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言葉の森にお問い合わせいただいた方の中で、住所などが不明のため案内や教材を送付できていない方がいらっしゃいます。
お心当たりの方は、ご連絡くださるようお願い申し上げます。
○1月15日「横浜市中区」から受講案内を申し込まれた方、お名前がわかりません。
○1月25日「長野県長野市」から体験学習を申し込まれた方、ご希望の曜日時間がわかりません。
○1月25日「横浜市都筑区」から体験学習を申し込まれた小2の方、お電話番号がわかりません。
○2月10日「東京都大田区」から土曜日9時で体験学習を申し込まれた方、お電話番号がわかりません。
○2月15日「ドイツ」からお問い合わせいただいた小2の方、ドイツの17:00-20:00の電話指導も対応できると思いますので、体験学習のページからお申込みください。
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これは、小学生とは書いていますが、中学生にも高校生にも共通する勉強のコツです。特に、第二の話で書く「短期間でできるようにさせる」というのは、あらゆる勉強の仕方に共通します。
保護者のみなさんからいろいろ相談を受けることがあります。その中で、特に気がついた問題が二つあります。
第一は、低学年のときの勉強のやらせすぎです。第二は、できるようにさせてから褒めるという勉強の仕方をしている人が少ないことです。
まず第一の勉強のやらせすぎから説明していきます。
低学年は、親や先生の言うことをよく聞きます。また、適応力があるので、やらせようと思えばどんなことでもやっていきます。
そのため、親はつい必要以上に勉強をさせようとしてしまいます。また、うまくできないと注意してしまいます。
勉強をたくさんさせすぎると、子供の熱中力がなくなってきます。何をするときでも、ほどほどにやるという姿勢が生まれてくるのです。
小学校低学年のころに遊びに熱中した子は、いざというときに馬力がかかります。低学年のころは、苦しい勉強はしたくないのが普通です。自分の好きなことをして自由に遊んでいたい年齢です。この時期に親の言うことを聞いて、言われたとおりに勉強をしている子の中には、将来の熱中する力を犠牲にしている子も多いのです。
勉強をしていてうまくできないときに注意するのも、子供にとってはマイナスです。低学年のころのほとんどの注意は、そのときにしなくても、年齢が上がれば自然に直るものです。
例えば、作文の例で言うと、低学年のころによくまちがえる「わとはの区別、おとをの区別」です。本を読む量がまだ少なくて、言葉のほとんどを耳から聞いている時期に作文を書かせれば、「わ」と「は」の区別はできないのが当然です。だから、それを急いで直す必要はありません。直すよりも、本を読んで言葉を目から読む経験を増やしていくというのが最初にすることです。
注意して直すことによるプラスよりも、注意して勉強は苦しいものだという意識を持たせてしまうマイナスの方が大きいのです。
では、どういう勉強をさせたらいいのでしょうか。
低学年のころの勉強は、習慣をつけるということが目的です。決まった時間に決まったことをすることが大事です。しかし、それで成績を上げることを目指すのではありません。
百ます計算や漢字の書き取りも、勉強をすること自体は何も問題がありません。毎日の習慣となるような形で勉強すればいいのです。しかし、それを他人と競争したり比較したりして、もっと完璧にできるようにさせようとすると、やらせすぎのマイナスが出てくるのです。
また、家庭学習の習慣とする勉強は、問題集を解くようなものよりも、本を読むようなものの方がずっと効果があります。問題集を解くという勉強スタイルは、一見勉強をしているような感じがしますが、結局できることをくりかえす作業にすぎません。問題を解くという勉強に意味があるのは、できない問題をできるようにさせるという過程があるときだけです。
次に第二の「できるようにさせてから褒める」という勉強の仕方の説明をします。
勉強でもスポーツでも、できないことをできるようにさせて初めて意味があります。できるようにさせて、そして褒める、というのが理想の勉強の姿です。ところが、できないという状態を続けたまま、注意をしたり褒めたりという事後の工夫に力を入れている人が多いのです。
「できる」というのは、勉強のいちばんの核心です。「注意する」「褒める」というのは、その外側のおまけの部分です。
