ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 650番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
反復によって右脳で記憶する as/650.html
森川林 2009/10/07 22:00 


 言葉は、左脳で逐語的に読む形で頭に入ります。この仕組みを図式的に説明すると、先に読んだ言葉が短期記憶として残っている間に、後に読んだ言葉と結びつき、その結びついた部分を理解しながら、前に読んだ言葉は忘れていくというような読み方です。

 例えで説明すると、長い1行の文章があったとします。1行が数メートルの長い文章です。短期記憶というのは7つぐらいの言葉のまとまりを把握できるので、7語しか見えないような狭い筒で、その1行数メートルの文章を読んでいくというような読み方です。これが普通の逐語的な読み方です。その結果、読んだ内容の理解は残りますが、読んだ文章は記憶にはほとんど残りません。

 ところが、右脳は、イメージや音楽を処理する機能を持っています。イメージや音楽は、覚えようとを意識しなくても、そのままイメージや音楽として記憶に残 るという面があります。脳梗塞で左脳の言語野を破壊されると、話はできないが歌は訴えるという状態になるそうです。左脳の機能と右脳の機能は、このように違っています。

 イメージや音楽は、記憶をしようと思わなくてもいつまでも記憶に残ります。記憶術は、この右脳の仕組みを利用しています。

 反復によって覚えるというのも、右脳の利用と結びついています。同じことを何度も反復すると、左脳で理解すべき事柄が、右脳の音楽やイメージとして把握されるようになります。だから、ある文章を何度も読んで覚えていると、その覚えた文章がどのページのどの場所に書いてあったかということまで自然と記憶してしまうのです。

 この反復による記憶によって、記憶力が伸びるということももちろんありますが、それ以上に大事なことは、言葉とイメージが結びつくということです。言葉というイメージが結びつくことによって、発想が豊かになります。暗唱で右脳を活性化させると、創造力が増すという効果があるのです。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

平石 20160302  
反復すきです


森川林 20160302  
 現代は社会が豊かになったので、一回こっきりのものをたくさん使うということになりがちです。昔は社会が貧しかったので、本などでも同じものを何度も読みました。そういう反復を現代の豊かな社会でも意識的に復活させていくといいと思います。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 

記事 649番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
受験コースの作文でスピードアップをするには as/649.html
森川林 2009/10/06 15:46 


 小学校6年生の中高一貫校などの入試作文で、30分800字などの試験課題が課せられる場合があります。高校生の大学入試小論文では90分1000字などが普通ですから、30分800字というのは異常な速さです。このような時間と字数でまともに書ける子はほとんどいません。その結果、大きな差がつくので点数をつけやすくなるということです。

 しかし、これまで言葉の森から入試に臨んだ子供たちは、ほとんどが30分で800字ぐらいの作文を書いてきました。入試では、気合いが入るので練習のときよりも速く書けるからです。

 もちろん、練習のときに速く書く方法もあります。

 しかし、速く書く練習をするのは、試験の前の1-2ヶ月にしておく方がいいと思います。それまでは、時間を計りながら書きますが、速さよりも内容を優先していきます。なぜかというと、内容がよければ、その内容を試験の材料として生かせるからです。

 普段の練習は、実戦のための予行演習ではなく、材料作る準備のための練習と考えておいてください。普段の作文の練習でよい材料とよい表現を蓄積しておくと、それを試験で生かすことができます。試験で速く書くためには、普段の作品で時間を速くするよりも、充実した内容を書くことに力を入れておくことです。

 試験の1ー2ヶ月で速く書く練習をするときのコツは次のようになります。まず第1は、問題を読んだあと、作文用紙の余白に3、4ヶ所の箇条書きでメモをしておくということです。第2は、作文を書いている間は、消しゴムで消さない、書いたところを読み返さない、書くことを考えない、という三つのことを守ることです。第3に、書くことを考えずに書くためには、作文を書いていて書くことに詰まったときに、最初のメモを見ます。メモを見てすぐに書き続けるというやり方をしていけば、途中で考える時間を減らすことができます。第4に、作文の4分の3ぐらいまでの長さはほぼノンストップで書いていきます。途中で話が多少脱線したりずれたりしていても構いません。第5に、作文の結びの4分の1ぐらいに来たときに、初めて全体を読み返してまとめる体制に入ります。まとめる場面では、書き出しの意見とできるだけ対応するように考えるのが大事です。

