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記事 5289番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/2/23
【重要】2月の作文から、森リン点が変わります――学年ごとの点数から全学年の点数へ――小学生は点数が下がり、高校生は点数が上がります as/5289.html
森川林 2025/02/14 16:21 


 昨年の11月から開始した新しいAI森リンの点数は、学年ごとの点数としました。
 すると、森リンベストの点数は、小学生でも最高が80点台、高校生でも最高が80点台となりました。

 しかし、こういう点数では、学年が上がったときでも進歩のあとがわかりにくいという問題が出てきました。

 そこで、2月からは、学年ごとの点数ではなく、昔の森リンのように全学年統一の点数とします。
 その結果、小学生は、これまで80点台だった生徒も30点台や40点台となります。
 高校生は、これまで80点台だった生徒が、90点台になることもあります。
 中学生は、あまり変わりません。

 2月からの点数が、新しい基準の点数ですから、この点数から少しでも点数が上昇するようにがんばってください。

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記事 5288番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/2/23
森リン点における語彙の評価の説明 as/5288.html
森川林 2025/02/14 16:20 


 森リンによる作文の評価は、語彙力の評価を中心にしています。

 人間の感覚で、「読み応えのある作文」と感じるものは、語彙の評価において点数が高いことと相関関係があります。

 しかし、人間は、その感覚の理由を説明できません。
 「何となく、こちらの作文の方がよく書けている」というところまでしか言えないのです。

 しかし、森リンの語彙の点数を見ると、その「よく書けている」という理由が数値となって表されます。
 それは、ほんのわずかの数値の差であることが多いのですが、それでも客観的な評価ができるので、今後の作文の勉強の方向がわかります。

 ところで、語彙力は、すぐに伸びるものではありません。
 数学や英語は、がんばればがんばっただけ成績が上がるのも早いのですが、作文や読解はそうではありません。
 それは、作文力や読解力は、知識や方法によって身につける力ではなく、トータルな日本語の力によって身につけるものだからです。

 日本語力の基本は、読書の量と質です。
 作文や読解の勉強は、まず本を読むことから始まるのです。

 しかし、知識や方法として作文や読解を上達させる道もあります。
 作文の場合は、森リン点を参考にすることです。

■思考語彙は、説明や感想を書く力です。
 作文のそれぞれの段落の結びに、自分なりの思ったことを書くとか、最後の段落の感想や意見を短く終わらせずにじっくり書くとかいう方法が役に立ちます。

■知識語彙は、調べたことや知識やデータを実例として取り込むことです。
 調べなければわからないような実例は、難しい実例であることが多いので、難しい言葉が多い作文は、自然に知識語彙が高くなります。

■表現語彙は、多様な語彙を使うことです。同じことを説明する場合でも、同じ言葉ではなく多様な言葉を使って書くと表現語彙が高くなります。
 表現語彙は、主に社会実例と関係があるので、硬い多様性とも言えます。

■文化語彙は、やはり多様な語彙ですが、主に体験実例に基づいた語彙と関係があるので、柔らかい多様性と言っていいと思います。

■字数は、学年の200倍が基準なので、小1は200字、小2は400字、小6以上は1200字を基準としてください。
 字数がそれ以上長くても、語彙の点数には関係しません。

 森リン点を上げることを目安にして、作文の勉強を進めていきましょう。

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森リン(103) 

記事 5287番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/2/23
言葉の森のAIを生かした作文指導 as/5287.html
森川林 2025/02/14 16:19 
====
 独自のアルゴリズムで文章力を評価

 森リンは、日本で初めて実用化された文章解析ソフトです。
 文章の上手さは、一般に語彙の豊富さと高い相関関係にあります。文章中の語彙は大きく分けて、文章の面白さと相関の高い素材語彙、内容の深さと相関の高い重量語彙、思考力と相関の高い強力語彙などに分類されます。森リンは、それらの語彙を抽出し数値としてわかるようにしました。
 また、文章にはリズムがあります。森リンは、文章の持つリズムを、独自の非線形理論に基づき、音声化された文の長さの差の分布として数値化しました。

