10年以上前に作った「言葉の森へのご質問やご要望」というページをアクセスした方がいらっしゃったので、内容を一部、現状に合わせて修正しました。
以下が、修正した記事です。
■■言葉の森へのご質問やご要望
言葉の森の作文指導は、43年の実績があります(創設1981年)。作文教室としては、日本でいちばん古い歴史です。
しかし、常に新しい技術を取り入れ、新しい指導法を開発しています。
その言葉の森に対する、これまでのご質問やご要望の主なものをまとめて紹介します。
●ほかの作文通信教育講座とどこが違うのですか。
いちばんの違いは、歴史が長いことと、指導法がすべてオリジナルだということです。
ですから、他の作文通信教育講座では真似のできないものがいくつもあります。
例えば、毎週のオンライン対話指導、担任制、構成指導、項目指導、暗唱指導、自動採点ソフト森リンの開発などは、どこも真似ができません。
他の作文通信教育講座の中には、担任制や電話指導をうたっているところもありますが、実質的な担任制と個別の対話指導をしているのは言葉の森だけです。
●受講料が高いという人がいますが、どうなのですか。
言葉の森の受講料は、入会金11,000円、受講料は、全学年共通で9,900円/月です。
他の作文通信教育講座の中には、月2回や月1回の作文指導で受講料を低くしているところもあります。
しかし、月2回や月1回では実力はつきません。
また、言葉の森は、匿名の先生の赤ペン添削ではなく、担当の先生が毎週個別指導をするる仕組みにしています。だから、提出率は百パーセント近くあり、継続率も高いのです。
学習の充実度から言えば、言葉の森の方がずっとお得な受講料なのです。
更に、中学受験の作文指導、高校入試、大学入試の作文小論文指導については、一般にはもっとずっと高いのが普通です。
合格率から考えると、言葉の森の受講料は格安と言えるでしょう。
●月1回のコースや隔週1回のコースはないのですか。
言葉の森の授業は、毎週1回で月4回のペースで進めています。その理由は、子供たちの生活が1週間の流れになっているからです。
体力をつけるための運動でも、ある程度の間隔で行わないと体力が向上しないどころか、現状維持もできなくなります。
月1回や隔週1回の学習では、実力が向上することは期待できません。
1週間に1回のペースだから、作文の学習が生活習慣になり負担が少なくなるのです。
●個別指導でも作文が書けないときはどうしたらいいのですか。
作文の勉強は、きわめてメンタルなものです。いったん書けないと思うと、いくら時間をかけても書けません。
しかし、そのために個別指導があります。
作文が書けないときは、その場で追加の説明をします。追加の説明があれば、ほぼ百パーセントの子が書くことができるようになります。
●毎日の自習を続けるために、親の負担はありませんか。
自習の取り組みには、個人差がかなりあります。
言葉の森で取り組んでいる毎日の自習は、読書です。また毎週の予習は、対話です。
読書というのは、毎日10ページ以上本を読むことです。対話というのは、次の週に書くことを子供とお父さんお母さんで事前に話しておくことです。
それ以外の自習はオプションとして、希望に応じて自由に取り組めるようにています。
また、自習を続ける際のいろいろな相談も掲示板で受け付けるようにしています。
ですから、家庭の負担はほとんどありません。むしろ、読書や対話は、家族の楽しみとして取り組めると思います。
●作文の上達の度合いは、どのようにしてわかるのですか。
言葉の森以外の作文通信教育講座では、作文の確実な評価法はありません。ほとんどが、先生の主観的な評価に頼っています。
言葉の森の評価は、三つあります。第一は、構成ができたかどうかの評価です。第二は、項目ができたかどうかの評価です。そして、第三は、自動採点ソフト森リン(国際特許取得)による表現力の評価です。
小1から高3まで客観性のある作文の評価ができるので、長期間継続した勉強ができるのです。
●作文というのは、指導によって本当に上手になるのでしょうか。
算数数学や英語の成績は、早ければ一か月で大きな成果が出せます。しかし、国語の成績は、そういうわけには行きません。
国語の成績は、最初のうちは短期間で少しだけ上げることができますが、その後も継続して上げることはなかなかできません。それは、国語の力というものが、国語の勉強ではなく、その子のそれまでの国語的な日常生活を土台としているからです。
作文は、国語力の集大成です。ですから、最初のうちは短期間で上達させることができますが、その後も継続して上達させるには一般にかなり時間がかかります。
