↑ 暑さの中、元気に咲くナデシコ
昨日に引き続き、父母の皆様からいただいたご意見、ご要望を紹介します。
このあと、1件ずつお返事を書いていきます。
関連するご質問やご要望がございましたら、父母の広場に続けてお書きください。
●先生に対しては満足です。教材、課題の使い方、システムが少し分かりづらいです。プリントも見にくいときがあります。インターネットの方がかなり充実しているようですが、パソコンが不得手なもので困っています。こちらも努力いたしますが、もう少し手助けとなるものがあると有難いです。(小4保護者)
●暗唱の文章のセレクト理由がよくわかりません。音読も意義があったと思うので、暗唱だけでなく、両方を取り入れられないでしょうか。(小4保護者)
●子どもは先生のご指導によって書く楽しさを発見したようです。ただ誉めるでなく、ただ欠点を指摘するでなく、子どものやる気を引き出していただいていると思います。(小4保護者)
●言葉の森での勉強は、すべての教科の学力だけでなく、娘の成長そのものに結びついていると実感しています。いつも的確なアドバイスがいただけ、力がついていると感じます。パソコン入力ではなく、作文用紙を用いての本人の手書きによる提出を続けていただけたらと思います。(小4保護者)
●子供の話をよく聞いてくださるし、ていねいで感じのよい話し方です。わかりやすく、聞きやすい雰囲気で、親子ともにとてもうれしく思っています。ネット上の検索がしづらいので、初心者でもわかりやすいと助かります。(小4保護者)
●電話指導があるため、書きやすく、返事も1週間程度で返ってくるので記憶に新しくよいと思います。指導の先生に相談できる方法(電話指導以外に)があるとよいのですが……。(小4保護者)
●第四週の長文読解の解答を提出しても、採点されず、答案がなくなってしまったと言われたことがありました。(小4保護者)
●作文を書くだけではなく、読解問題や暗唱など、常に良いものを取り入れていただけるところがよいと思います。土曜日の午後まで電話指導があると助かります。毎回送られてくる印刷物は、子供にはどこを見たらよいのかわかりにくいです。(前回分とつながっているため。)(小4保護者)
●指導を受けるようになり、子どもが書く作文の内容が明らかに変わってきているし、スピードもついているのが見て取れます。埼玉県の公立中高一貫校の受験を考えております。それを視野に入れ、ご指導をお願いいたしたく思います。(小5保護者)
●息子は、週一回担当の先生とお話しするのを楽しみにしているようです。毎週電話で指導をしていただくので、毎回提出し続けていくことができています。親が勧めても読書しようとしません。本に興味を持つような声かけをしていただくのはどうでしょうか? (小5保護者)
●あまり自分の体験を豊かな言葉で表現できる子ではないので、特に電話指導で、具体例を引き出してくれるような、子供に共感できるような先生をお願いしたい。講評は、細部ではなく、作文全体についてされているようだが、「○○○のところが□□□だから良い」といった指導が必要なのでは? (小5保護者)
●本部の理念やサービスには満足しているが、担当の先生によって、指導のばらつきがある。ただ、このことは、先生の熱意の違いでもあり、仕方がないとも思う。以前の先生は、上への導きが常にあったが、今回の先生は、この程度という事務的さがある。(小5保護者)
●担当の先生の指導が的確、かつ、優しく朗らかで有難いです。読解問題の解説をもう少し多くつけていただけると有難いです。(小5保護者)
●子どもの成績があがった。時間の使い方、集中力がうまくなった。担当の先生には、大変お世話になっています。子どもが泣きながら受講しても、きちんと対応してくださり、心から感謝しています。よろしくお伝えください。(小5保護者)
●別料金で、読書感想文や作文などの講座があればいいなあと思います。(小5保護者)
●項目の説明をお願いしたいと思います。最近、「まるで」とか「分かったこと」等を簡単に考えているふしがあるので……。(小5保護者)
●言葉の森新聞の字がもう少し大きい方がよいと思います。(小5保護者)
●回数的にきついので、月に一度お休みがあるとうれしいです。また、低学年用の読解問題があると、自分できるかなと思います。(小5保護者)