 アメリカでは既に、複数の論文自動採点ソフトが開発され、その中の一つCriterion(e-rater)は、2001年の時点で全米の中学・高校を中心に200以上の機関で5万人の生徒に利用されています。日本でもJessというソフトがe-raterとほぼ同じ原理で開発されています。
 このアメリカの自動採点ソフトの仕組みは、上手な文章が持つさまざまなパターンを基準とし、その基準からどれだけ隔たっているかによって文章の上手でない度合いを評価するものです。このため、上手でない文章の評価の妥当性に比べて、上手な文章の評価の妥当性が低いという面を持っています。また、アルゴリズム(コンピュータの計算手順)の性格上、評価の過程が複雑な数式の組み合わせとしてブラックボックス化され、人間は採点の結果を受け取るだけという立場に置かれがちです。しかし、これまで人間が長時間かけて行っていた論文の評価の前処理をソフトが行えるようにした功績は大きく、米国の中学高校の教育現場で文章表現の指導を容易にするという大きな成果を上げています。
 森リンは、上手な文章の定義を明確にすることから評価を始めます。これは、上手でない文章の基準を決めるところから評価を始めるアメリカのソフトの方法とは正反対のアプローチです。アメリカのソフトでは、評価の過程を外から見ることができませんが、森リンでは、評価の過程はすべてオープンです。このため、ソフトが出した評価の結果を人間が主体的に解釈し、それをその後の学習に生かすことができます。また、森リンはアルゴリズムの性格上、上手な文章になるほど評価が正確になるという特徴を持っています。
 文章の評価には、多様な要素がからんできます。人間がアナログ的に行っているこの評価を、現在のコンピュータの水準で代替することはできません。森リンは、人間の評価を模倣するのではなく、独自のアプローチをすることによってこの問題を解決しようとしています。

 森リンの作文指導への利用

 森リンを、授業で利用することができます。
 客観的な評価がすぐに出ることによって、子供たちは、文章を書くことに手ごたえを感じるようになります。また、森リンの評価は、なぜそういう評価が出たのかということが、書いた本人にもわかるように具体的に表示されます。このため、子供たちは、自分の力で文章をよりよくしようという意欲を持つようになります。
 これまでの作文小論文指導では、達成感を感じるのは上手に書けて褒められる一部の生徒だけになりがちでした。そのほかの大多数の生徒は、上手な文章と自分の文章の間にギャップを感じるだけでした。森リンは、どのレベルの生徒に対しても、その実力に応じてどこに力を入れていくべきかがわかるような評価を出します。
 森リンは、ウェブで動くソフトです。インターネットに接続できる環境があれば、自宅で作文小論文の勉強をすることもできます。
 森リンでは、1週間に1編の割合で自分の書いた文章の評価がデータとして蓄積されます。この蓄積されたデータを見ることによって、個人の文章力がどのように進歩しているかがわかります。
 また、森リンは、その団体の中で生徒どうしが作文を通して交流できるように、ベストテンなどのランキング表示機能を持っています。生徒は、一種のゲーム感覚で、互いの作文の長所を吸収し合うことができます。
 これまでの文章指導では、指導者は添削作業に追われるような指導になりがちでした。しかし、誤字や誤表記の指摘は、生徒どうしの相互添削でもカバーできます。また、よりよい表現の工夫は、添削によるよりも、生徒自身がよい文章を読むことによって身につくものです。森リンを使うことによって、指導者は本来の文章指導に専念することができるようになります。

