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中高一貫校の作文入試は、長さと速さと誤字のなさがポイント as/561.html
森川林 2009/07/19 10:26 


 中高一貫校の作文入試は、長さと速さと誤字のなさがポイントです。

 作文の評価には多くの例外がありますが、一般に、作文の字数と実力との間には、かなり高い相関があります。しかも、中高一貫校の作文入試では、速度が要求されます。学校によっては、30分で800字書くなどという課題のところもあります。大人では、この時間ではほとんどの人が書き上げることができません。そして、800字の作文で誤字が一つもないということも、普通の大人ではほとんどの人ができないと思います。

 では、その三つの対策を述べていきます。

 まず、作文の長さについては、材料をふやしていくことが必要です。そのために、予想される課題について家族で対話をして、ほかの人の体験や感想を聞くということが役に立ちます。また、実際に自分で作文の中に書いたことのある実例や表現は、作文試験に使いやすくなります。材料をふやすためには、何度も書いて、書きなれるることが必要です。

 次に、速度についてです。速度速くするコツは、全体の構成を先に考えることです。これが、言葉の森の指導の特徴です。書きながら考えるのではなく、考えてから書くという書き方をしていきます。

 しかし、考えると言っても、構成に5本も10分も書けるわけにはいきません。課題を見たら、全体の流れをすぐに考え、それを作文用紙の余白にメモとして書きます。そのあと、書いている間は、時どきそのメモに戻りながらほとんどノンストップで書いていきます。したがって、普段の練習でも、消しゴムは極力使わないようにして書きます。考えてから書くという書き方をするためにも、やはり書きなれることが必要になってきます。

 第三に、誤字を少なくすることについてです。作文の評価は、採点者の負担が大きいので、少しでも誤字があった作文はその場でボツという評価がされます。誤字の減点は、最も大きいのです。一ヶ所の誤字は大目に見られることもありますが、二ヶ所誤字があればまず合格は難しくなります。

 しかし、この誤字は、実際に自分で作文を書いてみないと、どういう誤字があるのかわかりません。作文の中に使ってしまう誤字は、普通の漢字の書き取りの練習では直せません。誤字をなくすためには、やはり何度も書いて他の人に指摘してもらう必要があります。一般に、高校生の作文で800字の文章に一ヶ所誤字がある人は、毎週作文を書いても必ず800字で一ヶ所程度、新たな誤字が出てきます。この誤字がなくなるのに、ほぼ1年近くかかります。それぐらい勘違いして覚えている誤字は、自分の力では直しにくいのです。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)


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作文とは違う読書感想文の勘どころ as/560.html
森川林 2009/07/18 12:20 

 ↑ スズメの朝ごはん


なぜ、感想文は難しいのか

 作文は、平たく耆えば、自分の意見や感想を書きたいように書くだけですから、「会話」や「たとえ」などの表現項目を盛り込めば、小学校低学年でも書くことができます。

 ところが、感想文は、本の中から書く場所を選ぶにしても、感想を書くにしても、考える範囲が広すぎて、子供にとっては雲をつかむような話となります。

 小学校低学年の場合は、手取り足取り指導しないとまず書けません。

上手に書く秘訣

 感想文を書くうえで大事なことは三つあります。

 いちばん大事なことは、「似た話」を探し、ふくらませるということです。子供たちの多くは、あらすじを長く書きがちです。あらすじを書くこと自体はいい勉強になりますが、あらすじをいくら書いても感想文にはなりませ」ん。また、感想文もいう言葉から、感想を長く書こうとする子もいます。しかし、感想とは、結局「おもしろかった」か「おもしろくなかった」かに帰着しますから、感想を長く書こうとするとかえって個性が出ません。感想文は、「似た話」を書くことによって、長く個性的に書けるようになるのです。

 もう一つの大事なことは、何回かに分けて書くということでず。一日四〇〇字で三日に分けて書くということであれば、教えるほうも教わるほうも無理なく取り組めます。準備のための取材や調査に時間をとれば、さらに日数はかかりますが、時間をかければそれだけ楽に書けるようになります。

 最後に大事なことは、書いたあとに、書き上げたことそのものを褒めてあげることです。コンクールに入選させるために、それ以上手季直しをする必要はありません。入選を左右するのは題材のおもしろさです。そして、題材は偶然に左右されます。教育で大事なことは、偶然を評価することではなく、努力を評価することです。

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読書感想文(19) 

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父母の声から——授業の振替、作文の上達度、暗唱の自習などについて as/559.html
森川林 2009/07/17 11:54 