●文章を書く機会を得たのは事実だが、テクニックを教示された実感がないし、効果が上がっているか不安。夏休みの感想文の指導もしてほしい。(小5保護者)
●子供が楽しく作文を書けるようになり、満足しているが、明らかな誤字は指摘していただきたいです。(小5保護者)
●インターネットでの作文は、小中学生のうちは控えたいです。手書きが減ってきている今、しばらくは字を書いての提出を望みます。先生からの手書きの指導も、子供は心待ちにしております。(小5保護者)
●担当の先生の電話の声が明るく、元気をもらえる。兄弟一人一人の性格を理解して、励ましながら、時に厳しく、時に優しく指導してくださる。ぜひぜひ、兄弟割引をしていただきたい。言葉の森新聞は一家庭に一部でよいので。また、郵便はまとめてでよいので。一人ずつ来ても、結局、見ないことが多い。システムの関係で難しいと思いますが、本当は、添削と山のたよりがいっしょの日に送られてくるといいと思います。(小5保護者)
●電話の説明がわかりやすいようです。話し言葉を文章中によく使用するので、厳しく指導してほしいと思います。(小5保護者)
●何度か挫折しそうになりましたが、続けてこられたのも先生の電話指導のおかげだと思います。4週目の読解問題は、受験にも対応できる問題を希望します。(小5保護者)
●高学年になり、塾との兼ね合いがむずかしくなり、また、塾でも作文を書くため、少し負担感が出始めています。月2回コースなど、回数の調整ができれば……と思います。(小5保護者)
●担当の先生は、毎回の課題に対するご自身のエピソードを2つ~3つ話してくださるので、作文イメージがわきやすく、スムーズに書けるところが良い。振替のとき、先生の指導力の差が大きい(質問を一方的にする。項目表の説明をまる読みする)ので改善してほしい。清書の週の内容をもう少し充実させてほしい。(小5保護者)
●子供の努力不足もあり、なかなか1時間の中で書き終わりません。短時間(60分以内)で書けるようになるにはどうしたらよいのでしょうか。(小5保護者)
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↑ 今日咲いていたスイレンの花
保護者の皆様からいただいたご意見、ご要望を「父母の広場」に掲載しています。
このあと、1件ずつお返事を書いていきます。
関連するご質問やご要望がございましたら、父母の広場に続けてお書きください。
●主な項目にそって書くことで、自分の考えや思いを表出しやすくなったように感じます。各々の年齢に応じたおすすめの本を教えてください。(幼長保護者)
●子どものレベルに合った指導で無理なく作文に取り組めています。やる気の無いときも電話の後は作文に集中できているようです。(小2保護者)
●先生の子どもに対するとても肯定的な姿勢と細やかで配慮の行き届いたご指導に感謝しております。(小2保護者)
●作文を書いている途中で行き詰まったときなど、何と声をかけてアドバイスしたらよいかわからず、通信だと親の指導力に限界を感じます。(小2保護者)
●長文に暗唱300字の印がほしい。兄弟割引があるとうれしい。ホームページの構成がわかりにくい。(小2保護者)
●月に一度でも教室での指導を受けられれば気持ちが引き締まり、取り組む姿勢が変わると思うので、そういう機会があればと思います。(小2保護者)
●電話で子供の話をよく聞いてくださり、話を上手に広げてくださり、本当に良い先生で満足しています。先生都合により、普段の先生以外のときの対応が事務的でさびしい感じがします。(小2保護者)
●先生のきめ細かい指導のお陰で、子どもは本が好きになり、日常でも文章をよく書くようになりました。子どもの習い事の中で「言葉の森」がピカイチだと思っています。毎週の新聞も楽しみです。(小2保護者)
●作文が嫌いな娘が、どうにか週1回の作文を書き続けてこられたのは、担当の先生の温かく、辛抱強いご指導あってこそだと思います。先生の評やイラストも楽しく、娘以上に親の私が作文の返却を楽しみにしております。項目シールですが、シール内にきれいに収まるように印刷できないでしょうか。(小3保護者)
●単に書くというところから脱して、他人に読んでもらって面白く感じてもらえるよう、読み手の気持ちも考えながら書けるようになってほしいのですが……。先生の伝えたいことが子供の印象に残るように電話指導をしてくださるよう希望します。(小3保護者)
