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記事 870番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
作文の勉強における感受性とは何か as/870.html
森川林 2010/04/18 18:04 



 言葉の森の勉強の目標は、子供たちの個性、知性、感性を育てることです。

 個性とは、創造性と言い換えてもいいでしょう。

 知性とは、思考力と言い換えることもできます。それは、知識を自分の考えに構成することのできる力です。

 感性とは、感受性と言い換えることもできます。しかし、感受性とは何でしょうか。

 感受性は一般に、美しいものに対して感動する力と考えられています。例えば、忠犬ハチ公が主人の帰りを待っている姿を見ると、多くの人は心の中にじんと来るものを感じます。しかし、それは、白い犬の姿が美しいからではありません。その待っている姿が美しいからです。つまり、信じることや耐えることという抽象的なものに対する感動が、感受性です。感受性とは、美に対する感受性というよりも、物事の中に美を見出すことのできる感受性だと言えます。

 明治37年(1904年)の尋常小学校2年生の修身書(修身の教科書)に、次のような文章があります。


   だい十九 ひろいもの

 まさおが、ひろったかねを、おとしたこどもにかえしています。

 ひろいものを、じぶんのものにしてはなりません。

   だい二十 いきもの

 まさおのいもうとが、ねこをいじめているのを、まさおがみつけてとめています。

 いきものをいじめてはなりません。


 日本では、物を落としても、拾った人が届けてくれるという文化があります。また、生き物をかわいがるという文化があります。

 しかし、それは決して日本人のDNAにある先天的なものではありません。この修身の教科書に見られるように、先人たちのたゆみない努力の中で形成されてきたものです。

 感受性もまた、そういう教育の中で育まれていくものだと思います。

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記事 869番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
対話のある作文の勉強で、父母の歴史を学ぶ as/869.html
森川林 2010/04/17 11:14 


 言葉の森の作文の勉強は、対話ができることが特徴です。小学校低中学年の場合は、長文を読んでいるときに、その話題に合わせて親が話をしてあげることができます。

 しかし、長文の音読では、その場に父親や母親がいなければ聞いてあげることができません。暗唱であれば、父親が会社から遅く帰ってきたときでも、そこで子供の暗唱を聞いてあげることができます。平日に聞けない場合は、日曜日にまとめて聞いてあげることもできるでしょう。また、田舎に遊びに行ったとき、おじいちゃんやおばあちゃんの前で暗唱を聞いてもらうこともできます。

 そこから話が始まります。例えば、小学校3年生の暗唱長文に、「モグラの話」があります。それを聞いたあと、「あ、お父さんも子供のとき、モグラをつかまえたことがあるなあ」。すると、母親も、「あ、お母さんも、モグラを見たことがある」。それを聞いていたおじいちゃんが、「おじいちゃんなんか、モグラを飼っていたぞ」(ということはないでしょうが)と話が進んでいきます。

 小学校3年生以上では、題名課題の作文が出てきます。この題名課題の表現項目の中に、「聞いた話、似た話」があります。小学校5年生になると、更に難しい感想文課題が中心になり、やはり「似た例」が出てきます。この「似た話」の部分で、父や母や祖父母が、自分の経験を話して聞かせてあげることができるのです。

 すると、それらの話の中で、必ず親の自慢話が出てきます。最初は失敗談のような話でも、だんだん自慢の話になってきます。実は、そこが大事なのです(笑)。普通、赤の他人の前では、自慢話はできません。ところが、子供は喜んで父親や母親の自慢話を聞いてくれます。時には、「またか」と思いながら聞くこともあるでしょう。しかし、子供は、そこから自分の生き方の理想像を見つけていくのです。

 だれでも、よりよく生きたいという規範意識を持っています。この規範意識を育てるのが、両親の尊敬できる歴史です。それは、日本人の祖先の尊敬できる歴史を学ぶということにもつながっているのです。

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作文教育(134) 