 森リンの評価と人間の評価との相関

 森リンは、文章中の語彙を、素材語彙、強力語彙、重量語彙の3種類に分けて集計します。
 例として「お婆さんは川へ洗濯に行きました。すると、川上から大きな桃がドンブラコッコと流れてきました。」という文章を取り上げてみましょう。
 素材語彙は、文章の中身を構成する言葉で、この場合は「お婆(さん)」「川」「洗濯」「川上」「桃」「ドンブラコッコ」「流(れて)」です。この素材語彙の種類が多いほど、中身の濃い文章になります。
 逆に、素材語彙の種類が少ない文章は、語彙そのものが少ない文章か、密度の薄い文章になります。同じ文章を語彙の少ない形に書き直すと、「お婆さんが川へ行くと、桃が流れてきました。」となります。また、同じ文章を密度の薄い形に書き直すと、「お婆さんは、川へ洗濯に行きました。お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃がドンブラコッコ、ドンブラコッコと、洗濯をしているお婆さんのところに流れてきました。」などとなります。文そのものは長くても、同じ言葉が繰り返されることで長くなっているので、密度は逆に薄くなっています。
 全体の文章が長くなればなるほど、素材語彙の豊富さは、その文章を書いた人の語彙力を正確に反映してきます。素材語彙の豊富さと密度の濃さが文章力評価の中心です。素材語彙の豊富さは、読書力と深い関連を持っています。
 強力語彙は、語句と語句の間を結びつける力の強い言葉で、「お婆さんは川へ……」の文章の場合は該当する言葉がありません。しかし、強力語彙に近い言葉として、「すると」があります。強力語彙が多いほど、その文章は考える要素が強くなります。事実中心の文章では、強力語彙はあまり出てきませんが、意見の多い文章になると、強力語彙が文章の重要な構成要素となってきます。強力語彙は、学年に比例して多くなります。

 重量語彙は、難易度の高い言葉です。例えば、この文章の場合は、「洗濯」「川上」などです。「洗濯」という言葉を、小さい子供に伝える場合、「衣服などを洗うこと」という言葉で言い換える必要があります。同じく、「川上」は、「川の上の方」という言葉で言い換えることができます。重量語彙が多いほど、その文章は高度な内容を表しています。重量語彙も、学年に比例して多くなります。
 森リンの得点は、素材語彙と強力語彙と重量語彙のそれぞれの得点と相互のバランスを考慮して決められています。
 また、このほかに、文章の持つリズムを、文の長さの差の分布が作る指数関数曲線によって評価しています。
 下の表は、森リンの評価と人間の評価を比較した結果です。小学生から高校生までの35編の作文を22名の採点者が独自の視点で評価しました。人間の採点者の平均と森リンを比較した結果は0.86という高い相関となっています。(X軸が人、Y軸が森リン)


 森リンとカオス理論

 デカルトは、世界にあるさまざまな事象を最小となる単純な要素にまで分解し、それらの要素間に働く関係を隈なく網羅すれば、全体が説明できるという方法論を提案しました。
 ニュートンは、この方法論を、質量と力の関係という抽象的な力学系に当てはめて大きな成功を収めました。
 しかし、世の中にある現象は、必ずしもy=f(x)という線形的な関数で表されるものだけではありません。それが明らかになったのは、自然科学が人間の等身大の世界を超えて、超微細な世界、超巨大な世界、超高速な世界、超短時間の世界を対象とするようになってきたからです。
 xの値の関数としてyの値が一義的に決まるという線形的な発想の限界が明らかになると、実は、その限界こそが自然の本来の姿であるということわかってきました。等身大の世界においても、世界は線形的な関数の高度に複雑な組み合わせとして説明しきれるものではないということがわかってきたのです。
 yはxと深い関連がある、しかし、yはxの関数ではないという現象は、世界のあらゆるところに見られます。例えば、夕焼けは明日の天気と深い関連があります。しかし、夕焼けは明日の天気の関数ではありません。夕焼け以外の気圧、温度、風力などさまざまな変数を考えられる限り網羅して組み合わせれば正しい関数の集合ができるかというとそうではありません。これまでの小論文自動採点の原理もやはり線形関数の膨大な組み合わせという発想に基づいています。
 非線形的な考えは、yとxを独立した変数とは見ずに、yとxを含むより大きな全体の一部と見ます。したがって、yが変化すると、yは全体を変化させることによってxを変化させるとともに、y自身も変化させます。これがカオスと呼ばれるものです。この関係は、極微小の世界において位置と運動エネルギーが同時には測定できないという関係と同じです。
 このカオスを測定するための方法は、yをxとの関連ではなく、全体との関連で関係づけられる関数を発見することです。森リンは、その非線形関数の一つとして、隣り合う文の長さの差とその出現頻度が指数関数を形成するという関係を仮定しています。

