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心の教育―よりよいものを書こうとする意識を育てる教育 as/683.html
森川林 2009/11/19 10:52 


 作文に書かれている内容の価値を評価しようとすると、評価は主観的になります。

 一つには、内容は出来事の偶然性に左右されるからです。もう一つは、価値は見る人の力量や主観によって左右されるからです。

 そこで、言葉の森では、客観的な評価を中心にして指導しています。具体的には、項目指導で、字数や表現や実例や感想を指示して書くという形です。項目指導では作文を書く方向がわかるので、どんな子でもすぐに書き出せるという効果があります。また、本人の努力がそのまま評価されるというのも利点です。

 しかし、項目がすべてできたからといって、自動的に価値ある作文が生まれるわけではありません。あらゆる人間的な活動がそうであるように、技術を超えた世界というものが必ずあります。その技術の先にある世界に到達する方法は、意識を向けることです。

 よりよいものを書きたいという人間の意識が、内容の価値を作り出します。この意識を育てるものもやはり、よりよいものを評価しようとする人間の意識です。これが心の教育という言葉の意味です。

 もちろん、技術の教育の裏づけがなければ、心の教育はひとりよがりのものになってしまうでしょう。しかし、技術の教育だけでは、よりレベルの高い教育には進みません。

 これからの指導の重点は、よりよいもの、価値あるもの、面白いものを書こうとする意識を育てていくことです。それは、個性を評価する教育、発表する教育につながっていくと思います。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

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おはろ母 20091125  
よりよいものを書こうとする気持ちはどうしたら育つのでしょうか?
「作文を書いたら遊んでいいよ。」というと
遊びに行くのに気持ちが逸って、項目や字数をクリアすることだけに意識がいってしまうようです。そのようなやり方でも技術は身につくのでしょうけれど。
 いい文章に出会って、その美しさを感じて、何回も暗唱するような経験がよりよいものを志向する気持ちを育てるのかなと親の経験からは思います。そう考えると子供の気持ちが乗らないときは無理強いしないで、文章以外の自然のものや、プラモデルや、絵などでも、美しさを感じる体験をすればそれでいいかなと思ったり、悩むところです。

森川林 20091125  
 一つは褒め言葉で、もう一つは継続です。

 嫌がっていても無理にでも続けさせて、その一方で褒めるということを繰り返していると、やがて続けることが苦にならなくなってきます。

 これは、作文も読書も同じです。
 褒めるという方法だけでは不十分で、物事の始まりは必ず無理にでもがんばって続けさせるということが必要になります。

 本当は、お父さんとお母さんが役割分担をして、一人ががんばって続けさせる役割、もう一人がひたすら褒める役割と分けられるとやりやすいと思います。
 しかし、ほとんどの家庭は、どちらか一方(主に母親)が子供の教育を担当しているでしょうから、厳しくやらせつつ褒めるという両方の仕事をしていく必要があります。

 褒めるだけでは、よいものを書こうとする気持ちは生まれません。ある程度無理矢理にでも継続させるということがあって、それで初めて褒めることが生きてくると思います。

おはろ母 20091125  
なるほど。スポーツなどにも通じますね。やってみます。

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12月から自習はオプション方式で(生徒のみなさんへ) as/682.html
森川林 2009/11/18 21:12 




 暗唱の自習は、確実に成果があります。覚える力がつくだけでなく、読解力、作文力がつきます。しかも、音読の自習に比べて、暗唱の自習は達成感があります。

 今回の暗唱用紙を使った900字の暗唱は誰でも簡単にできる方法です。ポイントは、覚えようとするのではなく、指定の回数だけ早口で音読することです。

 しかし、このやりやすい形でも、なかなか自習の時間がとれない人もいると思います。勉強を進めるうえで、いちばんよくないのは、できそうもないことを指導して、結局できないという結果を残すことです。


 そこで、暗唱の自習は、オプション方式にすることにしました。暗唱オプションを選択した生徒には、11.4週から12.4週の暗唱の説明とチェックをします。また、1月からの暗唱の自習も指導します。

 暗唱オプションを選択しない生徒には、次の週の課題を事前に準備しておくということだけに指導内容をとどめます。そのかわり、事前の準備は徹底してもらいます。


 このオプションは、学期の途中で変更することもできます。また、オプションの有無による料金の差などはもちろんありません。

 通学コースの生徒は、教室で10分程度のカバーが徹底できるので、受験生以外は全員必修とします。


 11.4週に「暗唱の手引」の説明をする予定ですが、あらかじめ暗唱の自習ができないとわかっている場合は、その旨を先生にご連絡ください。


 なお、オプション方式は、今後読書指導を日記指導等にも広げていく予定です。


(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)

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