問題集を解くような勉強では、できるできないがはっきりしないことが多いので、この問題はそれほど表面に出てきません。だから、問題を解くような作業的な勉強は、あまり意味がないのだとも言えます。
暗唱の勉強は、できるできないがはっきりしています。暗唱の勉強で、「できない」という状態を続けたまま、あとから褒めたり注意したりしてもそれらはすべて空回りになります。「できる」ようにさせてから、初めて褒めることも注意することも生きてきます。
そのためには、一時期、無理矢理にではあっても、できる水準までさせてしまうことが大事です。そのときのコツは、できるだけ短期間に形だけでもできるようにさせて、子供に自信を持たせることです。
暗唱の場合は、80%や90%できる状態で満足するのではなく、100%できるところまでやらせて、そのあとにたっぷり褒めていくことです。時間で言えば、10分かかることがせいぜい15分か20分に延長するぐらいですから、無理にやらせるとはいっても大したことではありません。それよりも、100%できるようにさせることで子供が自信を持つということが大きいのです。
中学生や高校生の勉強でも同じです。
苦手な教科があった場合、その勉強を毎日少しずつ取り組んでもできるようにはなりません。夏休みなどに朝から晩まで何週間も集中して取り組み、何が何でも得意にしてしまうところまで持っていくということが大事です。
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現在小1男子の母です。コメントとというより質問になりますが、お願いします。
3人兄弟の長男についてですが、幼児期より座って勉強する事が習慣になればと思い、幼児教室に通ったり自宅でも幼稚園に行く前にプリント学習の時間を取ったりしていました。次第に私も熱が入ってしまい、出来ない事を怒ったり追及したりできるまで練習させたりと、今となればやり過ぎたと思う事が気づきつつもやめれなくなっていました。
もちろん座って勉強だけでなく、外遊びをしたり、色々一緒に出かけたりもよくしていました。
しかし、小学校(公立)にあがってからも、幼児期にしていた事が全く無意味だと思い知らされる様に、息子は波にのればスラスラできるのですが、集中力に欠け、行動も遅く、学校でノートをとるのも遅れて、休み時間にやりなさいと言われた事も忘れて遊んでしまい、家に持って帰ってきたりします。その事に関しては、友達と話していて出来なかったというのはよくないけれど、自分なりのペースでついていけなかった分に関しては仕方ない。でも後でやる所までは、休み時間等を使ってきっちりやろうと本人に話しています。本人も納得し、今日はできたよ等、報告してくれて出来たときには褒める様にしているのですが、ひと度調子が狂うと漢字プリント7問程度を書き写すのに1時間以上かかります。(ほぼやり始めるの時間がかかります。)ただ、自分の好きな絵を描いたり、何かを作ったりにはすごく集中します。本も、面倒くさがりなので自分ではあまり読まないのですが、読んでもらうのは好きで内容もものすごく理解しています。ただ、本人も怒られ慣れているのか、何度注意されても行動は遅く、自分でも人より行動が遅いと思っていて、自分に自信も持っていません。
やる事を早く終わらせたら自由時間がたくさんあるという事を理解しつつも結局グズグズダラダラして時間がかかり、最終的に怒られるという流れです。
幼児期に長時間座らせて、意味のないやり方で勉強させていた事が今の集中力や学習意欲低下などに影響しているんだなと後悔している日々です。
やはり学習意欲や集中力を今から上げるのはもう難しいでしょうか?習慣改善や何かアドバイスをいただけたら有り難いです。
因みにお稽古は通信教材、習字、そろばん、英語、ピアノ、スイミングです。お稽古はどれも宿題は少なく、宿題やろっかと声をかけるとやり、どれもやめたくないと言っています。
気がついたときから新しいスタートをすればいいのですから、そんなに心配することはないです。
集中力がないのは、本人がいやになるほど長い時間やらせていたり、早めに終わると追加の勉強をさせていりしたからです。これからは、分量をこれまでよりもずっと少なくして(そのかわり毎日欠かさずやるようにして)、本人が自分でやって自分でおしまいにする形にするといいです。
学校で言われたことがすぐにできないのは、家庭で何度も注意されてやっとやるという形に慣れているからです。これは怖いお父さんでもいないとすぐには直らないですから、これからは気長に、言われたことはすぐにやるのがいいということを理屈で言ってあげることです。学年が上がるにつれてだんだん自覚してきます。