 ↑ 青空と二羽のスズメ

 父母の皆さんからいただいたご意見やご要望を、ホームページの父母の広場に順次掲載していきます。

 今回は、その中で、比較的多くあったご意見のいくつかにお答えします。

 全体に言葉の森の指導については概ね好評で、電話指導が明るくてやさしい、苦手だった作文が好きになった、上手になった、書く習慣がついた、などの声が多数ありました。

 その一方で、言葉の森の指導や運営に対する要望もありました。その中の代表的なものをまず三つ紹介したいと思います。

 第一は、休んだときの振替指導も同じ先生にして欲しいというものでした。

 現在の振替指導の方法は、生徒から振替の電話を受けた時点で、折り返し電話のできる先生が説明をするという形になっています。

 なぜ生徒と担当の先生が個別に約束する形にできないかというと、一つには、個別の約束になると、時間帯によっては先生が負担に感じる場合があるからです。例えば、早朝の振替や日曜日の振替などです。電話指導をするときは気合いが必要なので、その時間に合わせて気持ちを整えておく必要があります。通常は休んでいる生活時間の中に、臨時にそういう時間が入るというのはかなり負担を感じることだからです。

 もう一つは、先生と生徒の個別の約束になると事務局で把握できないため、どちらかが約束を忘れてしまった場合や、急な変更があった場合、事務局が対応できなくなってしまうからです。

 しかし、今後の解決策として、オープンな掲示板で生徒が振替希望を書き、講師がそれに返信をし、事務局がそれを把握するというような仕組みを作ることを考えています。これはインターネット上でやりとりする形になりますが、携帯電話でもできるような仕組みにしたいと思っています。

 第二は、作文の上達の度合いを知りたいという要望です。

 この上達度を知りたいという声には、二つあると思います。一つは作文を書くのが苦手で自習もしていない、これで本当に上達するのかということです。このような子供でも、週一回作文を書くという勉強していると、徐々に書くことになれていきます。見違えるほど上手になるところまではいかないとしても、書くことに負担がなくなり、書くことが楽になり、好きになるというところまでは上達します。ですから、進歩が遅いように見えても、気長に褒め続けてあげることが大切です。

 もう一つは、ある程度上手な子が、進歩の高原状態になったと感じている場合です。その学年では、ある程度うまく書けるが、それ以上うまく書くという展望が見えないというときに、果たして上達しているのかと感じるようです。しかし、言葉の森では先の学年に進んで進歩を続けるという見通しがあります。今の学年で十分できているところをたっぷり消化して先の難しい課題に進んでいくということで、作文力は進歩を続けていきます。それぞれの学年にはそれぞれの学年の課題があります。小学校3、4年生で、生活文を楽しく充実して書いているときに、もう上手に書けているから、その先の5、6年生の難しい課題に進むという勉強の仕方はしません。同じく、小学校5、6年生で上手に書けるから先の意見文に進むとか、中学生で上手に書けるから難しい論説文の高校生の課題に進むというやり方はしません。言葉の森の勉強は、その学年で書ける上手な作文をたっぷり書いて、次の学年に進んでいくという形です。

 よく英語や数学の成績は3ヶ月で上達するが、国語の成績は1年かかる、又は変わらないといわれています。実際には、国語の成績も上達しますが、時間がかかることは確かです。しかし、作文の上達はそれよりもはるかに時間がかかります。

 作文の自動採点ソフト森リンの点数のグラフを見てみると、どの子も徐々にではありますが必ず上達しています。しかしその上達は、一般にきわめてなだらかなので、一時的に下り坂になると見えるときもあります。

 これまで、高校生でとても上手に書ける子を何人も見てきました。どの子も、作文だけでなく学力も一流でした。しかし、その子たちも小中学校のときの作文は、それぞれそれなりに物足りないところがありました。作文の進歩は、一般に思われているよりもずっと時間がかかるのです。

 もちろん高校生まで勉強を続けずに小学校また中学校で言葉の森をやめた子供も、作文の書き方を覚えているので、書くことに自信があるという状態になります。進歩が止まっているように見えても、どの子も必ず上達しているのです。

 この上達を加速するためのポイントは、やはり読書と暗唱です。読む量をふやすことによって、上達がさらにはっきりしてきます。しかし、作文を書くだけでも、必ず進歩はしているということに確信を持って勉強を続けていってくだい。

 第三は、暗唱の自習が難しいということについてです。

 暗唱も、軌道に乗れば音読よりもやりがいのある勉強になります。しかし、10分間暗唱という形の残らないものは子供にとってはやり飽きることもあるようです。そこで今考えているのは、暗唱が形として残るような工夫です。これは、今後、説明していきたいと思います。


