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国語の読解問題は、合っているものを選ぶのではなく、合っていないものを選ばないこと。国語読解は、解き方のコツがわかれば、すぐに成績が上がる。ただしその前に、読む力をつけることが大事 as/5121.html
森川林 2024/07/06 12:15 

サンショウ

 国語の勉強で、読む力はあるのに成績が悪いという生徒がたまにいます。
 そういう生徒に共通しているのは、読書量もあるし、文章を読むのも好きだということです。
 だから、逆に、選択問題を選ぶときに、自分の読み方で選択してしまのです。

 国語の問題は、算数数学や英語の問題と同じように、一種のパズルだと考えることです。
 本当の学力は、そういうパズルを解く力ではありません。
 しかし、受験の国語、算数数学、英語は、そのパズルを解くコツが問われることがあるのです。


 ただし、読む力のある生徒の国語力はすぐに伸びます。

 私が教えていた中学生や高校生も、1時間か2時間、解き方の説明をしただけで、次の週から国語の成績が急上昇しました。
 それぐらい、解き方のコツは簡単なのです。

 ただし、その説明は、その生徒の解いた問題についての説明なので、一人ひとりにしかできません。
 一般的な説明では、わかった気がするだけで、実際にはわからないのです。

▽参考図書
小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本
 「小学生のための」と書いてありますが、これは高校生まで使えます。また、子供が読むものではなく、保護者が読むための本です。


 さて、国語読解の話を探していたら、東洋経済オンラインにいい記事があったので、よく読んでみたら、自分の記事でした(笑)。

====
国語の「読解が甘い子」が激変する具体的な方法
https://toyokeizai.net/articles/-/338023

「正解以外の選択肢がそれぞれどんな理由で不正解なのか」を論理的に理解することが大切です。
読解問題は、合っていそうなものを選ぶのではなく、間違っていないものを選ぶことが大事です。「こういうことを言っている」というのではなく、「こういうことは言っていない」というものを消していって、残ったものが正解です。
そのためには、すべての選択肢を読み取るための「読むスピード」が必要です。
====

 しかし、本当に大事なのは、こういう解き方のコツを身につけることではなく、しっかりした本を読む力をつけることです。

 言葉の森の読書記録のページを見ると、中学生や高校生でも、かなり難しい本を読んでいる子がいます。

▽中1の読書記録
https://www.mori7.com/teraon/ds.php?gakunenn=%E4%B8%AD1

 目の前の成績を上げることよりも、こういうしっかりした本を読むことが大事なのです。

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森川林 2024/07/05 06:19 

クリ



 勉強の目的は、どこかに合格するとか、成績を上げるとかではなく、将来日本を支える子供たちを育てることです。
 そのために、思考力、創造力、共感力を育てる教育を行っていくことです。

 もちろん、言葉の森で勉強している子供たちは成績が上がり、いろいろなところに合格しています。
合格情報
 しかし、それよりももっと先にあるものが大事なのです。
 それは、自分の個性を生かして社会に貢献することです。


 言葉の森は、最初は作文教室としてスタートしました。
 日本で初めて作文指導を始めた教室です。
 他のいろいろな作文通信講座などは、すべて言葉の森のものまねです(笑)。

 ただ、私は、作文を教えている中で、勉強面でのアドバイスが必要な子がいることもわかりました。
 例えば、国語の勉強は、難しい文章を繰り返し読み、読解問題の解き方を身につければすぐにできるようになるのですが、そういうことをせずに、国語の問題集だけを解いているような子が多かったのです。

 算数数学も同じです。
 1冊の問題集を完璧に仕上げればいいのに、いろいろなプリントを次々とやるような勉強の仕方をしている子が多かったのです。


 また、私は、作文と同じように重要な勉強として、個性的創造的な自由な勉強をする必要があると思っていました。

 今は、高校で探究学習などが行われるようになりましたが、それをもっと個人ベースで行う必要があると思っていたのです。


 2020年にコロナ禍があったことをきっかけに、作文以外の講座を大幅に増やしました。
 それが、今の国語読解、算数数学、英語、基礎学力、総合学力、創造発表、プログラミングなどのクラスです。