小学校時代は、勉強よりも読書を優先する時期ですから、時間のかかる習い事はやめて、そのかわり読書と対話と遊びの時間を増やすといいと思います。
英語、ピアノ、習字はしなくてもいいと思います。英語は特に必要ないです。
通信教材は、基本的な算数だけに絞るといいと思います。「できた君の算数」がいいと思いますが、これまでのを続けるなら量を少なくすることと、間違えたところを繰り返すやり直す仕組みを作っておくといいです。(小1や小2ではそういうところはまだほんとんどありませんが、学年が上がると出てくるので)
あとは、楽しい生活を送ることが大事ですから、お母さんができるだけがんばって明るくやっていくことです。
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前回は、速くわかりやすく書く書き方を説明しました。今回は、美しく書くという方法です。
美しく書くというときの美しさとは、わかりやすさの発展したものです。わかりやすさとは、平均値に近いことです。
文章を読むとき、読み手は読んでいる文の先を予測しながら読み進めています。その読み進める予測の方向が平均的であるとき、その文章はわかりやすい文章だと言われます。
美しさとは、その平均値からある方向性をもってわずかにずれることです。だから、わかりやすく書く実力をつけておくことがまず大事です。平均値がはっきり把握されているからこそ、ずれることもできるのです。
これは、スポーツにおけるフェイントやフェイクと似ています。正しいドリブルやパスができるからこそ、方向をはずすフェイントやフェイクができます。
では、それをどのようにして身につけるのでしょうか。その方法が、暗唱法です。
暗唱というと、普通は、記憶力を育てたり、模倣の練習をしたりすることと思われがちです。しかし、実際に暗唱の練習をしていて感じることは、暗唱によって、発想力が豊かになり言葉のリズム感が育つということです。
しかし、ここで大事なことは、暗唱には方法があるということです。
言葉の森が音読の自習を始めたとき、音読をさせるような勉強法は世間一般にはありませんでした。それが次第に、学校でもどこでも音読をするようになってきました。
しかし、中には、上手に音読できなことを注意するような勉強の仕方も増えています。音読は退屈な勉強なので、勉強の仕方を工夫しないとかえってマイナスになります。
暗唱の場合は、音読よりも更に勉強の仕方を工夫する必要があります。その理由は、暗唱は、音読よりも更にはっきりとできるできないの差が出るからです。このため、暗唱は、やり方を工夫しないと子供に対する負担の大きい勉強になります。
では、どのように暗唱をしたらいいのでしょうか。暗唱のコツは、次のとおりです。
1、繰り返すこと
ほとんどの人は、暗唱の練習というと、覚えようとして読みます。覚えるのは、暗唱の結果であって目的ではありません。
暗唱は覚えるために読むのではなく、ただ繰り返すために読むのです。
2、声を出して読むこと
暗唱は、耳から言葉が入ることが大事です。目だけで意味を理解して読もうとすると暗唱がかえってできなくなります。
3、早口で読むこと
早口で読むことによって、ひとまとまりの文章が丸ごと頭の中に入るようになります。一語ずつ逐語的に意味を理解しながら読むと暗唱は難しくなります。
息継ぎをしならが上手に読むのではなく、できるだけ一気に読むという読み方をするのが暗唱のコツです。
4、読み方を注意しないこと
間違った読み方をしても直しません。読んだあとは、ただ褒めるだけです。間違いは、実力がつけば自然に直ります。間違いを指摘することによって暗唱にブレーキがかかるという弊害の方がずっと大きいのです。
暗唱をうまく生かして作文の勉強をしていってください。
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前回までは、作文の中身をよくする方法について説明しました。
今回は、作文の表現をよくする方法です。まず速くわかりやすく書く方法として音声入力法の説明をします。
文章というものは、あれこれ推敲を重ねたものよりも一気に書き上げたものの方が読みやすいということがあります。読むスピードは書くスピードの10倍以上あるので、書いているときは、同じ言い回しがあるなど不自然な箇所があってもなかなか気づきません。あとから自分の書いたものを読むと、不自然なところがよくわかります。
