3月の森リン大賞が決まりました。
学年は、3月時点の学年です。
生徒のみなさんには、5.1週の「山のたより」に詳細を掲載します。
3月の森リン大賞(小1の部78人中)
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●大阪城に遠足だ | ききら | 66 | 497 | 42 | 54 | 58 | 84 |
2位 | ●「マングローブは、どこ」 | リリア | 63 | 965 | 39 | 43 | 68 | 80 |
3位 | ●わんちゃんをきゅう出 | クリーム | 62 | 423 | 41 | 43 | 60 | 95 |
4位 | ●ともだちのたん生会 | 木村一心 | 61 | 357 | 39 | 46 | 62 | 81 |
5位 | ●ガラガラなるガソリンの音 | とらたいがくん | 61 | 457 | 41 | 51 | 60 | 86 |
6位 | ●お腹がいたくて学校を休んだ | じんか | 60 | 555 | 38 | 47 | 58 | 87 |
7位 | ●にぎやかなコンサート | トム | 60 | 472 | 43 | 43 | 54 | 79 |
8位 | ●わたしのへや | きせあ | 60 | 265 | 44 | 43 | 49 | 92 |
9位 | ●「こわいよー」おばけやしき | かろけ | 60 | 449 | 39 | 43 | 48 | 93 |
10位 | ●チャボごやにはとがはいった? | リリー | 59 | 656 | 43 | 43 | 54 | 83 |
3月の森リン大賞(小2の部120人中)
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●さくせんせいこう | はーちゃん | 68 | 809 | 37 | 44 | 68 | 96 |
2位 | ●お別れ遠足 | レモネード | 68 | 738 | 39 | 49 | 58 | 84 |
3位 | ●はっぴょう会のれんしゅう | ポッチャマ | 66 | 426 | 44 | 44 | 64 | 93 |
4位 | ●スイミングのテスト | パルキア | 66 | 427 | 43 | 43 | 61 | 89 |
5位 | ●お祭りワッショイ | きとり | 65 | 459 | 37 | 47 | 73 | 79 |
6位 | ●村藤くんと遊んだ | ブルールピア | 65 | 351 | 41 | 50 | 68 | 81 |
7位 | ●へびを見た | なかり | 65 | 384 | 42 | 44 | 67 | 97 |
8位 | ●おわかれ会アーンドおいわいの会 | りすっぴ | 65 | 728 | 41 | 53 | 66 | 84 |
3月の森リン大賞(小3の部137人中)
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●お父さんとお母さんの命が合体したぼく | ダイヤモンド | 73 | 789 | 51 | 55 | 73 | 87 |
2位 | ●よく観るテレビ番組 | まめっち | 72 | 809 | 43 | 63 | 68 | 89 |
3位 | ●いてぇ〜〜〜 | 海太郎 | 72 | 1112 | 52 | 44 | 63 | 79 |
4位 | ●あのころの私 | メゾピアノ | 71 | 829 | 48 | 51 | 72 | 87 |
5位 | ●おもしろいイッテQ | ひっプル | 71 | 630 | 43 | 51 | 70 | 83 |
6位 | ●すきな番組 逃走中 | めがね | 70 | 1026 | 48 | 54 | 77 | 83 |
7位 | ●春を見つけた | きはひ | 70 | 544 | 39 | 55 | 67 | 93 |
8位 | ●大変だった犬の日記念日 | なっち | 70 | 748 | 39 | 61 | 66 | 83 |
9位 | ●千回たっせい記念日 | ちょきんばこ | 70 | 997 | 39 | 48 | 63 | 95 |
10位 | ●面白い大好きこの番組 | なるちゃん | 70 | 691 | 46 | 48 | 61 | 90 |
3月の森リン大賞(小4の部132人中)
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●運動神経とDNA | シャーロック・ホームズ | 78 | 993 | 53 | 75 | 95 | 86 |
2位 | ●マウスピースとの出会い | みっくまっく | 78 | 1277 | 46 | 65 | 88 | 80 |
3位 | ●ぼくの生まれた時 | もりや | 77 | 781 | 46 | 56 | 82 | 93 |
4位 | ●やっとできた、二重とび | かこちゃん | 77 | 1565 | 47 | 52 | 66 | 86 |