言葉の森の受験作文の場合は、どの生徒もほぼ1年間で急速に力をつけます。そして、その力は、受験に合格したあとも続きます。
●担任制の個別指導で先生によって指導の仕方にばらつきはないのですか。
言葉の森の講師は、全国に約60名います(海外在住も含む)。
いずれの講師も、言葉の森の試験と面接に合格していますから、指導の質は保証します。
しかし、講師によって、優しく説明する人、あっさりと説明する人、甘く評価する人、厳しく評価する人と、ニュアンスの違いはあります。
ですから、先生と生徒の相性のようなものも当然出てきます。
もし、先生が子供の性格と合わないという場合はご相談ください。しかし、ほとんどの場合、生徒は最初に指導してもらった先生に満足しています。
また、作文の勉強の充実度は、講師の役割以上に、家庭での読書と対話の蓄積が大きく影響します。
講師からの電話指導は、勉強のきっかけ作りとして考えていただくといいと思います。
●褒めるばかりの指導で上達するのですか。
言葉の森の褒める指導は、ただ褒めるだけの指導ではありません。
作文を書く前の事前に指導があり、その指導に即して褒める指導です。だから、心から褒めることができるのです。
作文が嫌いになるケースのほとんどは、指導していないことを注意されることから来ています。
例えば、会話を入れて書こうという指導で、子供が一生懸命会話を入れて書き、先生に褒められると思ったのに、先生から、会話が多すぎて段落ができていないと注意されるようなことです。
注意は、書いたあとにするのではなく、次の作文を書く前の指導として行う必要があります。
また、表現力は、読む力の基礎の上に成長します。
正しい表現ができないのは、直す指導がないからではなく、読む量が少ないからです。
長く続けてさえいれば必ず上達するのに、注意を繰り返すことによって作文が嫌いになり短期間でやめてしまうのでは、かえってマイナスなのです。
●塾の勉強が忙しくなったので、塾の方で国語の勉強をしようと思うのですが。
塾では、国語の成績は上がりません。かえって、国語の問題を解くような勉強をさせられて時間が忙しくなるだけです。
短期間だけ、国語の点数を上げるコツは、どこの塾でも持っています。
しかし、長期間にわたって国語力を上げるのは、家庭での自習以外にありません。その自習の中身が、暗唱、音読、読書、問題集読書、対話なのです。
●パソコンをあまり使えないのですが、勉強するのに差し支えありませんか。
言葉の森の勉強のやりとりは、Zoomと郵便です。
スマホで勉強することもできますが、これからの時代は、パソコンは必需品になります。
できるだけ早くパソコンを使えるようにしていくといいと思います。
●構成や項目が決められると、パターン化された書き方になることはないのですか。
作文の勉強の進歩は、ゆっくりとしたものです。次々に新しい書き方を教えていては、何も定着しません。
表現の工夫が定着するまでは、同じパターンの書き方が続くことがあります。
しかし、その勉強が終わると、今度は次の新しいパターンの勉強をしていきます。
そのようにして、いろいろなパターンを身に付けて自由に書くことができるようになります。
型に入り型から出ることによって自由な文章が書けるようになります。だから、ある期間、型の決まった作文を書くことが必要なのです。
●国語や小論文の模試で悪い点数を取ってきたときはどうしたらいいですか。
国語のテストで悪い点数を取ってきたときは、点数を見るのではなく、どの問題ができなかったかという内容をまず見ることです。
文法ができなかったとか、古文や漢文ができなかったというのは、国語の実力とは関係ありません。知識の勉強をすれば誰でもすぐにできるようになります。
読解の問題でできなかった場合は、その問題の答えを理詰めに考え直してみることです。それだけですぐに成績が上がる場合がほとんどです。
時間切れでできなかった場合は、読書量不足です。長い展望で、読む量を増やしていく必要があります。
テストは点数を見るのではなく、その内容を見ることが大事です。
作文小論文の模試の点数は、ほとんどあてになりません。そのときの課題と本人の知識との相性で、点数が毎回大きく変わります。また、点数をつける採点者自身が、かなり主観的な評価をしています。
そして、一般に実力のない指導者ほど、欠点を指摘する厳しい評価をします。だから厳しい評価をする先生に教えてもらって上達することはまずありません。
長年の蓄積のある言葉の森の評価が最も正確な評価だと考えてください。