●対応がていねいで満足しています。公立中高一貫校対策について、一歩進めたことを指導していただけるとうれしいです。(小3保護者)
●文学作品の暗唱等も、3ヶ月に数回でもよいので載せていただけると国語の勉強と実感できて良いと思います。(小3保護者)
●文章を書くことに抵抗がなくなり、表現が豊かになってきました。ホームページの記事を毎日読ませていただいています。とても参考になります。今後も「目からウロコ」情報を楽しみにしています。(小3保護者)
●本人が先生のお電話を楽しみにしています。そのおかげで音読、作文共にすすんでやっています。(小3保護者)
●課題フォルダの表紙の紙をもっと厚くて丈夫な紙にしてほしい。(小3保護者)
●書くことが苦手だった子供たちが、電話指導のおかげで、毎回その日に作文を仕上げています。いずれは、郵便での作文添削をやめる方向にいく予定だそうですが、親(母)がパソコンが全くダメなので、できれば郵便での作文添削も残していただけないかと願っています。(小3保護者)
●子どもが楽しく課題に取り組んでいます。電話指導もとても楽しみにしており、赤ペンも誉めていただけるのが励みになり、作文が好きになりました。(小3保護者)
●先生からの電話をいつも楽しみにしています。赤ペンの内容が少なく、画一的なので、作文の内容に対する感想や共感が書かれていたら、もっと励みになると思います。(小3保護者)
●暗唱拒否状態で音読に終わっていますが、何か良いアドバイスをお願いします。(くりかえすのがきらいな子です。)(小3保護者)
●お電話をいただくことにより、作文を書く意欲がわくようなので、ありがたく感じております。担当の先生が遠方なので、郵便利用だと作文の往復に時間がかかるので、ファクス利用等、通信手段の選択肢が多くなるとありがたいと存じます。(小3保護者)
●毎週文章を書くことで、書くことに抵抗が少なくなっていると思うので、漢字の力を身につけられるようになるとありがたいと思います。(小3保護者)
●振替をした際、先生によって、指導方法が違うことがあります。暗唱や音読に取り組ませる方法として、毎週提出できる別紙をつけていただけるとありがたいです。(小3保護者)
●先生から子供に対して、どのような指導が行われているのかよくわかりません。また、効果がはっきり見えないので、家庭報告書(先生からの子供の評価)を定期的に(たとえば四半期に一回)いただければと思います。(小3保護者)
●こまかく指導されているので、良い点や改善点がよくわかります。暗唱が良いのはわかりますが、文全体を理解できてはいないので、以前のように問題を出してもらった方が良いような気がします。(小3保護者)
●担当の先生は、子供の主体性を尊重し、常に柔軟で、肯定的な言葉がけで、子供に寄り添うように作文指導をしてくださいます。電話での穏やかな声と鋭いコメントや評価、また、学級新聞の文章から伝わってくる知的なお人柄を子供も大変信頼しており、音読や作文に意欲的に取り組んでいます。日頃のきめ細かいご指導に深く感謝申し上げます。言葉の森の月毎の入選作品は、講評がないせいもあり、基準が不明確で、なぜこれが選ばれたのか理解できない作文が多く、娘も私も、順番に入選が回ってくるから意味がないと感じています。選ぶ方の主観であれば講評が必要であり、機械的なスコアで決まるのであれば配布は不要ではないかと思います。(小3保護者)
●電話指導の時間の制限が厳しすぎると感じています。5分~10分のずれの許容範囲を設定してほしいです。また、振替も担当の先生にしていただきたいです。(小3保護者)
●ほめていただくことは、もちろん有難いですが、せっかくの添削ですので、直すべき箇所(たとえば、○○○という表現の仕方もできるとか、○○○という言い回しもあるといったこと)もどんどん教えていただきたいです。以前、通学生徒には個人個人に応じて本を勧めていると新聞で拝見しましたが、通信生にもしていただきたいです。本のリストなど、ウエブで見ることができますか?(小4保護者)
