ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 977番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
「もっと厳しく注意して……」とは言うが as/977.html
森川林 2010/07/29 16:58 


 体験学習のお母さんから、「もっと厳しく注意してほしい」という要望をときどき受けます。しかし、それは、無条件にお断りしています(笑)。

 厳しく注意すればよくなるという発想に、実はもっと大きな問題があるのです。

 注意したり直したりして作文がうまくなるのであれば、すぐにみんな作文が上手になっています。しかし、作文指導に熱心な先生に教わると、注意したり直したりする指導が増える結果、作文が嫌いになる子が多くなるのです。

 作文を書くときに、「間違った書き方をして叱られたい」と思いながら書く子はいません。みなそれぞれ一生懸命に書いています。

 提出するときも、「さあ、今日は何を注意されるかなあ」と期待しながら出す子はいません。やはり、いいところを見て褒められたいと思いながら作文を出すのです。

 だから、基本は褒めることです。注意したり叱ったりするのは、意識的にさぼっているときだけです。

 では、欠点はどうしたら直るのでしょうか。

 第一は、読む力をつけることです。読む力が十分につけば、欠点は一言の注意で直ります。

 第二に、そのために、長続きすることを優先し、楽しく勉強することです。

 したがって、家庭でお母さんがすることは、間違いを注意することではなく、いつもよいところを見て褒めて、そのかわり、毎日の読む勉強としての暗唱や読書は妥協せずに続けることです。

 この逆の人、つまり、毎日の暗唱や読書の自習はせずに、作文の欠点だけを直すというやり方をする人が多いのです。

 子供が小学校低学年のときは、だれでも親の言うことを素直に聞きます。その時期に、親が勉強をやらせすぎると、大きくなって子供は親の言うことを聞かなくなります。

 子供が素直に言うことを聞く年齢であればあるほど、勉強に関しては甘く、しつけに関してだけ厳しくという姿勢が大事です。(ただし、その場合のしつけも、最小限のものです。例えば、あいさつをする、返事は「はい」と言う、くつをそろえる、イスをしまう、食事中はテレビを見ない、何でも正直に言う、などそれぞれの家庭でルールとして決めたことだけです)

 このやり方で子育てをすれば、親はいつもにこにこしていられるし、子供はいつも楽しく生活ができるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 

記事 976番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
8月から通信でも問題集読書スタート(生徒父母向け記事) as/976.html
森川林 2010/07/28 14:15 



 この3月に、小学5年生以上の希望する生徒に問題集読書の見本を送り、問題集読書の体験をしていただきました。

 今回は、問題集を各自で用意していただく形で、本格的に問題集読書をスタートします。現在、約50名の人が問題集読書の自習に登録しています。「手引」と「分冊の表紙」は、8月1週までに登録した人にお送りする予定です。

▽問題集読書の登録ページ(問題集読書の自習オプションは無料。問題集は各自でご用意ください)
https://www.mori7.com/mori/mdds.php

 問題集は、言葉の森でまとめて注文したためか、アマゾン書店で品切れが続いていますが、楽天ブックスでは在庫があるようです。(2010年7月28日9:48現在)

▽楽天ブックスの「中学入学試験問題集」
http://tinyurl.com/27mg3kc

 問題集読書は、小学生は毎日6ページ、中学生高校生は毎日4ページ、問題集の問題文を読書代わりに読んでいくという勉強です。読みながら、印象に残ったところに傍線を引いていきます。そして、傍線を引いた箇所をもとに四行詩を書いて先生に提出します。

 四行詩は、文章の一部の抜き書きでも、自分の感想のようなものでも、どちらでもかまいません。抜き書きならば簡単にできますが、簡単なわりに、ほとんどの子はいい四行詩を書いてきます。ここで書いた、ちょっと背伸びをした表現が、やがて自分で書く作文にも生かされていくようになると思います。

 言葉の森の生徒が、中学生や高校生になるまで勉強して、大学生や社会人になったときに、言葉の森で勉強していた成果を実感することがあります。

 一つは、文章を書く際に抵抗がなく、レポートなどが楽に書けるということです。

 もう一つは、言葉の森で感想文を書くために読んだ多くの長文を覚えていて、それが何かの折にときどき出てくるということです。テレビや漫画の軽い文化が多い中で、真面目で硬い、しかしセンスのよい文章を読んだことが大きな蓄積になっているのです。

 問題集読書は、この優れた文章を読む機会を更に拡大させるものになると思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生徒父母向け記事(61) 問題集読書(33) 

記事 975番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/1/1
創造的な新「米百俵」政策で将来の果実をもたらすバブルを as/975.html
森川林 2010/07/27 12:16 