書くことと読むことではスピードに差がありますが、話をすることと話を聞くことは、同じスピードで行われるので、こういう問題は起こりません。音声入力は、読むスピードと同じ速さで書いていくことができます。このために読み手にとってわかりやすく書くことができるのです。
この音声入力の方法に欠かせないのが構成図です。つまり、音声入力をする前に、考える過程があらかじめできあがっている必要があります。これがもし構成図なしで考えながら音声入力をするのであれば、スピードはそれほど速くなりません。
ただし、日本語は音声入力には向かない言語です。それは、日本語は他の言語に比べて音素数が少ないために同音異義語が多くなるからです。将来、文脈で理解して漢字を変換する機能が充実すれば、音声入力はもっと使いやすくなると思います。
言葉の森で現在使っている音声入力のハードとソフトは次のとおりです。
amivoice(音声を文字に変換する有料ソフト)
voice-trek(ICレコーダー)
ヘッドセット(300円程度の安いもの)
unitemovie(複数の音声ファイルを結合するフリーソフト)
将来、インターネットで利用できるフリーのソフトがもっと増えてくれば、パソコン1台でだれでも音声入力が利用できるようになると思います。
音声入力の欠点は、誤変換の編集が必要になることです。同音異義語の編集などをしていると、正しく変換するのに時間がかかるので、パソコンに直接入力するのと時間的にはあまり変わりません。
では、音声入力は何が利点かというと、急いでいるときにとりあえず10分もあれば1200字程度の文章を書き上げることができるという点です。これは、直接入力であれば、まず不可能な速さです。しかも、文章の流れが自然なので、書いたあと読み返す必要のほとんどない文章ができあがります。
言葉の森の通学教室では、中学生以上の生徒に音声入力の方法を教えています。
しかし、これはやり方さえわかればだれでもすぐにできます。
音声入力ソフトなどを使わずに、ICレコーダーだけを使った簡単な方法は次のとおりです。
1、まず構成図を書きます。これは必須です。構成図を書かずに、考えながら音声入力をしたのでは、音声入力の利点は出てきません。
2、構成図を眺めて、文章に書く順番の見当をつけます。
3、音声入力に慣れないうちは、構成図の中に、接続語、助動詞、段落の有無などを書き込んでもよいでしょう。
4、ICレコーダーに文章を音声で入力していきます。一気に入れることもできますが、迷ったときはいったん停止して考えを整理してから続きを入れます。
5、入力が終わったら、ICレコーダーを再生しながら、文章を書いていきます。誤変換を直す必要がないので、音声入力ソフトを使うよりも速いかもしれません。
1200字程度の文章を書くのに、構成図が10分以内、音声入力が10分以内でできます。
勉強に忙しい中学生以上の生徒のみなさんは、ぜひこの音声入力法を試してみてください。
なお、ICレコーダーがあると、ほかにもいろいろ利用できます。
暗唱する文章を録音しておき何度も聴くということもできます。ふと思いついたことを録音してメモ代わりにすることもできます。
枕元に置いておき、面白い夢を見たときに、それを忘れないように録音しておくこともできます。
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前回は、価値ある中身を書く方法として項目法の説明をしました。
今回は、創造的な中身を書く方法として構成図法の説明をします。
文章を書くということは、書く過程と考える過程に分けることができます。通常、書く過程と考える過程は融合しているので、考えながら書き、書きながら考えるという書き方が一般的です。しかし、この方法は実はあまり能率がよくありません。
構成図を使うと、考えの部分だけを独立させて深めていくことできます。書こうと思うテーマについて、自分の考えをビジュアルに書いていくだけなので、1200字程度の作文の内容が10分以内にできあがります。作文の一種のシミュレーションといってもよいでしょう。
全体像が簡単にできあがるので、構成図を完成したあとはただそれを文章化するだけです。中学生や高校生になると、作文を書く時間がないときは10分程度で構成図を書いて、その日はそれで仕上げという書き方もできます
作文は、書いている途中で中断することがなかなかできませんが、構成図であれば図を完成させておけば、あとですぐに文章化することができます。
