発表が遅れてしまいましたが、m(_ _)m
8月の森リン大賞を掲載しました。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php?nenn=2024&tuki=08
このあと、9月、10月の森リン大賞も発表します。
今回の森リン大賞は、これまでの古い森リンによる採点をもとにしています。
森リン点をもとに、人間が内容を見て大賞を選んでいます。
11月からは、新しいAI森リン「森リー」になったので、点数の基準が若干変わりました。
したがって、11月からは、新しい森リンによる森リン大賞になります。
森リン大賞全体の代表作品を紹介します。
三匹のこぶた
中3 あえにな
子供の頃は、歩き慣れた道を体に染み付いた感覚に従って歩いていることが多いため、道に迷うことは少ない。一方で大人になって行動の可能性が広がると、地図から差し出される情報を扱わなければならないため、たびたび道に迷う。これは、他人から差し出された情報は、正しく使わなければ人間の行動の妨げになることもあるということを的確に表している。
他人から得た情報を活用することは大切である。例えば本を読む時、小説からエッセイまで様々な本のジャンルにおいて、私達は著者の意見や表現力に触れることができる。私は、小学五年生の頃に出会った『みをつくし料理帖』という本からたくさんの状況描写の仕方を学んだ。この本は江戸を舞台とし、大阪出身の女料理人、澪が数々の美味しい献立を作り出していく様子がとてもリアルに描写されている。まるで本当にその料理を眼の前にしているかのように感じられるため、この本を読んだあとは必ずお腹が空くほどだ。その中でも、私は「昆布出汁の旨味は、まろやかで甘いんです。口にいれると全体にふんわり広がっていく感じ。逆に鰹出汁の旨味は鋭くて、舌の上に集まってくる感じがするんです」という描写が特に気に入っている。この表現を、私は実際に作文を書くときに真似したことがある。揚げだし豆腐につけるめんつゆを「舌の上に集まってくるような鋭い旨味」と表現し、先生から高い評価を得た。このように、他人から学んだ方法や知恵を使うことで成功する事がある。つまり、私は他人から得た知恵を自分の力に利用することは重要であると考える。
しかし、自分の経験から得た知恵や知識を活かすことも大切である。他人の考えを借りるのではなく、たとえ遠回りであっても自分の体験から自分で考えることは人間にとって重要だ。例えば、私がカナダの自然区域市に指定されている森にハイキングに行ったときのことだ。その日は残念なことに雲が厚く空を覆っており、なんとも怪しげで暗い雰囲気だった。私は生い茂る木々の間から見る暗い空の様子を一言で表したいと思い立ち、一人で悶々と考え始めた。それから約30分ほど立って、自分が見た空の様子を描写するのにうってつけの言葉を考えつくことができた。それは、「森の木々によって歪な形に縁取られた空」という表現だ。私はこの描写を実際に作文を書くときに使うことで、森リン採点で高い表現力を評価された。このように、自分の体験からオリジナルの表現を生み出すことは、自分の語彙力や表現力を磨くうえでとても大切なことである。アンデルセン童話の「三匹のこぶた」でも、末の豚は自分が頑丈だと信じるレンガ造りの家を汗水たらしながら建てることで、最終的に幸せを掴むことができた。つまり、自分を信じて突き進むことが良い結果をもたらすこともあるのだ。要するに、他人に頼るのではなく自分自身の経験を利用して結果を出すことが大切であると私は考える。
確かに、「読書とは自分の頭で考えることではなく、他人の頭で考えることである。」という名言がある通り、他人の情報を活用することも、自分の体験で方法を見出すことも、どちらも大切である。しかし、最も大切なのはどちらか一方に頼るのではなく、2つを両立することだ。他人から学びを得ながらも自分の頭で考えることにより、自分自身をさらにブラッシュアップすることができると考える。
読みやすくするために、段落ごとに改行し、いくつかの漢字にふりがなをつけました。(言葉の森)
●サーバー移転に伴うトラブル
本当に、いろいろご迷惑をおかけしました。
OSの変更とプログラムバージョンの変更で、30年前からのすべてのファイルを修正しなければならなくなったのが原因です
大きなところは大体修正しましたが、まだ修正するところは残っています。
当面、メールの文字化け対策をする予定です。
ただし、サーバー移転により、ChatGPTのAIと連携できるようになり、Pythonも本格的に使えるようになりました。
●AI森リンで学年ごとの講評がでるようにします
AI森リンは、現在特許申請中です。
今後、語彙力の評価と指導項目の評価を取り入れたAI講評が出るようにする予定です。
小学4年生以上の人は、ローマ字入力ができるので、少なくとも4週の清書のときはパソコンで作文を書いて送ってみるといいと思います。
手書きの練習は、学校でたっぷりやっているので、週1回の作文のパソコン入力は何も問題ありません。
漢字の練習は、作文の勉強の中でやるのではなく、漢字の練習として独自に取り組むものです。
ただし、入試に作文のある人は、3ヶ月前から、手書きに戻しておくといいです。
それは、うっかり間違えて覚えている漢字のミスが見つかることがあるからです。
●家庭学習は、自習室を活用する仕組みを考案中
勉強は、家庭学習として行うのが最も能率がよいものですが、両親が仕事をしているために家庭学習が日常化できない家庭が増えています。
そこで、読書、作文、国数英の教科の学習、暗唱の練習などで、保護者の方と相談しながら生徒ごとの自習室利用のメニューを作ることを考えています。
自習室のメニューは、国数英の確認テストの点数なども基準にします。
なお、国数英の確認テストは、今後、該当する問題集を購入すれば、教科のクラスを受講していない方も毎月できるようにしていきます。
その際、採点は解答を見て翌日の自己採点というかたちにするので、保護者の方が採点を行えば、子供さんの勉強の現状が把握しやすくなると思います。
●創造性を活かす教育は、発表の機会を利用して行います
言葉の森の勉強の特徴は、生徒の思考力と創造力と共感力を活かす仕組みを考えていることです。
そのために、授業の中で、読書紹介や一人一言や発表の時間をできるだけ設けるようにしています。
国数英は評価の基準があるので、発表にも力を入れていくようにします。
一方、作文や創造発表やプログラミングは、評価の基準がないので、今後、発表広場(仮称)を作り、生徒の発表を一覧できるページを作る予定です。
そこで、生徒保護者講師が1人何票かで投票できる仕組みを作り、発表大賞のようなものを創設します。
その際、得票できない人がいないように、ほかの人の作品に1票を投票すれば、その分自分にも1票+αが入るようにします。
●言葉の森を一生続く勉強の機会に
昔の言葉の森は、個別指導が中心でしたから、先生と生徒の関係だけが長く続き、生徒どうしの関係というのはありませんでした。
現在は、オンライン少人数クラスというかたちで、生徒どうしの関係が作れるようになっています。
生徒によっては、小学校低学年から言葉の森で勉強を始め、高校生まで勉強を続ける人もいます。
すると、毎週の授業の中で、親しい友達関係になる場合も出てきます。
将来は、言葉の森を卒業したあとも、同窓会で、その後の勉強や仕事の交流ができるようにしていきたいと思っています。