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作文力の客観的な評価に森リンの活用を as/916.html
森川林 2010/05/27 19:39 



 公立中高一貫校では、ほとんどの学校が作文の入試を行っています。高校入試でも、推薦で作文の試験を行うところが増えています。大学入試では以前から小論文の入試がありましたが、最近更に推薦での作文試験が増えてきました。また、就職試験でもエントリーシートなど文章を書く機会が増えています。

 社会人になってからも、自分の書いた文章を発表する機会はますます多くなっています。仕事以外にも、ブログなどで文章を書く機会は増えています。作文力の重要度は、年々高まっていると言えます。


 作文は、自分で自分の書いた文章の評価ができないという点で独学の難しいものです。しかし、作文の勉強を進める上で最も大きな問題は、作文の評価に手間がかかることです。特に中学入試などで、大量に作文の採点をする場合、採点する側の負担はかなり大きいはずです。


 ここで提唱したいのは、森リンという自動採点ソフトの活用です。森リンで評価するには、手書きで書いた文章をテキスト化するという手間はありますが、いったんテキスト化された文章であれば客観的な採点ができます。

 人間が採点する方式では、採点するたびに、又は、採点する人によって点数がかなり動きます。人間には、文章や個々の表現に対する好みの問題があるからです。森リンは、語彙の多様性と分布をもとに文章力そのものを評価するので、何度採点しても同じ結果が出ます。


 現在の森リンは、表記のミスをチェックすることにはそれほど力を入れていません。文の長さや、段落の多さ、常体と敬体の区別などをチェックする程度です。その理由は、表記のミスは人間が見ればすぐにわかるからです。しかし、これも人間の手間を減らそうと思えば、森リンのデータベースに、生徒のよく間違えそうな表記ミスを網羅して入れておけばすみます。また、漢字力や語彙力については、作文という形をとらなくても個別に試験を行えば十分にできます。


 もう一つ、森リンは作文の内容の評価はしません。出されたテーマと書かれた内容が合っているかどうかということを機械で評価する方法が全くないわけではありませんが、内容の評価は機械が行うよりも人間が行うべきものです。

 しかし、人間が文章を全部読んでその内容が的確かどうかを考えるというのでは、やはり採点の負担が大きすぎます。そこで、提案したいのは、言葉の森で行っているような構成と表現項目を指定した作文の課題を出すことです。

 例えば、「○○というテーマで、60分以内に600-800字の作文を書きなさい。その際、一つの段落は150-200字でまとめるようにし、二番目と三番目の段落の冒頭にそれぞれ理由を書き、四番目の段落には反対意見に対する理解と名言を入れなさい。(名言は別表の名言集の中から選んでください)」というような出題の仕方です。

 こういう形で書かれた文章であれば、採点者は一応全文に目を通すとしても、重要なポイントにしぼってチェックすることができるので、採点の能率が大幅に向上します。こういう構成と項目で書くことができていれば、それだけでもう基本的な作文力は十分にあると考えることができます。


 以上は、採点する側の事情に沿っての話でしたが、作文を書く生徒の側についても、作文の勉強に森リンの活用を考えることができます。森リンの採点を使うと、自分の書いた作文がおおまかにどういうレベルにあるかを見ることができます。

 将来の作文指導、特に中高生の作文小論文指導に関しては、この森リンのような自動採点ソフトを使った形が主流になってくると思います。

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勉強と向上心 as/915.html
森川林 2010/05/26 20:22 



 人間には、だれにも向上心があります。人生のある時期に、「よし、これからがんばってやろう」と思う転機のようなものが必ずあります。そして、その転機は往々にしてたっぷり遊んだりさぼったりしたあとにやってきます。

 親は子供の成長を願うあまり、幼稚園や小学校の低学年のころから、子供を向上させようとしがちです。しかし、本人に向上しようという自覚のない時期に勉強をさせると、やらせすぎる弊害の方が大きくなることがあります。この時期は、遅れる心配よりも、やらせすぎる心配の方をする必要があるのです。

 低学年のころ、真面目で、勉強もよくでき、本もよく読んでいた子が、中高学年になるとだんだん勉強しなくなるというケースはよくあります。また、小学校時代しっかり勉強していて小6まで真面目だった子が、中学生になって急にさぼりだすということもよくあります。

 こういう状態になると、親はとまどいますが、これは、いったん休んで、また子供自身が納得してがんばりはじめるまで待つしかありません。子供は、小さいころの勉強のやりすぎを、途中でたっぷりさぼることによって回復しているのです。

 一生がんばり続ける子も、一生さぼり続ける子もいません。ある時期さぼって自分を回復した子は、必ずまた自分の力でがんばるようになります。

 こういうことを見るにつけても、人間は、ブロイラーのように管理できるものではないということを思わされます。

 親と子では年齢が違うので、つい親は、子供のすべてをコントロールできるように考えがちですが、それぞれの魂の成熟度は、実はそれほど変わりません。一人一人は、自分でしか解決できない課題を持ってこの人生を生きているのです。

 親のできることは、年長者としての知識を生かしながら、子供を対等の人格を持ったものとして尊重していくことです。子供が未熟なように親も未熟です。お互い未熟な者どうしが試行錯誤の中で次第によりよい人生を築いていくというのが真実の姿にいちばん近いと思います。

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名無し 20140821  
すいません。申し上げにくいのですが、ちょっと参考にしてもらってもよろしいでしょうか。

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