AIが、これから生活のすみずみまで広がってきます。
子供たちの勉強も、AIを活用したものになっていきます。
特に、AIの活用の度合いが高いのが、言葉の森のオンライン少数クラスで言えば、創造発表クラスとプログラミングクラスです。
まず、創造発表クラスでは、ChatGPTを利用して、自分の研究テーマを深堀りすることができます。
また、発表の際に、ChatGPTのプレゼンテーション力を生かして、表現豊かに発表することができます。
この二通りの使い方を身につけるために、今後は、創造発表の作品のどこにChatGPTなどのAIテクノロジーを使ったか明記するようにしたいと思っています。
ChatGPTの利用に慣れることによって、ChatGPTの先の機能の活用にも興味がわいてくるからです。
先の機能とは、ただChatGPTに何かを教えてもらうという機能ではなく、ChatGPTを使って何かを作るという機能です。
次に、プログラミングクラスでは、ゲーム作りやロボット作りでない方向で学習を発展させていきたいと思っています。
ゲーム作りやロボット作りは、確かに子供たちの関心を引くので、プログラミング学習の導入部としてはいいと思いますが、その先の見通しがありません。
子供たちは、将来、ゲーム作りやロボット作りの仕事をするわけではありません。
だから、せっかく覚えたコードの技術は、そのままそこで終了してしまうのです。
また、今後、ChatGPTなどAIの進化によって、人間が直接コードを書くようなことはだんだん少なくなります。
書かれたコードの意味がある程度わかることは必要ですが、より大事なことは、自分が作りたいものがあるという動機の方です。
動機さえあれば、今はChatGPTによって、自分の望むプログラミングのコードを作ってもらうことができます。
「どう作るか」というコーディングの技術よりも、「何を作りたいか」という目的の方が大事になってくるのです。
ところで、作った作品を発表する場は、主にウェブになります。
だから、コーディングの初歩の知識として、HTMLを学んでおく必要があります。
自分のウェブの中に、ChatGPTで作ったPythonプログラムを入れて発表するというのが、将来のプログラミングクラスの発表会のイメージになります。
さて、そうすると、創造発表クラスとプログラミングクラスは、ChatGPTの活用を通してどちらも似た勉強になってきます。
創造発表クラスやプログラミングクラスで、個性的な勉強を続けると、その先にあるのは、勉強だけでなく、仕事でも自分で何か新しいものを作りたいという方向です。
子供たちが将来社会に出るときに、最初から、スタートアップを目指すということもできますが、これからは、会社に勤めながら、副業にも時間を取れる時代になります。
その自由な副業の時間に、創造発表やプログラミングで育てた自分の個性を生かしていくのです。
これが、創造発表クラスとプログラミングクラスの将来の展望です。
小学校高学年や中学生や高校生のみなさんは、新しい未来の社会を想像して、創造発表クラスやプログラミングクラスの勉強に参加していきましょう。
ただし、このChatGPTを使う創造発表クラスとプログラミングクラスは、中根の担当しているクラスで先行実施します。
他のクラスは、普通の創造発表とプログラミングの勉強をします。
●創造発表クラスは、水1900。
●プログラミングクラスは、木1900。
いずれも、体験学習ができます。
プログラミングは、初心者可です。
ChatGPTの説明に英語の単語が多くなるので、できるだけ中学生以上が対象です。
これからの教育は、宿題やテストを通して、学校で先生が教え、生徒がただ受け身に答えを身につけるだけの学習ではなくなります。
生徒は、基本的な学力は家庭で習得し、同じ学年の生徒どうしの知的な交流はオンラインの「少数クラス」で行うようになります。
(少人数というのは10~30人というニュアンスで、少数というのは2~5人というニュアンスで考えられるので、今後、言葉の森のクラスは、少数クラスと呼びたいと思います。)
従来の主に記憶力と記憶にかけた時間によって育った学力のほとんどは、近い将来、AIによって代替されるようになります。
すると、人間の行うことのほとんどは、AIの利用が中心になります。
しかし、利用の仕方を学ぶことは、人間が本来育てるべき学力ではありません。
本来の学力とは、思考力、創造力、共感力を育てることです。
その学習の準備のための手段としてAIの利用があるのです。
言葉の森では、現在、子供たちに、作文をはじめとするさまざまな学習クラスを開いています。
それらは、国語読解、算数数学、英語、基礎学力、総合学力、全科学力、創造発表、プログラミングなどのクラスです。
これらのクラスで行う教育には、まだ従来の「教える教育」という要素が残っています。
しかし、これからは、「教える」要素は、AIでカバーできるようにしていきたいと思います。
そのために使うツールとして、ChatGPTのGPTsを考えています。
そして、実際の授業では、子供たちが受け身で教わるのではなく、自分たちで考え、創造し、発表し、相互に質問や感想をやりとりする時間を充実させていく予定です。
そういう主体的な学習を通して、子供たちはこれまで以上に高度な学力を身につけていくのです。