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記事 90番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
森リンの文章評価とグーグルのサイト評価の特徴は、裏技対策が容易な点に as/90.html
森川林 2006/07/25 06:51 

 ロボット検索よりも人間の登録の方が信頼できるという考えをくつがえしたのがグーグルです。グーグルは、日本ではまだヤフーよりも知名度が低い検索エンジンですが、世界的にはトップシェアです。そのグーグルが開発した方法が、被リンク数でした。

 グーグル以前の検索ロボットは、あるページ内に含まれるキーワード数を中心にページの評価を行っていました。しかし、このやり方では、すぐに裏技が使えてしまいます。サイト運営者がページ内のキーワードを意識的に増やせば、ロボットの評価も上がっていくからです。つまり、内容は変わらないのに、評価だけが上がるという操作が可能になってしまうのです。

 これに対してグーグルの評価は、あるページに対するリンクの数でそのページを評価します。このやり方は比較的裏技の使いにくいものでした。グーグルの評価に対応するために、さまざまなサイトが相互リンクなどの試みを行いました。グーグルへの対策は、今もいろいろな試みが続けられています。しかし、全体的に見て、グーグルの検索結果はほかの検索エンジンと比べて妥当性が高いと多くの人が認めています。

 なぜでしょうか。グーグルの評価の妥当性が高いのは、被リンク数を評価する方法自体にあるのではありません。被リンク数を評価する方法が、裏技を破りやすい点にあるのです。つまり、検索エンジン対策として行われるテクニックに対して、そのテクニックを上回るアルゴリズムを作りやすいというところにグーグルの優位性があったのです。

 これと同じことが、森リン以前の文章評価ソフトと、森リンとの違いについても言えます。

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作文自動採点ソフト森リンとグーグルの類似点 as/89.html
森川林 2006/07/24 19:31 

 文章の自動採点ソフトは、日本ではまだアレルギー反応があります。
 海の向こうのアメリカでも、最初に自動採点ソフトが登場したときは、「ソフトに人間の書いた文章が採点されてたまるか」という反応があったようです。しかし、人間が採点するプラスマイナスとソフトが採点するプラスマイナスを勘案した結果、公立高校の卒業試験に自動採点が使われるようになりました。

 日本でも、やがて文章の自動採点ソフトのプラス面とマイナス面が冷静に評価されて、いろいろな試験に利用されるようになると思います。しかし、今はまだ、そういうソフトがあること自体知らない人がほとんどです。

 さて、ここで、文章自動採点ソフトと、グーグルなどの検索ロボットとの類似性について考えました。
 検索ロボットは、インターネット自体が新しい媒体だったということもあって、スムーズに社会に受け入れられました。それでも、最初のころは、ロボットによる検索よりも人間の手による分類の方があてになるという意識がありました。なぜかというと、最初の頃のロボット検索は、かなり大雑把なものだったからです。例えば、あるページに対象となるキーワードが多数埋め込まれていると、それだけで上位に表示されました。アルゴリズムが単純であれば、裏技も簡単です。内容のないページにキーワードだけをたくさん埋め込むようなサイトが出てきて、ロボット検索は信頼性が低いと思われるようになりました。