●いつも温かく、穏やかに、そして朗らかにご指導いただき、母親の私も励まされる思いです。よい所をたくさん誉めてくださり、子どもも次もがんばろうという気持ちで取り組むことができるためです。お人柄が大好きで、ご指導も適切です。常に新しいやり方を模索され、私共に提供してくださる姿勢が素晴らしいと思います。また、物事の見方や考え方が示唆に富み、いつも学ばせていただいておりますし、共感させていただいております。今後の進化にも期待させていただいております。(小4保護者)
●担当の先生が、子供との対話が上手で、子供は先生との電話を非常に楽しみにしている。ただ、いざ作文を書くとなると、なかなか書けなくて苦労している。(小4保護者)
●このまま続けていて、作文がうまく書けるようになるのか、成果が出ているのか、不安です。(小4保護者)
●先生が優しく、いつも励ましてくださるので、本人もやる気になっています。「山のたより」では、どんな本を読んだらいいか、読解力のつけ方などのアドバイスがあり、とても参考になります。(小4保護者)
●教材や指導法などについて、よりよいものを目指そうとする姿勢が感じられます。電話指導も10分の間にポイントをおさえた指導をしつつ、温かみのある言葉をかけていただけるので、子どもも楽しみにしています。(小4保護者)
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王様は言いました。「おいしいものが食べたい」。そこで、腕に自信のある国中の調理人が様々な料理を作りました。ところが、優勝したのはめざしでした。という漫画を昔読んだことがあります。
ラーメンとカレーとチャーハンで、どれが一番かと問うことはできません。好き嫌いという主観的なことは言えますが、どれが最もすぐれているかという順番をつけることはできません。
芸術作品も同じです。「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」と「かにかくに渋民村は恋しかりおもいでの山おもいでの川」と、どちらがすぐれているかという問いは、普通はしません。
もちろん、
何のために評価をするのかという目的が明確であれば、その目的に沿った評価や点数化はできますが、目的がないときの点数化というのはできないのです。
しかし、このような芸術作品にも、ある方法で順位をつけることができます。それはその時代の人気投票によるものです。例えば、好きな料理でカレーが350票、ラーメンが320票と票が入れば、順位が決まります。つまり、主観が集積したものが客観性になるというのが投票の理論です。
作文も似ています。ある目的に沿った評価として見れば作文にも点数がつけられますが、感動する作品を客観的に評価することはできません。できるとすれば、人気投票のような形です。作文には、それぞれ味があるからです。
これは、読む学力の評価と書く学力の評価の違いと考えることができます。読む学力は、目標が限定されているので、テストで点数化することができます。書く学力は、テストや点数化にはもともと不向きで、ただ発表することが書くための動機になります。読む学力は、いい点数をとることが、書く学力は、人に見てもらうことが、その動機となっているのです。
これまでの社会では、テストの文化が大きな比重を占めていました。しかし、これからの社会では、発表の文化が大きく広がっていきます。
しかし、実は発表の先にもう一つ別の文化があるのです。
なぜ花はきれいに咲き、なぜ鳥は美しく歌うかといえば、それは昆虫や仲間を引き寄せるためという目的があるでしょうが、それだけでは説明しきれないものがあります。
花が咲き鳥が歌うのは、生存のためという目的を超えて、美を表現すること自体が嬉しいからなのです。それは、自分が花や鳥の気持ちになるとわかります(笑)。
「葉隠」に、剣術の修行の段階についての話があります。まず、弱くて自信がないとき。これは、使えません。次に、ある程度強くなり自信もつき、人の長所や欠点がわかるようになり、いろいろ批評もしたくなる時期。このころになると、役に立ちます。しかしその先に、人の長所や欠点だけでなく、自分の長所や欠点もわかるようになり、自信はあるが黙っている時期があるそうです。
普通の人はここまでですが、さらにその先に、どこまでいっても無限に進歩の先があることが分かり、ひとりで進歩し続ける境地があるというのです。