 ホームページの「父母の広場」は、随時書き込みができますので、ご意見、ご要望、ご質問などございましたら、いつでもご自由にお書きください。その際、生徒の名前などはもちろん必要ありません。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

マインドマップ風構成図

 記事のもととなった構成図です。


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作文指導の鉄則 as/558.html
森川林 2009/07/16 21:18 

 ↑ 梅雨明けの朝

その一、褒めるごと

 作文を上達させるコツは、今あるよいところを褒めることです。悪いところを直して効果があるのは、最初のうちだけです。また、上手な子の作文を見せて比較することは、子供の書く意欲にはつながりません。よいところを褒められれぱ、子供はよりよ<なろうとします。それが上達につながります。

その二、読ませること

 作文を上達させるためには、読むカをつけることが欠かせません。読む力とは、本などを読んだ経験と言い換えてもいいでしょう。小学校低学年の子供に、[わ」と「は」の区別を教えようとしても、それを文字として読んだ経験が少ない子供は、なかなか理解が進みません。同じことは、小学校高学年に「書き出しの工夫」や「たとえ」、中・高生に「社会実例」や「自作名言」を教えるときについてもいえます。読んだ経験が理解を早めるのです。今書いている作文のよいところを褒める一方で、読むカをつけることが作文の勉強の基本です。そして、読む力をつける方法もまた、子供が読むことを褒めることにほかなりません。

その三、書く前に教えること

 作文を書き終えたあと教える事後指導は、「直す勉強」になりがちです。事後指導をなくすことはできませんが、できるだけ書き出す前の事前指導に力を入れてください(こういう目標
で書いてごらんという具合)。書き終えたあとは、子供の努力を評価することを中心にしていきましょう(よいところを褒める)。

 作文指導の客観的な目標として、日本語作文小論文検定(作文検定)があります。作文検定は、小学一年生レベルの一二級から大学生・社会会人レベルの一級まであり、子供の実力に合わせた受検が可能になっています。ぜび、目標にしてください。

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記事 557番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/28
国語の成績を上げるコツを三つ as/557.html
森川林 2009/07/15 10:43 



 国語の成績を上げるコツを三つ説明します。

 まず第一は、読む力です。第二は、問題を解くコツです。第三は、過去問の傾向です。


 いちばん大事な読む力は、あとで説明することにして、まず、問題を解くコツから説明していきます。

 問題を解くコツで大事なことは二つあります。一つは答えが文中にあるということです。

 ただし、文中にあるといっても、問題となっている箇所の直前にあるのはやさしい問題だけです。難しい問題は、問題のあとの方にでてくるので見つけにくいという傾向があります。

 また、さらに難しい問題になると、答えは文中にあることはあるのですが、問題となっている箇所からかなり離れたところにあるということがあります。また、答えが直接文中にあるのではなくて、内容的に文中にあるという場合もあります。

 読む力のある子が、意外と国語の点数が悪かったというときの原因はここにあります。つまり、問題を見て、問題文から答えを探すのではなく、自分の考えから答えを述べてしまうのです。国語の問題は、自分の知識や考えが問われているのではなく、問題文から探せるかどうかが問われているのです。

 問題を解くコツでもう一つの大事なことは、難しい問題ほど感覚ではなく理屈で解くようになっているということです。感覚的に合っていそうなところを選ぶのではなく、理屈の上で必ずしもそうとは言えないところを消去するという発想で解いていきます。

 このアドバイスをするためには、具体的にその生徒の間違えた問題を一つずつ見ながら説明していく必要があります。そのため、一斉指導にはあまり向きません。しかし、一つのテストを全部説明するのに一時間もかかりませんが、次回からどの子も点数が見違えるほどよくなります。

 問題を解くコツに関連して、よく塾などでは、問題を読んでから問題文を読むというようなアドバイスしているところがありますが、実力のある子はそのようなことはしていません。普通に問題文を読んでから


 国語の成績を上げる上で大事なことは、次に、過去問の傾向です。なぜ過去問の傾向を研究する必要があるかというと、素直な答えを要求されている問題と、ひねった答えが要求されている問題とでは、答えがかなり違ってくるからです。

 これは、志望校の過去問を一年間分やれば、大体のことがわかります。過去問は最も役に立つ問題集ですから、昨年のものだけでなく、古本もあればそれも買っておくことをおすすめします。


 現在の入試問題では、実際の国語の実力よりも、解き方のコツや過去問の傾向分析の方がはるかに大きい差を生み出します。


 しかし、国語の成績に上げることに関していちばん大事なのは、もちろん読む力です。

 読む力は、速読力に表れます。国語の成績がよくなかった場合、その答案を見てみると、最初の方は○が多いのに、あとの方によると×が多くなるということがあります。これは、読み取るのに時間がかかったために最初の方の問題しかじっくり取り組めなかったということです。

