順番にします。
それらの教科の中で、もっと力を入れたい教科があれば、それぞれ国語読解クラス、算数数学クラス、英語クラス、創造発表クラスに追加で参加すればいいのです。
総合学力クラスと同じような趣旨で作っている小学123年生用のクラスは基礎学力クラスです。
中学生用には、全科学力クラスがあります。
総合学力クラスの子供たちも、基礎学力クラスの子供たちも、みんな例外なく優秀です。
そして、中学受験の塾の勉強に追われていないので、読書についても、趣味についても、取り組む時間が十分にあります。
小学生時代には、こういう自由な時間の蓄積が大事なのです。
特に、今後、大学入試は、知識中心の一般入試よりも、総合選抜型の入試が主流になります。
社会でも、総合選抜型の人材を求めるようになっています。
入社試験の入口では、まだ学歴が基準になっているところがほとんどですが、いったん仕事を始めたら、学歴と実力は全く関係がないということは、多くの人が感じていることたと思います。
本当に求められているのは、総合選抜型の実力なのです。
ところで、話は少し変わりますが、保護者の方は、子供が暇そうにしていることに不安を感じることが多いようです。
塾に行かないので時間はあるが、果たしてそれでいいのだろうかという不安です。
そこで、スポーツや音楽やダンスに取り組ませることもあります。
それらは、身体を使うので、子供にとって楽しいことなので、それはそれでいいのです。
しかし、その一方、今のスポーツ、音楽、ダンスなどは、競争と勝敗というところに向かいます。
楽しむための趣味ではなく、勝つための趣味になるのです。
私は、子供は、暇そうにしているのが最も自然だと思います。
その暇そうな時間の中で、次第に自分らしい個性を育てていくのです。
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子供は、暇そうにしているのがいちばんです。
年がら年中がんばっているような生活はしないのがいいのです。
その暇な時間をどうするかというと、まずは読書。読書を通して、自分の趣味も見つかります。
次は、作文、創造発表、プログラミングかなあ。
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ヒルガオ
作文力と読書力のある子は、算数数学も英語も理科も社会も、必要に応じてすぐにできるようになります。
だから、作文と読書が大事なのですが、作文も読書も点数がつきません。(森リンは点数がつきますが)
そのため、点数がつく勉強の方を優先して考え、作文と読書を後回しにしてしまう子がいるのです。
作文力が大事という「東洋経済オンライン」の記事がありました。
====
作文力を鍛える「タイムリミット」は何歳なのか
大人になってからクセを直すのは大変だ
https://toyokeizai.net/articles/-/755177
「勉強するにも、頭の中で準備ができていなければなりません。視野を広く持ち、見識も広げるべきです。読書や作文は、この勉強の下地作りにもっとも有効な手段です。下地がうまくできれば、それまでバラバラだった知識がひとつに結びついていきます。そのためにも正しく読み、スピーディに書けることが不可欠です」
韓国屈指の漢学者であるチョン・ミン教授の言葉です。多くの専門家が、幼いうちから作文に取り組ませることで、子ども自身が自分で考えて、その考えを整理し、表現して伝達することに慣れていくと述べています。
====
言葉の森の作文は、小5から急に難しくなります。
小5は、抽象的な思考力が育ち始める学年ですから、国語も、算数も、理科も、社会も、すべて少しずつ難しくなります。
外国人で日本語のあまり得意でない子も、小4までは友達に聞きながらでもやっていけますが、小5からは自分で読む力がなければ勉強についていくことが難しくなります。
中学生になると、思考力の差は更に大広がります。
思考力の土台になるものは、読書力と作文力です。
だから、小学校低学年のうちに、書くことと読むことに慣れておく必要があるのです。
作文の勉強というと、子供が書いたものを添削することのように考える人がいますが、添削で作文が上手になることはありません。
最初に書いた作文の土台が大事なのです。
作文の勉強は、すべて事前の準備です。
小学1、2年生であれば、親が題材を工夫してあげることです。
小学3、4年生であれば、親が作文のテーマに関して、自分の子供時代の体験を話してあげることです。
小学5、6年生であれば、作文の主題に関して、親が自分の考えと自分の体験を話してあげることです。
そうして、毎週作文を書く練習をしておくことによって、作文を書くことが毎日の生活習慣となります。
この蓄積が、子供の作文力ととして残ります。
言葉の森の作文は、小1から始めて高3まで続けられます。(幼長と社会人の生徒もいますが)
小3や小4までの作文は、生活作文ですから、考えなくても書けます。
この時期に書き慣れておくことによって、小5からの作文の準備をすることが大事なのです。
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勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。
そのほかの勉強は、ネットで調べるか、AIを利用すればすぐにできるようになります。
勉強は、身体化しておくことが大事なのです。
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かすみ草
AIでいくらでも文章を作れる時代になりました。
そこで、2023年の5月に、「
読書感想文コンクールは、たぶん今年で終わる――ChatGPT時代の教育は、新しい形にならざるを得ない」という記事を書きました。
この記事には、読書感想文の書き方も載っています。
ところで、この記事を参考に、学校の宿題をChatGPTでこなす子もいたようです。
しかし、勉強というのは、先生に褒められるためにやるのではなく、自分の成長のためにやるものです。
だから、文章を書く力は、AIの利用とは関係なく必要なのです。
同じようなことを書いている記事がありました。
====
AI時代に、なぜ「作文力」が重要視されるのか?
