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記事 836番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
割り箸を名刺で切る―勉強における想念力 as/836.html
森川林 2010/03/22 02:50 


 受験勉強の合格不合格ということについて、昔は不合格だった人に同情的で、不合格だったこともやがてプラスになると考えていました。その考えは今も変わりませんが、最近は少し考えが変わってきました。合格した人は、正しい路線だから合格したのであって、不合格だった人は正しくない路線だったから不合格だったのではないかと思うようになったのです。不合格だった人は、これまでのやり方が正しくなかったという自覚の上に、新たに正しい勉強をしていくことが大切です。

 苫米地さんの本を読むと、コンフォートゾーンという考え方が出てきます。人間にはホメオスタシスという恒常性を維持しようとする機能があり、無意識のうちに自分に最適な状況を選択してしまうのだそうです。不合格だった人は、不合格という結果になるような能率よく勉強できない状態を、自分のコンフォートゾーンに設定していたかもしれないのです。

 私の最近のテーマは、想念力です。想念が人生に及ぼす影響を考えて、いろいろなウェブを見ているうちに、割り箸を名刺で切るというページを見つけました。常識的な感覚では、割り箸のような木は、名刺のような紙では切れません。しかし、考え方を変えて、包丁で豆腐を切るようなつもりで切れば切れるというのです。

 そこで、自分でも早速やってみましたが、全然できません。名刺では無理そうなので、定規を使ってやってみたら、簡単にできます。でも、それではあたりまえです(笑)。今度は、名刺よりもちょっと丈夫なハガキでやってみましたが、ハガキでもやはりできません。

 しばらくやっているうちに、ふと気づきました。その割り箸を切ろうとするから切れないのです。割り箸のもっと先まで切るつもりでやれば切れるのではないか、と思いついたのです。「葉隠」に「介錯は土まで切るつもりで」と書いてあったのを思い出しました。(ちょっと物騒ですが)

 そこで、割り箸を50センチぐらいの太さがあるものと見なして、地面の近くまで切るつもりでハガキを降りおろすと、見事に切れました。しかし、断面が無理に折ったような状態です。二度三度やるうちに、真ん中からきれいに折れたように切れるようになりました。調子に乗ってやっているうちに、机の角にしたたか手をぶつけて怪我(笑)。

 次に、割り箸で割り箸が切れるかどうかやってみました。これも、簡単にできました。考えてみれば不思議です。同じ材質の割り箸なのに、一方は切られて、一方は切る役割になっています。さて、最初の名刺でやってみると、これもきれいに切れました。

 ここから、一つの教訓を得ました。勉強でいい点数を取ることや、受験に合格することを目的としていたのでは、今目の前にある割り箸を切ることを目的としていることと同じです。成績や受験の先にある、価値ある仕事をしたいという目的を持ったときに、初めて勉強や受験が当然のことのようにうまくいくのではないかと思いました。夢や目標を持つことは大事ですが、その夢や目標をできるだけ大きく、そして先の方まで持っていくことが大事なのです。

 合格の先にある何年後かの状態を臨場感をもって考えることができれば、合格という途中の過程は、自ずからコンフォートゾーンに入ってしまいます。勉強そのものを見て、勉強に取り組んでいては、その勉強が正しい路線で行われているかどうかはわかりません。しかし、勉強の先にあるものを見ていけば、勉強は自然に正しい路線にならざるを得ないということになっていたのです。



 ところで、無駄にしてしまった割り箸さん、ごめんね。
「わりかったなあ。バシバシ切っちゃって」

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匿名 20110922  
めっちゃいい事言ってるのに
最後のダジャレがヒドイですねw
あなたのような人好きですよ

森川林 20110926  
 はい、ありがとうございます。ヽ(`▽´)/

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勉強の仕方(119) 

記事 835番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
競争の時代から創造の時代に―勉強の得意な人と苦手な人に as/835.html
森川林 2010/03/21 05:27 



 昔から、私は、競争して人に勝つということが好きではありませんでした。競争するぐらいなら相手に譲るという生き方をしてきました。今でも、2、3回押し問答をするような事態になると、まず相手に譲ります。譲らないときは、理屈で譲るべきではないと思っているときだけです。しかし、理屈でそう思っていても、相手がかわいそうなときはたぶん譲ると思います(笑)。