5位 | ●私が宝になった日 | ミント | 76 | 1135 | 39 | 59 | 81 | 84 |
6位 | ●初めてできた事 | じよう | 76 | 1125 | 42 | 55 | 81 | 93 |
7位 | ●負けたら味付け | Qちゃん | 75 | 699 | 42 | 62 | 81 | 92 |
8位 | ●三年になってからのおつかいとなわとび | トレジャーハンター | 75 | 853 | 47 | 58 | 78 | 79 |
9位 | ●消えたローストチキン | なぞのたびびと | 75 | 841 | 39 | 61 | 73 | 81 |
10位 | ●初めてのコマ撮り | きそふ | 75 | 767 | 43 | 54 | 72 | 93 |
※ 小5の1位の作品は優れていましたが、要約の部分がやや多く含まれていたので、代表作品としては掲載しませんでした。
次回から、清書にする際は、要約は省略するか、自分の言葉に直して説明する形にしておいてください。(^o^)/
3月の森リン大賞(小5の部141人中)
私の記念日
スクラット
私の記念日と言うのは、毎日のように感じます。おととい・昨日・今日・明日・あさってと言うようにどんどん日がたち、ついに誕生日と言うようになって来ます。三・四年前までは、すぐ誕生日だったのに今ではその誕生日から二年後に誕生日と言う感じに長く感じます。なぜ、そんなに長く感じるのかいつも不思議に思っています。でも、いろいろな記念日はすぐ来ます。
たとえば・・・運動会で一位を取った日や初めてお料理をしたときなどが、私にとっての記念日です。特に印象が強いのは「初めてお料理を作ったこと」です。初めて作ったのは、おにぎりです。今、思うと「そんなの朝飯前だよ!」と思ってしまうほど進歩しました。成長した私は「オムライスもどき」ができるようになりました。今日も(ことばの森に行く前に)昨日もおとといも作り、おいしく食べました。でも、今日のは特別でお父さんにも作ってあげました。(いつもは、私の分と母の分です。)母に「おいしい。初めて作ったにしては上出来だね。すごい!」とたくさんほめられて、すこしだけ照れくさくなってしまいました。いつもそんなにほめられないので、料理については口をとんがらせて言う母に私は感げきしました。だから、私にとって料理は自分の成長の一部であり、のびる機会であり、上達する機会でもあります。
ほめられたとき私は、自分が作ったときと同じ喜びを他の人にも分かってもらえると言うのがうれしかったです。これからは、人をよろこばせるようにしたいと思いました。他にも同じおもしろさを伝えたいと思いました。
次に記念日にしたいのは「家族でどこかにでかけたとき」です。とくにおもしろかったのは、車でディズニーランドへ向かっている途中の高速道路の出口でカーブを何周も回ってやっと出られると思ったときに、もう一周ありビックリしたことです。そして、一瞬だけ目が回ってしまいました。もし、本を読んでいたり、ゲームをしたりしていたら大変なことになっていたでしょう。たまに車に乗って、どこかにドライブに行くとおもしろいことが待っています。たとえば、先ほどの高速道路のグルグルや、花が散ってゆくシーンを見られたり、日本の四季を感じることができたり(かれている木やまだつぼみがついている花)するのがとてもおもしろいです。逆に一番怖かったのは・・・冬で、すべての木に葉がついていないという所が怖かったし、気持ち悪かったです。
このように、新しい体験するたびにそのことが私の記念日になります。だから私の記念日は、ものすごくたくさんあります。これからも、もっともっと私の記念日を増やしたいです。
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●私の記念日 | スクラット | 81 | 1087 | 54 | 62 | 73 | 81 |
2位 | ●私の記念日 | まぐろ | 80 | 857 | 43 | 77 | 88 | 89 |
3位 | ●学説の移り変わり | けん道少年 | 80 | 855 | 44 | 85 | 88 | 93 |
4位 | ●カレーを作ったこと | かねめ | 80 | 922 | 48 | 81 | 88 | 81 |
5位 | ●まだわからない未来 | ともじろう | 80 | 1211 | 48 | 74 | 86 | 89 |
6位 | ●バレンタインデー | かふた | 80 | 1199 | 41 | 69 | 84 | 86 |
7位 | ●時代によって変わる学説 | まりす | 80 | 843 | 44 | 75 | 81 | 100 |
8位 | ●初めてできた数列 | けん太 | 80 | 1254 | 48 | 72 | 78 | 87 |
9位 | ●創造の大切さ | サスケ | 80 | 964 | 51 | 59 | 69 | 89 |
3月の森リン大賞(小6の部126人中)