自分の価値を言語化できる子がこれからの優秀児
https://toyokeizai.net/articles/-/741136
これからの時代は、AIに真似のできない、人間ならではの思考力・表現力・創造性を発揮して文章が書ける子が、優秀児と評される時代です。そんな時代の流れを受け、新傾向といわれる近年の中学入試では、全教科を通じて記述問題がすごく増えていますし、作文一教科入試の中高一貫校も出てきました。大学入試でも「総合型選抜」などの新入試は、高校の評定平均と外部試験の英語スコア以外、ほぼ国語一教科入試となっています。
====
では、作文力をつけるための勉強として何が必要なのでしょうか。
第一は、読書です。
読む力に応じてしか、書く力は伸びません。
第二は、対話です。
しかし、対話というと、多くのお母さんは、子供から何かを聞き出すことが対話だと思ってしまうようです。
そうではありません。
子供から何かを聞き出すのではなく、親が話してあげるのが対話です。
だから、場合によっては、お父さんとお母さんが対話をして、子供はそばで聞いているだけでもいいのです。
作文の勉強というと、出力を中心に考えがちです。
そのため、作文の添削を受ければ、作文が上手になると考えがちです。
そうではなく、作文の勉強のためには入力が大事なのです。
対話も同じです。
対話で大事なことは、出力よりもやはり入力です。
ほかの人の話を聞くことによって、対話をする力がついてくるのです。
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作文力をつけるために必要なのは読書と対話。
出力の前に入力がある。
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チガヤ
次の記事の漫画は、面白いですが、読む必要はないです。
こういう接続語の話を知っても、読む力は何もつきません。
また、読書をよくしている子は、国語問題の接続語の選択などは自然にできています。
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漫画でわかる!中学受験国語の読解力を上げる方法
接続語を意識すると読むスピードが一気に上がる
https://toyokeizai.net/articles/-/762132
接続語の前をA、後をBとすると、「だから」「したがって」「そこで」「それで」「すると」「ゆえに」は、Aは原因・理由、Bは結果・結論、「つまり」「すなわち」「ようするに」はA=B、BはAのまとめ。「たとえば」は、BはAの具体例。「また」「並びに」「および」「そして」はABは同じレベル・似た事柄となります。
これらの接続語の典型的な用法を意識して文章を読めば、ABの一方から他方の意味を推測しながら読むことができます。この読み方によって読むスピードが一気に上がり、意味がわからない部分がなくなるという意味で正確性も増します。
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こんなことはないです(笑)。
読むスピードを上げるには、入試問題集にあるような文章を読む量を増やすだけです。
接続語を分析して考えるような人はいません。
ちなみに、普通の読書スピードは、1分間600字です。
多くの本は、1ページ600字程度ですから、10ページ読むと決めて、タイマーをセットし、10ページ読み終えたときの時間を計算すれば読書スピードがわかります。
接続語は、読むときではなく、書くときに必要になります。
森リンベストのページで、小学生よりも、中学生、高校生の方が点数が高くなることが多いのは、学年が上がるにつれて接続語を使うような文章を自然に書くようになるからです。
これは、課題の種類も影響しています。
「私の家族」というような身近な題名では、接続語はあまり出てきません。
しかし、もし「(人間における)家族の役割」というような題名で書くとすると、いろいろな接続語が必要になります。
だから、接続語が必要になる作文ほど、上の学年の作文になるのです。
ただし、文章力のある人は、逆に、接続語をあまり使わなくなる面があります。
接続語が入ると、わかりやすくなるが、その分わざとらしくなる気がするからです。
日本には、説明しすぎないことをよしとする文化があります。
「古池や蛙(かわず)飛び込む水の音」という俳句を見て、「どこの池で、どうしてカエルが飛び込んで、それがどうしたの」と聞くような人はいません。
説明を付け加えれば、俳句の味がなくなるからです。
だから、接続語は、使いすぎない方がいい面もあります。
ただし、中高生の書く作文には、接続語が必要になるような内容を書いていくことが大事です。
それは、考えながら書く作文になるからです。
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接続語と助動詞は、実は重要です。
中学生や高校生で、文章力のある生徒は、多様な接続語と助動詞を使います。
文章力ないと、「そして」「それで」のような単純な接続語だけになってしまうことが多いのです。
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