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森リン3.0の開発 as/5444.html
森川林 2026/02/16 08:13 



https://youtu.be/BQkJJbK5rNY

●森リン誕生の背景と開発秘話

 森リンは2013年に開発しました。

 当時、アメリカで開発されていたe-raterという文章自動採点ソフトに対抗するために、日本独自の文章自動採点ソフトを開発したのです。

 アメリカは膨大な資金と人材と年数をかけて開発しましたが、私は着想してから数週間で、費用はプリント代数千円ほどで開発しました(数百円だったかもしれません 笑)。

 森リンの評価の精度はe-raterに匹敵するもので、当時は日本語の文章自動採点システムとしては唯一のものでした。

●森リン2.0――AI講評の導入

 2024年に、言葉の森のサーバーを移転したため、それまでの形態素解析ソフト「ChaSen」が使えなくなり、新たに「MeCab」で語彙力評価を行うことにしました。

 そのとき、すでにAIのAPIが活用できるようになっていたので、APIで400字から600字の講評を書く仕組みも取り入れました。
 これが森リン2.0(AI森リン、森リー)です。

●AIの可能性の発見と森リン3.0の構想

 しかしその後、AIを利用するにつれて、AIは単に講評を書くだけでなく、生徒が項目表の指示に従って書いているかどうかまで評価できることがわかりました。

 また、作文の中に盛り込まれている内容に、個性、挑戦、感動、共感などがあるかどうかも、AIによって認識できることがわかってきました。

 そこで、新たに森リン3.0を開発することを思いついたのです。

●語彙力評価というオープンな基盤

 しかし、森リン3.0でも、これまでの語彙力を分析して採点する方式は今までどおり続けます。
 なぜなら、そうしたオープンな基準が根底にあってこそ、作文を書く生徒が努力することができるからです。

 語彙力評価はAIの主観的な判断ではなく、形態素解析MeCabと、そのデータを集計する独自のアルゴリズムによって行っています。

 例えば、表現語彙の評価では、「同じような言葉を繰り返さずに、多様な表現を使っている」というような評価が出てきます。

 また、知識語彙の評価では、「易しい平凡な言葉だけでなく、その学年の生徒にとって少し背伸びをした難しい言葉も使って書いている」というような評価が出てきます。

 オープンな評価基準がわかれば、作文が苦手な子も苦手なりに努力できるようになり、作文が得意な子はさらに良い作文を書くために努力するようになります。

●アルゴリズムの限界と人間の役割

 しかし、アルゴリズムで評価できるのはそこまでです。

 人間が生徒の作文を評価する場合は、指示した項目ができているかどうか、内容にその子らしい面白さがあるかどうかというところまで見ることができます。

 この項目評価と内容評価は、森リン2.0までは部分的にしか見ることができませんでした。

 森リン1.0の段階では、例えば「たとえが書けているかどうか」という項目評価は、「まるで」「みたい」「よう」といった言葉が使われているかどうかで判断していました。
 そのため、「それはまるでダメでした」というような表現も評価してしまうことがありました。

 もちろん森リン1.0では、作文の内容に個性があるかどうかというところまでは踏み込めませんでした。

 そのため、項目評価と内容評価は人間が行っていたのです。

●森リン3.0が実現する新しい評価

 ところが森リン3.0では、「たとえが書かれているかどうか」を言葉の表面だけでなく、内容的に判断することができます。

 また、その「たとえ」がありきたりのものか、個性的なものかまで評価することができます。

 「書き出しの工夫」や「書き出しと結びの対応」、さらに「書き出しの工夫のレベル」などもAIで判断することができます。

 そして、さらに重要なのは、作文の中で最も人間の直感的な評価に結びついていると思われる、内容面での「個性、挑戦、感動、共感、笑い」なども評価できるようになるということです。

 もちろん、AIの評価は人間がコントロールする必要がありますが、基本的にはAIで作文評価が完結し、それによって作文を書く生徒にとっては、自分の作文が自分の努力なりに正当に評価されたことがわかるようになります。