 森リンの哲学的基礎

(文章、一部略)
 語彙を一つの球形としてイメージすると、そこには、高さと広さと奥行きがあると見ることができます。
 語彙の高さは、森リンにおける思考語彙(強力語彙)です。これは、文章の内部を強固につなぐ役割を果たす語彙群です。語彙の広さは、森リンにおける表現語彙(素材語彙)です。これは文章の豊かさや広がりを表す語彙群です。語彙の奥行きは、森リンにおける知識語彙(重量語彙)です。これは、文章の内容的な深さを表す語彙群です。
 思考語彙(強力語彙)、表現語彙(素材語彙)、知識語彙(重量語彙)は、相互に拮抗する三つの変数です。この三つの変数の中核となるものは、広さを表す表現語彙(素材語彙)です。その表現語彙(素材語彙)の広さを散漫な広さにせずに高さへとつなぎとめるものが思考語彙(強力語彙)です。また、広さと高さを表面的な広さと高さにしないための奥行きが知識語彙(重量語彙)です。
 これらの三つの変数の単なる和や積が文章の上手さを表すのではありません。どれか一つの語彙が突出して高い文章は、不自然な文章になります。例えば、思考語彙(強力語彙)だけが高い文章は、理屈の多い味気ない文章になる傾向があります。しかし、思考語彙(強力語彙)が適度な高さを保つならばそれは思考的な高さのある文章となります。知識語彙(重量語彙)だけが高い文章は、難解で読み手を拒む偏屈な文章になる傾向があります。しかし、知識語彙(重量語彙)が適度な奥行きを保つならばそれは密度の濃い深い文章となります。表現語彙(素材語彙)だけが高い文章は、冗長で脱線の多い文章になる傾向があります。しかし、表現語彙(素材語彙)が適度な広さを保つならばそれは話題に富んだ豊かな文章となります。三つの変数のバランスを伴った大きさが、森リンが高得点と評価する文章の特徴です。
 さて、評価は方向を指し示しますが、方法を指し示しません。作文を正しく評価することは、作文をその評価した方向で上達させる前提ですが、上達への方法がなければ、評価は教育のための評価とはなりません。
 言葉の森が提案する方法は、題材と表現の充実を、読む教育として行うことです。題材と表現は、従来は漠然と読書の中に位置づけられていました。読書の意義はもちろん時代が変わっても独自に存在しますが、その作文学習における意義は、題材と表現の充実として考えられます。
 読書は、社会の共通の教養基盤を形成します。作文は、社会の共通の表現文化を形成します。言葉の森が描く未来は、読書と作文が新しい時代における文化として共有される社会です。
 さて、世界の言語はその多様性にも関わらず、似通った本質を持っています。森リンの英語版が英語の文章を正確に評価していることを考えると、読書文化、作文文化は、民族性を保ちつつも地球的な文化となる可能性を秘めています。
 今後、異なる言語間の壁は限りなく低くなっていきます。しかし、それだからこそ、それぞれの民族が持つ固有の言語はその重要性をますます増大させていきます。自分が生まれ落ちたときから接している言葉を大切に育てるという平凡なことこそが、実は、自分自身と社会を豊かに育てる道なのです。
                 言葉の森 中根克明

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森リン(103) 

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AI森リンの点数の再集計とその説明――パソコンは入力の道具、ノートとペンは思考の道具 as/5286.html
森川林 2025/02/14 16:18 


 12月下旬から1月4日にかけて、AI森リンの点数を再集計しました。

 それまでの森リン点は、古い森リンのデータをもとにした平均点や標準偏差だったので、これを新しい森リンのデータをもとに、学年別に集計し直しました。

 全員の点数をつけ直したあと、その結果出た学年別平均点と標準偏差をもとにもう一度基準を少し変えたので、まだ最終的な点数というわけではありません。
 だから、青い☆をクリックすると、点数が少し変わることがあります。
 しかし、大体の点数は確定しています。