読む学力は、テストや点数で評価できます。これは、剣術で言えば、人の欠点もわかり批評もしたくなる時期でしょう。しかし、その先の書く学力は、評価ではなく発表自体が動機になります。剣術で言えば、自分の長所や欠点もわかり自信はあるが黙っているという時期でしょう。しかしさらにその先に、無限の進歩があるというような境地に達するような時期がやってくるのだと思います。
それが、テストの文化、発表の文化のあとに来る道の文化です。
カレー、ラーメン、チャーハン、それぞれに個性があるというのは発表の文化です。その先に、カレー道、ラーメン道、チャーハン道という無限の進歩をめざす境地があります。
王様の料理コンテストで優勝しためざしの先に待っているものもまた、めざし道という道の文化なのだと思います。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
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中高一貫校の作文入試は、長さと速さと誤字のなさがポイントです。
作文の評価には多くの例外がありますが、一般に、
作文の字数と実力との間には、かなり高い相関があります。しかも、中高一貫校の作文入試では、速度が要求されます。学校によっては、30分で800字書くなどという課題のところもあります。大人では、この時間ではほとんどの人が書き上げることができません。そして、800字の作文で誤字が一つもないということも、普通の大人ではほとんどの人ができないと思います。
では、その三つの対策を述べていきます。
まず、作文の長さについては、材料をふやしていくことが必要です。そのために、予想される課題について家族で対話をして、ほかの人の体験や感想を聞くということが役に立ちます。また、
実際に自分で作文の中に書いたことのある実例や表現は、作文試験に使いやすくなります。材料をふやすためには、何度も書いて、書きなれるることが必要です。
次に、速度についてです。速度速くするコツは、全体の構成を先に考えることです。これが、言葉の森の指導の特徴です。書きながら考えるのではなく、考えてから書くという書き方をしていきます。
しかし、考えると言っても、構成に5本も10分も書けるわけにはいきません。課題を見たら、全体の流れをすぐに考え、それを作文用紙の余白にメモとして書きます。そのあと、
書いている間は、時どきそのメモに戻りながらほとんどノンストップで書いていきます。したがって、普段の練習でも、消しゴムは極力使わないようにして書きます。考えてから書くという書き方をするためにも、やはり書きなれることが必要になってきます。
第三に、誤字を少なくすることについてです。作文の評価は、採点者の負担が大きいので、少しでも誤字があった作文はその場でボツという評価がされます。誤字の減点は、最も大きいのです。一ヶ所の誤字は大目に見られることもありますが、二ヶ所誤字があればまず合格は難しくなります。
しかし、この誤字は、実際に自分で作文を書いてみないと、どういう誤字があるのかわかりません。作文の中に使ってしまう誤字は、普通の漢字の書き取りの練習では直せません。
誤字をなくすためには、やはり何度も書いて他の人に指摘してもらう必要があります。一般に、高校生の作文で800字の文章に一ヶ所誤字がある人は、毎週作文を書いても必ず800字で一ヶ所程度、新たな誤字が出てきます。この誤字がなくなるのに、ほぼ1年近くかかります。それぐらい勘違いして覚えている誤字は、自分の力では直しにくいのです。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
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なぜ、感想文は難しいのか
作文は、平たく耆えば、自分の意見や感想を書きたいように書くだけですから、「会話」や「たとえ」などの表現項目を盛り込めば、小学校低学年でも書くことができます。
ところが、感想文は、本の中から書く場所を選ぶにしても、感想を書くにしても、考える範囲が広すぎて、子供にとっては雲をつかむような話となります。
小学校低学年の場合は、手取り足取り指導しないとまず書けません。
上手に書く秘訣
感想文を書くうえで大事なことは三つあります。