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国内の生徒のみなさんに、「森からゆうびん」7月号をお送りしました。
A4葉書で、オモテ面は、7月の学習グラフです。
学習グラフの詳細は、「よく使うリンク」15.学習グラフのページでごらんになれます。
A4葉書のウラ面は、下記の記事です。
https://www.mori7.com/ope/index.php?e=16254&innsatu=on
記事の中で、「読書感想文の小冊子をお送りします」となっていますが、海外の方には、ウェブで小冊子のリンク先をお知らせします。
ご希望の方は、個別れんらく板に、「読書感想文小冊子希望」と書いてお送りください。
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ジャンドラフォンティーヌ中学校 K.Yさん
<担当講師より>
フランス在住で現地の学校に通っているため、日本語での授業がなく作文を書くことには慣れていませんでしたが、お母さまの励ましのもと毎週作文をがんばって仕上げてくれました。五年生になってかなり難しい長文の感想文にも果敢に取り組んでくれていました。作風はユーモアがあり、とてもよい作品が多いです。
中学に行ってもたくさんの文章を書いてがんばってください。
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https://youtu.be/UI1vWI7xQDs
●7月の「森からゆうびん」で学習グラフなどをおくりました
4月から、生徒の学習状況がわかるように学習グラフをつけた「森からゆうびん」を発行しています。
6月は、いったん休んでしまいましたが、7月は先日発送しましたので、もう届いていると思います。
より詳しい情報は、ウェブのページでごらんいただけます。
https://www.mori7.com/gs/
・作文については、字数がほんの少しずつでもいいので、伸びていることが勉強が進んでいる目安になります。
目標は、学年の100倍から200倍が標準です。
例えば、小学4年生であれば400字から800字書くことです。
・森リン点については、小6以上は、
86点56点以上取れればよくできています。
・読解検定については、平均点の60点以上になっていることが目標です。
読解検定は、言葉の森の生徒であれば誰でも受けられるので、機会があれば受検してみてください。(通常550円、国語読解、基礎学力、総合学力クラスの生徒は330円。国語読解、基礎学力、総合学力クラスの生徒はウェブでテストをするだけであれば無料)
読解検定は、大学入試の共通テストと同じ性格の問題ですから、読解検定で高得点が取れれば、大学入試の共通テストでも高得点が取れます。
ただし、読解力をつけるためには、問題の分析以前に、問題集読書をしっかりやって難しい文章を読む力をつけておくことが大事です。
●受験生は、過去問の結果をもとに重点的な学習を
夏休みは、自分で決めた重点科目に集中して取り組むことのできる時期です。
受験生は、すでに過去問をやり終えていると思いますが、もしまだ過去問をやっていないようであれば、夏休みの最初に必ず過去問を仕上げてください。
塾や予備校の先生は、過去問をやれなどということは言いません。
生徒が早めに過去問に取り組むと、一律の授業ができなくなるからです。
過去問は、家庭の責任でやっておくことが大事です。
●作文力はますます重要になる
総合選抜入試が一般化してくると、学力だけでなく、作文力が必要になります。
作文力はすぐにはつきませんから、毎週の練習で書き慣れておくことが大事です。
中学生以上の人は、毎週1200字以上の作文を書くことを目標にしてください。
●中学生以降の作文は、ChatGPTを利用して
13歳になると、Gメールのアカウントが取得できます。
メールアドレスがあると、ChatGPTのアカウントも取得できます。
作文を書くときに、社会実例を増やす必要がある場合など、ChatGPTを使えば、具体的な実例を見つけることができます。
言葉の森の教材には、データ集や名言集やことわざ集がついていますが、これはChatGPTなどの生成AIがなかった時代の名残の教材です。
これからは、自分でいろいろな実例や表現を見つけるようにしてください。
●国語読解の勉強は、読書、問題集読書、読検解説で十分に実力がつく
国語の勉強というと、問題集を解くような勉強を考えがちですが、問題集をいくら解いても力はつきません。
それは、勉強が、「当たった、外れた」というレベルで終始するからです。