 このように、ノンストップで速く書く練習は、1、2ヶ月でできます。毎週1回作文を書いている人は、同じテーマで同じ内容の文章を書く練習をする形で、毎日作文を書いていきます。1ヶ月毎日30分で800字を書く練習をしていると、速く書く感覚がつかめると思います。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) 公立中高一貫校(63) 

記事 648番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
課題フォルダーのカレンダー訂正のお願い as/648.html
森川林 2009/10/06 12:46 
 10月からの課題フォルダーで11月4日(水)が文化の日となっていました。これは11月3日(火)が文化の日の誤りです。
 課題フォルダーのカレンダーを訂正しておいてくださるようお願いいたします。<(_ _)>
 11月4日(休み宿題)→11月3日(休み宿題)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生徒父母連絡(78) 

記事 647番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/2
暗唱に最適な字数 as/647.html
森川林 2009/10/05 21:40 

   △ススキ

 暗唱という勉強法は、評価が高い割に、そして簡単にできそうに思える割に、実行が意外と難しいという特徴があります。シュリーマンの、音読による外国語独習法を知ると、だれでもやってみたくなります。しかし、ほとんどの人が挫折します。音読や暗唱を続けるというのは、そんなに簡単にはできないのです。

 ここで、ヒントになるのは、幸田文(こうだあや)の実例です。幸田文は子供のころ、父親の露伴から百人一首を毎日三首聞かされ、翌日までに覚えるようにという勉強をさせられました。百人一首の短歌は、一首三十五文字です。これを三首覚えるとなると、約百字の文章を暗唱することになります。百字というのは、二、三十回繰り返せば必ず覚えられる字数です。しかし、繰り返さないと覚えられません。

 これがもし、五十字を覚えるということであれば、覚える意識さえ不要なぐらいに簡単に覚えられます。五十字というのは、短期記憶の処理できる範囲の字数なので、記憶を意識しなくても覚えることができます。短期記憶で覚えるということは、覚える力を使っていないということです。従って、五十字ぐらいの字数の暗唱は、負荷のない暗唱ですから、この程度の暗唱をいくら繰り返しても、暗唱する力はつきません。

 負荷のない暗唱というのは、たとえていうと、お箸を何回も持ち上げて筋力をつけようとするようなものです。軽いものを持ちつづけると筋力は逆に低下していきます。宇宙の無重力状態で、筋肉や骨が弱くなるというのは、筋肉や骨を弱い力でしか使わなくなるからです。読書も同じです。易しい本は、読めば読むほど読む力を低下させるという面もあるのです。

 しかし、誤解されないように言うと、だから易しい本を読むなというのではありません。日常生活の中では、お箸を持つ場面も爪楊枝を持つ場面もあります。易しい文章を読む場面も易しい会話を聞く場面もあります。易しいものがいけないのではなく、易しいものしかないこと、つまり難しいものがないことが問題なのです。

 ある字数以下の暗唱は易しすぎる。しかし、ある字数を超えると急に難しくなる。易しすぎると難しすぎるのちょうど中間のある範囲に、暗唱学習に最適な領域があります。それが、百字から三百字ぐらいの字数です。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 
コメント11~20件
……前のコメント
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 3月の 森川林
 よく考えたね。  でも、利己的と自己中心的は、意味が違う 3/25
国語読解掲示板
AIで宿題なん 森川林
AIで宿題なんて簡単にできるようになっている。 解決策は、 3/24
森川林日記
3月の小6の確 あかそよ
大問1-2 利己的と自己中心的はほとんど同じ意味だと思いま 3/23
国語読解掲示板
2025年3月 森川林
●小学校低学年の作文は、書いたあとの添削よりも、書く 3/22
森の掲示板
オープン森リン 森川林
オープン森リンのフォームをホームページに設置したら、早速、ア 3/21
森川林日記
SBペイメント 森川林
スクエアはもっと簡単にできたのに、SBペイメントは仕様書だけ 3/19
森川林日記
この1週間、ほ 森川林
 この1週間、ほとんど何も仕事をしなかった。  思索と森リ 3/12
森川林日記
Re: 題名( さき
あなたのコードとパスワードが見つかりません、と表示されます。 3/9
森林プロジェクト掲示版
森プロの講師ペ さき
いつもお世話になっております。 森プロの講師ページが開かな 3/9
森林プロジェクト掲示版
BtoB集客1 大谷優花
《 法人向け集客を1件1,000円で 》 私たちは集客 3/8
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習