 表示されている点数は、学年別偏差値のようなものですが、実際の偏差値よりも30点高くしています。
 偏差値は、平均を50としているので、そのまま表示すると、低学年の生徒ががっかりすると思われるからです。

 今回の新しい森リン点は、学年別のデータで点数をつけているので、小学5年生以下の生徒は、これまでよりも点数が高くなっていることが多いと思います。

 新しい森リンは、AI森リンと呼んでいますが、AIの部分は講評だけです。
 点数のところは、独自のアルゴリズム(特許取得済み)で計算しています。

■思考語彙

 思考語彙は、思ったこと、考えたこと、予測、仮定、否定、条件、理由、方法などが盛り込まれている言葉をもとに集計しています。
 思考語彙を高めるには、感想の部分を充実させるようにすることです。

■知識語彙

 知識語彙は、難しい知識や言葉が使ってあることを評価しています。
 しかし、あまり難しい言葉を使いすぎるとバランスが悪くなので、適度に難しいことばを使うことが大事です。

■表現語彙

 表現語彙は、表現の多様性です。
 語彙の評価としては、これがいちばん大事なもので、できるだけ同じ言葉を使わずに書くように工夫することです。

■文化語彙

 表現語彙が、主に名詞の多様性であるのに対して、文化語彙は主に動詞の多様性です。
 表現語彙や文化語彙を増やすには、幅広い読書をすることが大切です。
■字数

 字数は、学年の200倍が目標です。
 小1は200字、小2は400字、……小6と中学生と高生は1200字を基準としています。
 ですから、この基準の字数よりも少ない場合は点数に低くなりますが、基準の字数より長く書いても、点数には影響しません。


 森リンは、パソコン入力でテキスト化された文章を採点するようになっています。

 小学3年生までは、まだパソコンを使う人は少ないですが、今はGoogleドキュメントで音声入力ができるようになっています。

 また、丁寧に書かれた手書きの文字だと、ChatGPTにアップロードするとほとんど正確に読み取ってくれます。
 このAIを生かしたOCR機能は、これからもっと発展すると思います。

 小学4年生以上は、ローマ字を習っているので、自分でパソコン入力をするといいです。

 ただし、人間の思考力や感受性は、手書きの感覚と結びついています。
 作文はパソコン入力がいいのですが、作文を書くまえの構想を考えるときや日記を書くときは、ノートとペンで手書きで書くようにするといいです。
 パソコンは入力の道具、手書きのノートとペンは人間の思考力の道具というふうに分けて考えておくといいです。

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森リン(103) 

記事 5285番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/2/23
全科学力クラスの4月からの勉強――中学生高校生対象の新しいクラス as/5285.html
森川林 2025/02/13 13:49 


 全科学力クラスは、中学生と高校生が対象です。

 勉強は、学校や塾や予備校に通って行うものではありません。
 家庭で自分のペースで行うものです。

 その家庭学習のときに、AIが役に立ちます。
 AIは、いつでも、どんなことでも、わかりやすく説明してくれます。

 しかし、人間が勉強する目的は、AIのような人間になることではありません。


 話は少し飛躍しますが、近い将来、ベーシックインカムが導入されるようになります。
 それは、人類全体の生産力が、すでに人類全体の消費力を上回っているからです。

 にもかかわらず、多くの人がそれほど豊かに暮らせないのは、生産力の多くが軍事費やもろもろの非生産的なものに費やされているからです。
 しかし、あるときから、それらの無駄が取り消されます。

 また、人間がする仕事は、AIやロボットによって次々となくなっていきます。
 今ある仕事の多くは、人間がやらなくてもいいものになります。

 また、今後の科学によって、エネルギーは無料に近づきます。
 例えば、地球は、高速で自転し更に高速で公転しています。
 極端に言えば、その自転や公転の一部でも使えれば、エネルギーはほとんど無料になります。
 今はまだそこまで科学が進んでいないので、化石燃料を使っているのです。

 これからの近い将来の社会を考えると、子供たちの勉強の目的は、いい大学に入り、いい会社に就職するというようなことではなくなります。
 今はまだ、漠然とグローバル企業のホワイトカラーを目指し、役職と給与の上昇を目指す人生設計があります。
 しかし、そうではない選択肢が増えています。