がんばるということ
きなろ
「もしもしー言葉の森です。」
毎週火曜日の夜、1本の電話が鳴る。なぜか、それは、毎週電話で作文教室があるからだ。
(しかし、それは、いつはじめた。いつからなんだ。)それを始めたのは昨年、始めたきっかけは、友達がやっていたし、とても良いといっていたので入ることにした。僕は作文が嫌いだ。だから入ったのだと思う。作文が嫌い。なら入らなければ良いではないか、と思うが、僕は作文を得意にし、さらに、そのことを活かして、自分の生活全般にも使っていけるようにしていけたら便利だな、と思い入ったのだ。今は、もう作文を毎週やるのが当たり前になってきている。作文をやっていていやな気分ではない。かといって、いい気分でもない。不思議な気分だ。何故だろう。不思議だ。不思議なことを不思議と思う。謎、それを繰り返して作文は成り立っていく。そんなことが毎週ある日々。作文って言うものは偉大だなぁ。そう思ったこともある。だって、何万も、何十万も、何千万もある言葉というものをつなげ、書く。それだけなのに、感情を伝え、表現をすることができるのか。それを考えるだけでも、「謎」に包まれる。考えること、それが謎へと引き込む。作文で一番難しいこと。それは、文を書くこと。ではなくて、文を考えること。文を書くのは考えたことをそのまま写すだけで良い。考えるというのはやはり難しいのだ。いや、考えることが難しいのではない。考えて「文」にするのが難しいのだ。その難しい考えて文にすること、そして表現すること。それを将来に役立てたい。がんばったことは誰にだってある。ない人間など、いない。そういいきっていいだろう。生きていることは、がんばっていることなのだから。
お母さんのがんばった例もある。2級建築士の試験を受けるまでだ。働くために、資格があったほうが便利だ、と思ってやったらしい。どうやって勉強したのかというと、会社の息と帰りの地下鉄で、問題集をひたすら解いたり、仕事が終わった後、家でも、たくさん勉強していたという。試験の形式は、1次は、普通の筆記試験だが、問題は、2次の試験。いつもはパソコンで、図面を描いていたが、実技試験。つまりは、図面を手で書くのだ。もちろんお母さんは、紙と鉛筆で図面を書くのは初めて。なので、ひたすら練習していた。しかも、図面を描くのがいやになるほどやっていたそうだ。本当に考えるのも、おなかがすくのも、泣くのも、喜ぶのもせずに。ただやっているだけ。その姿は、まるでコンピューターのようだ。あと、平日、普通に練習をしているとき、テレビで、奥尻島で大津波が起きたと報じたのだった。びっくりしながら、テレビを一晩中つけながら図面を描いたそうだった。その努力の結果、お母さんは見事に試験に受かった。
人間にとって、がんばるとは、1度は苦を味わうものの、やり終わった後は超爽快な価値あることと分かった。
「ではまた来週、さようなら。」
順位 | 題名 | ペンネーム | 得点 | 字数 | 思考 | 知識 | 表現 | 文体 |
---|
1位 | ●がんばるということ | きなろ | 87 | 1209 | 61 | 76 | 78 | 76 |
2位 | ●漢字検定 | シャドウマリオ | 86 | 1273 | 62 | 66 | 78 | 84 |
3位 | ●昔話におまかせ | ことのは | 85 | 1593 | 58 | 73 | 92 | 87 |
4位 | ●私の心のひびき | きぬこ | 85 | 1210 | 52 | 72 | 80 | 87 |
5位 | ●道 | 闇の女帝 | 84 | 1219 | 63 | 67 | 89 | 79 |
6位 | ●Fight! | バービー | 84 | 1417 | 52 | 77 | 83 | 83 |
7位 | ●好きな物は才能となる | リザードン | 81 | 1101 | 52 | 81 | 86 | 92 |
8位 | ●気持ちをこめて歌う | マーブルチョコレート | 81 | 1408 | 47 | 69 | 82 | 87 |
9位 | ●よし! | よっしー | 81 | 1061 | 51 | 62 | 75 | 84 |
10位 | ●滝を目指して | 織田信之助 | 80 | 1146 | 46 | 79 | 98 | 84 |
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非常用として言葉の森で備蓄していた2008年産玄米「コシヒカリ」5キロの真空パック150個をお1人1個無料でプレゼントします。
4月24日(土)9:30-14:00
(雨天の場合は5月8日に延期)
会場は、高島屋の道路をはさんで向かいにある広場です。
http://www.konandai.net/tent/index.html
真空パックになっているので、ご家庭でもそのまま備蓄用として使えます。
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小学校1年生は、まだ文章を読むことに慣れていないので、読解問題は全部やらなくてもかまいません。
