ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 653番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
速読、多読、精読、難読の関係 as/653.html
森川林 2009/10/11 00:11 


 読書には多読という要素もありますが、ほかに、精読、難読という要素もあります。

 速読は、多読の土台となるものという点で重要です。多読がなぜ価値があるかというと、知識の材料を仕入れることができるからです。人間のものの考え方を三角形の面積と考えると、知識がその三角形の底辺となります。この底辺の知識が現実の世界を反映しています。そこに三角形の高さという思考力が掛けられます。この思考力は創造性とも呼ばれるものです。こうしてできた「現実的な創造」というものが三角形の面積に当たります。その点で、知識を幅広く仕入れるために本をたくさん読む、本をたくさん読むために速く読む、ということが必要になってくるのです。

 ところが、もう一方で、たくさん読むだけではなく深く詳しく読むということも読書の重要な要素です。精読というのは、遅い読書ではなく、繰り返し読む読書、つまり復読のことです。「読書百遍意自ずから通ず」という世界が復読の世界です。

 さらにもう一つの重要な読み方は、難しい読書、つまり難読です。難読は、知識を手に入れるために読むのではなく、考え方を身につけるために読むというような読み方といってもいいでしょう。この難読の対象となる本は、いわゆる古典と呼ばれている本です。古典と呼ばれている本を読む意味は、古典が当時の世界における革新の書だったという点にあります。なぜ革新の書だったかといえば、それはその当時のパラダイムに対して新しいパラダイムを提案した書物だったからです。新しいパラダイムは理解しにくい、つまり読みにくい。これが、難読が価値ある読書ということの意味です。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 読書(95) 

記事 651番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/21
暗唱でウォーミングアップ as/651.html
森川林 2009/10/09 21:53 


 港南台教室では、9月から全員900字暗唱に挑戦しました。中学生と高校生は、普通の900字ではつまらないだろうから、英文の900字相当です。
 これまで、300字の暗唱はやってきている子が多かったのですが、やはり900字の暗唱はちょっと難しかったようです。それでも、全文をほとんど間違えずにすらすら言える子がかなりいました。

 年齢が上がると意味を理解して覚えようとするので、最初の方に覚えた文章と後の方に覚えた文章が相殺しあって覚えにくくなります。しかし、年齢が低いと、どうやら歌を覚えているような感覚で覚えてしまうようです。

 今回は、学年の上の子も覚えやすいように、イメージ記憶という方法を併用しました。これなら、年齢が上がってもすぐに覚えられます。

 暗唱のコツは、覚えようとするるのではなく、音読を繰り返すことです。覚えようとすると、だんだん嫌になってきますが、繰り返すだけなら、だれでも簡単にできます。
 しかし、その繰り返しの回数は、30回ぐらいが目安です。貝原益軒は100回を目安としましたが、現代の子供たちにやはり100回では壁が高いので30回にしました。これなら時間は10分ほどですから無理がありません。

 中学生の子たちは英文を見ると、「えー、こんなの覚えられないよ」「絶対に無理」「そんなことより、早く作文書かせて」などと口々に文句を言っていました。しかし、結局30回音読すると100字ぐらいはすぐに暗唱できるということがわかったようです。あとは、この100字を核としてイメージ記憶でつなげていけばいいのですから、質的に難しいことは何もありません。

 言葉の森の通学教室は、暗唱でウォーミングアップをしてから作文を書き始めるという勉強の仕方になりそうです。通信教室でも、コツがわかればすぐにできるようになると思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 
コメント1~10件
読解問題の解き Wind
面白かった 10/11
記事 4027番
長文の暗唱のた たろー
この世で一番参考になる 9/30
記事 616番
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
現在森リンベス 森川林
このあとの予定。 ・森リンベストを直す(直した) ・森リ 11/20
森川林日記
Re: 入会手 言葉の森事務局
 お世話になっております。  弟さんのみご入会が1週間 11/15
森の掲示板
入会手続きにつ やすひろ
お世話になっております。 個別掲示板を開けませんので、ここ 11/15
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Mr. 1
1 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板
Re: 項目の 1
> いつもありがとうございます。 > > こすほ 11/14
森の掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習