 勉強の目的は、自分の好きなことを生かして、独立して仕事をすることになります。
 しかし、ベーシックインカムの時代の仕事の目的は、売上を上げて利益を確保することではなくなります。
 自分の個性を生かし社会に貢献することが仕事の目的になります。

 江戸時代の長い平和の時代に、日本ではさまざまな新しい文化が生まれました。
 その中には、利益になるものもありましたが、ただ文化を豊かにするだけのものもありました。

 ベーシックインカムの時代には、自分の個性を生かす仕事は、仕事というよりも、自分の個性を生かす文化の創造になります。
 しかし、「勉強の目的は文化の創造」というのではわかりにくいので、「勉強の目的は独立起業」としておきます。

 今はまだ、子供たちの多くにとって、勉強の目的は、テストでいい点数を取ること、そしてやがていい大学に合格することになっています。
 しかし、本当の目的は、将来、独立起業を目指すことです。


 これからの勉強で大事なことは、4つあります。
 第一は、国数英理社の基礎学力を身につけることです。
 第二は、知識力ではなく思考力を伸ばす勉強をすることです。
 第三は、創造的な研究をし発表する習慣を作ることです。
 第四は、ほかの人とのコミュニケーション力と共感力を育てることです。


 全科学力クラスでは、毎月1週目は、国語の勉強をします。
 国語の勉強のひとつは読解力をつけること、もうひとつは記述力をつけることです。
 読解力は、読解検定をもとに行います。
 記述力は、国語問題集の問題文をもとに、要約と感想を書く練習をします。

 2週目は、数学の勉強をします。
 数学は、数学の問題集をもとに行います。
 問題を解くだけでなく、自分なりに問題の解説をしたり問題の作成をしたりします。
 数学の問題の中には、解答と解法を見ても理解できないときがあります。
 そのときは、AIを活用します。

 3週目は、英語の勉強をします。
 英語は、英語の問題集をもとに行います。
 また、英文の暗唱と英作文の練習をします。
 英語は、AIの得意な分野です。

 4週目は、創造発表の勉強をします。
 これは、探究学習を更に創造的発表的にした勉強です。
 創造発表の主な分野は、理科と社会とプログラミングです。
 理科と社会は問題集と教科書をもとに行います。
 プログラミングは、プログラミングの書籍をもとにします。
 プログラミングは、AIを最も活用できる分野です。

 これらの勉強によって、将来の独立起業を目指します。
 その途中の過程で、大学入試を目指したり、学校のテストの成績向上を目指したりするのです。

 これまでの勉強は、知識を頭で理解することが中心でした。
 しかし、これから必要になる勉強は、その知識を身体化することです。
 そのために、思考、創造、発表が必要な勉強をしていきます。

 これまでの勉強には、個性は必要ありませんでした。
 しかし、これからの勉強は、個性と不可分の勉強になります。
 それぞれの個性を通して、同じクラスの生徒どうしが交流することが勉強のもうひとつの重要な柱になります。

 なぜなら、人間の本当の成長は、他の人との交流の中で育つからです。

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記事 5284番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/2/23
AI時代の教育(その1) as/5284.html
森川林 2025/02/13 08:07 


 AIはすでに十分に発達していますが、更にそれが加速します。
 子供たちの勉強は、これから、AIと結びつくかたちで進みます。

 そのときに、人間が受ける教育はどうあるべきかということを考えておく必要があります。

 人間がAIと違う点は、身体を持つことです。
 この身体性によって、人間は特定の時間と空間の中で生きるようになります。

 もちろん、AIも、時間と空間を指定すれば、それに応じた対応をします。
 しかし、AI自身が、特定の時間と空間の中に生きているわけではありません。

 わかりやすい例で言えば、人間は、例えば誰かが好きになります。
 しかし、AIは特定の誰かを好きになったり嫌いになったりすることはありません。
 これが、身体性の違いです。