 だから、子供たちの受験にしても、その子の合格は願っていますが、心の中では全員が合格すればいいと思っています。

 さて、合格に価値があるのは、今の社会の中で、合格が指定席のイス取りゲームのイスと同じようなものと考えられているからです。しかし、本当はそうではありません。

 限られたイスを奪い合うのではなく、自分で座るイスを作ればいいというのが本当の道です。勉強とは、イスを奪うためにするのではなく、イスを作るために行うものだと考えればわかりやすいと思います。

 昔、ある進学校から東大を出て弁護士になった子がいました。その子が社会人になって、「自分は、結局、勉強しか得意なものがなかったから(こういう形で社会に出ることになった)」というようなことを言っていました。ほとんどの親は、勉強が得意ならそれで十分だと思うでしょう。しかし、本当に大事なのは、勉強プラスアルファのアルファの部分です。それは、オンリーワンの部分と言ってもよいでしょう。

 今、時代は、大きく変わりつつあります。これからの社会で必要なものは、勉強という知性だけでなく、個性を発揮する勇気と、周囲のすべての人に対する愛情です。

 しかし、もちろん勉強にも大きな価値があります。法律や会計やプログラミングも、収入のために仕事をするだけであればあまり楽しい仕事とは言えませんが、いずれ自分でプラスアルファの人生を歩くときの手段になると考えればやる気がわいてきます。

 大事なのは、勉強ではなく、自分らしいプラスアルファを育てることです。勉強の得意な人は、特にこのことをよく考えていってください。

 では、勉強の苦手な人は、どう考えたらいいのでしょうか。今の勉強は、受験で差をつけるための勉強になっているので、人生に大事なことを学ぶというよりも、点数の差がつきやすいことを学ぶという面があります。大事なのは、自分の人生を豊かにするための教養として勉強をしていくことです。他人から与えられる評価のために勉強するのではなく、将来自分らしい人生を作るための土台として勉強していくと考えてください。

 今、学校で勉強している内容は、人類が何百年も、時には何千年もかけて蓄積してきた知識の体系です。時々、「数学なんて役に立たない」とか「英語なんて何で勉強するのかわからない」という負け惜しみを言う人がいます(笑)。しかし、そういうことはありません。いずれ人生で役に立つと多くの人が合意しているから、今の勉強の体系ができているのです。また、今勉強していることがすべて役に立つような幅の広い人生を、みなさんがこれから作っていく必要があります。

 政治や経済や科学技術の難しいことは優れた専門家にまかせて、自分は自分に与えられた範囲の仕事を平穏にこなしていけばよいというのは、昔のピラミッド社会の発想です。これからは、すべての人がひとりひとり、自分個人や自分の家族の代表としてではなく、日本人や人類の代表として生きることが求められる時代になってくるのです。

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教育論文化論(255) 

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2月の森リン大賞(小1-小5) as/834.html
森川林 2010/03/20 05:54 
 2月4週の清書をもとにした森リン大賞を発表します。




2月の森リン上位入賞者(小1の部78人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1もしもぼくが車の会社の社長だったらとらたいがくん6143942505584
2おひなさまおはなちゃん6036538435581
3ケーキきはる6022443435380
4冬のさくら6044238445090
5二回目のスケートトム6055346434989
6豆まきクポノ5963739435289
7たき火会きすえ5966541435187
8どろだんごきほや5923738435081
9そろばんきりか5926646444981
10あまくておいしいいちご?クリーム5957143434984



2月の森リン上位入賞者(小2の部120人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1スキー大すき!すももちゃん6689041446197
2みそ作りおゆな6662142476089
3校内ゆうびん局かなろ6558042466289
4さい高のディズニーランドゆいゆ65139143486077
5ひみつの細道タカ6560944445884
6そろばんけんていパルキア6556939505884
7地球温暖化ゆまちゃん6541143495689
8はじめてのかんそう文きそひ6541344455393
9オーシャンズを見に行ったことひゆく6486142466280
10バドミントン教室ブルールピア6429444536079



2月の森リン上位入賞者(小3の部137人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1もしもオリンピックに出場するならダイヤモンド7662349767995
2豆、レタス育てているよメゾピアノ73109141488495
3おどろきの発見をしたパストゥスールルナ7266547576590
4細菌とたたかうパストゥールを読んでいちごちゃん71122337748079
5お母さんと同じ白文鳥!しろみ71101743557287
6一面の銀世界 ニョロニョロ7075942496687
7もしもクラスの男子が⋯クリスタル7099944456484
8ねる前のこだわりさやか6976849496983
9私の家の楽しい夕食なっち6955042566886
10イェーイ!!雪だ! スヌーピー6997441516784