 文章の自動採点ソフトも、今はまだこのロボット検索の初期段階のところにあります。
 しかし、このあと、ロボット検索は大きく変化していきます。

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匿名 20170815  
川崎製鉄の付属川鉄総合病院は、私が二人の赤ちゃんを産んだ病院である。
当時私は千葉市園生町のあやめ台団地に住んでいた。蘇我にある病院までは遠かったが、友人の村上さんの紹介でこの病院にお世話になっていた。
 結婚して八年目にして最初の子が生まれた。娘の亨子である。親族の誰もが待ちに待った赤ちゃんで、それは何に例えようもない無上の喜びであった。
 病室は六床の部屋で、六人分の喜びで満ちており、入れ替わり立ち替わり親族や友人らのお見舞いに互いに遠慮のない談笑が絶えなかった。
 ところが、私たちが有頂天になっているとき、私の隣の若いお母さんには、一人の見舞客も居ないと気がついた。新しい命を祝うはずの父親も彼女の両親も来ていなかった。そういえば、彼女は朝の挨拶ぐらいの会話で他の同室のママたちとはあまり交じっていなかった。喜びを分かち合えないことは寂しいことであった。
 出産して三日目ぐらいだったろうか、私たちの病室にナースステーションから「○○さん、至急母子手帳を持ってきてください」とアナウンスがあった。
 ○○さんとは、隣の無口なママのことである。
 その彼女が、私に「今、何手帳を持ってくるようにといってましたか」と聞くので、
 「母子手帳と言ってましたよ」そういうと、「そんなのないんだけど」と不安そうにして持ち物のなかを探っている。
 「ははこ手帳ならあるんだけど」
 「そう、ははこと書いて〝ぼし手帳〟と読むのよ」
 私はこのとき三二歳、彼女は十代の終わりか、二十代のはじめだろうか。何しろ私たちと世代が違う感じであった。
 〝ぼし〟を〝ははこ〟と読む彼女はまだ大人になりきって居ないのだろうかとも想像した。
 今頃何故母子手帳が必要なのだろうかと思ったが、私はそれ以上考えもしなかった。
 出産後の母親の体力の回復のため赤ちゃんは別室の乳児室に預けられていた。授乳時間になると、私たちが授乳室に行き、赤ちゃんを胸に抱き授乳する。ぐいぐいと飲む赤ちゃんもいれば、私の赤ちゃんは吸う力が弱いようで、なかなか飲んでくれない。私のような新米の母親はなんとか乳首にくらいついて欲しいと思うのだが、うまくいかない。第二子、第三子というベテランのお母さんは心配ないと励ましてくれる。
赤ちゃんの顔だけを見て何とか飲ませようと必死の母親にとって、一人彼女がいないことに気がついたのは、これで授乳時間終わりというような時であった。
 病室に戻ると、彼女が一人ぽつねんと窓の外を眺めていた。眺めていると言うよりも、ただ虚ろに視線を外に向けているだけで、焦点を定めているようには思えなかった。その姿は不安とさびしさのようなものに満ちあふれているように見受けられた。私たちに気がつくと、涙をふいているようでもあった。声をかけることをはばかれるようなそんな雰囲気でもあった。
 その日、私の両親が、お乳が出るようにとブドウをたくさん持って見舞いに来てくれた。 同室のお母さんたちに一房ずつ配った。みなさんがこうして見舞い品を分け合っていた。
だれもが、お裾分けを喜んで納めていたが、彼女だけは違った。かたくなに遠慮していた。
 でも、私が無理強いしたとは思わないが、それならと受け取ってくれたので、人の好意を受けてくれたことが私は嬉しかった。そして応えてくれるかどうか不安であったが、思い切って、授乳室に来なかったことについて聞いてみた。 
 すると彼女は、寂しげに、
 「あかちゃんの心臓の動きが悪いから、手術をするんだって」
 それは、彼女には青天の霹靂であったろう。陣痛の苦しみ痛みを乗り越えて得たはずの新しい命の心臓に欠陥があるなどと宣告されたら、もし私だったらと思うと他人事ではない。彼女の涙がわかった。この母親になったばかりの若いママにこんなに重い十字架を背負わされたのだから。
 「ご主人に話したの」と聞くと、
 「あいつとは別れた」と、声を落とした。
 男と別れ、女ひとりたくましく子育てをしながら大地を行く気持ちでいたのだろう。
 しかし、この不安をともにするべきパートナーが居ないとは、彼女の小さい胸に、か弱い肩に、どれほどの重荷だろうかと、私は胸が痛くなった。
 その翌日であったろうか。私たちが授乳室に行っているときに、彼女はひとり退院して行った。
 私たちの有頂天のにぎわいは、彼女にはどれほどうとましかったのだろうか。
 彼女が去った後のサイドテーブルには、ブドウが一房そのまま残っていた。

 今年、娘は四十二歳。結婚して四歳の男の子の母親となっている。
 娘の節目、節目に、彼女のあのぽつねんとした寂しげな姿を思い出していた。
 赤ちゃんは手術によって命が助かったろうか。助かっていれば娘と同じ四十二歳である。
 あの悲しいお母さんは、大地に根を下ろしてしっかりと歩いて居て欲しいと願っている。
 どうしているだろうかと、忘れられない一人となっている。


匿名 20170815  
無料での作文自動採点はなくなったのですか。是非再開してください。

森川林 20170816  
 森リンの自動採点が停止状態ですみません。
 実はサーバーの引っ越しに伴い、森リンを入れ直したのですが、文字化けの部分が直らないのです。
 夏休み中に直したいとは思っているのですが……。

NNN 20220718  
私は興味のある職種が2つあります。
 
 1つ目はエンジニアです。私は7月頃に行われた職業体験で車屋へ行ってきました。父が車関係の仕事をしているので小さい頃から車に興味がありました。職業体験の仕事内容は車の整備を中心に行いました。その中で更にエンジニアという機械関係の職種に興味がわきました。