いちばん大事なことは、「似た話」を探し、ふくらませるということです。子供たちの多くは、あらすじを長く書きがちです。あらすじを書くこと自体はいい勉強になりますが、あらすじをいくら書いても感想文にはなりませ」ん。また、感想文もいう言葉から、感想を長く書こうとする子もいます。しかし、感想とは、結局「おもしろかった」か「おもしろくなかった」かに帰着しますから、感想を長く書こうとするとかえって個性が出ません。
感想文は、「似た話」を書くことによって、長く個性的に書けるようになるのです。
もう一つの大事なことは、何回かに分けて書くということでず。一日四〇〇字で三日に分けて書くということであれば、教えるほうも教わるほうも無理なく取り組めます。準備のための取材や調査に時間をとれば、さらに日数はかかりますが、時間をかければそれだけ楽に書けるようになります。
最後に大事なことは、書いたあとに、書き上げたことそのものを褒めてあげることです。コンクールに入選させるために、それ以上手季直しをする必要はありません。入選を左右するのは題材のおもしろさです。そして、題材は偶然に左右されます。教育で大事なことは、偶然を評価することではなく、努力を評価することです。
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↑ 青空と二羽のスズメ
父母の皆さんからいただいたご意見やご要望を、ホームページの父母の広場に順次掲載していきます。
今回は、その中で、比較的多くあったご意見のいくつかにお答えします。
全体に言葉の森の指導については概ね好評で、電話指導が明るくてやさしい、苦手だった作文が好きになった、上手になった、書く習慣がついた、などの声が多数ありました。
その一方で、言葉の森の指導や運営に対する要望もありました。その中の代表的なものをまず三つ紹介したいと思います。
第一は、休んだときの振替指導も同じ先生にして欲しいというものでした。
現在の振替指導の方法は、生徒から振替の電話を受けた時点で、折り返し電話のできる先生が説明をするという形になっています。
なぜ生徒と担当の先生が個別に約束する形にできないかというと、一つには、個別の約束になると、時間帯によっては先生が負担に感じる場合があるからです。例えば、早朝の振替や日曜日の振替などです。電話指導をするときは気合いが必要なので、その時間に合わせて気持ちを整えておく必要があります。通常は休んでいる生活時間の中に、臨時にそういう時間が入るというのはかなり負担を感じることだからです。
もう一つは、先生と生徒の個別の約束になると事務局で把握できないため、どちらかが約束を忘れてしまった場合や、急な変更があった場合、事務局が対応できなくなってしまうからです。
しかし、
今後の解決策として、オープンな掲示板で生徒が振替希望を書き、講師がそれに返信をし、事務局がそれを把握するというような仕組みを作ることを考えています。これはインターネット上でやりとりする形になりますが、携帯電話でもできるような仕組みにしたいと思っています。
第二は、作文の上達の度合いを知りたいという要望です。
この上達度を知りたいという声には、二つあると思います。一つは作文を書くのが苦手で自習もしていない、これで本当に上達するのかということです。このような子供でも、週一回作文を書くという勉強していると、徐々に書くことになれていきます。見違えるほど上手になるところまではいかないとしても、書くことに負担がなくなり、書くことが楽になり、好きになるというところまでは上達します。ですから、進歩が遅いように見えても、気長に褒め続けてあげることが大切です。
もう一つは、ある程度上手な子が、進歩の高原状態になったと感じている場合です。その学年では、ある程度うまく書けるが、それ以上うまく書くという展望が見えないというときに、果たして上達しているのかと感じるようです。しかし、言葉の森では先の学年に進んで進歩を続けるという見通しがあります。今の学年で十分できているところをたっぷり消化して先の難しい課題に進んでいくということで、作文力は進歩を続けていきます。それぞれの学年にはそれぞれの学年の課題があります。小学校3、4年生で、生活文を楽しく充実して書いているときに、もう上手に書けているから、その先の5、6年生の難しい課題に進むという勉強の仕方はしません。同じく、小学校5、6年生で上手に書けるから先の意見文に進むとか、中学生で上手に書けるから難しい論説文の高校生の課題に進むというやり方はしません。言葉の森の勉強は、その学年で書ける上手な作文をたっぷり書いて、次の学年に進んでいくという形です。