問題の文章をお母さんが読んであげて1番と2番だけをやるという形など、お子様の現状に合わせて、無理のない範囲でやっていってください。
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作文の勉強を学年で区切ると、小4までは楽しい作文です。小5からは勉強する作文になります。
小5以上になると、作文の勉強は難しくなるので、書くことが負担になるということが出てきます。しかし、小5以上の子は勉強に対する自覚ができてくるので、易しい楽な課題をするよりも、その難しい課題でがんばる方を選びます。
小4までは楽しく書ける時期なので、書くことが負担になるということはまずあまりありません。しかし、この時期に作文を書きたくないという子が出てくることがあります。それには原因があります。
作文というのは、主体的で創造的な勉強なので、考えながら書くという点で負荷の多い勉強です。これに比べると、計算問題や漢字書き取りの練習は、退屈ですが作業的な勉強なので楽にできます。創造的な勉強が創造の喜びにつながるのは、まだずっと先になってからです。
この大変な勉強をしているときに、書いた作文に注意されるようなことが何度があると、子供は、「こんなに苦労してやっているのに、注意ばかりされて割に合わない」という気持ちになってきます。小学校低中学年で作文を書きたがらない原因の最も大きいものは、書いたあとに直されたり注意されたりすることです。
では、そういうときには、どうしたらよいのでしょうか。対策は、四つあります。
第1は、書いたものは、必ずよいところを見て褒めてあげるということです。どのような作文にも、よい面を見つけることはできます。お母さんやお父さんや先生がよいところを見てあげると、子供の作文はそのよい方向に広がっていきます。
第2は、作文の勉強を続けることを子供に確信させることです。子供が「本を読みたくない」「作文を書きたくない」と言ったときに、親が不安になると、子供は更に不安になります。嫌なことをさせすぎて嫌いになるというようなことはありません。親が、「これは大事な勉強だから続けていく」と確信を持って子供に接すれば、子供は迷わなくなります。
第3は、褒める一方で、毎日の自習で読む力をつけていくことです。読書、暗唱、対話、課題を読んでの事前の準備(特に感想文の場合)などをして実力をつけていけば、書くことが楽になり自信がついてきます。褒めることと自習をさせることは、車の両輪です。
第4は、注意する場合は、事前に自覚させて、○×のあるものに限って、行うということです。子供が自覚していないことや○×にならないものを注意すると、その勉強に対する苦手意識が生まれます。
例えば、子供が楽しく歌を歌っているときに、「歌が下手ね」と言えば、子供は歌が苦手になるでしょう。子供が楽しく絵をかいているときに、「絵が下手ね」と言えば、絵が苦手になります。同じように、子供が苦労して作文を書いたあとに、「こことここが間違っている」という注意だけをしていれば、作文は苦手になっていきます。学校でも、家庭でも、こういう教え方で苦手になっている子がとても多いのです。
しかし、事前に自覚したことで、○×のつく注意をされるのであれば、子供は傷つきません。例えば、作文を書く前に、「今日は会話とたとえを入れて、段落をつけることを忘れずに、300字まで書く」などという事前の項目指導があれば、それができていないときに注意して書き直しをさせても子供は負担を感じません。そして、事前に指導したことができていれば、そこを大いに褒めてあげることができます。
作文を書いたあとの注意は、だれでもできます。大事なのは、書く前のわかりやすい注意と、書いたあとの褒め言葉なのです。
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本は読まないが、学習漫画はよく読むという子がいます。確かに、知識は身につきますが、それはテレビで身につく知識と似ています。絵や映像の助けを借りているので、吸収しやすい知識ですが、読む力はつきません。これは、漫画も同じです。学力で大事なのは、読む力であって知識ではありません。読む力さえあれば、知識はいつでもつけることができるからです。
もちろん、漫画にも字がありますが、漫画が読む力につながるのは、小学校1年生の文字を習い始めたころまでだと思います。
しかし、漫画や学習漫画やテレビの問題点は、読む力がつかないことにあるのではありません。読む力がつかないことと言えば、ほかに、朝ごはんや散歩や入浴もそうです(笑)。問題は、読む力がつかないことではなく、それらが読書と競合するところにあります。
普通の本と漫画が両方手元にあった場合、することがないからと、子供が最初に手にとるのは漫画の方です。ですから、漫画や学習漫画がよいか悪いかというのは二義的なことで、いちばん大事なのは、いかに本を読む生活をするかということです。