国語の問題は、理詰めに解いて満点を取ることを目標にすることです。
そして、理詰めに解く以前の学力として、文章を読む力をつけることが大切です。
したがって、
1.中学生の読書は説明文を中心に毎日50ページを目標に。
小学生は、物語文でいいですが、文章がしっかり書いてある本をやはり50ページ以上を目標に。
2.問題集読書で問題文を毎日1~2編音読し、1冊の問題集を最後まで読んだらまた最初から読み直し、5回読むようにしてください。
3.読解検定の問題の正解を理詰めに分析する練習をしてください。
先日、あるクラスの生徒の話を載せました。
「国語読解クラスで成績急上昇の中学3年生。1年間でみるみる上達。」
https://www.mori7.com/as/5126.html
決められたことをしっかりやれば、誰でも実力がつきます。
これは、算数数学、英語でも同じです。
●創造発表は、これからの学力。
中根が担当している創造発表クラスは、小6から中3までの生徒がいますが、生徒の発表や質問感想を聞いていると、みんな個性的によく考えていると感心します。
学校での勉強は、答えが決まっている勉強なので、答えができるようになったらそれで終わりです。
しかし、本当の勉強は、自分の興味あることを深めていくものです。
こういう個性的な勉強が、これからの総合選抜(旧AO入試)時代の勉強になります。
「創造発表クラスの授業風景(小6と中学生)」
https://www.mori7.com/as/5111.html
●小学4年生までの本当の学力は読書力
小4までの勉強は、やれば誰でもできる基本的な勉強です。
この段階での成績の差は、本質的な差ではありません。
成績よりも重要なのは、読書の力です。
この読書力は、目に見えないように見えますが、読書力があれば、学年が上がるにつれて成績も上がります。
小学1、2年生で、自分から進んで本を読もうとしない場合は、お母さんが読み聞かせをしてください。
耳から入る読書が、目で読む読書の土台になります。
●小学1、2年生は、毎日の暗唱の習慣を
暗唱のよくできる子は、学年が上がるにつれて成績がよくなります。
小学1、2年生は、暗唱力が最もつく時期です。
小学校低学年の時期に、毎日の学習習慣として、朝ご飯の前の暗唱練習を決めておくといいと思います。
小学生時代に暗唱力がついた生徒は、中学生になって英語の教科書の暗唱も楽にできるようになります。
暗唱力は、記憶力だけでなく、読解力、表現力、思考力も伸ばします。
▼暗唱検定で5級の合格をした子が増えています。
https://www.mori7.com/askt/
●これから、個別れんらくなどで、保護者の皆様とのコミュニケーションに力を入れていきます。
保護者の方も、何かありましたら、お気軽に担当の講師や事務局にご連絡ください。
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https://youtu.be/QQbH5hEkOs4
大学入試で、総合選抜の割合が増えています。
総合選抜入試に臨むには、どういう準備が必要かという私なりの考えを書いておきます。
====
【大学受験】総合型選抜の効果を検証…文科省が報告書
https://reseed.resemom.jp/article/2024/04/30/8667.html
面接調査によると、大学が育成したい人材像、選抜したい人材像を明確にデザインし、学ぶ人材の多様性を担保するため「尖った人材」「伸びしろ(本質をとらえる能力)を感じられる人材」などに着目した選抜が展開されていた。入学後も丁寧に資質の深化、醸成に努めた結果、学生や就職先企業などの満足度が高いという事例報告があった。
====
大学側は、自主的、意欲的に学ぶ学生を採用したいと思っています。
そのために必要な基礎学力は、わざわざ入学試験を課すよりも、高校時代の成績を見れば大体わかります。
特によい成績を取る必要はありませんが、全教科バランスよくできていることが大事です。
大学側は、成績で採用を決めるのではなく、成績は学力の参考資料として見るからです。
大学は、入学したあとも、自分なりの問題意識を持って意欲的に学ぶ学生を採用したいと思っています。
そのための基準のひとつは、高校生時代に、どういうことをしてきたかということです。
ところが、高校生の生活は勉強中心ですから、自分らしい個性的な実績を示せるようなことをする余裕はあまりありません。
数学コンクールで入賞したとか、読書感想文コンクールで入賞したとかいうことであれば、これは実績になりますが、そういう実績のある人は限られています。