記事 868番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
予測される経済危機に対応して、子供の教育を進めるには as/868.html
森川林 2010/04/16 04:54 



 現在、予測されているものは、中国のバブル崩壊、米国のドル破綻、日本の財政破綻です。いずれにしても、国内に流通するお金が急速に収縮することが予測されます。すると、食費や住居費のような必要最低限のものにしかお金が回らなくなります。

 しかし、子供の教育は待ってくれません。そこで、家庭教育の充実が求められるようになります。しかし、多くの家庭では、子供の教育の経験が少ないので、その方法がわかりません。算数数学の計算練習をしたり、漢字の書き取りをしたり、市販の問題集を解いたりするような勉強ももちろんよいのですが、家庭学習で本当に大事なことは、国語力を中心に、理解力、思考力、表現力を育てていくことです。

 ここで、言葉の森は、家庭での自主教室というものを考えています。言葉の森の通信教室が受講できなくなった人が、家庭で自分の子供を対象に自主的な作文教室を開くのを言葉の森が援助するという仕組みです。家庭なので、自分の子供と、同学年の近所の子供2、3人を教えるような形です。勉強の内容は、作文を中心にした、暗唱、読書、他教科の学習などです。

 言葉の森では、この家庭の自主教室の生徒向けに教材を作り、自主教室の先生向けに指導マニュアルを作り、そこに言葉の森が講師が指導法を定期的にアドバイスするという形で学習を援助をしていきます。ここに奨学生制度を組み合わせれば、どのような経済危機にも対応して、子供の教育を進めることができます。

 経済危機をわかりやすくたとえると、次のようなことになります。

 日本の社会という大きな木がありました。養分を吸い上げる最も太いと思われていた枝が、実は腐っていました。ある日、その枝がポキンと折れてしまいます。その木は、残った細い枝で何とか生きていかなければなりません。ここで、必要最小限のことだけをして生き延びようとすれば、木全体の回復は遅くなります。大事なのは、細い枝をフル回転させて、木を活性化することです。すると、やがて細い枝が太い枝に変わっていきます。

 経済の危機だからこそ、これまでの古い物質的な価値観を捨てて、教育や文化や科学という、より人間的に価値あるものにお金を回して育てていく必要があるのです。

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記事 867番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
勉強の出来不出来よりも大事なしつけ―父親を立てる賢い母親に as/867.html
森川林 2010/04/15 10:43 



 大人が子供に何かを指示すると、すぐに、「なんで」「どうして」と言う子供がいます。そこで、大人はつい、「どうしてかというと……」とまともに返事をしてしまうことがあります。すると、ますます子供は、「なんで」「どうして」と聞いてきます。そうして、やがて指示したことがうやむやになるということがあります。

 家庭で、暗唱や読書の自習が難しいというのは、親と子の間にこのようなやりとりがあるからというのもひとつの原因になっていると思います。結局、親と子が同じレベルになっているということです。これは学校でも同様で、先生と生徒が同じレベルになっていることがよくあります。

 野生動物の世界では、例えば、親ウサギが鼻を鳴らすと、子ウサギは石のように動かなくなる、と言います(「シートン動物記」より)。親が長年の経験で、子供のためを思って指示することは、子供にとって絶対なのです。

 このことは、ペットの犬などについてもあてはまります。言うことを聞かない犬がいますが、これは人間が犬と同じレベルで接しているということです。

 見方を変えれば、これは日本人の平等感覚とも言えます。こういう感覚はよいことですが、しかし、本質的な平等感と、しつけにおける上下関係は両立させなければなりません。

 そこで、父親の出番です。子供が「なんで」「どうして」と母親に言ったら、父は即座に、「お母さんが、おまえたちのためを思って言っていることに、『なんで』とか『どうして』とか聞くんじゃない」とバシッと言っておしまいです。そのかわり、子供には、別の場面でたっぷり対話をしてあげればいいのです。

