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中身のある子供向けの本を as/98.html
森川林 2006/08/28 09:11 
 子供向けの本というと、ほとんどが物語です。もちろん物語も大事ですが、自然科学や社会科学などの本があまりにも少ないように思えます。
 しかも、その数少ない科学の本の多くは、子供向けに内容を薄めて書いているようです。言わば、学習漫画を文章にしたような内容なのです。その結果、科学の本の多くは、断片的な知識だけを提供するような作りになっています。
 私はもっと、原因や結果を構造的に考えさせるような子供向けの科学の本が登場するべきだと思っています。その点で評価したいのが、今は絶版となった「世界ふしぎめぐり」シリーズです。また、毎日小学生新聞などに掲載される子供向けの解説記事にも優れたものがあります。また、物理学者寺田寅彦のエッセイは、この分野では古典と言ってもいいでしょう。
 世間でよく売れている科学の本に共通する大きな弱点は、文章が雑だということです。知識をわかりやすく伝えるという目的のために、表現をくずしているところがあるのです。例えば、次のような書き方です。
「気孔は、二酸化炭素をすって、酸素をはき出す場所だったよね。○ちゃんが葉っぱの裏側に多いって言ってたけど、実は表や茎にも少しはあるんだよ。ただ、圧倒的に葉っぱの裏側が多いんだけどね。」
 知識を必要以上に正確に伝えようとすれば、文章はどうしてもつまらなくなります。そこで、話し言葉を多用して敷居を低くしようとしているのです。それはもちろん善意の試みです。しかし、子供の本という本来の目的から見るとやはり方向がずれているのです。
 子供向けの本は、理科や社会の知識を詰め込むために読ませるものではありません。自然や社会の構造の不思議さに感動するためにあります。そのためには、細かい網羅的な知識は大胆に省略し、肝心の仕組みだけを格調の高い文章で書く必要があります。

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森リンの点数を修正中 as/97.html
森川林 2006/08/19 11:38 
 森リンの点数を修正しています。

1、カタカナの一部も重量語彙に含まれるようにしました。

2、素材語彙・重量語彙・強力語彙のそれぞれに文書出現頻度の重み付けをしました。(これまでの1万件の作文から約10万語について、「idf=log(全文書数/出現文書数)」を計算し、その数値にこれまでの点数との継続性があるように係数をかけました。
 その結果、普段あまり使われていない語彙で書かれた作文は点数が高めになっています。

 本当はこのあと、課題と文章の一致度を評価する仕組みも入れるようかと思っていましたが、実際上の効果があまり見込めないので見送りました。

※idf……inverse document frequency(文書の頻度の逆数)

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