本を読む習慣を作るためには、毎日読書を10ページ以上すると決めておくことです。自分で読む力が伴わない子の場合は、読み聞かせも並行して行います。どんな本を読むかというのは親が指定してよいのですが、親が選ぶ基準は真面目で難しくなりがちなので、どちらかといえば楽しくて易しいと思われるぐらいの本を選ぶようにします。
毎日本を読んでいると、「することがないから本でも読む」という場面が出てきます。本の好きな子は、ちょっとした空き時間にも本を読むという形で読書量を増やしています。このわずかな時間の読書があるかないかということが大事なのです。
漫画や学習漫画が普通の本の読書と競合しないようにするためには、漫画や学習漫画は、読んだら片付けるということを基本にします。もちろん、常時置いておいておきたいと思うような価値ある数冊の漫画や学習漫画は残しておいてよいのですが、基本的に家庭の環境として、たくさんの本と数冊のよい漫画又は学習漫画あるという状態にしておくとよいと思います。
テレビも、これに似ています。テレビの場合は片付けるというわけにはいかないので、毎日見る時間を1時間などと決めて、見たい番組を選択するようにします。つまり、暇だからテレビを見るという惰性の見方をしないということです。そのためには、親自身がテレビをコントロールすることが必要です。
ゲームは、魅力のある遊びなので、親でもなかなかコントロールしにくいものです。私(森川林)の家では、子供が小学生のとき、朝早起きして5時までならゲームをしてもよいというようにしていました。ロールプレイングゲームで盛り上がっているときは、結構早起きしてがんばっていました。ひとつは、このように時間帯で決めておくことです。こういう決め方をすると、たまに異常に早起きをして何時間もゲームをする場面も出てきます。そういうときは、「おお、すごいなあ」と感心していればいいのです。そういう無理は長続きしないので、自然に子供の生活時間になじむ形に落ち着いていきます。
もうひとつは、早起きなどの特別の時間帯以外の1日のゲームの時間数を決めておくことです。これも私の家の例ですが、ゲームは平日は1日15分と決めていました。しかし、15分では物足りない場面もあります。そういうときは臨機応変に追加することもありました。この場合、大事なことは、しぶしぶやらせるのではなく、心から楽しくやらせることです。
雨の日曜日で子供が退屈しているときなどは、「読書を50ページ読んだらゲームを15分」というように、読書とセットにしておくといいと思います。子供の生活で大事なことは、勉強することでも、遊ぶことでもありません。「よく学び、よく遊べ」という言葉のように、「よく○○する」ということ、つまり心からする状態を作ってあげることがです。
インターネットと携帯のメールは新しいツールなので、まだコントロールの仕方が社会的にできていません。これも、基本は、本人が自分の力でコントロールできるように話し合いをすることと、インターネットやメールに埋没しなくても済むように、他の生活を充実させることになると思います。
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テレビゲームでも心から楽しくやらせることはどうして大事なのですか?テレビゲームしているそばで、「そんなにゲームばかりしていると目が悪くなる、とか、頭が悪くなるのよ。」とかいう親の発言は、子どもにどんな悪影響が考えられるのでしょうか?
小言を言われながらやっていると、よけい目が悪くなったり、頭が悪くなったりします。
どんなことでも、家庭での話し合いで一定のルールを決めて、その範囲で楽しくやるようにするといいと思います。
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これからの時代に求められる教育は、エキサイティングな教育、わくわくする教育です。人生は、好きなことをして生きるためにあります。その人生につながるものとして、勉強することがあります。勉強することは本来楽しいものです。
高校生になると、だれでも勉強というものに対する向上心を持つようになります。しかし、自然に向上心を持てるようになるためには、小学校低中学年で、勉強を競争や賞罰だけのものにしないことが大事です。それは、勝ち負けの喜びに適応しすぎると、学ぶ喜びをかえって感じにくくなってしまうからです。
スポーツには、勝ち負けがあります。しかし、それは、勝ち負けが成り立つようなルールの中でスポーツが行われているからです。スポーツは、人工的なゲームで、そのゲームの中で勝ち負けがあることによって技術の向上があるという仕組みになっています。
勉強も、テストという人工的なルールの中で、競争が向上につながる面を持ちます。しかし、このテストというものの弊害は、ひとつには勉強が狭い範囲に限定されてしまうことです。例えば、テストに関係のない科目は手を抜くというような発想がどうしても出てきます。もうひとつの弊害は、テストによって、勉強というものが本来持つ向上心の喜びを感じることが遅くなるということです。