【構成図の見本1】
小学生の生徒向けに書いた構成図の見本です。
【構成図の見本2】
中学1年生の生徒が実際に書いた構成図です。
【構成図の見本3】
私(森川林)がホームページの記事などを書くときに実際に書いている構成図です。
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公立中高一貫校で作文入試が増えてきたためでしょうか。作文教室に人気が出ているようです。高校の推薦入試でも、大学のAO入試でも、就職試験でも、作文や小論文の課題が出されるようになっています。これから、作文力をつけることはますます重要になってくるようです。
しかし、作文教室はやや乱立気味です。いろいろな教室がありますが、どういうことを基準に選んだらよいのでしょうか。
◆重要な基準
1、長年続いているか
子供に作文を教えるということは、ある程度文章力のある大人であれば、数ヶ月間はだれでもできます。1年間教えるということも、努力すればできます。
しかし、子供が小学1年生のころから教えて、その子が小学5、6年生になるまで継続して教えられるかといえば、そういう人はあまりいません。たとえ教えることができても、子供が飽きてやる気がなくなるのが普通です。
教えることは簡単だが、継続して教えることは難しいというのが、作文教室の特徴です。そのため、長年続いている教室はきわめて少ないのです。また、親が先生代わりになって教えるということも難しいのです。
言葉の森は、最初に生徒募集を始めたのが1975年、会社法人の設立が1985年と、作文教室としては最も古くからスタートしています。長年続いているということが、信頼性の証です。
2、作文を専門的に教えているか
作文の勉強は、子供が飽きるので、専門的には行いにくいものです。そのため、作文を教えている教室の中には、漢字の書き取りや国語の問題をやることを勉強の中心にし、作文はときどき書かせるという形のところも多いようです。たまに作文を書かせるのであれば、子供が飽きても何とか続けることができます。
しかし、そのような単発的な教え方で作文の実力がつくかといえば、それは疑問です。作文は、系統的なカリキュラムで、前回に書いたものをもとに今回はどう書いたらいいかを教える中で実力がついていくからです。
言葉の森は、週1回の作文指導を行っています。言葉の森で受講を始める前に、週1回で子供が飽きないかとか負担が大きくないかと心配される方もいますが、毎週同じ曜日の同じ時間に作文を書くというペースで勉強することによって本当の実力がついてくるのです。
3、中学受験の作文高校入試の作文に対応しているか
作文の勉強の成果が直接に生きてくるのは、やはり受験の場面です。言葉の森の生徒は、受験を目的にせずに作文の勉強を始めたという子がほとんどですが、作文の勉強をしていてたまたま受験で作文の課題があったときに、それまでの実力がすぐに生かせるというのは強みです。
受験作文の課題は、初期のころはだれでも書けるようなものが多いのですが、受験生が次第に準備をしてくるようになるので、年を経るにつれてだんだん書きにくい課題になっていきます。現在の受験作文の主流は、複数の文章を読ませてその感想を書かせるようなスタイルのものです。また、受験生が予想もしないような突飛な課題を出すところも増えています。
言葉の森は、通常の作文指導のほかに、受験コースを設けています。これは、作文入試に取り組む生徒が、入試の5ヶ月前から週1回のペースで志望校の過去問に対応した作文を書く練習をするコースです。過去問がない場合でも、これまでの経験を生かして予想問題を作って指導します。言葉の森が受験コース用に準備している課題は約800題ですから、どのような問題にも即座に対応できます。
4、高校生の大学入試小論文まで指導しているか
少子化の進展によって、大学入試全体がじっくり採点する小論文形式のものに移行しています。また、大学側の事情によって、優秀な生徒を早めに確保する必要からAO入試や推薦入試を行うところが増えています。
ところが、大学入試の小論文を個々の生徒に合わせて個別指導しているところは少なく、ほとんどが小論文の書き方を一斉に説明する形で指導しています。
受験生の立場からすれば、文章の書き方を一般的に説明されても実力はつきません。また、何人かの文章の添削例を見ても、それが自分の実力に結びつくわけではありません。自分の書いた文章を個別に批評してもらうことが必要なのです。