 日本の経済が持ち直してきたと言われます。もともとリーマンショックによって世界経済が落ち込んだのは、それまで旺盛だったアメリカの需要が急速に収縮したからです。しかし、その後アメリカに代わるものとして中国の市場が成長しました。日本の景気回復も、中国の市場に依存したものです。

 しかし、その内実は、日本ではもはやあまり売れなくなったものを中国の市場に供給したり、日本ではもはやあまり人が集まらなくなった観光地に中国人の観光客を呼び入れたりしているようなものではないでしょうか。

 中国の13億という人口に目を奪われて、「そこに市場があるから売る」という対応をしていれば、その市場はやがて中国自身の生産によってカバーされるようになるでしょう。したがって、中国市場による景気の一時的な回復は、長期的には日本経済のより大きな後退を引き起こすと思われます。

 日本は、中国という市場に頼るのではなく、日本の内部でより高度な市場を創造していく必要があります。

 世界のインフラ整備に需要を見出すという考えももちろんありますが、その需要は、期間は長いもののやはり一時的な需要です。日本経済の本質的な発展のためには、永続的な需要を作り出す必要があります。

 医療、介護、福祉など後ろ向きの産業に需要を見出すことは、経済の発展に結びつきません。少子高齢化社会の先進国という特徴は、経済的なものではなく主に文化的なものにとどまるでしょう。


 新しい高度な市場とは、外需としては研究開発産業、内需としては教育文化産業になると思います。

 研究と教育の分野に新産業を創造するためには、意識的な呼び水が必要です。その呼び水とは、投資を先行させてバブルを作り出すことです。

 オランダのチューリップバブルは、植物の生産という希少性の維持しにくい分野で起こったために数年間で破綻しました。その後のイギリスの南海泡沫事件、フランスのミシシッピー計画のバブルは、いずれも約束された果実が手に入らないことが明らかになって破綻しました。

 日本の土地バブルやアメリカの住宅バブルは、実物の資産である土地や住宅に裏付けられていましたが、その土地や住宅がそれ自体新たな果実を生み出すものでないことがわかることによって破綻しました。

 アメリカのITバブルは、マネーゲームで巨大化して破綻しましたが、それは単なるバブル崩壊ではなくIT産業における生産性の向上という果実をアメリカと世界にもたらしました。

 今の日本に求められているものは、教育、研究、文化、芸術の分野で、将来大きな果実をもたらす可能性のあるものに向かって、政策的なバブルを作り出していくことです。世界経済の収縮に対抗するためには、途上国の発展に期待するのではなく、先進国が創造的なバブルを作り出し、新「米百俵」政策を打ち出していくことだと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
政治経済社会(63) 教育論文化論(255) 
コメント11~20件
……前のコメント
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
作文力がこれか 森川林
作文力をつけるために必要なのは読書と対話。 出力の前に入力 6/19
記事 5105番
作文を書くとき 森川林
 接続語と助動詞は、実は重要です。  中学生や高校生で、文 6/18
記事 5104番
国語は、読む力 森川林
国語の力をつけるための音読は、1冊の問題集を繰り返し読むのが 6/16
記事 5103番
国語力は、テク 森川林
国語力をテクニックで身につけようという考えそのものがあさはか 6/14
記事 5100番
本当の勉強は、 森川林
子供は、自然に成長していれば、みんな時期が来ればそれぞれにが 6/12
記事 5098番
これから大学生 森川林
MMさん、ありがとうございます。 これは、10年以上前の記 6/12
記事 820番
これから大学生 MM
先生の書かれていることは今読んでもそのまま通じます。 10 6/11
記事 820番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 中2の 森川林
 これは、読解問題の解き方の基本だから、よく覚えておいてね。 12/22
国語読解掲示板
2024年12 森川林
●新年度の教材 https://www.mori7 12/22
森の掲示板
中2の読解検定 毛利
問題2番のAが×なのが納得いきません。解説お願いします。 12/19
国語読解掲示板
2025年1月 森川林
2025年1月の教材のPDFがプリントできます。 http 12/17
森林プロジェクト掲示版
創造発表クラス 森川林
創造発表クラスとプログラミングクラスの今後  創造発表 12/12
森川林日記
Re: 読解検 森川林
> 問一 B 2.3行目の「むっつりと」という文章が問題文に 12/12
国語読解掲示板
読解検定小六  あかそよ
答えに納得できないので教えてください。 問一 B 2. 12/9
国語読解掲示板
Re: 標準新 あかそよ
ありがとうございます。 考えてみたけど、やっぱり難しいです 12/5
算数数学掲示板
WinSCPの 森川林
ダウンロードとインストールは、特に問題なく、次々と進めて 12/4
プログラミング掲示板
Re: 標準新 森川林
 これは、確かに難しいけど、何度も解いていると、だんだん感覚 12/2
算数数学掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習