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毎日の付箋読書、問題集読書、四行詩の自習 as/928.html
森川林 2010/06/10 11:55 


 6月2週から、通学教室で読書指導のルールを決め直しました。

 中学生は、高校入試問題集を購入し、28ページごとの分冊にして自宅で読むようにします。この分冊を毎日4ページ読んで、1週間で四行詩を6つ書きます。

 小学5、6年生は、7月に中学入試問題集が発売されるので、それから問題集読書の分冊を作る予定です。それまでは、教室にあるものを使って毎日6ページ読むようにします。小学5、6年生は、問題集読書ではなく、普通の本を毎日10ページ以上読むということでもかまいません。読んだあと、小学5年生は四行詩を5つ、小学6年生は6つ書くようにします。

 小学校1年生から4年生までは、毎日、普通の読書を10ページ以上行い、四行詩を、小1は1つ、小2は2つ、小3は3つ、小4は4つ書くようにします。

 家で読むときには、できるだけ付箋を貼って読むようにします。そうすると、教室に来たときに、その付箋の箇所を見て、すぐに四行詩を書くことができます。もちろん、家で書いてきてもかまいませんが、読書をしている間は読書に熱中してしまうことが多いので、それを無理に中断して四行詩を書く必要はないということです。

 教室には、毎週、読みかけの本を持ってくるようにします。持ってこない場合は、作文の勉強を始める前に、教室にある本を読んで四行詩を書くようにします。

 読書指導に力を入れるのは、家で本をあまり読まない子が多いからです。小学生は、学校で読書指導があるので、本を読む機会はそれなりにあります。しかし、そのためにかえって、家では本を読まなくていいと勘違いしている子も多いのです。

 学力の高い子は、これまでほぼ例外なく読書をよくしている子でした。

 しかし、一部に学力は高いはずのに成績がぱっとしないという子もいます。それは、学力と成績は、少し違うものだからです。

 成績は勉強の量に比例するので、学力の高い子でも勉強をしない子は成績がふるわないということがあります。しかし、学力のある子は、勉強の仕組みさえ作れば、成績はすぐに(といっても数ヶ月かかりますが)上げることができます。

 読書は、毎日が原則です。読書を、何かの習い事のような感じで、週に何日か読んでいればいいと考える人もいます。しかし、読書は、食事と同じように、毎日の生活の中に習慣として位置づけていくことが大切です。

 通学教室での読書指導の仕組みが整ったら、通信教室でも読書指導をしていきたいと思います。そして、生徒どうしが自分のおすすめの本を紹介し合うような仕組みを作っていきたいと思っています。

 ときどき、どんな本を読んだらいいのかと質問を受けることがありますが、絵のスペースの方が字のスペースよりも多い、漫画、学習漫画、絵本、図鑑、雑誌のようなものでなければ、どんな本でもかまいません。もちろん、漫画や絵本なども楽しく読んでいいのですが、それらを読書とは考えないということです。

 子供の読んでいる本が、親から見てやさしすぎるように思えても、読書には、長い間読んでいるうちに量から質に転化していく面があります。やさしい本でたっぷり力をつけて、将来難しい本を読む力を育てているのだと気長に見ていくといいと思います。

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作文の目標は自分らしさ as/927.html
森川林 2010/06/09 12:14 



 前回、小学校4、5年生で上手な作文を書く子の話を書きました。

 上手に書きたいという気持ちは、だれでも自然に持っています。しかし、上手さを目標にすると、他人がどう感じるかはわからないので、努力が空回りしがちです。

 また、他人の目を意識しすぎると、作文が文字どおり「作る文」になってしまいます。

 だから、目標にするのは、上手さではなく、自分らしい実例や表現や感想を書くということです。自分にしか書けないものを書くということの発展したものが、創造姓です。書いたものに価値があるのは、そこに、新しい創造や発見があるからです。

 そう考えると、努力の方向がはっきりしてきます。上手に書くという目標では基準がはっきりしませんが、自分らしいものがどこかに一つでもあるように書くということであれば、子供も努力のしがいがあります。

 したがって、大人の評価の仕方も、上手下手という感覚的なものではなく、「ここがいいね」「自分らしいね」「おもしろいね」というような言葉にしていく必要があります。

 確かに、受験の作文で上手に書く技術というものもあります。しかし、大事なのは、他人から評価される上手さではなく、自分なりの発見や創造があるということなのです。

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