そこで、ひとつの方法は、クラブ活動の中で、自分の好きな研究を積み重ねることです。
その際のクラブ活動には、学問的な要素があることが必要です。
音楽やスポーツは、熱中して取り組めますが、学問的な要素がないので、総合選抜入試に生かせる経験にはなりません。
音楽やスポーツなどの趣味は、趣味としてやっていけばいいのです。
クラブ活動には、科学部、地学部、生物部、歴史研究会などがあると思います。
こういうところで、自分なりの研究を深め、フィールドワークの実践をすれば、それがそのまま自主的、意欲的な学力の経験になります。
その経験を生かして、コンクールに入賞するなどができれば、それは本人の実力を示す確実な資料となります。
しかし、コンクールなどでなくても、実績を示す方法はあります。
それは、自分の研究結果をもとに、自分のホームページを作ることです。
そのホームページに、YouTubeの動画などを入れ、自分の実績を発表することができれば、それはインパクトのある自己アピールになります。
ちなみに、言葉の森のプログラミングクラスでは、ホームページ作りの授業を行っています。
ロボット作り、ゲームづくりなどは面白い学習ですが、その学習だけで閉じています。
その学習から、コードプログラミングに進むことはできますが、プログラマーになるような方向を目指す人はまずいません。
むしろ、コードプログラミングは、ホームページ作りに生かしていくということが、これからのプログラミング学習の中心になると思います。
さて、話をもとに戻して。
今の大人の世代は、勉強第一の学生生活を過ごしてきた人が多いので、勉強以外のことについては、特にしたいことがないという人もいると思います。
そういう人たちは、社会に出ても仕事第一の人生を送ります。
もちろん、仕事第一の人生は、いいことですが、本当に自分のしたいことがないと、自分らしい人生を歩んだことになりません。
定年になってから自分のしたいことをするという人もいますが、ある程度の蓄積がないことは、心から熱中できない面があります。
では、どうしたらいいかというと、中学、高校生の若い時期から、自分のしたいことをしていくことです。
そのしたいことと学問分野を結びつけていけば、特に意図しなくても、総合選抜時代の準備をしていることになります。
言葉の森は、そういう勉強のきっかけになるものとして、創造発表クラスを開いています。
個性的な興味関心は、自分ひとりでやっているだけではすぐに行き詰まります。
個性的な学力を持続させるには、創造発表クラスのように毎週みんなの前で発表の機会を作ることか、高校のクラブ活動のように自分の好きな分野を友達と一緒に勉強する機会を作るとかの工夫が必要です。
これからの時代は、勉強は普通にできていればよい、そのかわり自分らしい自主的、意欲的なことができるかどうかが大事という新しい学力の時代になります。
これからの子育ても、こういう長期的な展望で考えていくことが大切です。
さて、もう一つ。
総合選抜時代の学力として必要なものは、基礎学力、自主的意欲的な学力のほかに、小論文の学力があります。
言葉の森の小学4年生までの作文は、生活作文ですから、小論文の学力ではありません。
小学5、6年生の作文は、説明文ですから、半分小論文の学力です。
中学生高校生の作文は、意見文ですから、これが小論文の学力です。
小論文を書く力をつけるには、長い時間が必要です。
なぜなら、文章を書くには、読むこと、考えることのほかに、書き慣れることが必要だからです。
今、言葉の森で作文の勉強をしている人たちにとって、いちばん大事なのは、毎週1本の作文を書くことによって、書き慣れる練習を自然にしているということなのです。
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小学1、2年生のころの作文は、誰でも教えられます。
また、今は作文の書き方という本もいろいろ出ています。
そこで、お母さんが教えることがあります。
お母さんが教えると、子供の作文はいったん上手になります。
しかし、しばらくすると、作文が嫌いになってくるのです。
もちろん多くの例外はあります。
しかし、お母さんが教えると嫌いになるというのは、大きな傾向としてあるのです。
その理由は、親はつい教えすぎてしまうからです。
これが、算数の勉強や国語の漢字書き取りの勉強であれば、教えすぎても問題はありません。
勉強そのものがあまり負担のあるものではないからです。
しかし、作文は、子供がそれなりに気合を入れて書くものです。