●評価の本来の目的と今後の展望

 評価とは、生徒に差をつけるためのものではなく、個々の生徒を指導し、生徒が努力できるようにするためのものです。

 言葉の森では、今後、作文力を教育の中心に位置づけられる社会を目指して、「日本語作文検定」を全国に広めていきます。

 そのために、森リン3.0でオープンで客観的な作文評価の方法を確立し、どこでも誰でも日常的に作文教育ができる環境をつくっていきたいと考えています。

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なぜ問題集を解くだけでは国語力が伸びないのか――国語力を伸ばすコツは、解くことではなく読むこと as/5443.html
森川林 2026/02/16 08:12 



https://youtu.be/PHPeav5e4x8

●国語力を伸ばす三つの柱

 国語力をつけるコツは、大きく三つあります。
 第一は、毎日の読書によって速く読む力を身につけることです。
 第二は、難しい文章を読むこと、すなわち問題集読書によって難読力を身につけることです。
 第三は、読解問題を分析し、解き方のコツを理解することです。

●国語力は身体的な能力

 数学や英語は、知識や理屈を理解すれば、比較的短期間で成績が上がります。しかし国語はそうではありません。読解問題の解き方を理解すること自体は理屈なので、誰でもある程度は分かりますが、自分の力で文章を読み取る力は、理屈ではなく身体的な訓練によって身につくものだからです。国語力は、運動や音楽と同じような身体的な能力なのです。

●解き方よりも読む力の不足

 解き方の理屈を理解しても、易しい文章では正解できるのに、難しい文章になると正解できない生徒がいます。それは、読み取る力が不足しているからです。国語の成績が伸び悩む原因の多くは、理屈以前に、この読む力が足りていないことにあります。

●読書傾向が読む力を示す

 読む力は、その子の読書の傾向を見ればある程度分かります。読む力のある生徒は、自然に読み応えのある難しい本へ向かいます。一方、読む力のない生徒は、易しい本や短い話で終わる本、挿絵や図解が中心の本を選びがちです。中学生以上になっても、事実の経過を中心にした本ばかりを読んでいる場合は、読む力が十分に育っていない可能性があります。

●問題集読書の意義

 そこで必要になるのが、問題集読書です。問題集の問題文は、日常生活ではあまり触れない語彙や、読み取りにくい構造の文章が多く含まれています。小学生が中学入試の問題文を読むと、「異色」「容認」「討論」など、普段の会話では使わない言葉に数多く出会います。こうした語彙に慣れていないと、意味が分かっていても、文章全体を自分のものとして把握することが難しくなります。

●テクニックでは埋まらない差

 試験問題は、もともと読み取りにくい文章の中でも、特に理解が難しい部分を問うように作られています。そのため、読解テクニックだけで点数差を埋めることはできません。難しい語彙や文章に日頃から慣れておくことが、読む力の土台になるのです。

●問題集読書の具体的な方法

 問題集読書の方法はシンプルです。入試問題集を用意し、問題を解かずに問題文だけを毎日少しずつ読みます。大切なのは、一冊を一度で終わらせず、四回、五回と繰り返し読むことです。難しい文章を繰り返し読むためには、音読が効果的です。黙読だけでは、文字を目で追うだけの読みになりやすいからです。

●時間をかけて育つ国語力

 問題集読書は、すぐに成果が見える勉強ではありません。運動や音楽と同じように、時間をかけて少しずつ上達していきます。成果が実感できるまでの目安は、半年ほどです。国語は時間のかかる教科だからこそ、受験直前ではなく、早い時期から取り組むことが大切です。

●語彙が思考の解像度を高める

 語彙が増えると、物事がより高精細に見えるようになります。同じものを見ていても、語彙の豊かな人は、より深く本質を捉えることができます。問題集読書は、成績を上げるためだけでなく、考える力そのものを育てる大切な勉強です。

●本気で伸ばすための実践

 国語の力を本気で伸ばしたい場合は、問題集の問題文を毎日数ページ、音読で読み、一冊を五回以上繰り返すことを目標にしてください。この地道な積み重ねこそが、確かな国語力につながっていきます。

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