学問は、もともと、テストのような人工的な枠に限定されたものではなく、無限の可能性を持つ自然のようなものです。すると、その無限に開かれた自然と関わる方法は、個性と創造性を発揮することです。つまり、勉強の究極の姿は、個性と創造性を生かして学ぶものなのです。
その個性と創造性を開花させる土台として、小中学校、そして高校の教育があります。だから、この教育という基盤(インフラ)は、全員が全教科の満点を目指すものでなければなりません。しかし、現状は、教育というインフラにおいて、テストによって点数の差をつけることが目的になり、その目的を達成する手段が競争になっています。
なぜ教育で競争が行われるかというと、それはこれまで、進学先の学校の入学者に定員があったからです。なぜ入学者に定員があったかというと、社会における職業の地位に定員があったからです。
しかし、インターネットの時代には、定員というものは次第に意味がなくなります。勉強については、学校で勉強するという選択肢を超えて、インターネットを利用して自由に学び、自由に発信できる環境が生まれています。また、職業については、世の中が今よりも更に豊かになると、生活のために職業につくという選択肢を超えて、自分で自由に起業をするという生き方ができるようになります。そういう時代に必要な教育が、全員満点の教育を土台にした個性と創造の教育なのです。
この教育は、三つの方向で考えることができます。
第1は、すべての子供たちにトータルな基礎学力をつけることです。基礎学力をつける学び方の基本は、学ぶ対象を受け入れることです。したがって、小中学校の勉強の中心は、模倣の勉強になります。この模倣によって、全員が、早い遅いの違いはあっても満点をとるような教育をしていく必要があります。もちろん、ゲームのようなものとしてテストによる競争も生かす仕組みも残りますが、テストでよい点をとることは、勉強の目的ではなく、余興のようなものになっていくと思います。
第2は、楽しいこと好きなことをして生きる力を育てることです。そのためには、自然、人間、社会、事物というリアルなものの中で生きていくことが大事です。バーチャルなもの、つまり、テレビ、ゲーム、本、インターネットは、人間の生活においてあくまでも二次的なものです。しかし、このバーチャルなものにおいても、自分から働きかけることのできるものはリアルな面を持ちます。例えば、絵をかく、作文を書く、プログラムを作るなどということは、バーチャルな世界におけるリアルな行動です。これからの教育に重要な要素は、受身で感じたり理解したりすることではなく、自ら作り出すことです。楽しく生きるために、実物の世界を中心に、作る教育を行っていくことが重要になります。
第3は、創造性を発揮するということです。そのためには、創造や個性に対する前向きな評価が社会にあることが条件になります。そして、発表する場があることが大切です。つまり、これからの学習のスタイルの大きな特徴は、発表する勉強が中心になるということです。
以上の、全員全教科満点、作る勉強、発表する勉強がこれからの教育のキーワードになっていくと思います。
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言葉の森の通学教室では、現在、希望する生徒を対象に、付箋読書や問題集読書のあと、読書ノートに四行詩を書く練習をしています。これは、将来、通信教室でもやっていく予定です。
力のある生徒は、四行詩で抜き書きをするときも、なるほどと思うところを抜き書きしてきます。また、感想を書くときも、内容をよく把握した感想を書いてきます。
次の例は、中学1年生の生徒が書いた四行詩です。
ディズニーアニメーションの本質は、
夢と魔法と感動だ。
その中でも魔法は多い。
そこは大きな見せ場である。
私もかつて一個の子供、
親との対話は望まない。
必要なのは対話でなく、
子供の前にどんな人間として現れるか。
中学1年生の生徒が、「ディズニーアニメーションの本質は、夢と魔法と感動だ」とか、「必要なのは対話でなく、子供の前にどんな人間として現れるか」などと、自分の考えで書くようなことは普通ありません。しかし、問題集の文章に引かれる形であれば、こういう文も自然に書けるのです。自分で考えて書くのでもなく、単なる書き写しでもなく、自分なりによいと思ったところを発見して書くというのが、読書ノートに書く四行詩のポイントです。
四行詩は、抜き書きでもよいので、だれでも書けるという易しいところがあります。しかし、実力に応じていくらでも深く書けるというところもあります。また、作品として完成させるという創造性もある点で、楽しい勉強だとも言えます。そして、よい文を発見することで、そういう文を味わう力や表現する力が身につきます。
今後、毎日の付箋読書や問題集読書のあとに、四行詩を書く習慣がつけば、子供たちの日記を書く習慣にもつながっていくと思います。
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