よく英語や数学の成績は3ヶ月で上達するが、国語の成績は1年かかる、又は変わらないといわれています。実際には、国語の成績も上達しますが、時間がかかることは確かです。しかし、作文の上達はそれよりもはるかに時間がかかります。
作文の自動採点ソフト森リンの点数のグラフを見てみると、どの子も徐々にではありますが必ず上達しています。しかしその上達は、一般にきわめてなだらかなので、一時的に下り坂になると見えるときもあります。
これまで、高校生でとても上手に書ける子を何人も見てきました。どの子も、作文だけでなく学力も一流でした。しかし、その子たちも小中学校のときの作文は、それぞれそれなりに物足りないところがありました。作文の進歩は、一般に思われているよりもずっと時間がかかるのです。
もちろん高校生まで勉強を続けずに小学校また中学校で言葉の森をやめた子供も、作文の書き方を覚えているので、書くことに自信があるという状態になります。進歩が止まっているように見えても、どの子も必ず上達しているのです。
この上達を加速するためのポイントは、やはり読書と暗唱です。読む量をふやすことによって、上達がさらにはっきりしてきます。しかし、作文を書くだけでも、必ず進歩はしているということに確信を持って勉強を続けていってくだい。
第三は、暗唱の自習が難しいということについてです。
暗唱も、軌道に乗れば音読よりもやりがいのある勉強になります。しかし、10分間暗唱という形の残らないものは子供にとってはやり飽きることもあるようです。
そこで今考えているのは、暗唱が形として残るような工夫です。これは、今後、説明していきたいと思います。
ホームページの「父母の広場」は、随時書き込みができますので、ご意見、ご要望、ご質問などございましたら、いつでもご自由にお書きください。その際、生徒の名前などはもちろん必要ありません。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
マインドマップ風構成図
記事のもととなった構成図です。
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↑ 梅雨明けの朝
その一、褒めるごと
作文を上達させるコツは、今あるよいところを褒めることです。悪いところを直して効果があるのは、最初のうちだけです。また、上手な子の作文を見せて比較することは、子供の書く意欲にはつながりません。よいところを褒められれぱ、子供はよりよ<なろうとします。それが上達につながります。
その二、読ませること
作文を上達させるためには、読むカをつけることが欠かせません。読む力とは、本などを読んだ経験と言い換えてもいいでしょう。小学校低学年の子供に、[わ」と「は」の区別を教えようとしても、それを文字として読んだ経験が少ない子供は、なかなか理解が進みません。同じことは、小学校高学年に「書き出しの工夫」や「たとえ」、中・高生に「社会実例」や「自作名言」を教えるときについてもいえます。読んだ経験が理解を早めるのです。今書いている作文のよいところを褒める一方で、読むカをつけることが作文の勉強の基本です。そして、読む力をつける方法もまた、子供が読むことを褒めることにほかなりません。
その三、書く前に教えること
作文を書き終えたあと教える事後指導は、「直す勉強」になりがちです。事後指導をなくすことはできませんが、できるだけ書き出す前の事前指導に力を入れてください(こういう目標
で書いてごらんという具合)。書き終えたあとは、子供の努力を評価することを中心にしていきましょう(よいところを褒める)。
作文指導の客観的な目標として、日本語作文小論文検定(作文検定)があります。作文検定は、小学一年生レベルの一二級から大学生・社会会人レベルの一級まであり、子供の実力に合わせた受検が可能になっています。ぜび、目標にしてください。
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国語の成績を上げるコツを三つ説明します。