 もうひとつ大事なことは、「注意は1回だけ」ということです。よく、「○○をしなさい」とか「○○をやめなさい」と子供に言っても、子供が生返事だけで、そのまま同じことを続けているということがあります。すると、ほとんどの親は、同じ注意を二度も三度もしてしまいます。しかし、このことによって、子供は、「何度も言われてからやればいい」という習慣を学習してしまうのです。その結果、そういう家庭では、何度も言われて初めてやるという生活スタイルができてしまいます。

 一度でわからなければ、二度目にはゲンコツ(笑)ということができるのは、やはり父親です。しかし、そこで、母親が、「かわいそう」などと言ってはいけません。家庭では、父親の強さというものが大事です。それを支えるのが、母親の賢さです。我が家では子供のころ、ちょっと高い物を買ってもらったときは、母親に、「お父さんに、『ありがとうございました』と言いなさい」と言われました。こういうのが、母親のできるしつけだと思います。

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中3女子 20100416  
先日、NHKの「ためしてガッテン」で、’速読読解’についてやっていました。
それには、字を一つの固まりで読むと1ページを2~3秒で読めるようになるという方法でした。その方法の方が普通に読んでいる人よりも内容の理解度も高いという実験結果でした。
「ためしてガッテン」では、音読をする癖がついていると、
1字1字読んでしまうので、遅いし内容がイメージとして脳に残らないので、口に出して読むのはあまりよい習慣ではないということも言っていました。
4年間毎日、自習と、読解マラソンの音読をしていますが、少し悩んでしまいました。

森川林 20100416  
 それは、心配ありません。
 長文音読は、リズムをとらえて読むためのもので、暗唱などは音読をしなければ身につきません。
 普段の読書は黙読にしているはずですから、それが使い分けられていればいいのです。
 「フォトリーディング」という本を読むと、速読のコツがわかります。暗唱+速読で、両方がんばっていってください。

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子育て(117) 

記事 866番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
小学校低中学年の学習は、勉強よりも読書で力がつく as/866.html
森川林 2010/04/14 20:33 


 小学校低中学年のお母さんと勉強の相談をしていてよくあるのは、「勉強が忙しくて、とても毎日は読書ができない」という話です。しかし、その勉強とは何かというと、算数の計算問題や、国語の漢字や読解の問題です。

 そういう勉強が悪いというのではありません。学校では、反復学習の時間が不足しますから、家庭で計算練習や漢字練習をするのは必要です。しかし、読書時間が圧迫されるほどそれらの勉強をする必要はありません。勉強と読書とどちらを優先するかいえば、間違いなく読書です。特に、学年が上がるほど、小学校低中学年のころからの読書の習慣が、その後の学力に生きてくるようになります。

 なぜ、勉強的なことをあまりする必要がないかというと、小学校低中学年の勉強はほとんどが意味のない作業になっているからです。

 例えば、漢字の勉強です。漢字の勉強は、中学生ぐらいになれば、自分で考えて、できていない漢字だけに絞って勉強することができます。そうすると、無駄のない学習ができます。

 しかし、小学校低中学年の場合は、勉強をするという自覚がまだありません。漢字の勉強をしているときでも、何のために漢字の勉強をしているかわからず、ただ言われたことをそのまましているだけです。

 そこで、漢字のドリルをするときも、できているものもできていないものも、同じようにやって無駄な時間の多い勉強をすることになります。また、漢字の書き取り練習をするときも同じで、書ける漢字も書けない漢字も同じように書くので、これも無駄の多い勉強をすることになります。

 勉強の基本は、できているものはやらず、できていないものだけに絞って、できるようになるまでやる、ということです。勉強の自覚ができていない小学校低中学年の勉強では、お母さんが問題を出すような形で能率よく勉強するか、又は、何しろ大量に時間をかけることによってできない問題をなくすようにするか、どちらかしかありません。

 小学校低中学年の子が、黙々と漢字や計算のドリルをやっているのを見ると、一見、子供が何か勉強をしているような感じを受けます。しかし、それは、多くの場合、単なる作業の時間です。本当の勉強は、読書や対話など、生きた日本語を使うところから生まれてくるのです。