言葉の森の小論文指導は、個人別・志望校別の指導です。長年の実績があるので、どんなに苦手な子にもその子に合ったわかりやすい指導ができるとともに、どんなに高度な課題にも応えることができます。早稲田大、慶應大、上智大など難関大学の小論文入試には、これまでに多数の合格者を出しています。また、小論文形式ではありませんが、記述式の国語問題が多い東大、一橋大など国公立の大学入試にも合格者を出しています。
しかし、高校3年生になってから受講を開始することは残念ながらできません。受験間際になってから受講する生徒に対応すると、言葉の森の通常の授業が圧迫されてしまうからです。ただし、小学生のときに言葉の森を受講していて、途中で受験や部活のためにいったん中断していた生徒が高校生になって再開するという場合には対応しています。そして、言葉の森にはそういう生徒がかなりいるのです。
高校生になって急に小論文を勉強する必要性が出てきたとき、小論文を指導してくれる予備校や塾を探してみると、志望校に合わせた課題で個別に指導してくれるところはほとんどありません。そこで、言葉の森で受講を再開するのです。
5、どんな先生が教えているかわかるか
作文教室の中には、有名な先生や肩書を持った先生が教えているところもあります。しかし、それらの先生がすべての生徒を指導しているわけではもちろんありません。作文指導は時間がかかるので、ほとんどの生徒はその有名な先生以外の先生が教えています。
ところが、その実際に教えている先生がどういう先生かはわかりません。いい先生であることは当然ですが、どういう先生かある程度わかったうえで受講したいというのが保護者の気持ちです。
言葉の森は、指導している先生がどういう先生でどういう指導をしているかわかるようにしています。また、電話指導で子供と直接話をするので、保護者と電話で連絡をとる機会もときどきあります。教えている先生と直接話をすることができるというのが、言葉の森の親身な指導の土台になっています。
6、通信は電話指導があるか
作文の勉強は、そのほかの国語、算数、英語などの勉強と比べて、スタートするときの負担が大きいという特徴があります。
子供がすぐに作文を書いて、あとは先生の評価を見るだけということであれば苦労はしません。しかし、ほとんどの場合、子供に作文を書かせることが大変なのです。
課題がやさしいときは、それでも無理矢理に書かせることができます。しかし、やさしい課題の作文をいくら書いても、作文の実力はつきません。その子にとって難しい課題に取り組むことで本当の実力がついていきます。
では、難しい課題を子供が自分の力で取り組むことができるでしょうか。ほかの教科であれば、答えや解法の説明を読んで自分なりに理解することができます。自分で理解できないときでも、近くにいる親が助けてあげることができます。しかし、作文の難しい課題は、ヒントをいくら見ても書けないときは書けません。それは、ヒントがその子に合わせたヒントではなく、一般的な生徒を対象にしたヒントだからです。
そのときに、電話指導の説明があれば、その子の理解度に応じた書き方をアドバイスすることができます。
言葉の森の通信指導の特徴は、電話指導があることです。もともと言葉の森は通学教室からスタートし、通学できない生徒のために通信コースを開設しました。指導の効果を維持するために、電話による指導が欠かせなかったのです。
言葉の森の電話指導は、担当の先生が毎週電話で説明をします。生徒の質問があるときだけ電話で対応するというのではありません。また、担当の先生の電話説明を聞いたあと、やはり途中で書けなくなったというときも、電話で質問をすれば追加の説明を聞くことができます。更に、欠席した場合のふりかえ授業も電話指導で行います。
言葉の森の生徒の作文提出率がきわめて高いのは、毎週の電話による指導があるからです。電話を聞いたあとすぐに作文を書くというスタイルで勉強ができるので、家庭でも楽に作文の勉強が続けられるのです。
7、読む学習に力を入れているか
作文の力は、作文を添削することによってつくのではありません。特に、小学校の低中学年のころは、書いたものをいくら直しても、それで作文が上手になるわけではありません。添削で作文が上手になるのであれば、日本中の子供のほとんどは作文が上手になっています。
赤ペンによる添削は、作文の指導法の一つですが、添削よりも大事なことは作文力の土台となる読む力をつけることです。読む力をつけながら添削するのであれば、添削が生きてきます。読む力をつける指導をどれだけ行っているかが、作文教室の評価の大きな基準です。