まず第一は、読む力です。第二は、問題を解くコツです。第三は、過去問の傾向です。
いちばん大事な読む力は、あとで説明することにして、まず、問題を解くコツから説明していきます。
問題を解くコツで大事なことは二つあります。一つは答えが文中にあるということです。
ただし、文中にあるといっても、問題となっている箇所の直前にあるのはやさしい問題だけです。難しい問題は、問題のあとの方にでてくるので見つけにくいという傾向があります。
また、さらに難しい問題になると、答えは文中にあることはあるのですが、問題となっている箇所からかなり離れたところにあるということがあります。また、答えが直接文中にあるのではなくて、内容的に文中にあるという場合もあります。
読む力のある子が、意外と国語の点数が悪かったというときの原因はここにあります。つまり、問題を見て、問題文から答えを探すのではなく、自分の考えから答えを述べてしまうのです。
国語の問題は、自分の知識や考えが問われているのではなく、問題文から探せるかどうかが問われているのです。
問題を解くコツでもう一つの大事なことは、難しい問題ほど感覚ではなく理屈で解くようになっているということです。感覚的に合っていそうなところを選ぶのではなく、理屈の上で必ずしもそうとは言えないところを消去するという発想で解いていきます。
このアドバイスをするためには、具体的にその生徒の間違えた問題を一つずつ見ながら説明していく必要があります。そのため、一斉指導にはあまり向きません。しかし、一つのテストを全部説明するのに一時間もかかりませんが、次回からどの子も点数が見違えるほどよくなります。
問題を解くコツに関連して、よく塾などでは、問題を読んでから問題文を読むというようなアドバイスしているところがありますが、実力のある子はそのようなことはしていません。普通に問題文を読んでから
国語の成績を上げる上で大事なことは、次に、過去問の傾向です。
なぜ過去問の傾向を研究する必要があるかというと、素直な答えを要求されている問題と、ひねった答えが要求されている問題とでは、答えがかなり違ってくるからです。
これは、志望校の過去問を一年間分やれば、大体のことがわかります。過去問は最も役に立つ問題集ですから、昨年のものだけでなく、古本もあればそれも買っておくことをおすすめします。
現在の入試問題では、実際の国語の実力よりも、解き方のコツや過去問の傾向分析の方がはるかに大きい差を生み出します。
しかし、国語の成績に上げることに関していちばん大事なのは、もちろん読む力です。
読む力は、速読力に表れます。国語の成績がよくなかった場合、その答案を見てみると、最初の方は○が多いのに、あとの方によると×が多くなるということがあります。これは、読み取るのに時間がかかったために最初の方の問題しかじっくり取り組めなかったということです。
この速読力は、速読の練習でつくわけではありません。多読によって速読力がつきます。
小学生のころは、国語の問題集や漢字の書き取りに時間を取るよりも、その分、本を読む時間に力を入れる方が読む力がつきます。
たくさんの本を読むためには、難しい本もやさしい本も、両方読んでいく必要があります。
大人の目から見ると、面白いだけの本と思われているような本でも、それが、たくさん読む力につながっていきます。そしてその一方で、難しい本も勉強として読んでいくという両面作戦で読書を進めていく必要があります。
読む力は、味わって読む力とも言えます。この味わって読む力は、繰り返し読むことによって身につきます。内容をやあらすじを理解するだけの読み方ではなく、丸ごとその情景や心情や説明を把握するような読み方が深く読む力になります。
この丸ごと把握した内容は、徐々にその子の頭の中で消化され、自分のものになっていきます。この勉強法は、暗唱の勉強法と共通点があります。
読む力をつけるコツを簡単に言えば、やさしい本をたくさん読み、そして難しい本を繰り返し読むということに尽きると言ってもいいと思います。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
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