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記事 865番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
家庭で教える作文教室 as/865.html
森川林 2010/04/14 10:53 



 言葉の森が作文教室を始めたころ、作文のニーズというものは、ほとんどありませんでした。それでも、横浜のはずれの地域の教室で百人以上の生徒が勉強する状態が続いていました。しかし、その後、通学の教室に通えない子が出てきたので、通信指導を始めることにしました。また、2000年ごろからインターネットが普及したので、通信指導にインターネットを利用するようにしました。

 当初は、通学教室の方が便利ではないかと思っていましたが、通信の指導を工夫していく中で、通信指導の方がよい点も多いのではないかということがわかってきました。その最も大きな利点は、家庭で勉強できるということです。家庭で作文の勉強をすると、時間の余裕をもってゆっくり勉強ができます。また家族と対話をしながら勉強することができます。親も、子供の勉強の様子を近くで見ていることができるので安心です。ただし、こういうスタイルの指導ができるのは、言葉の森が電話指導をしているからです。作文を書いていて、子供が次にどう書くかわからなくなったら(というようなことは滅多にありませんが)、言葉の森の事務局に電話をしてすぐに聞くこともできます。

 その一方で、家庭で勉強をすると、親子の関係がうまく行かなくなることもあるようです。例えば、子供がなかなか書けないので親がつい叱ってしまうとか、子供が自分のペースでやると言ってその日にやらなければならない課題を後回しにしてしまうとかいうようなケースです。しかし、しかし、ほとんどの家庭では、先生からの電話のあとすぐに作文を書いて、翌日提出するという形で勉強をしています。言葉の森の作文通信指導は、提出率がかなり高いというのが特徴です。更に、作文だけではなく、希望者には暗唱などの自習もチェックしているので、毎日の勉強もカバーすることができます。

 このように見てくると、通学の時間をかけて、親子の対話もない中で勉強をする通学教室のメリットは、あまりありません。しかし、通学教室でしかできないメリットというものもやはり残っています。それは、発表会ができる、子供どうしの教え合いができる、先生の一斉授業ができるなど、子供どうし、又は先生と子供全体との交流があることです。

 時代は現在、グローバルな経済から、ローカルな経済が見直される形に大きく変化しています。しかし、ローカルと言っても、駅前の大きな塾に通うというような規模のローカルではありません。近所の家庭のような範囲で、子供が徒歩で通えるぐらいのところに何人かが集まり、人間的な触れ合いのある中で勉強を進める、という形のローカルな教育がこれから増えてくるのではないかと思います。

 家庭での触れ合いのある教室に、テキストや指導法は、インターネットを利用したものと組み合わせるという形で勉強をしていければ、通信指導と通学指導の利点を生かした新しい教室ができるのではないかと思っています。

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家庭で教える作文(55) 

記事 864番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
昔の生徒が突然、教室に就活報告 as/864.html
森川林 2010/04/13 20:58 



 午後8時すぎに、小2のころのから生徒だったH君(慶応大)が、「今日、最終面接で合格しました」と報告に来てくれた。
 早速、残っていたワインで乾杯(笑)。

 会社の概要などを、「この分野ではシェアがトップで」などと、すっかりビジネスマン風に(スーツ姿で)説明してくれた。

「今日は、うちでお祝いでしょ」
と言ったら、
「いや、今日はカレーらしいので、何かほしいものがあったら、買ってこいということでした」


 今、就職活動をがんばっている人たちは、いろいろ大変だと思います。
 しかし、さまざまな紆余曲折はあっても、長い目でみれば、必ず明るい未来は待っています。
 途中の過程はすべて面白いエピソードになると思って、明るい気持ちでがんばってやっていってください。

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記事 863番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/11/27
海外に住む生徒の日本語教育―外国語も日本語もどちらも苦手にするか、どちらも得意にするか as/863.html
森川林 2010/04/13 11:44 