言葉の森は、作文力の土台をつける指導として、長文の暗唱と読書の自習を行っています。特に暗唱の自習は、毎週先生が電話で自習の進み具合をチェックするので、ほとんどの子が長い文章でもすらすらと暗唱できるようになります。暗唱は、単に文章を覚えるという勉強ではなく、暗唱することによって語彙と語彙とのつながりが広がり、考える力が育つことによって、文章を書く力がつくという学習なのです。
◆ちょっと重要な基準
8、無料体験学習が受けられるか
実際にどんな教材でどんな先生が教えるかということが、事前にわかれば安心です。
言葉の森は、電話指導による2回の無料体験学習があります。体験学習を受けたあと、まだ時期が早いと思えば、そのまま終了し、またしばらくしてから無料体験学習を受けることもできます。
無料体験学習の教材は、実際に受講するときの教材と同じです。指導する先生も曜日も時間も同じです。長文暗唱などの自習については時間がかかるので、入会が決まってから1ヶ月かけて少しずつ説明していきます。
何度も無料体験学習が受けられるというのは、指導の内容に自信があるからです。
9、休んだ場合の振り替えがの授業があるか
毎週の決まった授業だと、受講できない日も出てきます。かといって、授業の曜日や時刻が決まっていず、いつでも自由に提出していいということであれば、逆に提出率が低くなります。
言葉の森の授業の特徴は、休んだ場合も別の日にふりかえて授業を受けられることです。授業に柔軟性があるので、ほとんどの生徒が無理なく勉強を続けられるのです。
10、教材はオリジナルなものか
作文の勉強に関心を持つ人が増えてきたために、教材作成会社が準備する教材も豊富になってきました。しかし、出来合いの教材の弱点は、生徒の個別の要求に応えられないことです。
言葉の森の作文教材は、すべてオリジナルで、毎年新しい教材を追加しています。このため、生徒のどのような要求にも対応する指導ができるのです。
◆あまり重要でない基準
1、通信か通学か
通学の作文教室も増えてきました。通信よりも通学の方が続けやすいとだれもが思いがちです。確かに、添削だけの通信指導であれば、通学の教室の方が確実に作文を書く機会を増やせるでしょう。
しかし、大事なのは指導の中身です。作文を書かせることはだれでもできますが、作文の実力をつける指導はなかなかできません。それは、通信指導であっても、通学指導であっても変わりはないのです。
しかも、言葉の森の通信指導は、電話による先生の説明を勉強のスタートの合図として始められます。それは、通学教室で先生が説明をしてから書くことと全く同じです。また、書いている途中でわからないことが出てくれば、すぐに電話で質問することができます。個別の質問が簡単にできるという点では、通学教室でみんなの前で質問するよりもずっと個々の生徒に対応しやすい勉強になっています。
実際に、言葉の森の通信の生徒は、作文の提出率がかなり高いという特徴があります。意外なことに、わざわざ通わなければならない通学教室よりも、電話指導のある通信教室の方が続けやすいのです。
2、有名な先生がいるか
作文教室の中には、有名な先生が監修しているものもあります。それ自体はよいことですが、その先生が個々の生徒の指導にまで責任を持っているわけではありません。大事なことは、実際に指導にあたる先生がどのような指導をしているかです。
言葉の森では、担当する先生がその生徒の指導に責任を持ってあたります。また、個々の生徒の実力をつけるために、教室全体で対応しています。大事なことは、有名な先生がいるかどうかではなく、指導の中身です。
3、教材がカラフルで楽しそうか
作文教室の中には、カラフルな教材で楽しく勉強できそうなものもあります。楽しく勉強するのはもちろんよいことですが、ここで考えなければならないことは、小学校低中学年で楽しく勉強できるというのはどういうことかということです。
課題がやさしくて、すぐに取り組めて、先生が褒めてくれるという教え方であれば、小学校低中学年のころはだれでも楽しく勉強ができます。しかし、それで実力はつくのでしょうか。
楽しさは大事ですが、勉強を進める中では、必ずその子の実力を超えた難しい課題が出てきます。そういう難しい課題に取り組み、その課題を克服する中で作文の実力はついていきます。このように考えると、楽しい教材というのは、実力がつかなくてもよい教材となってしまう可能性もきわめて高いのです。