2月の森リン上位入賞者(小4の部132人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1ゴム飛ばしシャーロック・ホームズ78108256587683
2マラソンバシン!ほしのみか7685853538480
3夕食は楽しい方がいいかこちゃん75101244507789
4カブトンリラックマ74117851497581
5生き物観察りょうたろう74142842537186
6ぬかしてやろうQちゃん7493939577081
7雪さんのおとおりですミント7470648527090
8かわいいカメはわが家の家族まーりん73148046507490
9血をすうカゴリマックスイカ?7382138486895
10もしもきそふ7373349466789


※ 小5の1位の作品は優れていましたが、要約の部分がやや多く含まれていたので、代表作品としては掲載しませんでした。
 次回から、清書にする際は、要約は省略するか、自分の言葉に直して説明する形にしておいてください。(^o^)/

2月の森リン上位入賞者(小5の部141人中)

もしもヴァイオリンがオリンピック種目だったら
コレルリ

 私はヴァイオリンを習っています。もちろんきれいな音色を出したり、持っている技術をみがいたりもします。でもそんなきれいな音を出すまでがまるでスポーツのように激しいのです。私が今まで弾いてきた曲の中で、一番大変だった曲はマズルカの「オベルタス」です。最初にバクテンを三回連続してから始める曲です。重音ばかりで音程もむずかしく、ピチッカートもグリッサンドも入れてあるので死ぬつもりで弾かないと弾けない曲の一つだと私は思います。楽器演奏というよりかは、むしろこれぞ激しいスポーツだと思います。

 そんなヴァイオリンがもしもオリンピック種目に認定されたらどうなるでしょう。上手く弾けるからといって油断してはいけません。なぜなら、複合競技だからです。内容も、決して簡単ではありません。手だけで泳ぐクロール、持久力のなわとび、腕の力をためす腕立てふせ、指の動く速さを競うあやとり、美しい音色を出すヴァイオリンの順番で一年間かけてやる競技なのです。得点は一つ一つの種目の合計点が総合得点となるので、どの種目も手を抜くことができません。

 私がこの内容の中で「苦手だな」「むずかしいな」と思うものが一つあります。それは腕立てふせです。その他は、だいたいできますが、腕立てふせは、七回ぐらいでダウンしてしまうのです。なんでだろう、どうしてだろう、と思っているうちに、いい方法をみつけました。それは、ふっきんに力をいれること。そうしたら、自然と体が軽くなります。これでメダルに一歩近づいたと思った私です。

 最近のオリンピックで日本人選手がなかなかメダルにとどかないことが多くあります。なので私は、ヴァイオリン複合を種目に認定してほしいのです。日本には、すばらしいヴァイオリニストの方々が大勢いらっしゃいます。そんな人たちも、いい音色を出すために必ず筋肉トレーニングをしているはずなので、日本人のメダル獲得率が高くなること間違いなしです。

 曲選びも重要です。ラ・フォリアのように変奏曲の中でのキャラクターを変えて弾く曲もあるし、カバレフスキーのコンチェルトのように、楽しく軽快に弾く曲もあります。私だったら変奏曲を選びます。

 もしもヴァイオリンがオリンピック種目だったら、私は絶対に出場したいです。これからは「もしも」ではなく「必ず」ヴァイオリンがオリンピック種目になってほしいです。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1島の法則かねめ8086043899083
2もしもヴァイオリンがオリンピック種目だったらコレルリ79984588110081
3大陸・島の動物けん道少年7999751679087
4チョウチンアンコウしもん79111547718886
5自然の生き物たちきゆめ7995144638787
6地球温暖化クローバー7994446738490
7節分の意味ひよこ7994151618180
8島と大陸の違いサスケ79121847577584
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記事 833番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
作文の哲学と「言葉の森」という名前 as/833.html
森川林 2010/03/19 11:05 



 前回は、作文における四つの方向、内側、外側、過去、未来ということを書きました。

 今回は、その続きです。これは、趣味の哲学の分野の話なので、具体的なことでは何の役にも立ちません。忙しい方は、読まずに飛ばしてください。(^^ゞ


 作文の本質は何かということを考える場合、そもそも世界にある存在するもの、つまり存在物とは何かということから考える必要があります。

 どのようなものであれ、存在物を見てみると、「ある」ということが常に「ない」ということとの関連で成り立っていることがわかります。スピノザは、「すべての規定は、否定である」と述べました。つまり、「○○である」は、「○○以外のものではない」という定義と同じだということです。「○○以外のもの」が、その存在物にとっての境界を形成しています。その境界から向こう側をその存在物にとっての無と考えると、存在物は常に外に向かって無と隣接していることがわかります。

