小学生のころの国語力は、学校や塾の勉強で成績が上がるというよりも、家庭での生活時間の中で上がる面があります。
例えば、毎日1時間は読書をする子と、毎日テレビしか見ないという子がいた場合、1週間で7時間もの日本語生活の質の差が出てきます。この差は、塾で国語の勉強を2時間や3時間しても到底逆転できません。小学生のころの国語力は、身近な文章を読む力ですから、読書や対話ある家庭生活をしている子の方が国語の成績はよくなります。
しかし、中学生や高校生になると、これがそうではなくなるのです。中学生や高校生に必要な国語力は、より難しい文章の読解力になります。ところが、日常生活でそのような難しい文章を読む機会は、どの子も等しく少なくなっていきます。本をたくさん読む子でも、学年相応の難しい本ではなく、軽い読み物ばかりであれば、本を読まない子と基本的には変わりません。
そこで、中学生や高校生になると、意識的な国語の勉強の有無が大きな差になってきます。この場合の意識的な国語の勉強とは、入試の問題に出てくるような比較的難しい説明文や物語文を読むことです。
言葉の森の生徒の中で、小学生のころは国語が苦手だったが、中学生の間に次第に国語の力がつき、中学3年生になるころにはいつのまにか国語が得意になっていたという子がいました。その子は、英語と小論文で難関大学にストレートで合格しました。
国語というのは、学年が上がれば勉強の仕方次第に得意になることのできる教科です。小学校高学年で国語が苦手だという人は、これからの勉強次第だと考えていってください。
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小学校低学年の生徒は、暗唱の自習がすぐにできるようになります。暗唱の長文が事実中心のストーリーのある文章なので読みやすいということもありますが、それ以上に素直に何度も繰り返し読めるということが大きいようです。
中学生以上になると、急に暗唱が難しくなります。それは、中学生や高校生の読む文章が説明文でストーリー性がないことも大きな理由ですが、それとともに、この時期が物事を理屈で理解する時期にあたるからです。これは、大人でも同じで、大人の人が暗唱をする際は、どうしても覚えようとしてしまうために逆に暗唱がなかなかできないということがあります。
私(森川林)は、学生のころから覚えることが苦手で、記憶力に関しては全く自信がありませんでした。しかし、この回数を数える暗唱をしてから、どんな文章でも、ただ早口で自分の耳に聞こえるように反復すれば覚えられるようになるという確信ができました。イメージ記憶という方法を利用すれば、長い文章でも短時間で暗唱できるようになるということもわかりました。
中学生以上の生徒でなかなか暗唱ができないという人は、まず、記憶力の有無の問題では全くないと思ってください。暗唱のコツは、早口で何度も繰り返すことです。
百人一首などで、最初の数文字を言うと、一瞬でその続きを思い出せるという人は多いと思います。暗唱する文もちょうどそういう感じです。最初の数文字を言えば、すぐに最後の「。」までが一瞬で思い出せるというのが理想の読み方です。途中で意味を考えながら次の語句を思い出すという読み方では、長い文章の暗唱はできません。
ただし、慣れもあるようで、最初はなかなか暗唱ができなかった人がだんだんと楽に暗唱できるようになるということはあるようです。シュリーマンも、「古代への情熱」という著書の中で、「最初は記憶する力が弱かったが、大声で音読をしているうちに、長い文章でも数回読めば暗唱できるようになった」と述べています。
暗唱がなかなかできないという人は、声を出して、なるべく早口で、30回繰り返すという方法でやってみてください。また、30回やって暗唱できないという場合でも、反復の回数を増やしていけば必ずできるようになります。今回の暗唱の自習は、決して無理なものではありませんから、暗唱する時間のとれる人は、「暗唱の手引」に沿ってできるだけがんばってやっていってください。
(2021/10/9追加)
暗唱の練習をする上で大事なのは、最初のうちは、必ず元の文章を見ながらすらすら言えるようになるまで暗唱することです。
まだ、すらすら言えない時期に、「もう、覚えられたかな」と思って、元の文章を見ないで暗唱しようとすると、途中で、「あれ、次は何だったっけ」と止まってしまうことがあります。
すると、この「あれ?」という停止が暗唱の中に入って覚えてしまうようになるのです。
もうひとつ大事なことは、最初の数回は、ゆっくり正確に読むことです。
最初に1文字でも読み間違えると、その読み間違いが暗唱の中に入ってしまうので、何回読んでも同じところで読み間違いをしやすくなるからです。
▽暗唱の手引
https://www.mori7.com/mori/mori/annsyou.html
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ありがとうございます。中1で「竹取物語(古文)」で暗唱テストで困ってました。12回目で大体思い出しながら言えるようになりました。ありがとうございました!
その12回で終わらずに30回までやると、思い出さなくても言えるようになります(笑)。
めっちゃ役に立ちました^^
今英語ストーリーコンテストに向けて暗唱をしていたんですけど、
なかなか覚えられなくてネットで探したらこのサイトを見つけて
めちゃ早く覚えられました^^
ありがとうございます
ちーさん、よかったですね。
コツは、同じ調子でなるべく棒読みで早口で繰り返すということです。
覚えたあとは、別にゆっくり読んだり変化をつけたりしてもいいのですが、暗唱している途中はなるべく同じようにやっていくのがコツです。
私は150回くらいしたけど出来んよ!!
回数を増やすか字数を減らすかして再挑戦してみてください。
900字全部だったら、150回でもできない場合があります。しかし、それだって回数を増やせば必ずできます。
皆さんはどれくらいの時間かかるのですか?
ストーリーのある文章なら15回ぐらい、説明文なら30回ぐらいです。
暗唱しております。がすごくむずかしいですよね( ^ω^ )まぁーがんばります。❗️❗️
1日でできますか?
慣れれば誰でもできます。
慣れていないうちは、できないような気がするだけです。
中3で英語の暗唱があり高校に行くための大事なテストでしたが、この方法で難なくクリアできました!35回以上やり覚えれました!
2011.11.5
柊さん、よかったですね。
この調子で、日本語の論説文を暗唱すると、大学入試の小論文のときにも使えると思います。
できました。
ありがとうございました。
頑張って九月ばかりと仁和寺にある法師覚えます‼️
今度暗唱コンクールがあります。
お世話なります。
私は、税理士試験の理論の暗唱で
こちらのページを拝見させて
頂きました。
30回繰り返しの効果を
実感しているところであります。
今までは、最初から少しずつ
覚えようとしていました。
もちろん覚えれますが、
脳へのストレスが、、、
30回繰り返しだと全く覚えようと
していなくとも早口言葉で
言えるようになり
その後、暗唱するようにすると
数回で暗唱できるようになりました。
脳ストレスが明らかに
少ないです。
あとは、毎日の繰り返しですね。
遠回りのような気がしていましたが、確実にこちらの方が楽です。
ありがとうございました。
renbouさん、貴重な実体験、ありがとうございます。
繰り返しの回数30回は、私(森川林)も実際にやってみて決めました。
25回ぐらいまでは、本当に覚えられるかなあという気がしながら読んでいるのですが、30回目になると急に覚えられるようになるという感覚です
貝原益軒が「和俗童子訓」ですすめていた暗唱法は、百字を百回でしたが、現代っ子にはそれは無理だろうと思ったので、30字30回を基本にして、それを繰り返すことにしました。
知識の記憶を必要とする人の多くが、こういう記事を読んでくださるといいです、
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