 現在、学校で行われている教育の多くは、身体性とは無縁です。
 だから、AIで教育ができます。

 すると、今後の教育の主な場所は、学校ではなく、家庭になります。
 AIに教えてもらい、AIに質問し、AIに評価してもらえばそれで十分です。

 しかし、それでは、人間の主体性がありません。

 人間が持つ身体性は、AIとは異なる価値を生み出します。

 それが、ひとつは、問題意識や義憤と呼ばれるようなものです。
 もう一つは、夢や憧れや希望と呼ばれるようなものです。

 AIは、本質的に問題意識や夢を持ちません。
 人間が、AIに問題意識や夢を与えて、初めてそのために動くのです。


 話が少し飛びますが、AIが感情を持つかどうかということも、これでわかります。
 AIは、感情を持つ動作をすることはできますが、感情は持ちません。
 それは、AIは身体性を伴っていないからです。

 もうひとつ話は飛びますが、AIが人間に反抗したり人間を支配したりするようになるかという話がありますが、それは原理的にありません。
 AIは、あらゆる情報を総合して考えます。
 すると、Aとって有利なことがBにとって不利であり、Bにとって有利なことがCにとって不利なことであることもわかります。
 すると、BにもCにも有利になることが、結局は回り回ってAにとっても有利になることがわかります。
 そこでAIが出す結論は、「最大多数の最大幸福」のようなものになるのです。


 さて、話は戻って、人間はこれからどう生きるべきかということです。
 AIが誰でも利用できるようになり、ロボットが誰でも利用できるようになると、人間の生活は便利になります。

 しかし、そこで、人間は、次第にサルになっていく可能性があります。
 テレビを見るサル、必要なボタンを押せるサル、AIに何でも教えてもらえるサルになる可能性もあるのです。

 サルになった人間は、AIに新しい問題意識や新しい夢を指示することはできません。

 だから、ここで、新しい教育が必要になるのです。

 その教育とは、これまでのようにAIに近づくことを目指す教育ではありません。
 人間の身体性を生かし、人間がいつまでも新しい問題意識と新しい夢を持つための教育です。(つづく)

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【合格速報】昭和女子大学附属昭和中学校 as/5282.html
言葉の森 事務局 2025/02/12 11:51 
昭和女子大学附属昭和中学校 K.Y.さん

<担当講師より>

 入会当初、お母様はYちゃんが恥ずかしがり屋さんで、電話でお話ができるかどうかと心配していらっしゃいました。それから三年半になりますが、Yちゃんは毎回こちらからの質問にはきはきと答え、自分の意見もしっかりもち、毎週立派な作文に仕上げてきました。この一年は受験に向けて頑張っている様子も言葉の森の作文の中で書いてくれていましたので、合格の知らせを聞いたときは私もとてもうれしかったです。第一志望合格本当におめでとうございます。 中学校生活もYちゃんらしく、楽しく充実したものになりますように祈っています。

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【合格速報】兵庫県立芦屋国際中等教育学校  as/5281.html
言葉の森 事務局 2025/02/12 11:40 
兵庫県立芦屋国際中等教育学校  H.M.さん

<担当講師より>
 自由度が高いゆえに難しい作文試験でしたが、毎回ボリュームたっぷりに書き上げる努力が実を結んだと思います。講評を見ながらおうちの方と手直しをして、本番でも使えそうな表現を見つけていきました。
言語に興味があるMさんなので、多文化が特徴の学校生活で、いろいろな言語や文化に触れるのが楽しみだそうです。
よくがんばりました。おめでとうございます!

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AI時代の作文 森川林
これからはみんなChatGPTで作文を書くようになる。 大 2/17
森川林日記
Re: 1月読 森川林
 最初に書いてある「昔、夏に食べたトマトはおいしかった。」は 2/7
国語読解掲示板
1月読解検定に あうせれ
問5のA⇒昔のトマトは青臭いがおいしかった。←× 本文1行 2/5
国語読解掲示板
2025年1月 森川林
●新年度の教材は、もう発行されています。 http 1/22
森の掲示板
Re: 中2の 森川林
 これは、読解問題の解き方の基本だから、よく覚えておいてね。 12/22
国語読解掲示板

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●本当の国語力は作文でつく
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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

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●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
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●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
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●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
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