 つまり、石は、石の表面から外に向かって常に石でないものを否定することによって石であり続けているということです。チャップリンの、「バラはバラらしくあろうとして、岩はいつまでも岩であろうとしてがんばっている」という言葉を思い浮かべる人も多いと思います。

 だから、石がガラスにぶつかると、ガラスを打ち壊すことによって自身が石であることを貫徹します。しかし、石がそれよりも硬い壁にぶつかれば、はねかえされるか壊されるかすることによって自身が石であることの否定に直面します。

 このように存在物は、外に向かう無と常に共存して成り立っているということができます。これを、外部に対する無化と呼びます。同じように、存在物は、内部に対しても無と共存しています。これが、内部に対する無化です。また、存在物は、常に過去を無化し、未来を無化することによって現在であり続けようとしています。(長くなるので省略しますが)

 この存在物の本質がより鋭く現象化するのが生物です。生物の場合は、石のようなものよりもよりはっきりと、外への無化、内への無化、過去への無化、未来への無化ということが表れます。

 その生物存在を更にはっきりと現象化させたものが、人間という意識存在です。

 そして、その意識の外化したものが言葉です。

 人類が最初のころ発していた音声による言葉は、直接的な意識でした。言葉は当初、話す人と聞く人がその場にいなければ成り立たない音声の言葉として成立していました。しかし、その言葉がやがて文字として更に外化していきます。

 言葉は文字、そして文章として外化することによって、ひとつの作品としての完結性を持つようになりました。そこで、この完結性を持った文章である作文にも、存在物の四つの側面が反映されているのです。

 ですから、作文を樹木になぞらえるということは、単なる思いつきではなく(といっても、やはり思いつきですが)、作文も樹木も同じ存在物だということを根拠にして言えることなのです。

 では同様に、作文を、樹木ではなく、花や虫や小動物になぞらえることもできるのでしょうか。それは、もちろんできますが、そうすると、言葉の森という名前を、言葉のお花畑とか、言葉の昆虫王国とか、言葉の動物園などと変えなければなりません。

 「さあ、今学期でアザラシの課題が終わったから、次はインドゾウの山だ」なとどいうのもあまりぱっとしません。もっとかわいそうなのは、昆虫の場合で、「やっとゲジゲジの山が合格したと思ったら、今度はゴキブリの山だよ」とか「今週の課題は、フンコロガシの3.4週だ」などということになりかねません。

 そうならないように、言葉の森は、植物の名前で、「アカシア」「イバラ」「ウツギ」「エニシダ」などという課題の名称をつけているのです。

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作文教育(134) 

記事 832番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
合格情報(続き) as/832.html
森川林 2010/03/19 10:12 
 先の合格情報の続きです。
 合格されたみなさん、おめでとう!

宇都宮女子高校
千葉県立千葉中学校
京都大学医学部
慶應大学法学部
東京女子大学
東京大学文科1類
東北大学理学部
一橋大学商学部
横浜市立大学医学部

 しかし、何度も書きますが、第1志望に合格しなかったみなさんも、それがやがて自分の大きなプラスになることを確信して、4月からの新しい勉強を始めていってください。

 大学に進学する人は、「●これから大学生になるみなさんへ」のページも参考にしてください。


 小学6年生のMさんよりお手紙をいただきましたので、ご紹介します。


 私は、来年から中学生ですが、言葉の森を五年からやっていて、塾に行かずに公文国際学園に合格しました。二年間ありがとうございました。
 言葉の森をやっていてよかったことは、大きく分けて三つあります。言葉の森は勉強の時間をそれほど必要としないこと、文章の内容を理解して自分なりの意見が持てるようになること、字数を考えて書く習慣がつくことの三つです。
 私は、英語が得意で、英検三級をとるなど英語の勉強をずっと続けていましたが、それも、言葉の森に使う時間が塾よりも短かったからできたことだと思います。私が受験のために一日中勉強していたのは、受験の前の一ヶ月間だけでした。五年生の夏休みにはアメリカの祖母のところに行くこともできて、とても充実した二年間でした。ありがとうございました。

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合格情報(27) 

記事 831番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
「日経ducare」春号に言葉の森の記事 as/831.html
森川林 2010/03/19 09:55 


