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未来教育宣言(その7)――新しい教育は、新しいプラットフォームで as/5176.html
森川林 2024/09/21 16:25 


 未来の教育は、思考力、創造力、共感力を育てる、参加者全員の発表を中心とした教育になります。

 そのための教育のプラットフォームは、オンラインで4~5人の同学年同進度の子供たちがクラス単位で学ぶ教室です。

 このような教育の目標とそのための方法を持っているところは、現在、言葉の森以外にはありません。

 言葉の森は、作文という創造的な教育の分野で43年の実績があります。
 そして、現在、作文以外のさまざまな教育の分野でも、新しい創造的な教育を進めています。

 この教育には、まだニーズがほとんどありません。
 それは、この教育の結果がまだあまり見えるものになっていないからです。

 しかし、言葉の森の生徒のこれまでの合格情報などを見るとわかるように、多くの子供たちが立派に育っています。
 創造的な勉強は、単なる理想ではなく結果も出しているのです。


 現在の教育は、行き詰まっています。
 それは、学校に行きたがらない子供たちが増加していることにも表れています。
 また、学校に行っている子供たちの多くは、勉強に追われているために、勉強以外の自分の新しい可能性を見つける機会がありません。
 それは、読書をしない子供たちの増加にもつながっています。

 しかも、子供たちの取り組む勉強の多くは、子供たちの将来の人生に役に立つとは思えない知識の詰め込みを中心とした勉強です。
 それが、宿題やテストという強制と競争の中で行われているのです。


 しかし、こういう教育に対する新しい展望を提案しているところは、まだありません。
 これまでの多くの提案は、昔の牧歌的な学校教育を念頭に、道徳教育に力を入れ、先生が朝から晩まで熱心に子供に関わるようなイメージで教育の未来を語っています。

 それらの教育観の前提になっているものは、教室と机と黒板(ホワイトボード)という昔ながらのイメージです。
 教育の分野では、まだ古い器に古い教育が乗せられているのです。


 まず、教育の器となるプラットフォームを変える必要があります。
 そして、同時に教育の中身を変える必要があります。

 それがオンラインの少人数クラスによる、思考力、創造力、共感力を育てる発表を中心とした教育です。

 しかし、オンラインの少人数クラスが大きな効果を出すためには、同学年同進度の子供たちがひとつのクラスで学ぶ必要があります。

 言葉の森のオンラインクラスでは、すでにそういうクラスが生まれています。
 子供たちが友達意識を持って共通の勉強に取り組むクラスです。

 しかし、こういうクラス作りを一般化するためには、より多くの生徒が参加する必要があります。
 生徒数が多くなればなるほど、同学年同進度のクラス作りは進むからです。


 言葉の森の目的は、明日の日本を支える、思考力、創造力、共感力のある子供たちを育てることです。

 子供たちが立派に成長することによって、日本がよくなります。
 そして、日本がよくなることによって、子供たちの活躍する場が広がります。

 この日本をよくする要となるものが、新しい未来の教育です。

 この記事に賛同される方は、ぜひこの話をほかの人にも拡散して伝えてください。
(おわり)

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未来教育宣言(その6)――宿題とテストによる一律の勉強ではなく、発表を中心とした個性のある勉強を as/5174.html
森川林 2024/09/21 15:17 


 現在の教育は、宿題とテストが勉強の中心になっています。

 それは、30人から40人の学級で、集団一斉指導をしなければならないという今の学校教育の体制が前提になっているからです。

 この体制を変える必要があります。
 未来の教育の新しいプラットフォームは、オンラインで、学年や進度が近い4~5人の少人数が、クラス単位の授業で勉強をするというかたちになります。

 言葉の森が行っているオンライン少人数クラスの教育が、この新しい教育のプラットフォームです。


 宿題に問題があるのは、ひとつには、できる子にとっては、やらなくてもいい問題も義務としてやらなければならないことです。
 もうひとつには、できない問題があった場合、その問題を繰り返し解いてできるようにする仕組みが備わっていないことです。

 だから、学力を育てるためには、全員一律の宿題をさせるのではなく、生徒一人ひとりが自分の決めた1冊の問題集を完璧に自分のものにするという学習が必要です。
 そうすれば、できた問題はもうやらなくてもいいし、できなかった問題は何度も繰り返し解いてできるようにするという勉強の仕方ができます。
 これが、最も能率のよい勉強法です。


 宿題と並んで、今の学校教育のもうひとつの問題は、テストが勉強の中心になっていることです。
 テストで競争させられ、序列をつけられるので、子供たちの勉強の目的はテストでよい点を取ることになります。

 テストを課す発想の根底には、競争で子供たちの学習意欲を引き出そうとする考え方があります。
 勉強は、自分自身の向上のためにするものであって、テストの競争に勝つためにするものではありません。

 テスト中心の勉強に過度に適応した子は、その勉強が終わったあとに、勉強嫌いになってしまうことがあります。
 テストでいい点をとればいいという考え方が進むと、テストに出ないものは勉強しないとか、テストが終わったら勉強しないとか、できるだけ省力化した勉強生活をするようになります。

 二宮金次郎が、薪を背負いながら本を読んだのは、テストがあったからではありません。
 自分をもっと向上させたいという気持ちがあったからです。
 テスト中心の教育は、そういう向上心を失わせてしまうことがあるのです。


 では、宿題やテストを使わない教育がどういうものになるかというと、それが発表の教育です。

 一律の答えのある勉強は、宿題やテストにしやすい勉強ですが、思考力、創造力を育てる勉強は、宿題やテストにはなりません。

 思考力と創造力は、自分の勉強した結果を発表することが意欲の源泉になります。
 作文で言えば、森リン大賞やクラスごとの発表会が発表の場です。

 創造発表クラスやプログラミングクラスでは、更に、発表が学習の動機づけになります。

 国語読解や算数数学や英語でも、短歌作成、自作問題、自由英作文などは、発表が学習の結果を目に見えるものにします。

 これからの教育は、宿題やテストではなく、発表を勉強の目標としていく必要があるのです。
(つづく)

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