 そして、それらの講座の教え方の特徴として、先生が一方的に講義をするような形式ではなく、子供たちが自分で考え、発表し、質問や感想を述べ合うスタイルの教室にすることにしました。
 それが、今のオンラインクラスです。


 オンラインクラスの人数は4人から5人です。
 こういう少人数で、全員に発表の時間が取れることを生かして、毎週、読書紹介もすることにしました。
 この結果、毎日本を読む習慣が新たにできた子も多くなりました。

 読書記録のページを見ると、同じ学年なのに、かなりレベルの高い本を読んでいる子もいます。
https://www.mori7.com/teraon/ds.php (現在16,000件)
(学年のところをクリックすると、その学年の生徒の読んでいる本が表示されます。)

 この読書力が、学力の土台です。
 小学生は、本当は、勉強などは学校でやっていればいいだけで、あとは家庭で読書と対話に力を入れていくのがいいのです。

 読書力のある子は、受験などでいざ勉強を始めるようになるとすぐに成績が上がります。
 学力とは、結局日本語で思考する力だからです。


 現在の学校教育は、いろいろな面で行き詰まっています。

 第一は、集団一斉教育になっていることです。
 できる子も、できない子も、同じペースで退屈な勉強を聞かなければなりません。

 第二は、生徒を点数で評価し、競争で煽ることが教育の方法になっていることです。
 先生の仕事が、生徒に点数をつけて評価をするようなことになっているのです。

 第三は、答えのある知識を詰め込む勉強になっていることです。
 答えのある勉強は、基本だけができていればいいのですが、生徒に点数の差をつけるために、社会に出てからも必要のない知識を詰め込む勉強になっています。
 しかも、教える先生自身がそういうことを自覚していません。


 これからは、生成AIの時代です。
 先生のような職業は、もう必要なくなります。
 だから、授業のような勉強法も必要なくなります。

 では、教育において、何が必要になるかというと、基本的な学習は一応するとしても、それ以上に大事なのは、自分の個性を生かし、みんなの前で発表し、他の生徒とのコミュニケーションを楽しむという生きた勉強です。

 そのために必要なプラットフォームは、今の学校にはありません。
 オンラインで少人数の生徒が交流しながら勉強することが必要なのです。

 そして、勉強の内容は、知識の詰め込みの評価のような勉強ではなく、個性的、創造的なものである必要があります。
 そういう教育が、言葉の森の作文であり、創造発表であり、プログラミングであるのです。

 ただし、国語、算数数学、英語も、勉強の仕方を身につけておく必要があります。
 それぞれの講座とともに、それらをまとめてやる講座として、言葉の森では、基礎学力、総合学力、全科学力の講座も作っています。


 今の子供たちは、無意味な競争の環境に置かれています。
 それは、勉強だけでなく、音楽やスポーツや芸術の世界でも同じです。
 音楽やスポーツや芸術は、ただ楽しめばいいものを、順位をつけたり、賞を出したり、勝敗を競わせたりするものになっています。

 私は、個人的には、将来、オリンピックのようなものは、いずれなくなると思います。
 楽しむためのオリンピックならいいのですが、金メダルを競わせるようなオリンピックは、人類にはもう必要ありません。
 参加者全員に金メダルをあげればいいと思います。
 金メダルは高いから、月桂冠をあげるだけでもいいです。(お酒ではないです。)


 未来の日本の社会を担う子供たちには、知識の競争の教育ではなく個性と創造の教育が必要になります。


 これからの言葉の森の展望は、オンライン少人数クラスのプラットフォームを生かして、創造的な少人数のコミュニケーションのある教育を作っていくことです。

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