 この速読力は、速読の練習でつくわけではありません。多読によって速読力がつきます。

 小学生のころは、国語の問題集や漢字の書き取りに時間を取るよりも、その分、本を読む時間に力を入れる方が読む力がつきます。

 たくさんの本を読むためには、難しい本もやさしい本も、両方読んでいく必要があります。大人の目から見ると、面白いだけの本と思われているような本でも、それが、たくさん読む力につながっていきます。そしてその一方で、難しい本も勉強として読んでいくという両面作戦で読書を進めていく必要があります。


 読む力は、味わって読む力とも言えます。この味わって読む力は、繰り返し読むことによって身につきます。内容をやあらすじを理解するだけの読み方ではなく、丸ごとその情景や心情や説明を把握するような読み方が深く読む力になります。

 この丸ごと把握した内容は、徐々にその子の頭の中で消化され、自分のものになっていきます。この勉強法は、暗唱の勉強法と共通点があります。

 読む力をつけるコツを簡単に言えば、やさしい本をたくさん読み、そして難しい本を繰り返し読むということに尽きると言ってもいいと思います。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

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最も大事な子供時代の教育 as/556.html
森川林 2009/07/14 04:40 
——どこに費用と時間をかけるか——



 子供の生活は、1日24時間の中で限られています。しかも、子供は、成長する期間も限られています。その年代は、一生戻ってこない貴重な時間です。ですから、家庭生活の中では、子供の教育を何よりも優先して考える必要があります。

 今の社会は、昔と違って、多くの子供が塾や習い事に行くようになっています。しかし、人と同じような勉強しているから安心できるかというと、そうではありません。他人と同じ路線で勉強していると、もっと時間をかけてがんばるという方向に進みがちです。ところが、教室で先生に教わるような形の勉強は、きわめて能率が悪いのです。

 塾や習い事の勉強の多くは、学校で一斉授業を聞いているときの勉強と本質的には変わりません。聞かなくてももともと分かっているという無駄な時間がかなりあるのです。能率のよい勉強は、ひとりでやるか、専属の家庭教師がつくか、両親が徹底して面倒をみるか、いずれかの形の勉強です。このような勉強であれば、もっと密度の濃い、無駄のない、したがって余裕のある勉強ができます。

 しかし、そういう密度の濃い勉強に集中するような生活は、受験前の一年間で十分です。それまでの学年は、勉強に時間をかけて成績をよくしようとするのではなく、ポイントを絞って頭をよくしておくことが大事です。小学校低中学年から塾や習い事で勉強していると、たしかにそのときは成績がよくなるように見えます。しかし、そこで見られる成績の差は、学年が上がり、みんながやる気になったときにすぐに逆転してしまうようなはかない差なのです。

 時間をかけて成績をよくするのではなく、重点を絞って頭を良くする、というのが言葉の森のすすめる勉強法です。

 では、子供の教育のどこに費用と時間をかけたらいいのでしょうか。

 まず、国語、英語、数学、理科、社会などの塾での勉強は不要です。受験期の一年間は集中する学習が必要ですが、その場合でも塾を中心にするとかえって子供の勉強時間に余裕がなくなってきます。受験勉強は、志望校の過去問に取り組み、模擬試験で自分の位置を知るというやり方が最も効果的です。いずれも、中心になるのは家庭です。

 受験が直面していない時期の普段の勉強は、自宅で進める勉強が最も安上がりで最も能率のいい勉強になります。英語は、教科書を丸ごと暗唱できるまで繰り返し音読することが勉強の中心になります。数学は、やや難しい問題集をできないところがなくなるまで反復して練習することが基本になります。それ以外の教科は、学校で勉強しているだけで十分です。

 子供の教育で費用と時間をかけるところは読書です。読書によって日本語の力をつけることが、家庭学習の最優先の課題になります。しかし、家庭学習の弱点は、読書が易しい読書に留まってしまいなかなか難しい読書に進まないことと、作文を書く機会が子供の力だけではとりにくいことです。また、言葉の森で行っているような暗唱の習慣もなかなか作れません。

 そこで、塾や習い事をどれか一つに絞るとすれば、言葉の森で週1回作文を書き毎日の音読と暗唱の自習をして、それ以外は、読書と英語、数学の自学自習を進めていくということが、子供の生活にとって最も理想的な勉強の進め方になると思います。