 2つ目は宇宙関係の仕事です。小学校三年生の頃の担任の先生がとても宇宙好きな先生でした。その先生は授業中、休み時間などいつでも宇宙の話をしてくださいました。そんな話を聞いているうちに宇宙に興味が出てきました。その後もインターネットを使って調べ、小学校の卒業文集にも書きました。           

 私は「このどちらかの職業を選びなさい」と言われても選びきれません。そこで「ものづくり」と「宇宙」を組み合わせた宇宙開発技術者という職業に目を向けました。宇宙開発技術者とはロケットや人工衛星を始めとする機器を製造したり宇宙や地球環境の観測に携わることのできる職業です。

 その中でも私は人工衛星の開発に携わりたいです。JAXAのプロジェクトの一つに「超低高度軌道を利用する最初の地球観測衛星」というものがあります。簡単に説明すると人工衛星を地上600~800kmで飛ばしていたのを地上180~300kmで飛ばすというプロジェクトです。こうすることにより人工衛星を作る際にかかるコストを軽減することができます。

 もしかすると私が就職する頃にはこのプロジェクトは完全に達成されているかも知れません。その場合私はその人工衛星を活用した取り組みをしていきたいと考えています。
 
 今私が考えているのは電子マップのグレードアップです。例えば山に遭難した、運転中に道が複雑でどこを曲がればいいかわからない。といったトラブルが今現在発生しています。これを高度な人工衛星の技術を使って解決したいです。そして一人でもマップを使用する際に不便さを感じないようなものを作っていきたいです。


森川林 20220719  
 森リン採点は、こちらの方で入れてください。

https://www.mori7.com/moririn/moririn1200.php

 20230110  
今、僕が重要な悩みを抱えているのは、誰でもあるかもしれないが、僕は特にそうなってしまっている. 夢中になっているときに周りが見えない癖だ。まあ大丈夫だろうと言われたがこの癖のせいで道で迷子になってしまうことがあった。この重大な悩みネタがあるせいで、この卒業文集で書くぐらいすごい悩みになってしまったのだ。もし仮に、今回は軽めの迷子で良かったが、そのせいで帰り道がわからなくなると、本当に最悪だ。スマホがあるとナビで帰れるかもしれないが、最近だとナビはあくまでも機械だからバグってしまって、間違う可能性だってある。だから、自分はこの夢中になってしまったらすべてを忘れてしまう癖を忘れたいが、本当に癖になってしまうので、中学生になったら、極力この癖に向き合って、改善していきたいと思っている。  


森川林 20230110  
あ君へ
 人間には個性がある。
 その個性を活かすことが大事。
 夢中になって他のことを忘れるという個性を活かす仕事をする方向で考えてみよう。
 学校の評価は、当面関係なしで。
 

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作文力の時代—書く人と読む人の逆転 as/88.html
森川林 2006/07/23 10:16 

 文章を書く人の方が読む人よりも相対的に増えつつある。これが現代の特徴です。
 これは、文章の読み手と書き手の関係にとどまるものではありません。あらゆる商品がやがてこういう運命になりつつあるのです。
 労働についても同じです。
 「売る」立場と「買う」立場とどちらが楽しいでしょうか。
 文化祭や地域のお祭りを見るとわかるように、売る立場の人は買う立場の人よりもずっと大変な仕事をしているのに生き生きとしています。「まったくこんなことやっていられないよ」などと言いながらうれしそうに焼き鳥などを売っています。(おまえのことだろ^^;)買う立場の人はのんびりとお金を出して買うだけですから楽なはずなのに、売る人ほど生き生きとはしていません。
 ソフトなども同じです。便利なソフトを使う人よりも、そのソフトを苦労して作る人の方が生き生きとしています。作る人は見返りがほとんどなくても平気で朝から晩まで仕事をします。使うよりも作る方が楽しいからです。しかし、給料をもらって「作らされる」人は過労で倒れます。「作る」と「作らされる」ではプラスとマイナスぐらいの違いがあるからです。
 起業が一種のブームになっていますが、これは決して一過性のものではありません。時代的な流れとして、自分で仕事をしたいという人が増えているのです。

 教育は時代を反映します。
 読む人が大多数である時代に必要な力は読解力でした。しかし、書く人が読む人よりも増えつつある時代に必要な力は作文力です。
 ところが、作文力を評価する本格的な方法はまだありません。森リンぐらいです。(ここに来た(笑))

 ほかの教科でも事情は同じです。今の学校の授業は、自分で起業したい人を育てる内容ではありません。従順で有能な労働者を育てるためのカリキュラムになっています。もちろんそれが悪いわけではありませんが、人間の本来の教育に対する要求と微妙にずれた内容となっています。この教育もやがて大きく変わっていくでしょう。

 次回は、森リンの今後について

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