その書いたものに、あとからアドバイスを受けると、自分が一生懸命にしたことが否定されたように感じるのです。
そういうことを積み重ねているうちに、子供は作文を書くことが嫌いになってきます。
よく、親に、「次、どうやって書くの」と聞く子がいます。
そういう子は、それまで書いたあとに、すぐ注意されてきたので、注意される前に親に聞いておこうと思うようになったのです。
こういうことが続くと、やがて作文を書きたくなくなります。
そのときに、作文を習うということを提案しても、子供は、作文に対する拒否感があるので、なかなかやろうとしません。
だから、小学1、2年生のうちに、作文を習うことがいいのです。
そして、お母さんの役割は、作文を直すことではありません。
作文の題材作りを手伝ってあげることと、子供が作文を書いたあとは褒めることなのです。
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作文クラスと国語読解クラスを受講している中学3年生の生徒です。
中3になってから初めての定期テストで、国語がクラス2位、学力調査で学年3位だったそうです。
中学2年生のときに国語読解クラスに入りましたが、そのころは読解検定で8問中1問も正解にならないことがありました。
1年で、大きく変わったのです。
国語読解クラスで、ほかの生徒の問題の解説を聞いていると、解き方がわかったと言っていました。
その後、どんどん成績を伸ばし、今では満点を取ったり、ミスも1問か2問だったりと、実力が安定していると思っていました。
今回の飛躍的な成績の伸びには、本人も驚いていたようです。
読解検定の解説も上手になり、作文もかなり上達してきました。
国語読解クラスに入るまでは、家でほとんど読書をしなかったそうですが、最近は毎回よい本を上手に紹介してくれます。
思考力と表現力の伸びが著しいです。
これまでの経験では、作文や国語の成績がよくなるときは、他の教科の成績のすべてよくなっていることが多いです。
こういう例は、保護者のみなさんもいろいろ経験があるでしょうから、お名前は匿名でいいので、ぜひお子さんの例を紹介してください。
コメント欄か、個別れんらく板で、又はお電話で、又は担当の先生にお願いします。
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言葉の森の作文指導の特徴は、事前指導です。
学校などで行われる作文の授業は、とりあえず生徒に作文を書かせて、そのあとで添削をするというのが通常のやり方です。
書いたあとに添削をするので、生徒は、何のためにどう書いたらいいのかという目標がありません。
とりあえず自由に書いて、そのあとに添削を受けるのです。
これは、数回の授業であればできる方法ですが、毎回、このような事後添削だけの指導では、生徒には作文を書く意欲がなくなります。
褒められる子は、いつも褒められますが、ほかの生徒は、自分がどう書いたら褒められるのかわかりません。
それで、作文指導に熱心な先生に教わるほど、作文嫌いの子が増えるのです。
では、どうしたらいいかというと、子供に、事前の指導をすることです。
例えば、「会話を入れよう」とか、「たとえを使おう」とか、「書き出しを工夫しよう」とか、「書き出しと結びを対応させよう」とかいう指導です。
目標があれば、子供たちはがんばります。
そして、先生は、その目標ができたかどうかだけで生徒の作文を評価すればいいのです。
大人の人は、事前の目標以外のところで、子供の作文を評価しがちです。
「字をもっとていねいに書きなさい」とか、「漢字を使って書きなさい」とかいう評価がそうです。
事前の指導として、そういうことを言うのはいいのですが、事前の指導なしで、事後の評価だけがあると、子供はがっかりします。
だから、作文の指導は、事前指導が基本なのです。
言葉の森は、更に、自動採点ソフト「森リン」による評価があります。
これは、語彙の多様性を中心にした評価で、中学生や高校生は、この評価を基準にして自分の作文力を評価することができます。
▽学年別の森リン大賞
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php
小学生の森リン点は、主に語彙の多様性です。
中学生、高校生の森リン点は、語彙の多様性に加えて思考語彙があることです。
このように文章力のある子供たちは、みんな勉強もよくできます。
将来、社会に出ても立派な仕事をしていくと思います。
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