 言葉の森の勉強は、小1から高3まで続けられます。受験期の1年間は言葉の森の勉強にあまり取り組めない時期もあるかもしれません。しかし、受験が済めばまた同じように勉強ができます。長期間同じペースで続けられるというところが、ほかの習い事ではなかなかできない貴重な蓄積になっているのです。

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家庭でできる勉強の中心は読書と作文 as/555.html
森川林 2009/07/13 03:26 
——学力の中心は読書力、考える力は作文力に表れる——



 子供の教育に関しては、将来の社会で通用する能力と、今の社会で通用する能力の両方を考えていく必要があります。それらの能力の中で、最も大事なものは、読書力と作文力です。

 まず、読書力です。

 読書力、すなわち読む力さえあれば、どの勉強もできるようになるというのが学力に対する基本的な考え方です。英語、数学、理科、社会なども、それらの学力の根底にあるのは、その教科の内容を読み取り、自分のものにする読解力です。つまり、より速くより深く理解する力があれば、あらゆる勉強は半ば以上できているといってもいいのです。

 勉強は、新しい、未知の、難しい内容を理解するという面を持っています。また、ほとんどの勉強は、日本語で書かれた内容を理解するという面を持っています。この日本語を読み取る力が、学力の出発点であり、到達点でもあるのです。

 小学生のころだけでなく、中学生や高校生になっても、読む力をつけることが勉強の最重点の目標です。教科書で学ぶ内容は、学力の枝葉の部分で、学力の幹となる部分は、読書によって作られています。

 読書力のある子は例外なく勉強の成績もよく、しかも、学年が上がるほどよくなる傾向があるのです。


 次は、作文力です。

 現在、作文の勉強は、学校ではあまり教えられていません。小学校低学年までの日本の作文教育は世界的に見ても充実していますが、小学校高学年から中学生、高校生になると、作文の指導が次第に少なくなってきます。

 しかし、学校であまり教わらないから作文の勉強が大事だというのではありません。作文を書く力もちろん大切ですが、作文力をつける点で最も大事なことは、思考力や理解力を集大成するものとして作文力を育てるということです。

 現在の入試でも、単に知識の有無を問うような形の問題はどんどん少なくなっています。今後は、考える力を問うものが更に増えていきます。この考える力が最もはっきり出るのが作文です。

 考える力を中心とする国語力の集大成として作文力を育てるという作文の位置づけは、言葉の森の作文指導の特徴です。作文の勉強であればどのようなものでもよいというのではなく、考える力と読む力を育てるために作文の勉強をするということが大事なのです。

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言葉の森の勉強の特徴——言葉の森独自の事前指導 as/554.html
森川林 2009/07/12 04:33 


 言葉の森では、どのような勉強をしているのでしょうか。言葉の森には、ほかの教室にはないいくつかの特徴があります。

 第一は、事前指導を重視していることです。作文を書き出す前に、書く方向をアドバイスします。この事前指導によって、苦手な子も楽に書き出すことができ、得意な子もさらに高い目標の書き方をすることができます。

 第二は、項目指導を中心にしていることです。項目指導とは、作文の中に必要な表現項目を入れながら書く勉強法です。項目が入ればいい作文が書けるというのではありません。項目を入れることによって、個性と深みのある項目を作る力をつけることが目標です。このように目標の明確な指導を行っているので、子供たちは長期間意欲的に作文の勉強に取り組むことができるのです。

 第三は、小学校低学年の作文指導のときから、高学年の感想文や意見文、さらには小論文に発展させる見通しをもって作文指導を行っていることです。作文指導の目標は、高校生になったときにその学年にふさわしい立派な小論文を書く力をつけることです。小学校のときだけの勉強で終わらずに、生涯続く文章の実力をつけること目標にしているのです。

 このような言葉の森の指導をを支えているのは、自宅での準備です。しかし、準備といってもそれほど時間のかかるものでありません。事前に与えられている課題を見て、その課題に合わせて、似た話を考えたり家族に取材をしたりすることです。この家族に取材をして話をふくらませるというのは、子供たちの考える力を育ててるとともに、親子の対話を生み出す貴重な機会になっています。

 言葉の森の指導の流れをひとことでいうと、小学校低学年のころは楽しく書く、中学年のころは表現を工夫して書く、高学年は考えを深めて書く、中学生はより深く考えた意見文を書く、高校生は社会的な問題にまで視野を広げた小論文を書く、という進み方です。一貫したカリキュラムで長期的な指導を行っているのが、言葉の森の勉強の特徴です。

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

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 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
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●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
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●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
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●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
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●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
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●公立中高一貫校の作文合格対策
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●帰国子女の日本語学習は作文から
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