主に、小学生の子供の作文の勉強についての話です。
子供を作文好きにさせる方法の第一は準備です。
事前に課題を見て、お母さんやお父さんが自分の体験談から似た話をしてあげることです。
大事なことは、子供から作文を引き出すことではなく、お母さんやお父さんが自分の体験を楽しく話してあげることです。
その対話によって、子供の語彙力が伸び、題材力が広がります。
作文好きにさせる第二の方法は、読書です。
小学生のうちは、勉強よりも読書優先です。
勉強は、その勉強の成績を上げるだけですが、読書は頭自体をよくします。
だから、勉強だけをして読書をしない子は、学年が上がるにつれて成績が下がります。
勉強よりも読書を優先している子は、学年が上がるにつれて成績が上がります。
この読書の大切さは、中学生、高校生でも同様です。
子供を作文好きにさせる第三の方法は、書いたあとの作文を褒めるだけにすることです。
褒めるのは、何に対してもいいのです。
書いたこと自体を褒めるのでもいいのです。
褒めていれば、作文の勉強は長続きします。
長く続けた勉強は、必ず上達するのです。
次に、作文嫌いにさせる方法です。
それは、書いたあとに、アドバイスをすることです。
「もっとこんなふうに書いたらいい」というようなアドバイスは、たとえ善意から出たものであっても、子供の意欲を低下させます。
熱心なお母さんの中には、自分が作文に赤ペンを入れて、よりよい表現に書き直してあげる人もいます。
書くことに自信があるお母さんほど、そういうことをしがちです。
その結果、子供は一応素直にお母さんのアドバイスを聞きますが、心の中では不満を蓄積させていきます。
作文を書くということは、勉強の中でもかなり苦労することです。
そのいろいろな苦労の部分を見てくれず、たまたま自分が不十分な表現をしたり、まちがった表記をしたりしたところだけを指摘されるのですから、不満を感じるのは当然です。
そういう子の作文の勉強は、長続きしません。
長続きしないということは、結局上達しないということです。
子供に対していろいろな指摘をするお母さんは、どんなことに対しても、先に欠点が見えるのです。
他人に対しても、社会に対しても、先に欠点を見てしまうのです。
親のものの見方は、子供にも受け継がれます。
楽しい人生を歩むためには、ものごとの明るい面を見ることです。
子供の作文は、いつもいいところだけを見てあげるといいのです。