昔の子供たちは、モノクロの味気ない教材でみんな実力をつけていきました。確かに現代のようにビジュアルな環境では、カラフルで見た目のきれいな教材でないと子供は興味を示さないかもしれません。しかし、大事なことは外見ではなく、実際の勉強の中身です。
言葉の森の教材は、地味なことで定評があります。挿し絵もあまりなく課題集はホッチキス止めです。しかし、教材をなぜきれいに製本しないかというと、毎日のように教材を部分的に修正してよりよいものに改良しているからです。教材が地味で一見質素に見えるところに、指導の充実度が表れているとも言えるのです。
【関連ページ】
作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信
作文の通信教育の教材比較 その1
作文の通信教育の教材比較 その2
作文の勉強は毎週やることで力がつく
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前回の読書法の話に引き続いて、今回は作文の方法です。
作文を書く方法を考える前に、作文というものは何かということを考えておきたいと思います。
作文は二つの側面に分かれます。一つは作文の中身です。もう一つは作文の表現です。
中身について大事なことは、一つは創造的であることです。もう一つは、創造的ということではないが価値ある中身が書かれているということです。
表現について大事なことは、一つは速くわかりやすく書くということです。もう一つは美しく個性的に書くということです。
価値ある中身を書くためには、体験と読書によって作文に書く内容を充実させていく必要があります。ですから、いい作文を書くために、書くことを準備してくる、家族に取材してくる、長文や本を読んでおくなどということが大事です。
価値ある中身を書くために書くことをあらかじめ準備できるように指示するという方法が項目法です。
作文を書く際に、「会話を思い出す」「たとえを入れる」「似た話を書く」「昔話の実例を入れる」などの項目指導は、今でこそいろいろなところでやられているようですが、言葉の森が初めてこの項目指導を行ったときは、いろいろな批判がありました。代表的なものは、「どうして、作文を書く前に『会話を入れて書く』などという指導ができるんだ。(書く中身がまだわかっていないのに)」というものでした。
今は、こういう批判はほとんどありません。言葉の森で勉強していることが、作品を書くということではなく、作文を書くための勉強をしているということがわかってきたからだと思います。そういう批判があった当時は、作文教室という言葉もありませんでした。
この項目指導をすると、作文を書くのが苦手だという子も、すぐに書けるようになります。小学校低中学年の場合は、「会話を入れて、たとえを入れて、思ったことを入れて書く」という簡単な項目指導だけで、子供は書く中身の方向がわかるのですらすら書き始めます。
この項目指導は、書くことを助けるので、苦手な子もすぐに書くための指導として使われます。しかし、学年が上がると次第に項目のレベルが上がっていくので、書くことが得意な子がもっと上手に書くための指導になっていきます。例えば、小学校高学年で「ことわざを書く」「一般化した感想を書く」という項目や、中学生で「複数の理由を書く」「名言を引用する」などの項目です。
子供たちの多くは、作文の書き方を系統的に教えられたことがなく、ただ書かされて添削をされるという教え方をされています。
そのため、小学校低学年のときに自分なりに自信を持って書いた作文が厳しく批評されるなどの経験を通して、書くことが苦手になってしまう子も多くいます。
そういう子が初めて言葉の森の教室に来ると、最初は緊張していますが、
項目指導を始めると見違えるように生き生きと書き始めます。項目指導で大事なことは、作文を書いたあとに、項目として指導したこと以外の批評はしないということです。
たまに、こういう教え方をする人がいます。「会話を入れて書いてごらん」と作文の指導をしたあと、子供が書いてきた作文を見て、「感想がちゃんと書けてない」「文がだらだら長すぎる」「点の打ち方がおかしい」などという評価をしてしまいます(笑)。これでは、子供がかわいそうです。指導していないことは評価しないのが原則です。少なくとも、批判になるような評価は、指導をちゃんとしてから行うことが必要です。
(つづく)
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