ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 650番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
反復によって右脳で記憶する as/650.html
森川林 2009/10/07 22:00 


 言葉は、左脳で逐語的に読む形で頭に入ります。この仕組みを図式的に説明すると、先に読んだ言葉が短期記憶として残っている間に、後に読んだ言葉と結びつき、その結びついた部分を理解しながら、前に読んだ言葉は忘れていくというような読み方です。

 例えで説明すると、長い1行の文章があったとします。1行が数メートルの長い文章です。短期記憶というのは7つぐらいの言葉のまとまりを把握できるので、7語しか見えないような狭い筒で、その1行数メートルの文章を読んでいくというような読み方です。これが普通の逐語的な読み方です。その結果、読んだ内容の理解は残りますが、読んだ文章は記憶にはほとんど残りません。

 ところが、右脳は、イメージや音楽を処理する機能を持っています。イメージや音楽は、覚えようとを意識しなくても、そのままイメージや音楽として記憶に残 るという面があります。脳梗塞で左脳の言語野を破壊されると、話はできないが歌は訴えるという状態になるそうです。左脳の機能と右脳の機能は、このように違っています。

 イメージや音楽は、記憶をしようと思わなくてもいつまでも記憶に残ります。記憶術は、この右脳の仕組みを利用しています。

 反復によって覚えるというのも、右脳の利用と結びついています。同じことを何度も反復すると、左脳で理解すべき事柄が、右脳の音楽やイメージとして把握されるようになります。だから、ある文章を何度も読んで覚えていると、その覚えた文章がどのページのどの場所に書いてあったかということまで自然と記憶してしまうのです。

 この反復による記憶によって、記憶力が伸びるということももちろんありますが、それ以上に大事なことは、言葉とイメージが結びつくということです。言葉というイメージが結びつくことによって、発想が豊かになります。暗唱で右脳を活性化させると、創造力が増すという効果があるのです。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

平石 20160302  
反復すきです


森川林 20160302  
 現代は社会が豊かになったので、一回こっきりのものをたくさん使うということになりがちです。昔は社会が貧しかったので、本などでも同じものを何度も読みました。そういう反復を現代の豊かな社会でも意識的に復活させていくといいと思います。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 

記事 649番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
受験コースの作文でスピードアップをするには as/649.html
森川林 2009/10/06 15:46 


 小学校6年生の中高一貫校などの入試作文で、30分800字などの試験課題が課せられる場合があります。高校生の大学入試小論文では90分1000字などが普通ですから、30分800字というのは異常な速さです。このような時間と字数でまともに書ける子はほとんどいません。その結果、大きな差がつくので点数をつけやすくなるということです。

 しかし、これまで言葉の森から入試に臨んだ子供たちは、ほとんどが30分で800字ぐらいの作文を書いてきました。入試では、気合いが入るので練習のときよりも速く書けるからです。

 もちろん、練習のときに速く書く方法もあります。

 しかし、速く書く練習をするのは、試験の前の1-2ヶ月にしておく方がいいと思います。それまでは、時間を計りながら書きますが、速さよりも内容を優先していきます。なぜかというと、内容がよければ、その内容を試験の材料として生かせるからです。

 普段の練習は、実戦のための予行演習ではなく、材料作る準備のための練習と考えておいてください。普段の作文の練習でよい材料とよい表現を蓄積しておくと、それを試験で生かすことができます。試験で速く書くためには、普段の作品で時間を速くするよりも、充実した内容を書くことに力を入れておくことです。

 試験の1ー2ヶ月で速く書く練習をするときのコツは次のようになります。まず第1は、問題を読んだあと、作文用紙の余白に3、4ヶ所の箇条書きでメモをしておくということです。第2は、作文を書いている間は、消しゴムで消さない、書いたところを読み返さない、書くことを考えない、という三つのことを守ることです。第3に、書くことを考えずに書くためには、作文を書いていて書くことに詰まったときに、最初のメモを見ます。メモを見てすぐに書き続けるというやり方をしていけば、途中で考える時間を減らすことができます。第4に、作文の4分の3ぐらいまでの長さはほぼノンストップで書いていきます。途中で話が多少脱線したりずれたりしていても構いません。第5に、作文の結びの4分の1ぐらいに来たときに、初めて全体を読み返してまとめる体制に入ります。まとめる場面では、書き出しの意見とできるだけ対応するように考えるのが大事です。

 このように、ノンストップで速く書く練習は、1、2ヶ月でできます。毎週1回作文を書いている人は、同じテーマで同じ内容の文章を書く練習をする形で、毎日作文を書いていきます。1ヶ月毎日30分で800字を書く練習をしていると、速く書く感覚がつかめると思います。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) 公立中高一貫校(63) 
コメント11~20件
……前のコメント
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
作文力がこれか 森川林
作文力をつけるために必要なのは読書と対話。 出力の前に入力 6/19
記事 5105番
作文を書くとき 森川林
 接続語と助動詞は、実は重要です。  中学生や高校生で、文 6/18
記事 5104番
国語は、読む力 森川林
国語の力をつけるための音読は、1冊の問題集を繰り返し読むのが 6/16
記事 5103番
国語力は、テク 森川林
国語力をテクニックで身につけようという考えそのものがあさはか 6/14
記事 5100番
本当の勉強は、 森川林
子供は、自然に成長していれば、みんな時期が来ればそれぞれにが 6/12
記事 5098番
これから大学生 森川林
MMさん、ありがとうございます。 これは、10年以上前の記 6/12
記事 820番
これから大学生 MM
先生の書かれていることは今読んでもそのまま通じます。 10 6/11
記事 820番
毎週作文を書く 森川林
作文の勉強というのは、負担の大きい勉強です。 だからこそ、 6/11
記事 5097番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習