↑オンライン書店ビーケーワンで購入できます。

 3月18日発売の、「日経ducare」vol.3/2010春号に、専門塾として言葉の森が紹介されています。
 通学教室の土曜日のクラスを撮影してもらいました。生徒が構成図を書いている様子と、代表の中根が載っています。

 ほかに、子供たちが900字の長文をすらすらと暗唱している様子を撮影してもらいましたが、写真では何をしているところかわらないので(笑)載りませんでした。

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メディア(8) 

記事 830番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
作文を樹木になぞらえる as/830.html
森川林 2010/03/18 10:05 




 言葉の森では、作文を樹木になぞらえています。

 第1は、幹や枝となる部分です。これは、文章の骨格となる構成です。これは、作文が内側に向かってまとまろうとする動きです。

 第2は、葉となる部分です。葉は光合成をして栄養素を作ります。これは、作文の題材で、材料や実例となる部分です。この実例は、過去の経験や知識に基づいていま す。

 第3は、実となる部分です。これが樹木の目指すもので、作文で言えば主題にあたります。その作文のテーマや感想や意見と言い換えることもできます。作文が未来に向かって働きかける部分です。

 第4は、花となる部分です。これは、鳥や蝶を引きつける部分で、作文で言えば表現にあたります。いい表現、美しい表現をすることによって、作文が外側に向かって働きかけるという部分です。

 この表現に似たものとして表記があります。これは、木でいうと根にあたる部分です。美しい表現の土台には正しい表記があります。その点で表現と表記は同じ性質のものです。


 従来の作文評価は、作文をトータルに見てうまいかどうかという見方をしていました。そこで、誤字や誤表記の指摘と主観的な評価が作文指導の中心になっていました。

 言葉の森では、この作文の構成・題材・表現・主題・表記・字数を、小1から高3までどういう流れで教えるかというカリキュラムを作って指導しています。


 例えば、低学年の作文で会話を指導する場合でも、会話は題材にあたるので、将来の体験実例を書くときの前段階として指導することになります。体験実例は、やがて社会実例に発展します。社会実例の中には、伝記実例、昔話実例、自然科学実例などがあります。

 そこで、「この作文は題材がよくできている」という評価をした場合、小学2年生では、生き生きとした会話が書けているということですが、高校2年生では、自然科学実例がよく書けているという評価になっているのです。


 さて、最初に、樹木や作文の、内側、外側、過去、未来、という四つの方向を書きましたが、この四つの方向は、実は物事の本質に深く関わっています。

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作文教育(134) 

記事 828番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/23
「プレジデントFamily」5月号に言葉の森協力の記事 as/828.html
森川林 2010/03/17 21:25 
←アマゾンで購入できます。

 今月発売の「プレジデントFamily」5月号に、言葉の森が協力した記事があります。タイトルは、「開成が問う『五〇字表現力』を養う毎日の作文」です。

 開成中学の国語の問題は、ほとんどが記述式です。選択式の問題は数えるほどで、年度によっては全くない年もあります。漢字の問題はありますが、おまけのようなもので、記述式の問題ができれば、開成の国語は攻略できます。また、選択式の問題も、解法のテクニックで解けるようなものはなく、全部の内容を読み取っていないと正解にならないような選択式の問題になっています。

 開成の国語が記述中心なのはなぜかというと、東大の国語もすべて記述式だからです。

 大学入試センター試験は、四問選択式ですが、選択式問題は、作成者がどれほど工夫して作っても満点をとる子が続出します。記述式は、採点の手間はかかりますが、受験生の実力がかなり正確に出ます。もっと正確に出るのは作文ですが、これは採点の手間がかかるので、入試で本格的に取り入れているところは、あまりありません。

 さて、東大型の記述中心の国語問題は、言葉の森の生徒なら超得意です(笑)。毎週、長文を読んで600-1200字の小論文を書いているので、問題文を読んで50字から100字程度の文章に意見をまとめるというのは、苦もなくできます。時間が余って困るぐらいです。(国語の問題に関してだけですが)

 記述力をつけるのに必要なのは、語彙と発想と慣れです。語彙については、今月の「プレジデントFamily」の記事が参考になると思います。発想については、家庭での対話が大事です。慣れについては、書く時間を増やすことです。

 ぜひ、今月号の「プレジデントFamily」を書店で立ち読み、ではなかった、書店で購入して、今後の勉強の参考にしてください。「ノート大解剖」の特集もあってお買い得です。

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

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