 海外赴任で、子供が小さいころ日本を離れる人は、日本語の教育が不安になると思います。

 子供は、生活の中で言葉を学ぶので、幼児期は母親との対話が子供の言葉の生活の中心になります。ところが、学齢期になると、学校での友達との会話が言葉の生活の中心になり、次第に日本語を忘れていきます。しかも、この過渡期には、一時的に日本語も外国語もともに劣ってくるという時期があります。

 しかし、この時期にうまくやれば、日本語も外国語も両方自由に使えるようになるバイリンガルのチャンスもあるのです。そのポイントは、母語である日本語を充実させることです。

 「バイリンガル教育の方法」(中島和子著)の中に、面白い例が出ています。

 「兄が小5、弟が小1の日本生まれの兄弟が、カナダのトロントに来て、同じ公立小学校に入学し、英語で授業を受けることになった。この場合、どちらの方が早く必要な英語力が身につくであろうか。……予想としては、『会話力』では弟が早く、『読解力』では兄の方が習得が早いであろうということであった」という話です。

 結果は、兄の方が、会話力も読解力も早かったというのです。つまり、母語を通して言葉というものがしっかり身についていれば、外国語もその言葉の力の土台の上にマスターするのが早いということなのです。

 だから、学校で、友達や先生と外国で話をした分、家庭での日本語の対話を充実させていけば、両方の言葉をマスターできるようになります。そのために、言葉の森の、長文音読、暗唱、作文、そして、その暗唱や作文をきっかけにした対話が役にたつと思います。

 この構図は、外国語と日本語の関係以外にも、さまざまなことにあてはまります。例えば、漫画と読書の関係でも、大事なことは、漫画を読むか読まないかということではなく、いかに読書をしっかりするかということです。同様に、テレビやゲームと実際の体験の関係についても、大切なことはテレビやゲームをどれぐらいしているかということではなく、実際の体験をどれだけしているかということです。作文指導についても、間違いをいかに直すかではなく、よい文章にいかにたくさん触れさせるかということが大事です。

 もちろん、弱点を放っておいていいのではありません。しかし、従になるものは尻尾です。主になるものは頭です。尻尾を押さえるのではなく、頭さえしっかり押さえていれば、尻尾はどちらに動いても、結局は頭の動きについていくことになるのです。

 小学校からの英語教育についても同様です。大事なのは、英語をやるかやらないかということではなく、子供時代に日本語をしっかり学ぶということです。

 海外にいる人は、海外生活を日本語がおろそかになる不安の面から考えるよりも、外国語も日本語も同時に学べるチャンスとして前向きに考えていくことが大事です。そのための要になるのは、家庭の外で外国語に接する以上に、家庭の中での日本語の密度を高めていくことです。

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touko 20161121 77 
子どもに日本「も」学ばせたい・・・そう思う日本人ママもたくさんいます。国際結婚で海外に住んではいても、日本語も母語として育てるためには、家庭の中での小さな積み重ねが大切です。

torontomom 20161123 77 
母国語の土台が必要というのはわかるのですが、

「兄の方が、会話力も読解力も早かったというのです。つまり、母語を通して言葉というものがしっかり身についていれば、外国語もその言葉の力の土台の上にマスターするのが早いということなのです。 」

すごく短絡的な感じがしてしまいます。
6歳と11歳では言葉の学び方は違ってくるだろうし、その子の性格にもよるかと…

森川林 20161123  
 これは、そういう調査結果が、ある程度再現性のある事実として報告されているということです。
 小1~小3では外国語をマスターするのは早いが、その分母語である日本語が十分に成長しない、小4~小6では最初は外国語をマスターするのに苦労をするが、母語である日本語が既に確立しているので途中から上達が早くなるということです。
 だから、海外にこの時期の子供を連れて赴任される方は、事前に子供の言語教育について十分に作戦を考えておく必要があると思います。この点で、あてになるような話は、公の機関からは出ていないのではないかと思います。

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

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●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習